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最終章 世界に光を

この愛の結末を

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「ねぇ、愛を囁いてよ……」

 私はルークに愛を求めた。

 それは明確にアマンダの欲求を満たすものでありましたが、私自身もそれを望んでいる。

「えっ? ここでか……?」

「できるの、できないの、どっち?」

 割と威圧感を込めて。前世でも貴方は私が求める無理難題に応えてくれたでしょ?

 皆が見て見ぬフリ。私たちはまだ婚約者ではなく、ルークに至ってはイセリナの婚約者のままであったのだから。

「アナ……」

 見てなさいアマンダ。これから絶頂させてあげるわ。

 前世で叶えられなかったという溺愛の全てを今から見せてあげる。

 息もできないほどの深い愛の底で溺れる私を見ていなさい。

「ずっと好きだった。俺は初めて君を見た瞬間から君のことが好きだった。君は理想の女性像そのまま。だから俺から離れていったとき、もの凄く落ち込んだ。まるで陽の光が当たらない暗闇に閉じ込められたかのように……」

 自然と笑みが浮かんでしまう。

 私はやはり彼の愛を待っていた。意に反して強い女が好きだとしても、私は全ての称賛を受け入れる。

 貴方が愛を囁いてくれるのなら、どのような理由であったとしても構わない。

「ありがとう。困難の先に夢のような時間があることを願っている」

「アナ、絶対に死ぬな! 俺は君がいなくなった世界に希望を見出せない!」

 ルークもまた絶望を覚えていたのね。

 エリカの呪印に惑わされるよりも、深く傷ついていたのね。

 それは私と同じだ。紆余曲折を経て、この場所にいる。

 私たちは同じ想いを背負い、この場所へと来た。

 全ての想いを込めて。溢れる感情のままに。

「貴方の愛をください――」

 そう言うと私は抱きしめられていた。

 力強く、少しの抵抗もできないほど。


 静かに目を瞑ると、唇に温もりを感じた。

 この時間を永遠に。

 幾千万も繰り返す時間軸の起点となる。

 愛の女神アマンダが愛に溺れていく私たちを見届けているから。


 戦う決意が充填されていく。唇を重ねる時間の分だけ、私は強くなったと思います。

 どれだけ繰り返そうとエンディングに辿り着いてみせるわ。

 この愛の結末を私は知りたいのよ……。
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