29 / 226
第一章 導かれし者
二徹明けの平穏
しおりを挟む
翌朝は良く晴れていた。春先は天候が崩れることも多いのだが、眠気を吹き飛ばすほどに太陽が燦々と照りつけている。
出張から戻った両親に留守番は問題なかったと話し、そそくさと家を出て行く。
そういえばスマホでプレイ状況を録画していた。諒太は学校に着くや、その映像を確認する。
「やっぱりか……」
薄暗い映像ではあったけれど、諒太の身体は消えていた。つまりゲーム中は現実世界から消失し、諒太の身体はセイクリッド世界にある。それなりに覚悟していたものの、この検証から得られた事実はセイクリッド世界という現実を肯定するだけだ。
「おはよう、リョウちん!」
今日も今日とて幼馴染みが登場する。諒太に悩む時間を与えないつもりか、彼女は見計らったように駐輪場へとやって来た。
「リョウちんはやめろと言っただろ?」
「良いじゃん! リョウちんなんだし!」
この間抜けな笑みを見ていると幾分か落ち着いた。悩んでもしょうがない。既に諒太は戦うのだと決意している。現実であろうとなかろうと挑むだけあり、アーシェを救うだけだ。
「なあ、ナツ。少しいちご大福について聞きたいんだが……」
気持ちを切り替え前へと進む。目下のところ気になるのは、いちご大福の遺品だという謎の指輪であった。
「何? 大福さんとはフレンドだけど、スバウメシアに移籍してからはあんまりパーティを組んでないよ?」
「いちご大福の装備で鑑定不可能な指輪はないか?」
「んんー、そんなのはなかったと思う。あの人の装備は基本的に壁役として有効なのしかない。攻撃力を失ってまで耐久力を重視してたよ」
耐久力といえば防御力とHPだろう。よって彼は装備品の効果をDEFのバフ効果やHP特化で考えていたらしい。
「たとえばだけど、HPを含めた全パラメーターが倍化するようなアイテムってある?」
「ないない! そんな壊れアイテムが出ちゃうと他の装備は意味なくなっちゃう」
夏美も同意見であるようだ。完全な壊れ装備の存在を否定している。セシリィ女王曰く、いちご大福が残したものであり、三百年後には間違いなく存在するというのに。
「それで彼のモチベーションはどうだ? ログイン時間が短いとか……」
「どうしてそんなこと気にするの? まあ誰もが憧れるトッププレイヤーの一人だけどさ、あたしの方が強いからね!」
「お前のことは良く分かってる。王配にまでなった人の目的意識が知りたいだけだ」
少しばかり訝しむような夏美だが、小首を傾げただけで深く問い詰めてはこなかった。
「ふーん、まあいいや。大福さんにはこの前会ったけど楽しそうだったよ? 何でも子供が生まれたらしいの。つい先日、結婚したばかりなのに笑っちゃうよね?」
幼馴染みと語らうのには躊躇う内容だが、諒太は突っ込んで行くしかない。恥ずかしいなんて言ってはいられないのだ。
「そういうものなのか? いやらしい意味じゃなく……」
「リョウちんが考えているようなことはないよ。結婚したらログインしなくても数日で子供が生まれる。妊娠中も戦闘能力の低下はないし、女性プレイヤーも問題なしよ」
夏美の性格に助けられていた。もし夏美が恥ずかしがっていたとすれば、諒太まで赤面してしまうところである。
「それで、大福さんだけど子供も生まれたし、スバウメシア王家転覆イベントも始まったからね。やる気満々だよ」
ここで妙な話題が飛び出す。その言葉通りであれば穏やかなイベントではないと思われる。
「何だよそれ? 転覆ってセシリィ女王を王座から降ろすって事か?」
「人族を王族に組み入れたことで公爵家のような貴族が反発するって設定だよ。クーデターイベントの続きみたいなものかな。でも、これは内政イベントだから、他国の所属では参加できないね。大福さんは国内を平定しなきゃ、ゲーム上は正式に権力者となれないの。ちなみに、あたしもイビルワーカーに付け狙われてるよ。全部返り討ちにしてるけど!」
クリアの鍵を握る夏美が狙われるのは分からなくもないけれど、王配まで争いごとになってしまうとは驚きだ。簡単にはクリアさせまいとする運営の意志表示なのかもしれない。
「それはそうとリョウちん、昨日の夜にあったアップデートはしたかね? 何と有線で直結すれば異なるサーバーにいる友達でも一緒に冒険ができちゃうのです!」
いちご大福の話に飽きたのか、夏美はまるで関係のない話を始めた。彼女が語るアップデートは諒太が知らないものだ。ずっとプレイ中だった彼は確認すらしていない。
「またアップデートって本当か? 有線って事は本体を持ち寄るってことだよな?」
「そういうこと。友達と一緒に遊べないプレイヤーの救済処置みたい。満員のサーバーに後発組のプレイヤーは入れないからね」
朗報ではあったが、諒太には縁のない話である。時系列も違えば世界線すら異なる諒太と夏美は、どう足掻いても一緒にプレイできないのだ。
「あたしはレベル110になって、遂に神聖力Lv1を習得したのよ! そんな勇者ナツの力が必要ならば、いつでも呼んでくれたまえ!」
夏美は相変わらず廃プレイをしているらしい。金曜の夜から7個もレベルアップを遂げたようである。
「ああ、そのうちにな……」
ここは聞き流しておくしかない。夏美との協力プレイよりも不死王の霊薬を手に入れること。アーシェを救うことしか諒太は考えられない。
二人が並んで歩いていると、ふと諒太に向かって小さくお辞儀をする女生徒が現れた。大人しそうな三つ編みの眼鏡っ子である。しかし、諒太に面識はない。自意識過剰と思われるかもしれないが、確実に目が合っていたはずだ。
「何だったんだ? 今の……」
彼女が走り去った方向を不思議そうに眺めていると、
「ああ、イロハちゃんだよ――――」
夏美の返答は諒太を一瞬にして固まらせてしまう。確か彩葉はリョウちん君呼ばわりする馴れ馴れしい女。伯母山高校に通う同級生であったはず。
「あの女が彩葉!?」
「声が大きいって。イロハちゃんはネット番長だから……」
「まじか。豹変しすぎだろ……」
チャットしたイメージではギャル風である。キャラはメガネをしていなかったし、髪色も変更していた。とても同一人物だとは思えない。
兎にも角にも授業はほぼ居眠りをして過ごす。どうも三日間の疲れが溜まっていたらしい。学生の本分をわきまえない暴挙にて諒太は徹夜する体力を再充填できた。
例によって夏美と途中まで下校し、諒太は全力で自転車を漕ぐ。いち早くセイクリッド世界に戻るため。謎の指輪を手に入れた諒太はリッチに挑もうと考えていた。
帰宅すると即座に母親が用意していた夕飯を掻き込む。軽くシャワーを浴びれば、徹夜の準備はOKだ。両親が共働きであるのは本当に助かっている。諒太は寝たふりをするだけで、この世界から存在を消すことができるのだ。
さあ、いよいよ大一番である。過度な早送りで到来した最終決戦が始まろうとしていた。
出張から戻った両親に留守番は問題なかったと話し、そそくさと家を出て行く。
そういえばスマホでプレイ状況を録画していた。諒太は学校に着くや、その映像を確認する。
「やっぱりか……」
薄暗い映像ではあったけれど、諒太の身体は消えていた。つまりゲーム中は現実世界から消失し、諒太の身体はセイクリッド世界にある。それなりに覚悟していたものの、この検証から得られた事実はセイクリッド世界という現実を肯定するだけだ。
「おはよう、リョウちん!」
今日も今日とて幼馴染みが登場する。諒太に悩む時間を与えないつもりか、彼女は見計らったように駐輪場へとやって来た。
「リョウちんはやめろと言っただろ?」
「良いじゃん! リョウちんなんだし!」
この間抜けな笑みを見ていると幾分か落ち着いた。悩んでもしょうがない。既に諒太は戦うのだと決意している。現実であろうとなかろうと挑むだけあり、アーシェを救うだけだ。
「なあ、ナツ。少しいちご大福について聞きたいんだが……」
気持ちを切り替え前へと進む。目下のところ気になるのは、いちご大福の遺品だという謎の指輪であった。
「何? 大福さんとはフレンドだけど、スバウメシアに移籍してからはあんまりパーティを組んでないよ?」
「いちご大福の装備で鑑定不可能な指輪はないか?」
「んんー、そんなのはなかったと思う。あの人の装備は基本的に壁役として有効なのしかない。攻撃力を失ってまで耐久力を重視してたよ」
耐久力といえば防御力とHPだろう。よって彼は装備品の効果をDEFのバフ効果やHP特化で考えていたらしい。
「たとえばだけど、HPを含めた全パラメーターが倍化するようなアイテムってある?」
「ないない! そんな壊れアイテムが出ちゃうと他の装備は意味なくなっちゃう」
夏美も同意見であるようだ。完全な壊れ装備の存在を否定している。セシリィ女王曰く、いちご大福が残したものであり、三百年後には間違いなく存在するというのに。
「それで彼のモチベーションはどうだ? ログイン時間が短いとか……」
「どうしてそんなこと気にするの? まあ誰もが憧れるトッププレイヤーの一人だけどさ、あたしの方が強いからね!」
「お前のことは良く分かってる。王配にまでなった人の目的意識が知りたいだけだ」
少しばかり訝しむような夏美だが、小首を傾げただけで深く問い詰めてはこなかった。
「ふーん、まあいいや。大福さんにはこの前会ったけど楽しそうだったよ? 何でも子供が生まれたらしいの。つい先日、結婚したばかりなのに笑っちゃうよね?」
幼馴染みと語らうのには躊躇う内容だが、諒太は突っ込んで行くしかない。恥ずかしいなんて言ってはいられないのだ。
「そういうものなのか? いやらしい意味じゃなく……」
「リョウちんが考えているようなことはないよ。結婚したらログインしなくても数日で子供が生まれる。妊娠中も戦闘能力の低下はないし、女性プレイヤーも問題なしよ」
夏美の性格に助けられていた。もし夏美が恥ずかしがっていたとすれば、諒太まで赤面してしまうところである。
「それで、大福さんだけど子供も生まれたし、スバウメシア王家転覆イベントも始まったからね。やる気満々だよ」
ここで妙な話題が飛び出す。その言葉通りであれば穏やかなイベントではないと思われる。
「何だよそれ? 転覆ってセシリィ女王を王座から降ろすって事か?」
「人族を王族に組み入れたことで公爵家のような貴族が反発するって設定だよ。クーデターイベントの続きみたいなものかな。でも、これは内政イベントだから、他国の所属では参加できないね。大福さんは国内を平定しなきゃ、ゲーム上は正式に権力者となれないの。ちなみに、あたしもイビルワーカーに付け狙われてるよ。全部返り討ちにしてるけど!」
クリアの鍵を握る夏美が狙われるのは分からなくもないけれど、王配まで争いごとになってしまうとは驚きだ。簡単にはクリアさせまいとする運営の意志表示なのかもしれない。
「それはそうとリョウちん、昨日の夜にあったアップデートはしたかね? 何と有線で直結すれば異なるサーバーにいる友達でも一緒に冒険ができちゃうのです!」
いちご大福の話に飽きたのか、夏美はまるで関係のない話を始めた。彼女が語るアップデートは諒太が知らないものだ。ずっとプレイ中だった彼は確認すらしていない。
「またアップデートって本当か? 有線って事は本体を持ち寄るってことだよな?」
「そういうこと。友達と一緒に遊べないプレイヤーの救済処置みたい。満員のサーバーに後発組のプレイヤーは入れないからね」
朗報ではあったが、諒太には縁のない話である。時系列も違えば世界線すら異なる諒太と夏美は、どう足掻いても一緒にプレイできないのだ。
「あたしはレベル110になって、遂に神聖力Lv1を習得したのよ! そんな勇者ナツの力が必要ならば、いつでも呼んでくれたまえ!」
夏美は相変わらず廃プレイをしているらしい。金曜の夜から7個もレベルアップを遂げたようである。
「ああ、そのうちにな……」
ここは聞き流しておくしかない。夏美との協力プレイよりも不死王の霊薬を手に入れること。アーシェを救うことしか諒太は考えられない。
二人が並んで歩いていると、ふと諒太に向かって小さくお辞儀をする女生徒が現れた。大人しそうな三つ編みの眼鏡っ子である。しかし、諒太に面識はない。自意識過剰と思われるかもしれないが、確実に目が合っていたはずだ。
「何だったんだ? 今の……」
彼女が走り去った方向を不思議そうに眺めていると、
「ああ、イロハちゃんだよ――――」
夏美の返答は諒太を一瞬にして固まらせてしまう。確か彩葉はリョウちん君呼ばわりする馴れ馴れしい女。伯母山高校に通う同級生であったはず。
「あの女が彩葉!?」
「声が大きいって。イロハちゃんはネット番長だから……」
「まじか。豹変しすぎだろ……」
チャットしたイメージではギャル風である。キャラはメガネをしていなかったし、髪色も変更していた。とても同一人物だとは思えない。
兎にも角にも授業はほぼ居眠りをして過ごす。どうも三日間の疲れが溜まっていたらしい。学生の本分をわきまえない暴挙にて諒太は徹夜する体力を再充填できた。
例によって夏美と途中まで下校し、諒太は全力で自転車を漕ぐ。いち早くセイクリッド世界に戻るため。謎の指輪を手に入れた諒太はリッチに挑もうと考えていた。
帰宅すると即座に母親が用意していた夕飯を掻き込む。軽くシャワーを浴びれば、徹夜の準備はOKだ。両親が共働きであるのは本当に助かっている。諒太は寝たふりをするだけで、この世界から存在を消すことができるのだ。
さあ、いよいよ大一番である。過度な早送りで到来した最終決戦が始まろうとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる