62 / 226
第二章 悪夢の果てに
フェアリーティア
しおりを挟む
諒太が転移して間もなく貴賓室の扉は開かれている。
「リョウ様、お待たせ致しました!」
元気一杯にロークアット。別にそこまで急いでいなかったのだが、ロークアットは慌ただしく入室してくる。
「全然待ってないよ。無理なお願いをして悪かった……」
「いえいえ、日増しに婚約の日取りが気になっております! 早く一騎打ちをして滅多打ちにされたいです!」
どうにも反応に困ってしまう。この世界線のロークアットは少しばかり異なっていた。妙に積極的であり、好意を全面に押し出してくる。
「俺はそこまで酷い奴じゃないぞ? 君は本気できてくれて構わない。ただし、君はいちご大福閣下の指輪を装備してくれ」
「お父様の指輪をご存じなのですか!? やはりリョウ様の仰る世界線なるものは存在するのですね!?」
ロークアットのテンションはずっと高めを維持している。浮かれるようなロークアットはある意味新鮮であった。
「そういったはずだぞ? 俺はある程度なら君のことについて知っているから……」
やはり諒太の話を全て信じたわけではなさそうだ。対となる誓いのチョーカーを持っていたとしても、信頼を得るには時間が少なすぎたらしい。
「申し訳ございません。貴方様のチョーカーは間違いなく、わたくし自身が錬金術で製作したものです。しかし、贈った覚えがないものですから、どうしても疑問が残っていたのです」
「しかし、不審に思う人間に婚約を要求するか?」
少し意地悪な質問にロークアットは頬を膨らませた。彼女がどこまで諒太を疑っていたのか分からないけれど、良識ある者ならば不審者に婚約を申し出るはずがない。
「意地悪ですわね? これでもわたくしは自身の直感を信じております。リョウ様を見た瞬間、身体中に電撃が走ったかのような感覚がありました。簡単にいうと一目惚れだったのでしょう。異なる世界線の自分がお慕いしたように、わたくしも一目で惹かれてしまったようです」
「まあ悪い気はしないけどな。正直に助かっている。ロークアットがいなければ、俺には戦争を止める手立てがなかった……」
スバウメシア聖王国を歩くたびに捕縛されていたのではどうしようもない。ロークアットが諒太を信じてくれなければ、前進など望めなかっただろう。
「それでリョウ様、わたくしにはまだ疑問がございます。先日、貴方様はこの世界線を望んでいないと仰っておりました。それはどういった意味なのでしょうか?」
どうも諒太は口を滑らせたようだ。かといって現状のロークアットには理解できぬ話であるはず。聞き流してくれれば良かったのだが、ロークアットは何気ない話を疑問に感じていたらしい。
「単純に三種族が手を取り合う世界。俺はそれを望んでいる。人族とエルフだけでなく、ドワーフとエルフにも和平を結んで欲しい。それは世界の変革と呼べるだろ?」
「ああそういうことですか。了解です……。わたくしは誤解していたのですね? 世界を変えることで、リョウ様がこの現実を消去しようとしているのかと深読みしていました。わたくしとの婚約ですら……」
ロークアットは計画の一端を予想していた。現状を改変する手段は分からないだろうが、諒太の企みに気付いているはず。皮肉っぽい言い回しはその表れである。
「ここに百万ナール以上の価値がある宝石を用意しました。冒険者ギルドで換金してください。白金貨もございますけど、ギルドカードに入金されるのでしたらこちらかと……」
やはりロークアットは聡明な人であった。諒太の目的を推し量るだけでなく、借金を何に使うのかまで察しているようだ。通行証の購入はギルドカード決済のみ。戦利品として買い取ってもらうと入金手数料は必要なくなり、そのままの金額が入金されるのだ。
「君は何でもお見通しだな? 俺を咎めようとしないのか?」
「100万という金額の用途は直ぐに察知できましたから。わたくしはリョウ様を信じております。世界の平和を望む貴方様なら、悪いようにはしないはず」
思わず笑みが零れてしまう。ガナンデル皇国へ向かうと気付いても、ロークアットは諒太を信じてくれるらしい。
「宝石分の100万ナールは必ず返すよ」
「くれぐれも踏み倒すことのないようにお願いしますね?」
苦笑いの諒太にロークアットの笑みが大きくなる。どうやら彼女は戻ってくるかどうかなんて気にしていない様子。ちょっとした冗談であるのは明らかだ。
「とりあえず宝石分の働きはするよ。それだけは約束できる……」
「はい、貴方様を信じます」
諒太はフェアリーティアという宝石をロークアットから受け取る。透き通った氷のように見える宝石だが、色も輝きもない石が100万ナールだなんて俄には信じられなかった。
別れのときが来たことをロークアットは察している。彼女は宝石を手渡すだけでなく、諒太の手を固く握っていた。
「リョウ様、二日後にお会いしましょう」
「ああ、楽しみにしている」
言って諒太はリバレーションを唱え出す。彼女の手をそっと離し、小さく頷いてみせる。
詠唱が完了し、ロークアットもまた頷く。旅に出る諒太を心配してくれているのか、どうしてか彼女は転移していく彼に聞き覚えのある言葉をかけてくれた。
「大いなる旅路に幸あらんことを――――」
「リョウ様、お待たせ致しました!」
元気一杯にロークアット。別にそこまで急いでいなかったのだが、ロークアットは慌ただしく入室してくる。
「全然待ってないよ。無理なお願いをして悪かった……」
「いえいえ、日増しに婚約の日取りが気になっております! 早く一騎打ちをして滅多打ちにされたいです!」
どうにも反応に困ってしまう。この世界線のロークアットは少しばかり異なっていた。妙に積極的であり、好意を全面に押し出してくる。
「俺はそこまで酷い奴じゃないぞ? 君は本気できてくれて構わない。ただし、君はいちご大福閣下の指輪を装備してくれ」
「お父様の指輪をご存じなのですか!? やはりリョウ様の仰る世界線なるものは存在するのですね!?」
ロークアットのテンションはずっと高めを維持している。浮かれるようなロークアットはある意味新鮮であった。
「そういったはずだぞ? 俺はある程度なら君のことについて知っているから……」
やはり諒太の話を全て信じたわけではなさそうだ。対となる誓いのチョーカーを持っていたとしても、信頼を得るには時間が少なすぎたらしい。
「申し訳ございません。貴方様のチョーカーは間違いなく、わたくし自身が錬金術で製作したものです。しかし、贈った覚えがないものですから、どうしても疑問が残っていたのです」
「しかし、不審に思う人間に婚約を要求するか?」
少し意地悪な質問にロークアットは頬を膨らませた。彼女がどこまで諒太を疑っていたのか分からないけれど、良識ある者ならば不審者に婚約を申し出るはずがない。
「意地悪ですわね? これでもわたくしは自身の直感を信じております。リョウ様を見た瞬間、身体中に電撃が走ったかのような感覚がありました。簡単にいうと一目惚れだったのでしょう。異なる世界線の自分がお慕いしたように、わたくしも一目で惹かれてしまったようです」
「まあ悪い気はしないけどな。正直に助かっている。ロークアットがいなければ、俺には戦争を止める手立てがなかった……」
スバウメシア聖王国を歩くたびに捕縛されていたのではどうしようもない。ロークアットが諒太を信じてくれなければ、前進など望めなかっただろう。
「それでリョウ様、わたくしにはまだ疑問がございます。先日、貴方様はこの世界線を望んでいないと仰っておりました。それはどういった意味なのでしょうか?」
どうも諒太は口を滑らせたようだ。かといって現状のロークアットには理解できぬ話であるはず。聞き流してくれれば良かったのだが、ロークアットは何気ない話を疑問に感じていたらしい。
「単純に三種族が手を取り合う世界。俺はそれを望んでいる。人族とエルフだけでなく、ドワーフとエルフにも和平を結んで欲しい。それは世界の変革と呼べるだろ?」
「ああそういうことですか。了解です……。わたくしは誤解していたのですね? 世界を変えることで、リョウ様がこの現実を消去しようとしているのかと深読みしていました。わたくしとの婚約ですら……」
ロークアットは計画の一端を予想していた。現状を改変する手段は分からないだろうが、諒太の企みに気付いているはず。皮肉っぽい言い回しはその表れである。
「ここに百万ナール以上の価値がある宝石を用意しました。冒険者ギルドで換金してください。白金貨もございますけど、ギルドカードに入金されるのでしたらこちらかと……」
やはりロークアットは聡明な人であった。諒太の目的を推し量るだけでなく、借金を何に使うのかまで察しているようだ。通行証の購入はギルドカード決済のみ。戦利品として買い取ってもらうと入金手数料は必要なくなり、そのままの金額が入金されるのだ。
「君は何でもお見通しだな? 俺を咎めようとしないのか?」
「100万という金額の用途は直ぐに察知できましたから。わたくしはリョウ様を信じております。世界の平和を望む貴方様なら、悪いようにはしないはず」
思わず笑みが零れてしまう。ガナンデル皇国へ向かうと気付いても、ロークアットは諒太を信じてくれるらしい。
「宝石分の100万ナールは必ず返すよ」
「くれぐれも踏み倒すことのないようにお願いしますね?」
苦笑いの諒太にロークアットの笑みが大きくなる。どうやら彼女は戻ってくるかどうかなんて気にしていない様子。ちょっとした冗談であるのは明らかだ。
「とりあえず宝石分の働きはするよ。それだけは約束できる……」
「はい、貴方様を信じます」
諒太はフェアリーティアという宝石をロークアットから受け取る。透き通った氷のように見える宝石だが、色も輝きもない石が100万ナールだなんて俄には信じられなかった。
別れのときが来たことをロークアットは察している。彼女は宝石を手渡すだけでなく、諒太の手を固く握っていた。
「リョウ様、二日後にお会いしましょう」
「ああ、楽しみにしている」
言って諒太はリバレーションを唱え出す。彼女の手をそっと離し、小さく頷いてみせる。
詠唱が完了し、ロークアットもまた頷く。旅に出る諒太を心配してくれているのか、どうしてか彼女は転移していく彼に聞き覚えのある言葉をかけてくれた。
「大いなる旅路に幸あらんことを――――」
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる