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第四章 穏やかな生活の先に
次なる目的地
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諒太は店を閉めたあと、ロークアットの部屋にいた。
本日の売り上げは6000ナールだ。昨日の十分の一以下という情けない結果となっている。
「まいったな……」
「しょうがありませんよ。昨日の口コミが拡がれば、また賑わいますから……」
初日が好調すぎましたとロークアット。まあ確かにできすぎだと思えるくらいに賑わいを見せていた。しかしながら、昨日との差は極端であり、売り上げが落ち込むにしても酷すぎると思う。
明日からどうしようかとソファの背もたれに体重を預ける。諒太が打開策を考えようとしたところで、
『着信 九重夏美』
脳裏に通知が届いた。丸一日以上音沙汰のなかった夏美からの通話である。
「ロークアット、ナツから念話が入った……」
そう断ってから、諒太は通話に出る。正直に何の用事か分からないけれど、現状の報告を夏美にはしておこうと思う。
「もしもし……」
『あ、リョウちん?』
いつもながらに愛称で諒太を呼ぶ。夏美の通話に大した内容があるとは考えていなけれど、会話の冒頭で諒太はいつも緊張感を失ってしまう。
「何の用だ? 俺は奴隷として辛い日々を過ごしているんだが?」
少しばかり誇張して伝える。ロークアットに落札され、聖王城で働いていることを。
さりとて、実際は実家に戻るよりも楽であった。ご飯の心配はないし、重労働を強いられることもないのだ。
『それは大変だね? で、ローアちゃんって直ぐ近くにいる?』
眉根を寄せる諒太。脈略もないその話は少しですら理解できなかった。奴隷についてではなく、ご主人様に興味があるなんて。
「まあ、隣にいるけど……」
夏美がロークアットに用事があるとは思えない。時系列が異なるゲーム世界にいる夏美がロークアットの行動に左右されるなんて考えられなかった。
『じゃあさ、迷子になったときディストピアからどこへ行ったのか聞いてくれない?』
話は益々難解な方向へと進んでいく。少しも理解できない内容に、諒太は問いを返さざるを得ない。
「ディストピア? 迷子って何だよ?」
『ディストピアはイビルワーカーの街だよ。幼ローアちゃんの迷子イベントが始まってさ、行き先が分かんなくなったんだよね。ワイバーンに乗ってどこへ行ったのか聞いて欲しいの』
どうやら昨日から起きている改変の原因なのかもしれない。唐突に現れたマヌカハニー戦闘狂旗団というクランもイベントに関係していると思う。
「おいナツ、お前はマヌカハニー戦闘狂旗団を知っているか? 昨日からやたらとその名前を聞くんだが……」
『おお、情報が早いね! 実は昨日、再結成したのよ。デカ盛りいちごパフェ団がマヌカハニー戦闘狂旗団になった!』
やはりゲーム内の動きを反映していたらしい。再結成ということなら、謎の黒鎧は彼なのかと疑問が思い浮かんだ。
「やっぱタルトってのは、BANされた彼なのか?」
ロークアットに気付かれないように。明言を避けつつも問う。
とはいえ予想通りだろうと考えている。廃プレイヤーを取り纏めるなんてことが並のプレイヤーにできるはずもないのだ。
『正解だよ! なんと転売屋から新しく本体を買ったみたい!』
「まじか……。とんでもねぇな。彼は……」
全身鎧である理由は推し量れていた。BANされた彼は生まれ変わろうとしているのだと。
「じゃあさ、ナツは大賢者って知っているか?」
ここで疑問の一つを口にする。ロークアットの話によると後から加入した大賢者なる人物がいるはずなのだ。
『何それ? そんなジョブはまだ実装されてないと思うけどね?』
夏美曰く聞いたこともないという。未実装であるのなら、まだ先の未来かもしれない。
『それより早く聞いてよ! 一応は隠れて通話してんだから!』
諒太の疑問よりも夏美は自身の質問を優先する。どうやら夏美はパーティーに内緒で通話しているらしい。
「ああ、ちょっと待て……」
通話したままであるが、諒太はロークアットと視線を合わせる。
何だか不思議な感覚だった。目の前にいる彼女がゲーム世界で迷子になっているなんて。
「ロークアット、幼い頃の話なんだが、迷子になったことがあるだろ?」
諒太の問いに、どうしてかロークアットは首を振る。現在進行形でそのイベントが行われており、夏美自身が参加しているというのに。
「リョウ様、ナツ様が何を話されたのか存じませんけれど、わたくしは断じて迷子になどなっておりません!」
ふくれ顔をするロークアットに諒太は感付いていた。
そういえばリナンシーも話していたのだ。王国と聖王国の戦争を止めたあの日。ロークアットに会うや、リナンシーは迷子の話をしていたはず。確かあのときも、ロークアットは迷子を否定していた。
「迷子じゃなければ、何をしていたんだよ? 大騒ぎになったんだろ?」
「確かに、聖王国では迷子と言われておりますが、わたくしはちゃんとした目的があって行動していただけなのです。なので間違っても迷子などではありません!」
ロークアットにも矜持があるのだろう。幼いとはいえ迷子になっただなんて彼女は受け入れないはずだ。
しかしながら、諒太の予想は違っていた。ロークアットには迷子ではない明確な理由があったらしい。
「お父様を探しに行ったのです――――」
息を呑む諒太。流石に想定していない。ロークアットがいちご大福を探していたなんて。アルカナの設定にはないだろうその話は心に痛く響いている。
「お父様が姿を消してから、わたくしは泣き続けました。でも、ふと考えたのです。冒険者であったお父様は再び冒険にでてしまったのではないかと。暗黒竜ルイナーを倒そうとして……」
ロークアットの話を聞く限り、彼女は世界中を探したのだと思う。父親に会いたいという思いだけで行動したというのならば……。
「そうだったんだな……。それでディストピアに向かったあとは何処へ行ったんだ?」
「ディストピア? それは何処の話でしょう?」
どうやらロークアットはディストピアを覚えていないらしい。世界中を回ったというのなら、覚えていなくとも仕方がないことだろう。
『リョウちん、ディストピアはセンフィスの東。カンデナ湖の東岸にあるよ』
「おいナツ、ロークアットの声が聞こえてんのか?」
急に割り込んできた夏美に諒太は驚いている。夏美の声はロークアットに届いていないというのに。
『え? 普通じゃないの? 通話なんだし』
「いやでも、俺はヘッドセットを装着してないんだぞ? てっきり念話的に通話してんのかと思ってたんだが……」
肉体ごと召喚されている諒太。よってヘッドセットのマイクは機能していないと考えていたけれど、どうやらスナイパーメッセージは諒太の耳をマイクとして扱っているらしい。
『んで、早く聞いてよ!』
諒太は疑問を感じながらも、急かす夏美の声に頷いている。
「ロークアット、ディストピアはアクラスフィア王国にある。カンデナ湖という湖の東岸にあるらしい」
「ああ、あの街でしたか。そういえば、お父様に会わせてくれるという男性に着いて行きましたね」
人差し指を顎に当て、思い出すようにロークアット。アルカナのイベント通りに、彼女はディストピアへと向かったようだ。
「連れられた部屋にお父様はおりませんでした。ですので、わたしくは移動しようとしたのです。部屋を出ようとしたのですが、急に男性たちが襲いかかってきまして……」
諒太は割と気になってしまう。誘拐犯に捕まったとしか思えないロークアット。そのあと彼女がどうなってしまうのかと。
「それでロークアットは無事だったのか?」
現状から考えると無事だと分かる。しかし、誘拐されたのが幼い頃だというのだから、不安を覚えていた。
『ローアちゃんは風魔法で盗賊たちを倒してたよ!』
先に続きを聞かされてしまった諒太。しかし、通話に入って来れないロークアットの話は無視できない。
「今思えばやり過ぎたかもしれません。わたしくは無詠唱にてウィンドカッターを撃ち込んでしまったのです。彼らは無事だったのでしょうか……?」
『大丈夫! 全員生きてたから!』
「だ、大丈夫みたいですよ? ロークアットさん……」
夏美が間に入るせいで、諒太は伝達役でしかなかった。三者通話が如何に便利であるのかを諒太は知らされている。
「それなら良かったです。あのあと、わたくしは乗ってきたワイバーンをお借りしてお父様を探したのです」
「んん? それって盗賊たちのものじゃないのか? 悪落ちするやつじゃ……」
『襲われた盗賊たちに勝った時点で問題ないよ! ローアちゃんには権利がある!』
「そ、そうですかい……」
いっそ夏美に聞いた方が早い気もする。諒太はもう疑問を口にするのは止めようと思った。
「それでロークアット、君はどこへ向かったんだ?」
ワイバーンならば、何処にでも移動できる。従って彼女の目的地が分からなくなったのだと諒太はようやく理解した。
「えっと、確か目的地は……」
このあと思いも寄らぬ話を聞かされてしまう。
誰にも考えつかないような場所をロークアットは告げている。二人を絶句させてしまうなんて考えもせずに……。
「暗黒竜が眠るダリヤ山脈です」――――と。
本日の売り上げは6000ナールだ。昨日の十分の一以下という情けない結果となっている。
「まいったな……」
「しょうがありませんよ。昨日の口コミが拡がれば、また賑わいますから……」
初日が好調すぎましたとロークアット。まあ確かにできすぎだと思えるくらいに賑わいを見せていた。しかしながら、昨日との差は極端であり、売り上げが落ち込むにしても酷すぎると思う。
明日からどうしようかとソファの背もたれに体重を預ける。諒太が打開策を考えようとしたところで、
『着信 九重夏美』
脳裏に通知が届いた。丸一日以上音沙汰のなかった夏美からの通話である。
「ロークアット、ナツから念話が入った……」
そう断ってから、諒太は通話に出る。正直に何の用事か分からないけれど、現状の報告を夏美にはしておこうと思う。
「もしもし……」
『あ、リョウちん?』
いつもながらに愛称で諒太を呼ぶ。夏美の通話に大した内容があるとは考えていなけれど、会話の冒頭で諒太はいつも緊張感を失ってしまう。
「何の用だ? 俺は奴隷として辛い日々を過ごしているんだが?」
少しばかり誇張して伝える。ロークアットに落札され、聖王城で働いていることを。
さりとて、実際は実家に戻るよりも楽であった。ご飯の心配はないし、重労働を強いられることもないのだ。
『それは大変だね? で、ローアちゃんって直ぐ近くにいる?』
眉根を寄せる諒太。脈略もないその話は少しですら理解できなかった。奴隷についてではなく、ご主人様に興味があるなんて。
「まあ、隣にいるけど……」
夏美がロークアットに用事があるとは思えない。時系列が異なるゲーム世界にいる夏美がロークアットの行動に左右されるなんて考えられなかった。
『じゃあさ、迷子になったときディストピアからどこへ行ったのか聞いてくれない?』
話は益々難解な方向へと進んでいく。少しも理解できない内容に、諒太は問いを返さざるを得ない。
「ディストピア? 迷子って何だよ?」
『ディストピアはイビルワーカーの街だよ。幼ローアちゃんの迷子イベントが始まってさ、行き先が分かんなくなったんだよね。ワイバーンに乗ってどこへ行ったのか聞いて欲しいの』
どうやら昨日から起きている改変の原因なのかもしれない。唐突に現れたマヌカハニー戦闘狂旗団というクランもイベントに関係していると思う。
「おいナツ、お前はマヌカハニー戦闘狂旗団を知っているか? 昨日からやたらとその名前を聞くんだが……」
『おお、情報が早いね! 実は昨日、再結成したのよ。デカ盛りいちごパフェ団がマヌカハニー戦闘狂旗団になった!』
やはりゲーム内の動きを反映していたらしい。再結成ということなら、謎の黒鎧は彼なのかと疑問が思い浮かんだ。
「やっぱタルトってのは、BANされた彼なのか?」
ロークアットに気付かれないように。明言を避けつつも問う。
とはいえ予想通りだろうと考えている。廃プレイヤーを取り纏めるなんてことが並のプレイヤーにできるはずもないのだ。
『正解だよ! なんと転売屋から新しく本体を買ったみたい!』
「まじか……。とんでもねぇな。彼は……」
全身鎧である理由は推し量れていた。BANされた彼は生まれ変わろうとしているのだと。
「じゃあさ、ナツは大賢者って知っているか?」
ここで疑問の一つを口にする。ロークアットの話によると後から加入した大賢者なる人物がいるはずなのだ。
『何それ? そんなジョブはまだ実装されてないと思うけどね?』
夏美曰く聞いたこともないという。未実装であるのなら、まだ先の未来かもしれない。
『それより早く聞いてよ! 一応は隠れて通話してんだから!』
諒太の疑問よりも夏美は自身の質問を優先する。どうやら夏美はパーティーに内緒で通話しているらしい。
「ああ、ちょっと待て……」
通話したままであるが、諒太はロークアットと視線を合わせる。
何だか不思議な感覚だった。目の前にいる彼女がゲーム世界で迷子になっているなんて。
「ロークアット、幼い頃の話なんだが、迷子になったことがあるだろ?」
諒太の問いに、どうしてかロークアットは首を振る。現在進行形でそのイベントが行われており、夏美自身が参加しているというのに。
「リョウ様、ナツ様が何を話されたのか存じませんけれど、わたくしは断じて迷子になどなっておりません!」
ふくれ顔をするロークアットに諒太は感付いていた。
そういえばリナンシーも話していたのだ。王国と聖王国の戦争を止めたあの日。ロークアットに会うや、リナンシーは迷子の話をしていたはず。確かあのときも、ロークアットは迷子を否定していた。
「迷子じゃなければ、何をしていたんだよ? 大騒ぎになったんだろ?」
「確かに、聖王国では迷子と言われておりますが、わたくしはちゃんとした目的があって行動していただけなのです。なので間違っても迷子などではありません!」
ロークアットにも矜持があるのだろう。幼いとはいえ迷子になっただなんて彼女は受け入れないはずだ。
しかしながら、諒太の予想は違っていた。ロークアットには迷子ではない明確な理由があったらしい。
「お父様を探しに行ったのです――――」
息を呑む諒太。流石に想定していない。ロークアットがいちご大福を探していたなんて。アルカナの設定にはないだろうその話は心に痛く響いている。
「お父様が姿を消してから、わたくしは泣き続けました。でも、ふと考えたのです。冒険者であったお父様は再び冒険にでてしまったのではないかと。暗黒竜ルイナーを倒そうとして……」
ロークアットの話を聞く限り、彼女は世界中を探したのだと思う。父親に会いたいという思いだけで行動したというのならば……。
「そうだったんだな……。それでディストピアに向かったあとは何処へ行ったんだ?」
「ディストピア? それは何処の話でしょう?」
どうやらロークアットはディストピアを覚えていないらしい。世界中を回ったというのなら、覚えていなくとも仕方がないことだろう。
『リョウちん、ディストピアはセンフィスの東。カンデナ湖の東岸にあるよ』
「おいナツ、ロークアットの声が聞こえてんのか?」
急に割り込んできた夏美に諒太は驚いている。夏美の声はロークアットに届いていないというのに。
『え? 普通じゃないの? 通話なんだし』
「いやでも、俺はヘッドセットを装着してないんだぞ? てっきり念話的に通話してんのかと思ってたんだが……」
肉体ごと召喚されている諒太。よってヘッドセットのマイクは機能していないと考えていたけれど、どうやらスナイパーメッセージは諒太の耳をマイクとして扱っているらしい。
『んで、早く聞いてよ!』
諒太は疑問を感じながらも、急かす夏美の声に頷いている。
「ロークアット、ディストピアはアクラスフィア王国にある。カンデナ湖という湖の東岸にあるらしい」
「ああ、あの街でしたか。そういえば、お父様に会わせてくれるという男性に着いて行きましたね」
人差し指を顎に当て、思い出すようにロークアット。アルカナのイベント通りに、彼女はディストピアへと向かったようだ。
「連れられた部屋にお父様はおりませんでした。ですので、わたしくは移動しようとしたのです。部屋を出ようとしたのですが、急に男性たちが襲いかかってきまして……」
諒太は割と気になってしまう。誘拐犯に捕まったとしか思えないロークアット。そのあと彼女がどうなってしまうのかと。
「それでロークアットは無事だったのか?」
現状から考えると無事だと分かる。しかし、誘拐されたのが幼い頃だというのだから、不安を覚えていた。
『ローアちゃんは風魔法で盗賊たちを倒してたよ!』
先に続きを聞かされてしまった諒太。しかし、通話に入って来れないロークアットの話は無視できない。
「今思えばやり過ぎたかもしれません。わたしくは無詠唱にてウィンドカッターを撃ち込んでしまったのです。彼らは無事だったのでしょうか……?」
『大丈夫! 全員生きてたから!』
「だ、大丈夫みたいですよ? ロークアットさん……」
夏美が間に入るせいで、諒太は伝達役でしかなかった。三者通話が如何に便利であるのかを諒太は知らされている。
「それなら良かったです。あのあと、わたくしは乗ってきたワイバーンをお借りしてお父様を探したのです」
「んん? それって盗賊たちのものじゃないのか? 悪落ちするやつじゃ……」
『襲われた盗賊たちに勝った時点で問題ないよ! ローアちゃんには権利がある!』
「そ、そうですかい……」
いっそ夏美に聞いた方が早い気もする。諒太はもう疑問を口にするのは止めようと思った。
「それでロークアット、君はどこへ向かったんだ?」
ワイバーンならば、何処にでも移動できる。従って彼女の目的地が分からなくなったのだと諒太はようやく理解した。
「えっと、確か目的地は……」
このあと思いも寄らぬ話を聞かされてしまう。
誰にも考えつかないような場所をロークアットは告げている。二人を絶句させてしまうなんて考えもせずに……。
「暗黒竜が眠るダリヤ山脈です」――――と。
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◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
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