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第4話 オレだってもう子供じゃない!~中辛カレーと少年~
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今回の舞台はターボモール札樽小樽館3階、カレーのフードテーマパーク「カリイ運河」。
古き良き小樽の街並みを模したエリアに、道内外から集まった有名店がしのぎを削るターボモール札樽でも人気のスポットだ。昨今のレトロブームもありレトロなエリアの雰囲気も写真映えすると人気なのだ。
今回の物語はパーク内の店舗よりカレーの聖地、東京神保町の人気店「ムーディ」で食事をするある3人家族にスポットを当てよう。
父「それじゃあパパはこの激辛ムーディスペシャル(辛さ10倍)にしよう!」
母「パパ!なかなかやるわね!私はこの中辛ポークポテトカレーで!サトルはもちろんいつもの甘口よね?…あれ?サトル?」
サトルは震えながらどこか悔しそうで言いたげな表情を浮かべていた
「…父ちゃん母ちゃん、オレも今年で小2だぜ?もう甘口カレーを喜んで食うようなガキンチョじゃねーんだ…父ちゃんみたいに辛口とか激辛とまではいわないが、オレだって中辛を食いたい!」
父「サトル!お前には中辛はまだ早い!だいたい昔ママが食べてた中辛カレーをちょっとつまみ食いしたとき、あまりの辛さに口から火吹くかってぐらい絶叫しながら部屋中走りまくってただろ!」
「それは幼稚園の頃の話だ!もう昔のオレじゃない!だいたいオレは冬休みにユウジの家にお泊り会に行ったときにユウジん家の中辛カレーを食って何ともなかったぞ!ユウジの母ちゃんには申し訳ないがむしろ辛さが物足りなかったぐらいだ!」
母「そりゃユウジくん家のはルーは中辛でも野菜が多めに入ってるからその分辛さがやわらいでるってのもあるだろうし…ここの中辛はまたワケが違うからまた絶叫にないかお母さん心配だわ…」
「でもよ…周りはみんなとっくに甘口を卒業してるぜ!ユウジだけじゃない…シンイチとかハヤトだって中辛を食ってる。ユナにいたっては幼稚園で甘口を卒業してるし、ショウタにいたっては中辛を通り越して辛口だ!お泊り会の時だって、オレが家で甘口食ってるって言ったら皆にちょっと鼻で笑われて…その時は笑ってごまかしたけど本当は悔しかったんだ!だからオレだってせめて中辛を食いたいんだ!!」
サトルは抑えきれない感情を表に出し、涙ながらに訴えた。
母「サトル…気持ちはわかるけど…」
父「母さん、ここはサトルの好きなのを食わせてやれ。子供ってのは親の知らないところで成長していく生き物なんだ。サトルは私たちの知らぬ間に辛さに少し強くなっていったんだ…だからここはその成長を見届けよう!
…サトル、すまなかったな。父さんたちは中辛頼んでいいぞ。」
「父ちゃん…ありがとう。オレこそガミガミ言ってごめん。母ちゃんも…」
それから十数分後…
「おまたせしました!辛さ10倍ムーディスペシャルカレーおひとつとポテトカレー中辛おふたつです!」
「いただきま~す!」
「うめえ!(ハァハァ…)これだよ!(ハァ…)オレの求めていた(ハァ…)辛さは!」
予想以上の辛さに戸惑いながらもサトルは中辛カレーを口に運んでいく。
母「ほれ!汗だくで辛そうじゃない!やっぱりやせ我慢してんじゃないの?今度は甘口にすれば?」
「いや!ここの中辛はちぃとレベルが高かっただけだ!バージニアカレーの中辛なら余裕で平らげられるぜ!」
父「でも、昔みたいに絶叫はしてないじゃないか!サトルも成長したな…さて、こっちの激辛は…
かっれ~え!!!ってシャレになら~ん!素直に普通の辛口にしときゃよかった~!」
サトル「オイオイ、父ちゃんのほうが絶叫してんじゃねえか!これじゃあ父ちゃんのほうがよっぽどおこちゃまみたいだぜ!」
父「こりゃ息子に一本取られたなぁ…」
父がその激辛カレーを完食したのは、サトルたちが食べ終わった7分後だった…
何はともあれ、夫婦は息子の成長を確認し、家族のきずなはこれでより一層深まった。
それからサトル家の食卓には、サトルにも中辛カレーが出されるようになったがそれはまた別の話…
古き良き小樽の街並みを模したエリアに、道内外から集まった有名店がしのぎを削るターボモール札樽でも人気のスポットだ。昨今のレトロブームもありレトロなエリアの雰囲気も写真映えすると人気なのだ。
今回の物語はパーク内の店舗よりカレーの聖地、東京神保町の人気店「ムーディ」で食事をするある3人家族にスポットを当てよう。
父「それじゃあパパはこの激辛ムーディスペシャル(辛さ10倍)にしよう!」
母「パパ!なかなかやるわね!私はこの中辛ポークポテトカレーで!サトルはもちろんいつもの甘口よね?…あれ?サトル?」
サトルは震えながらどこか悔しそうで言いたげな表情を浮かべていた
「…父ちゃん母ちゃん、オレも今年で小2だぜ?もう甘口カレーを喜んで食うようなガキンチョじゃねーんだ…父ちゃんみたいに辛口とか激辛とまではいわないが、オレだって中辛を食いたい!」
父「サトル!お前には中辛はまだ早い!だいたい昔ママが食べてた中辛カレーをちょっとつまみ食いしたとき、あまりの辛さに口から火吹くかってぐらい絶叫しながら部屋中走りまくってただろ!」
「それは幼稚園の頃の話だ!もう昔のオレじゃない!だいたいオレは冬休みにユウジの家にお泊り会に行ったときにユウジん家の中辛カレーを食って何ともなかったぞ!ユウジの母ちゃんには申し訳ないがむしろ辛さが物足りなかったぐらいだ!」
母「そりゃユウジくん家のはルーは中辛でも野菜が多めに入ってるからその分辛さがやわらいでるってのもあるだろうし…ここの中辛はまたワケが違うからまた絶叫にないかお母さん心配だわ…」
「でもよ…周りはみんなとっくに甘口を卒業してるぜ!ユウジだけじゃない…シンイチとかハヤトだって中辛を食ってる。ユナにいたっては幼稚園で甘口を卒業してるし、ショウタにいたっては中辛を通り越して辛口だ!お泊り会の時だって、オレが家で甘口食ってるって言ったら皆にちょっと鼻で笑われて…その時は笑ってごまかしたけど本当は悔しかったんだ!だからオレだってせめて中辛を食いたいんだ!!」
サトルは抑えきれない感情を表に出し、涙ながらに訴えた。
母「サトル…気持ちはわかるけど…」
父「母さん、ここはサトルの好きなのを食わせてやれ。子供ってのは親の知らないところで成長していく生き物なんだ。サトルは私たちの知らぬ間に辛さに少し強くなっていったんだ…だからここはその成長を見届けよう!
…サトル、すまなかったな。父さんたちは中辛頼んでいいぞ。」
「父ちゃん…ありがとう。オレこそガミガミ言ってごめん。母ちゃんも…」
それから十数分後…
「おまたせしました!辛さ10倍ムーディスペシャルカレーおひとつとポテトカレー中辛おふたつです!」
「いただきま~す!」
「うめえ!(ハァハァ…)これだよ!(ハァ…)オレの求めていた(ハァ…)辛さは!」
予想以上の辛さに戸惑いながらもサトルは中辛カレーを口に運んでいく。
母「ほれ!汗だくで辛そうじゃない!やっぱりやせ我慢してんじゃないの?今度は甘口にすれば?」
「いや!ここの中辛はちぃとレベルが高かっただけだ!バージニアカレーの中辛なら余裕で平らげられるぜ!」
父「でも、昔みたいに絶叫はしてないじゃないか!サトルも成長したな…さて、こっちの激辛は…
かっれ~え!!!ってシャレになら~ん!素直に普通の辛口にしときゃよかった~!」
サトル「オイオイ、父ちゃんのほうが絶叫してんじゃねえか!これじゃあ父ちゃんのほうがよっぽどおこちゃまみたいだぜ!」
父「こりゃ息子に一本取られたなぁ…」
父がその激辛カレーを完食したのは、サトルたちが食べ終わった7分後だった…
何はともあれ、夫婦は息子の成長を確認し、家族のきずなはこれでより一層深まった。
それからサトル家の食卓には、サトルにも中辛カレーが出されるようになったがそれはまた別の話…
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