ULTIMATE〜season13 (2053) 国防最前線

壱暉

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ULTIMATE〜国防最前線

ULTIMATE 〜国防最前線第10話

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主要登場人物一覧
望月輝人(27)…3代目主人公 近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
片倉陵(22)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
河内慶六(24)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松山和也(22)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
新島雄士(20)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
森田瑛人(19)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
伊山新介(19)…近畿方面隊警備科所属
松浦風雅(34)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班主任
水島慶太(31)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
赤木龍一(48)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班班長
三島和志(51)…近畿方面隊長
岸田正龍(39)…国家保安庁2代目長官
 ……………………………………………………………
現場に着くと新島の顔が急に変わった。
「どうした?新島」
河内が聞いた。
「俺の通ってた中学です。今俺の妹がここに通っていて……」新島
が言うとその場にいたメンバーらは、急に静かになった。
「なら、決まりだな。新島お前は待機だ。」
赤木が言った。
「どうしてですか?」
「私情を入れられては迷惑だからな」
「なんでですか?この学校に俺は詳しい。詳しくない野郎を配置しても時間の無駄では?まずは犯人の拠点を知る必要があるのでは?」
「なら、やってみるか?潜入」
赤木が言うと新島は防弾マスクを装着し始めた。
「望月、片倉お前らが新島の補佐につけ。」
「了解」
「うぃっす」
新島を先頭に望月らは校舎の裏側へまわった。
裏口のドアをピッキングし中に侵入した。
「こっからどうする?」
片倉が小声で聞いた。
「どうするって、そりゃそのまま進んでいくしかねーだろ」
望月が答えた。
「ここをこのまま右に進んだら保健室と職員室、校長室がある。左に行くと1年生の教室に着く。どうしますか?」
新島が聞いた。
「下手に散るのは良くない。このまま3人で行こう」
望月が提案した。
しばらく進んで行くと職員室の前に着いた。
「誰もいないな。先に進むぞ」
片倉は職員室を見渡しながら言った。
「にしても赤木さんどうなるのかなー。このまま除隊すんのかなー」
望月が呟いた。
「除隊勧告ってそういうもんだろ?」
片倉が聞くと望月は動きを止めた。
「除隊勧告ってのは、1週間以内であれば処分を取り消す事も可能なんだぜ?首席監察部に出頭して言うんだよ。処分の再検討について」
「まじ?」
「だから除隊しなくても済むはずなんだけど、赤木さん…除隊すんのかなーって」
「ちょっと話し声とか聞こえたらどうするんですか?」
新島が呟いた。
「大丈夫だって、俺ら運は良いから」
望月が言うと片倉は望月の頭を叩いた。
「意味わかんねーよ。」
その時だった、フードを被った男が前から歩いてきた。
「手を挙げてください。我々は国家保安…」
喋っていた新島の膝に銃弾が命中した。
「ゔ…」
「新島、」
望月はすぐに倒れた新島のもとに駆け寄った。
「おいおい、なんで勝手に入っきてんの?ダメだろ?」
そう言うと男は拳銃を構えたままゆっくりと歩き始めた。
「銃を下ろせ」
片倉は直ぐに銃を構えた。
「そんなに離してほしけりゃ離してやるよ」
そう言うと男は持っていた拳銃を片倉に向かって投げつけた。
そしてそのまま男はポケットの中から球体の何かを出した。
「これに耐えれるかな?」
そう言うと男はそのまま球体の物を片倉に投げつけた。
「避けろ。」
望月はすぐに片倉を突き飛ばした。
球体の物はそのまま近くの壁に命中した。
次の瞬間、煙のような物が出てきた。
「これって…」
片倉がつぶやくと男はニヤリと笑った。
「VXガスをより強化したやつだ。そんな防弾マスクじゃ耐えれねーよな笑」
そう言うと男は近くの窓を突き破りそのまま外に出た。
「待避だ。一旦待避するぞ」
望月は声を荒らげながら片倉を立たせた。
「俺をここに置いてください」
新島は望月に呟いた。
「何を言ってる?このままガスを吸い続ければ死ぬぞ?」
望月が言うと新島は被弾した膝を見せた。
「こんな足でまともに動けるはずがありません。職務は常に安全に行うべきです。重傷者を置いてここを離れてください。早く」
煙が立ちこめる中、新島は声を振り絞った。
「すまん…」
そう呟くと望月は片倉と共に1度校舎から離れた。
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