ULTIMATE〜season39(2206)E.O.D 不発の憎しみ

〓Mr.鷹党〓

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ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第6話

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主要登場人物一覧
嶹津舜(23)…10代目主人公 警衛庁 3類職員(嘱託)
耀阪榮臣(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
夢丸奎大(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
高梨樹李(26)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士
冴浪透也(26)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長
佐塚真弥(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
松石海翔(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
吉瀬淳也(27)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長
来島琉季弥(45)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官補佐 2等士官
今西遙駕(46)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 1等士官
藤浦恭介(45)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官
栗坂啓二(38)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官
千景将(51)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 1等幹士
関口智也(28)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊所属  隊士長
河木涼(25)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊所属  隊士長
奥木奨真(45)…警衛庁 幕僚官房室 理事官 2等将士
幸崎晃平(43)…警衛庁 公安科 科長 3等将士
菊池謙祐(44)…警衛庁 幕僚総監付き秘書官  2等士官
泉井皓太(43)…警衛庁 幕僚総監付き秘書官2等士官
鳥島信孝(57)…警衛庁 14代目 幕僚総監

階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
「失礼します。」
「どうした?」
統括官室に1人の公安科隊員が入ってきた。
千景は広げていた資料を整えながら軽く目をやった。
「事情聴取の件で、」
「あー。昼のやつか。それでどんな感じだ?もう2時間はたったのかな」
千景が腕時計に目を落とすと隊員は少し足を進めながら口を開けた。
「このようなものを見つけました。」
そう言われ隊員から手渡されたのは1枚の資料だった。
「配置図か?なんの配置図だ?」
「東京都内へのバイオテロ計画だと、栗坂が吐かせたようで。多少、乱暴を働いたとは聞いてますが、」
「バイオテロ、」
「化学科にもこの資料は既に渡してあります。どうやらそれ通りに人員を配置させ都内全ての重要施設を占拠、そこから何らかのガスをばら撒くものなのでは無いかと、栗坂の予想ですが。」
「決行日は?」
「まだ未定とのことだそうです。」
「未定か。それは怖いな。直ちに手を打たねば警衛隊の尊厳の糞もないぞ。」
「そう、ですね。どうしましょうか?」
隊員が聞いていると来島が部屋に入ってきた。
「どけよ、」
そう言いながら来島は隊員を押し倒すとそのまま千景のもとに向かった。
「なぁ、こいつから聞いたろ?事情聴取の結果。」
「さっき報告を受けたよ。」
「そうか。その事に関してだが、とりあえず別働隊の待機室まで来てくれるか?」
「俺がか?」
「隊長だろ?お前。さっさと来いよ。」
「今西は?部隊の行動方針は全て今西に頼んであると思うが」
「今西なら、今朝から出張でいねーよ。んな情報も上がってねーのかよ。そっちに」
「出張?」
「伊丹駐屯地だ。部隊管理官定期人事交流ってやつでなんかあるだろ?出張。それで今西は昨日から4日間、席空けてんだよ。」
「そうだったか。わかったよ。」
そう言い千景が席から立ち上がると来島は後ろにいた隊員に目をやった。
「なんだ?」
「え、あ、いえ。」
「用ねーんだったら帰れよ。」
「あ、は、はい。失礼致しました」
隊員が去ると千景は来島に目をやった。
「なんかお前、かっかしてんな」
「あ?うるせーよ。こちとら書類だのなんだのって、まともに今西の野郎から引き継ぎ受けてなくて、初見の書類整理で徹夜してんだよ。もう2日は寝てねーな。」
「あー、確かにちょっと抜けてるところあるもんな。あいつ」
「ちょっとどころじゃねーだろ。あいつ、自分の印鑑だけ押しやがって。後は全部俺に擦り付けてやがるんだよ。まじで朝から腹たって仕方ねーんだよ。」
「そうか、そうか笑」
「さっさと行くぞ」
来島に連れられるようにして千景は部屋を後にした。
待機室に着くと、既に別働隊の隊員らが集まっていた。
「今西さんいないからって、来島さん、めっちゃ張り切ってるよな」
千景の横にいた来島を見ながら佐塚は軽く笑った。
「お、おい。こっち見てるって」
松石が言うと佐塚はすぐに来島に軽く一礼した。
「おい、なんか聞こえたな。佐塚、お前何が言いたい?直で言えや」
来島が怒鳴ると千景は軽く止めに入りながら佐塚に目をやった。
「上官が来たら私語を慎む。教育隊で習わなかったか?」
「すいません」
「習ったんならその通りにしろ。こういう奴もいるんだから」
そう言うと今度は来島に目をやった。
「お前も、ちょっとは落ち着けよ。そんなんで熱くなるってどんだけ狭い男なんだよ。」
「あ?うるせー」
来島は千景の腕を振り払うと軽く佐塚を睨みつけた。
「それでだ、明徳教への潜入任務に向けこれから準備を行っていく事を決めた。これはまだ公安科決定事項であり、幕僚承認決定事項では無い。そのため、作戦決行はあくまで予定の一部であることを忘れないように。それにあたり、まずは人員の掌握を実施したいところだが、」
そう言うと千景は隊員らの顔を見渡した。
「な、なぁー、なんで統括官が仕切ってんの?普通、公安科長とかさ。他にいるだろ?もっと上の人。」
佐塚が小声で横にいた松石に聞くと後ろにいた藤浦が答えた。
「その科長が今、不在なんだよ。公安科は」
「え、マジすか?」
松石が言った。
「総科長会合が今、北海道でやってるからな。いわば色んな科部隊の交流を通じて警衛隊組織の内輪を強くしていこうとかいうイベントだ。1週間泊まり込みでやるらしいな。」
藤浦が言うと松石は軽く笑った。
「なんかすごいっすね笑 でもそんな泊まるところとかあるんすか?」
「旭川に警衛隊のでっかい演習場があるんだけどその中に、ちょっとした旅館があるんだ。警心寮って言ってな。旅館のスタッフもみんな警衛官。普段は演習とかで1ヶ月とか山篭もる時に、負傷者とかの待機場所としてなってるんだけど。まぁそれなりにいい施設なんよな笑」
「へぇー」
松石が話していると、部屋に2人の男が入ってきた。
「明徳教の情報をまずは知る必要がある。そのために、明徳教の内情に少なくとも俺たちよりは詳しい人に来てもらった。」
「情報保全隊の関口 隊士長です」
「同じく情報保全隊の河木 隊士長です。」
「あ、」
吉瀬が思わず声を出すと関口は軽く笑った。
「1人はみんなもよく知ってると思う。元 別働隊の関口だ。情報保全隊からスカウトされ去年、入ったとの事だ」
千景が言うと関口は軽く頭を下げた。
「去年の警衛隊主催のハッカー大会で優勝してそこからスカウトされて、まぁ仕方なく笑」
「うわ、うっざぁ~」
吉瀬が言うと冴浪が口を開けた。
「パソコンオタクがここまで行くともうこわぇーよ。ただのオタクかと思ってたのによ。まさかガチの方に行くなんてな」
冴浪が言うと関口は持っていたiPadを近くの机の上に置いた。
「今、あなた達の業務用スマホに個人の体調とか、今迄の警衛隊での職歴だったりとか見れるアプリ入ってると思うんですけど、そのアプリ作ったの俺なんですよ」
「あ、これの無駄なアプリか?これいるかってずっと思ってんだよなー」
高梨が言うと関口は横にいた河木に目をやった。
「そのアプリは元々、別の用途目的で作られました。任務従事の際における行方不明事案発生時に迅速にその対象となる隊員の捜索のためです。脱柵もそれで今年、5人確保することが出来ました。」
「へぇー。それがなんでこんな自分の過去歴とかさ、体調迄わかるようになってんだよ」
冴浪が聞いた。
「このアプリなんですけどログインしないと最新の各隊員の情報が入ってこないんです。ですからそのオマケのために見れるように作りました。階級だったりだとか、入隊時の写真から今の写真まで、いわば自分の歴史を全て知れるように。面白いでしょう?そうすれば。より皆さんがログインしてくれる。」
「という事だ。まぁそんなややこい事は置いといて。これから本題に入っていくぞ」
そう言うと関口は机を並べ始めた。
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