ULTIMATE〜season39(2206)E.O.D 不発の憎しみ

〓Mr.鷹党〓

文字の大きさ
15 / 24
陸衛 編

ULTIMATE〜E.O.D 不発の憎しみ 第14話

しおりを挟む
主要登場人物一覧
嶹津舜(23)…10代目主人公 警衛庁 3類職員(嘱託)
耀阪榮臣(24)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
夢丸奎大(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
高梨樹李(26)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 1等隊士
冴浪透也(26)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長
佐塚真弥(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
松石海翔(22)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等隊士
吉瀬淳也(27)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 隊士長
来島琉季弥(45)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官補佐 2等士官
今西遙駕(46)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 1等士官
藤浦恭介(45)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官
栗坂啓二(38)…警衛庁 公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊所属 2等士官
千景将(51)…警衛庁 公安科 統括官兼 別働隊長 1等幹士
関口智也(28)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊所属  隊士長
河木涼(25)…警衛庁 幕僚官房室 情報保全隊所属  隊士長
奥木奨真(45)…警衛庁 幕僚官房室 理事官 2等将士
幸崎晃平(43)…警衛庁 公安科 科長 3等将士
菊池謙祐(44)…警衛庁 幕僚総監付き秘書官  2等士官
泉井皓太(43)…警衛庁 幕僚総監付き秘書官2等士官
鳥島信孝(57)…警衛庁 14代目 幕僚総監

階級
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→3等士官→2等士官→1等士官→士官長→3等隊尉→2等隊尉→1等隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→3等将士→2等将士→1等将士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
………………………………………………………………
翌朝午前6時
十条駐屯地前には数台の警衛隊トラックが停車していた。
「情報保全隊の関口 隊士長ですか?」
車内で20代そこそこの若い青年に声をかけられ関口は軽く頷いた。
「そうすけど、」
「陸衛中央連隊 主任指揮官 1等隊尉の 菅原と言います。」
「1尉ってことは、キャリア組か?」
関口が聞くと菅原は軽く笑いながら頷いた。
「まぁ肩書きはそうですけど、財務科希望して、選抜試験落ちて、第2志望にしていた警務隊の選抜試験も落ち続け、陸衛で収まった、まぁキャリア組の中では負け組の人間っすよ笑」
「なんか、すげー自虐すんじゃん」
関口が言うと菅原は関口の横に腰掛けた。
「保全隊 隊士長の河木です」
河木が言うと菅原は軽く頭を下げた。
「敬語はやめましょう。年齢も近い事ですし。それよりも、これからについてですが、我々としては、駐屯地防衛を主とするつもりです。」
「え?ん?あ、え?どゆこと?」
関口が言うと河木が口を開けた。
「こちらから攻めることは無い。」
「はい。そういうことです。それと、できるだけ存在は隠す。公安科からどうしても譲れない条件として提示されました。」
「存在を隠す?」
関口が言うと菅原は軽く頷いた。
「もし、部隊増援で派遣された我々の存在がバレるようなことがあれば嶹津さんの生死に関わると、」
「今はあの人、嘱託職員、つまり身分は民間人です。死なせるようなことがあれば警衛隊が批判を食らうのは目に見えてるでしょう」
河木が言った。
「ま、そういうことです。ですから、存在を隠し防衛に全力を注ぐ。この2つを我々は最重要任務としてこれからやっていきます。そこだけ話しておきたくて、声掛けました。では」
「ちょ、待ってくれ」
去ろうとする菅原を関口は止めた。
「まだ何か?」
菅原が聞くと関口はその場に立ち上がった。
「もし、奴らが加減を気にせず攻めてきたら、」
「その時は、我々も応戦するまでです。」
「嶹津は?犯人として扱われるのか?それとも潜入している身内として扱われるのか?」
「身内として扱うことになるでしょう。なんせ彼の所属はまだこの警衛隊にありますから。無くなればその瞬間から、犯人として扱う事になるかと、これで満足されましたか?」
「いや、あ、そうだな。ありがとう」
菅原が去っていくと関口は軽く咳払いをした。
その後、車列はゆっくりと十条駐屯地内へと順番に入っていった。
駐車場で完全に停車すると、菅原は駐車場で待機していた十条駐屯地 業務隊 管理官の溝浦 2等隊尉のもとに向かった。
「陸衛中央連隊です。連隊長は、私用のため、3日前から休暇を取られております。そのため、本任務は主任指揮官 菅原 1等隊尉が担当することとなりました。よろしくお願いします」
そう言うと菅原は敬礼した。
「業務隊 管理官の 溝浦 2等隊尉です。作戦本部は既に示してある通りです。変更なし、異常なし、よろしくお願いします」
溝浦はそう言うと敬礼した。
その後、溝浦が駐車場から出ていくと、菅原は既に整列していた陸衛中央連隊員に体を向けた。
「指揮官に敬礼。かしらぁ~中……なおれ」
陸衛中央連隊 副 指揮官の小鹿島 3等隊尉が叫んだ。
「楽にしてくれ。本作戦の指揮をとることになった菅原だ。本作戦は隠密、これを最優先事項としてあたって欲しい。えーそれと今回、この本任務にあたり、公安科から別働隊が陸衛中央連隊に加わることとなった。」
菅原が言うと今西が前にやってきた。
「公安科 国家危機管理対策部隊 別働隊 管理官 1等士官の今西です。よろしくお願いします」
「彼らには、後方支援にまわってもらう事となっている。戦闘状態になれば我々が先陣を切って動くことになる。以上で伝言を終わる。」
集会が終わると、小鹿島は菅原のもとに駆け寄った。
「お疲れ様です。」
小鹿島を見て菅原は軽く頷いた。
「お疲れ様。一昨日起きた、近畿での地震にうちの隊員が何人か災害派遣に行っている。そのため、充分な戦力とは言えんだろう」
菅原が言った。
「そうですね。それより相手の事についてなんですが、噂で聞いた話なんですけど」
「ん?どうした?」
「嶹津という、元警衛官が潜入していると。」
「その情報は既に私のところにも来てるよ。」
「やばいでしょ。民間人ですよ?彼は。民間人をそんな潜入させるなんて」
「そうだよな。」
「どうするんですか?もし我々が嶹津を誤って殺すようなことがあれば、」
「そうはならんよ。」
「何故言い切れるんですか?本気でここを、我々を潰しに来たら、我々としても仲間だからとか、潜入だからとか言ってられないでしょ?」
「そうなったら引き金を引くと?」
「俺、まだ生きたいですから」
「俺もだよ笑 ここで警務隊に媚びを売るのも悪くないなって思ってな。」
「はい?」
「同期の中で唯一だよ。希望部隊配置が叶わず、こうしているのは。財務科は、ただ楽そうだからという理由で選んだだけだ。ここで成果を上げれば、俺の幹部警衛官人生、安泰だと思うんだよなー」
そう言うと菅原は上空を見上げた。
「あの、さっきから何を言ってられるんですか?話が見えてこないと言うか、」
「表向きは、十条駐屯地の防衛及び、隠密行動の実施、犯人は確保せず戦闘は行なうが、それまでだ。だが実際にやるのは、嶹津の行動把握だ」
「行動把握?」
「既にうちの隊員を何人か向かわせた。」
「向かわせたというのは?」
「嶹津の行動監視だ。私服を着させてあるから、バレることは無いだろう。元 警務隊上がりの連中だ。尾行なんて得意中の得意技だろ。」
「まさか、公安科を内部告発すると?」
「内部告発ってなんか大袈裟に聞こえるな。ま、でもそんな感じだな。民間人を不当に拘束し潜入させる公安科。嶹津には、後日、駐屯地襲撃犯として指名手配をかけ、確保。これで全てが解決する。」
「全てが解決するって、明徳教の件はどうするんですか?」
「警衛隊は、平時は蔑んだ扱いをされる。国民から、給料泥棒と罵られ嘲笑われる立場だ。だが、有事となれば、国民は警衛隊にしがみつく。助けてくれ助けてくれ。何とかしてくれと、神頼みでもするかのようにな。明徳教は残しておいた方が、我々警衛隊の立場はよくなるだろう。」
「そ、それは、」
「なんだ?そもそも宗教団体を潰すとなると、かなりの長期戦になる。下部組織なんてそこらに転がってるだろ?」
そう言うと菅原は着ていた戦闘服の襟を軽く整えた。
「行くぞ、小鹿島。出世したけりゃ、有事に有事に持っていくんだ。状況を。そうすれば役職も階級も給料も全て上がる。」
そう言いながら歩き出した菅原を見て小鹿島は軽く下を俯いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...