ULTIMATE〜season12 (2052) 国防最前線

壱暉

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ULTIMATE 〜国防最前線

ULTIMATE 〜国防最前線第8話

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主要登場人物一覧
望月輝人(26)…3代目主人公 近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
片倉陵(21)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
河内慶六(23)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松山和也(21)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属準隊員
松浦風雅(33)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班主任
水島慶太(30)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
赤木龍一(47)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班班長
藤原克巳(30)…近畿方面隊警備科第4区域機動第1作戦班所属正隊員
三島和志(50)…近畿方面隊長
岸田正龍(38)…国家保安庁地方方面隊統括官
長内貴也(66)…国家保安庁初代長官 死亡
 ……………………………………………………………
「昨夜午後9時半頃、国家保安庁長官の長内貴也が腹面を被った男達に銃撃されました。至近距離で頭部に数発の銃弾を受け搬送先の病院で死亡が確認されました。警護にあたっていた警護官らも銃弾を受け3人が死亡6人が重軽傷を負いました。なお、同席していた統括官の岸田氏に怪我は無かったようです。国家保安庁は警視庁と合同で襲撃犯を捜査するとの事です」
長内の襲撃事件は日が経つにつれ少しずつ国民達の恐怖へと変わっていった。
そんな中、国家保安庁内部では次の長官についての話題でもちきりだった。
それは近畿方面隊でも同じだった。
「殺されたってニュース見たか?」
片倉が聞くと河内は頷いた。
「にしても殺した奴って誰なんだろうな。やっぱり民兵とか?」
河内が聞くと望月は訓練で使う安全靴を磨きながら答えた。
「俺はペガサスだと思う。民兵を追放しようとする動きを止めるためとか?そんなところだろ」
「なるほどね。松山、お前はどう思う?」
河内が聞くと松屋は参考書を閉じながら言った。
「そんな事僕たちに関係あるのかな。それよりもう決めた?正隊員に昇格したらどの職種に行きたいか?」
「早くねーか。それ考えんの。ま、俺は体力あるし特殊科かな。」
そう言いながら河内はシャドーボクシングを見せた。
「俺は、どこでもいいわ。」
片倉が答えると必然と望月の回答の出番がやってきた。
「俺もどこでもいいかな。松山は?」
「僕は衛生かな。両親が医者だからね。」
「医者なんかよ?まじ?ならお前も医者なればいいのに」
河内が言うと松山は河内を睨みつけた。
「両親は医者、双子の兄は医学部。俺だけ医学部に落ちた。その時から家では邪魔者扱いだった。それが嫌でここに逃げてきた。」
そう言うと松山は参考書を抱え込みながらその場から離れていった。
その頃
ペガサスの事務所がある廃ビルに1台の車が止まった。
「伊黒さん。来ました。」
「おっ来たか。」
そう言うと伊黒は、急いでビルの前に出た。
すると車の中から2人の男が出てきた。
「お疲れ様です」
「殺ったらしいな笑まじでやるとは思わなかったよ笑」
亜細亜連合副総長の相馬一颯が言った。
「えっ、殺れって言われましたんで。それにこれからの日本には民兵が必要だって。そのためにもそれを阻止しようとする国保のトップである長内を撃てとそう仰られましたよね?」
「言ったな。確かにそれは言った。だがな変更だ。殺ったのはお前らの独断だ。俺らを巻き込むな。いいな?」
亜細亜連合総長の永倉仁が言った。
「えっどういう事ですか?自分は命令されたんでやったんです。それをいきなり無しだって。それは無いでしょう」
伊黒が言うと相馬が伊黒の頭を鷲掴みにした。
「文句あんのか?お前らは所詮捨て駒。俺らに危害を与えてくれるな。お前らの意思でやったんだよ。いいな?」
そう言うと相馬は車のドアを開けた。
「ちょっと待ってください。俺らそんな重罪耐えきれませんよ。助けてください。何でもしますから」伊黒はその場で土下座した。
「お前らみたいな、捨て駒組織いくらでもあんだよ。そんな組織、何故守らなならんのだ?」
そう言うと相馬は伊黒を蹴飛ばした。
「汚い面見せんな。」
そう言いながら相馬は車の中に入っていった。
「じゃあな。伊黒」
そう言いながら永倉も車の中に入っていった。
「そんな……俺らこれから…」
伊黒は一瞬にしてどん底に突き落とされてしまった。
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