ULTIMATE〜season23 (2108)INHERIT J.D.F

壱暉

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ULTIMATE〜INHERIT J.D.F

ULTIMATE〜INHERIT J.D.F第3話

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主要登場人物一覧
来宮遼介(31)…5代目主人公 警衛庁参謀部所属 2等幹士
笹倉大志(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
片岡優真(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
海藤辰之(31)…警衛庁参謀部所属 2等幹士
中将一郎(44)…警衛庁参謀部主任管理官 将補
梶唯我(44) …警衛庁公安科国際軍事調査部隊主任 将補
滝藤誠弥(60)…警衛隊初代幕僚総監 
…………………………………………………………………
まず最初に与えられた課題は軍事大会に出る日本代表の選抜部隊の視察だった。
中からはその視察で得たものや感想などをレポートにして提出するよう言われた。
課題が出された次の日から来宮達は選抜部隊が訓練している近畿方面隊直轄第2演習場に向かった。
午前8時、第2演習場では既に日本国旗が印刷された隊服を着た選抜部隊員らが朝礼を行っていた。
そしてその朝礼をマスコミ達が囲んでいた。
「おいおいまじかよ。こんな数のマスコミ生で見た事ねーぞ」
片岡が呟いた。
「とにかく選抜部隊の指揮役を探そう」
そう言うと来宮はそのままレポートを片手に歩き始めた。
その時、海藤は1人の男に目をつけた。
「あのーすいません。参謀の者ですがお話お聞かせ願いませんか?」
来宮が言うと男は近くのベンチに腰掛けた。
「中 将補から話は聞いてるよ。何でも聞いてくれや」
「ありがとうございます」
そう言うと来宮は後ろにいた笹倉達に目をやった。
「おっ見っけたか?はぇーな。」
片岡が言った。
「ちょ、俺にやらせろよ。」
そう言うと海藤は来宮の前に出た。
「おい、目立ちたがり屋精神治しとけよ笑笑」
片岡が笑いながら言った。
「参謀の海藤って言います。この選抜部隊について調査してまして。」
「えー。ですから中 将補から聞いてます」
「あ、失礼しました。えっーとまず選抜部隊の一日の流れ教えてもらっても?」
「一日の流れね。」
そう言うと男は紙のような物をその場に広げた。
「これが大まかな流れだ。」
午前6時起床
午前6時05分 点呼
午前6時10分 坂道ダッシュ
午前6時30分 朝の特別体力錬成
午前7時 朝食
午前7時30分 備品手入れ
午前8時 朝礼
午前8時30分~午前11時30分 訓練
午後0時 昼食
午後1時~午後5時 対ゲリラを想定した実践訓練
午後5時30分 夕食
午後6時~午後7時 自由時間
午後7時 入浴
午後8時~午後10時 自由時間
午後10時30分 就寝
「といった感じだ」
男が言った一日の流れをメモ役の笹倉がメモを取っていた。
「かなりきっちりと分単位出刻まれてんだなー」
片岡が呟いた時だった演習場に1人の男が現れた。
それを見るなりマスコミ達は一斉にその男を包囲した。
「あの人はー」
笹倉が呟いた。
「選抜部隊の最高指揮役です。対人格闘教育課程の担当教官であり特殊科の主任管理官の補佐官の人です。」
「へーなんか強そうだな」
そう呟きながら海藤は最高指揮役の男に目をやった。
「その人の名前って、原って言いません?」
笹倉が聞くと男は即答した。
「はい。原快真 隊士長です」
「まじかよ。」
そう呟くと笹倉は来宮に目をやった。
「隊士長でそんな重鎮役務まるんすか?」
海藤が聞いた。
「上からの推薦でなったみたいで。」

その日の夜
来宮達は演習場近くのホテルでレポートの仕上げに入った。
一日の流れから構成される隊員の出身部隊など聞いてきたことをまとめた。
「そうか。できたか。明日の朝0800に俺のもとに持ってこい。」
そう言うと中は来宮から来た報告の電話を切った。
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