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ULTIMATE〜SEALs 精鋭無比

ULTIMATE〜SEALs 精鋭無比 第28話

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主要登場人物一覧
佐倉綾斗(21)…6代目主人公 特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警視庁新宿中央警察署地域課 新宿駅東口交番勤務 巡査長)
呉航汰(25)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元大阪府警察本部警備部第2機動隊 巡査部長)
都築崇人(21)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警視庁警備部第1機動隊 巡査)
倉橋八穂季(28)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元神奈川県警察本部交通部第1自動車警ら隊 巡査部長)
中野凱翔(22)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁警務隊特殊内部制圧部隊所属 3等隊士)
矢倉泰人(22)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁市ヶ谷駐屯地守衛隊所属 3等隊士)
九池篤志(25)…特殊選抜急襲群第5期訓練生教育中隊第1班所属(元警衛庁特殊科特殊空衛団所属 2等隊士)
安藤汰一(48)…特殊選抜急襲群教育中隊所属教官 隊尉
成嶋智輝(38)…特殊選抜急襲群教育中隊第1班長 隊士長
中将一郎(52)…特殊選抜急襲群長 隊将
梶唯我(52)…警衛庁特殊科特殊選抜急襲群 副群長 隊将
大蔵慶瀧(55)…警察庁警備局特殊選抜急襲群長 警視監
緋鷺徹哉(41)…警察庁警備局特殊選抜急襲群 副群長 警視正

階級(警衛隊)
隊士候補官→準等隊士→3等隊士→2等隊士→1等隊士→隊士長→隊士官→隊尉→衛幹→2等幹士→1等幹士→将補→隊将→幕僚官→幕僚補→副幕僚長→幕僚総監
階級 (警察)
巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監
…………………………………………………………………
目が覚めるとそこは病室だった。
隣には愛する人、子供がそこにはいた。
愛する人を目にすると自然と涙が込み上げてきた。
「将ちゃん」
「父さん」
目を開けた中を見て隣にいた家族が声を上げた。
「お前らいたのか。」
中が一言言うと、妻が軽く中の背中を叩いた。
「どれだけ心配したと思ってんの?」
「悪かったな。」
中が呟くと妻は笑みを見せた。
「でも良かった。生きててくれて。」
「ありがとな。生きてて1番良かったと思える瞬間だ。今。生きててよかった」
そう言うと中は涙を含めながら天井を見上げた。
横のベットには梶の姿があった。
それを見て中の目には更に涙が込み上げてきた。
大切な仲間、家族、愛すべき人、宝を無くさずに済んだ時、人の涙は何を語っているのか...
生きるということは人生最大の難問であり国を守る者からすると1番難しいのが自分を守るということなのかもしれない………

その後、特選群訓練生立てこもり事件は警察主導での制圧で午前6時に立てこもっていた訓練生を射殺または生け捕りという形で解決させた。
そして病院に搬送されていた佐倉、九池、中、梶、中野、呉の6人だが、佐倉、中、梶、中野、呉は何とか意識も回復していた。
そして数日後、九池も意識を回復させたが後遺症などの影響で歩くことに困難を覚えており同日に警衛隊を除隊した。
世間は佐倉を含めた立てこもっていた訓練生らへの刑事的処分を望んでいた。
それを受け警衛隊は立てこもった訓練生らの中で警衛隊出身者を全て警務隊に処分全権を委託した。
警察出身者は全て警察が処分を検討するという形になったが警察は誰一人と刑事的処分はもちろん、懲戒免職者もださなかった。
世間はもちろんこれにひどく批判し同年には警察庁長官が更には佐倉、都築が所属している警視庁の長である警視総監、
呉が所属する大阪府警の長である大阪府警察本部長、
倉橋が所属する神奈川県警の長である神奈川県警察本部長が辞職に追い込まれる事態となり警察庁警備局長、警察庁警備局特殊選抜急襲群長、副群長には減俸そして降格処分が下された。
そして警察側での処分が次々と進んでいく中、警衛隊側での処分は何も無かったことから、警衛隊への批判も殺到していった。
特に批判が多かったのは幕僚総監への処分が無かった事だった。
これについて問われた時、警衛庁行政人事院は懲戒免職等の処分は妥当ではないと判断し処分は行わなかったと説明。
そして、減俸、謹慎、降格等の処分は実施したため問題は何もない。警察と平等の処分が警衛隊内でも実施したことを説明した。
しかし、警察側ではその後も辞職、懲戒免職なども合わせた少なくとも2桁に登る幹部が警察から出ていく形になった。
しかし警衛隊では降格、謹慎処分者を合わせてたったの1桁ということもあり説明会見が終わったあとも国民の怒りは何も収まることはなかった。
その後、佐倉、呉、倉橋は1年間の謹慎が言い渡されその間、警察学校での奉仕活動を行うよう命令がくだされた。
そして中野は減俸処分を言い渡されその後、原隊復帰となった。
この事件はマスコミにより連日大きく報道され、警衛隊、警察への批判は日に日に増していった。
そして、この事件は日本史を大きく動かしこれからの日本での刑事処分等処置の考え方、警衛隊、警察の在り方が問われるきっかけとなった。
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