半グレ銀行マンの復讐と野望

愛国文恵

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支店長室のドアが静かに開き、二人の女が一歩ずつ中へ入ってきた。グレイのソファの前で揃って一礼する。華やかな装いとは対照的に、その所作は驚くほど静かで整っていた。予想を超えた、目を見張るような美女!
 
「明美と申します 24歳です」
「純子と申します 26歳です」

 二人は同時に顔を上げ、柔らかな笑みを浮かべた。その笑みの奥に、
ただの社交ではない覚悟のようなものを立夫は感じ取った。

(因果を含められて来た顔やな……)

 立夫は椅子に深く腰掛けたまま、腕を組んで言った。

「入信して何年や?」

 少しの間も置かず、明美が答える。
「十二年になります」
純子が続く。
「私は八年です」

 淀みがない。暗記ではなく、体に染み込んだ返答だった。

「聞くが、日蓮の教えを言うてみい」

 純子が静かに口を開く。
「因縁によって人は出会い、今の行いで未来を変えられる――そう教わりました」

 明美も続いた。
「苦しみも出会いも意味がある、と」

 立夫は軽く頷き、少しだけ声を落とした。

「えにし、いうもんがあるやろ。前世からのえにしがあると思うが……おまえらはどう感じる?」

 二人は一瞬だけ視線を交わし、そして明美が答えた。

「この出会いは偶然ではないと思っています」

 純子が続く。
「前から決まっていたご縁のように感じます」

 その言葉は不思議なほど自然で、作った響きがなかった。
 立夫はわずかに口角を上げた。

 立夫はデスクを指で軽く叩き、低く笑った。

「なるほどな……」

 少し沈黙が流れる。
 やがて立夫は身体を前に乗り出した。

「おまえら、岩城の“アレ”やろ」

 二人は否定も肯定もしなかった。ただ静かに微笑んでいる。

「まあええ」

 立夫は言葉を切り、ゆっくりと告げた。

「いっとくがな――今、男がいたら別れろ」

 二人の動きが止まった。

「これから男作ったら即解雇や。わかったな」

 言葉は静かだったが、命令だった。

 明美が先に顔を上げた。
「承知しました」

 純子も続く。
「問題ありません」

「あと 俺たちだけの時は大阪弁でええからな 標準語はどうも硬いわ」(笑)

「姫路のかたはみんな大阪弁?」

「せや・・」

「そうなんや 知らなんだわ ほなこれからは そないします」 (笑) 

純子がそう言って 空気は和んだ


そんなとき千賀子が入ってきた 二人は千賀子を見て深々と一礼して 慌てたように そそくさと出て行った 

千賀子は言った 

「あの人たち面接に? 」

「そうやが?」

「私、あの二人を知っています」 


 
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