陰キャな僕とゆるふわ系天使とのいちゃあま共同作業! ~あれ、実は腹黒?な美少女がぐいぐい僕に構ってくる~

ぽてさら

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第二幕 天使がぐいぐい来る日常

第40話 天使は元気がない

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 そうして三日間に分けて夏季期末テストが始まった。テスト期間中は午前中のみで、生徒はその後自主的に勉強するも良し、遊ぶのも良し、つまりは自己責任な自由時間となっている。
 まぁ進学校である白亜高校では大抵テスト期間に遊ぶ生徒など少ないのだが。

 テスト初日は現代文、科学、歴史。二日目は数学、古典、英語。三日目は政治・経済、生物という流れだ。

 僕は風花さんとの図書館での勉強会を終えてからも、ラノベを息抜きにしつつ何度も何度も反復してテスト範囲である教科書内容を復習。
 そのおかげあってか三日間の夏季期末テストは集中して取り組み、自信を持って回答欄を全て埋めることが出来て難なく終了した。

 やったね☆







「ふぅ……よし、帰るかぁ」


 日差しが穏やかな午前中。すべてのテストが終了した一年生の教室内は、初めてのテストによる張り詰めた緊張感から解放されたことにより騒がしくなっていた。

 監獄と牢獄の狭間から解き放たれた僕らは自由の身! つまりはフリーダム!

 はぁー疲れたぁー。今日の午前中で全てのテストの日程が終了したので、きっとこれから友達同士でどこかへと食事や遊びに行くのだろう。

 ……あぁ、僕? 相変わらずの陰キャポジでぼっちだよっ! 帰ったらさっそく積んでるラノベを見るんだいっ(涙声)!!

 ラノベの中でもジャンルを問わない生粋のライトノベラ―としては不本意だけど、テスト期間中はあまり集中出来ずに文字だけを追っている状態だったからねぇ……! 読み専としての血が騒ぐよ……っ(ぺろり)!
 まぁ最近の長文タイトルはともかく、テスト期間中という特定の状況だとしてもラノベの内容を十分に読み取り、覚えることが出来なかったのは真のラノベ好きとは言えない恥ずべきことだもんね。うん。

 あと最近ネットニュースで話題な読解力が低下しつつある若者の一員にはなりたくない(切実に)!!


 僕は半分恐怖心をいだき、もう半分は反対にもうすぐラノベを読めることに対してわくわくした気持ちになりながら教室の机の中に入れていた教科書や参考書、筆記用具をバッグに仕舞う。


(あっ、そういえば風花さんはテストどうだったのかな? まぁきっと風花さんのことだからだいじょう………っ)


 手応えはどうだったのかな、と気になりふと隣の席を見てみる。風花さんはゆったりとした動作で僕と同じように教科書などをバッグに仕舞っていた。
 しかし表面上いつものにへらっとした笑みを浮かべているが、その表情にはどこか元気の無さが漂っている。

 ここ数日は見慣れた・・・・・・・・表情だ。


(風花さん、ずっとあの表情だなぁ……。話し方は変わらないからクラスのみんなと話すときは違和感ないんだけど、どうしても気になっちゃうんだよなぁ)


 先程のわくわくしていたテンションを強引に平常時に戻す。

 因みに、彼女のこの様子は図書館での勉強会を行なった休日の休み明けからずっと続いている。今日は週をまたいで水曜日なので約一週間はこの状態のまま。
 一度、この表情になっている原因が気になって風花さんに訊ねた事があるんだけど、自然にはぐらかされた。おや、と思ったけど、きっと彼女には彼女の事情というものがあるのだろうと納得したんだ。

 それからは多少ぎこちないながらも普通に会話出来ていたから、目線をちゃんと合わせてくれなくなった以外とくにこれといって問題は無かった。でもずっと僕の中で、もやもやした消化不良気味ななにかが残っていた。
 それは今も変わらない。

 僕は机に座ったまま思案顔でうーんと目を瞑る。
 どうにかして、この天使と呼ばれる風花さんの心から浮かべる笑みを取り戻したかったからだ。

 うぅーむ……。


(……今日は午前中で高校は終わりだから十分に時間はある。……そろそろお昼時だからタイミング的にはちょうど良い。……うん、風花さんをお誘いする為の舞台は整っている!!)


 ……なにより普段のゆるふわ系天使の方が落ち着くしね!!

 僕は意を決して隣の風花さんに話しかける覚悟を決めるが、その瞬間、聞き慣れた声が僕に降りかかる。

 立ち上がった風花さんが、ぎこちないゆるふわ笑みを浮かべながらこちらを見ていた。視線はやはり合わない。
 はぁ、なんだか結構傷つくなぁ……っ。


「そ、それじゃぁまたね来人くんっ。明日の終業式でねぇ……っ」
「―――風花さん、ちょっといいかな?」
「え、えぇ……? な、なにかなぁ、来人くん?」


 そそくさと立ち去ろうとしていた彼女だったけど、声を掛けるとびくりと立ち止まる。ゆっくりと顔をこちらへ振り向くと声を震わせながら聞き返してきた。

 僕は落ち着いて風花さんへとこう伝えた。


「―――クレープ、食べにいこっかっ」
「……はいぃ?」


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