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3 仮の姿
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ルウの家に住むようになったいきさつを思い出しながら、心配そうに私の顔を覗き込んでいるルウに言った。
「ルウが心配してるような事じゃないの。あれから、一年たったんだよ。そりゃ、忘れられるような内容じゃないけど心の整理はついたし。
うなされてたのは、夢の中で嫌いな物を誰が一番沢山食べられるかの我慢大会の夢をみてさぁ。余りの苦しさにうなされてたんだよ!」
あんまり、心配されたくない私はルウに思い付きの出任せを言ってみた。
ルウは心配そうにはしてたけど ちょっと受けたようで「なにそれって」と呟いてクスクスと笑ってた。
大好きなルウに朝から沈んでほしくない。ルウの笑顔に私の気持ちも上昇した。
きこりで狩人の叔父さんと薬師の伯母さんはとっくに仕事にいってしまっている時間だ。彼らは、日が昇る時間には家を出るのだ。
だから毎朝、ルウと私だけの朝食になる。
いつもと違うのは、私がルウに思い詰めた顔を向けていることだ。
「ルウ聞いて。さっきも言ったけど町が山賊に襲われてから1年たったわ。
だから、今は両親が生きている可能性は無いって諦めてる。気持ちの整理もついた。ルウや叔父さんも伯母さんもずっとここに居てくれていいって言ってくれて嬉しいけど1人で生きていく力を付けたいとも思うの」
そんなことを言う私にルウは目を真ん丸にして驚いている。
「まって、イーフィ1人で生きていくってどうやって?イーフィのお父さんみたいに行商でもするの?」
「ううん、行商は無理よ後ろ立てもない16の小娘を誰も相手になんかしないわ。」
「だったら、ずっとここにいてくれればいいのに!姉妹のように暮らせると思って...」
涙を浮かべるルウ。
本当にルウは優しい子。
大好きだよ、ルウ。
「私、騎士になりたいの」
「えっ!!」
私の言葉に涙で濡れた目を見開いて言葉を無くしたルウの顔をみて私は言った。
「1人で生きていく力が欲しいの。自分の手で大切なものを守れる力が。
でも、ここでは女騎士なんて前歴もないし騎士の見習いは女ではなれないわ。それも良く知ってる。でも、私 良い方法を思い付いたの」
「でも、騎士なんて...」
反対するルウを私は説得する。
「とにかく聞いて。騎士になれば大切な物を自分で守れるし、お給料もいいわ。私にとっては一石二鳥なのよ。
それに、女ではなれない騎士に誰にも気付かれずになれる方法があるの」
「なに?その方法は?」
私の計画はルウからみたら荒唐無稽だろうが興味が出てきたようだった。
「魔女よ」
「魔女!!」
ルウ達、家族の住む森にはいつの頃からか魔女が住んでいた。ルウの母親はその魔女に薬師になる知恵を授けてもらったのだ。
「でも、イーフィ 魔女はとてつもなく高くつくわ」
そうなのだ、魔女との契約と引き換えに求めてくるものは高いのだ。現に薬師になる知識を授けてもらった伯母さんは、今でも少しの現金と毎日決まった時間を魔女の手伝いに行っている。
「それでもよ。薬師の伯母さんの腕は確かだわ。それは、魔女の腕も信用出来るってものだもの」
「イーフィ!」
心配そうに名を呼んできたルウだが、私の固い決心に気づいたようでそれ以上は何も言ってこなかった。
「ルウが心配してるような事じゃないの。あれから、一年たったんだよ。そりゃ、忘れられるような内容じゃないけど心の整理はついたし。
うなされてたのは、夢の中で嫌いな物を誰が一番沢山食べられるかの我慢大会の夢をみてさぁ。余りの苦しさにうなされてたんだよ!」
あんまり、心配されたくない私はルウに思い付きの出任せを言ってみた。
ルウは心配そうにはしてたけど ちょっと受けたようで「なにそれって」と呟いてクスクスと笑ってた。
大好きなルウに朝から沈んでほしくない。ルウの笑顔に私の気持ちも上昇した。
きこりで狩人の叔父さんと薬師の伯母さんはとっくに仕事にいってしまっている時間だ。彼らは、日が昇る時間には家を出るのだ。
だから毎朝、ルウと私だけの朝食になる。
いつもと違うのは、私がルウに思い詰めた顔を向けていることだ。
「ルウ聞いて。さっきも言ったけど町が山賊に襲われてから1年たったわ。
だから、今は両親が生きている可能性は無いって諦めてる。気持ちの整理もついた。ルウや叔父さんも伯母さんもずっとここに居てくれていいって言ってくれて嬉しいけど1人で生きていく力を付けたいとも思うの」
そんなことを言う私にルウは目を真ん丸にして驚いている。
「まって、イーフィ1人で生きていくってどうやって?イーフィのお父さんみたいに行商でもするの?」
「ううん、行商は無理よ後ろ立てもない16の小娘を誰も相手になんかしないわ。」
「だったら、ずっとここにいてくれればいいのに!姉妹のように暮らせると思って...」
涙を浮かべるルウ。
本当にルウは優しい子。
大好きだよ、ルウ。
「私、騎士になりたいの」
「えっ!!」
私の言葉に涙で濡れた目を見開いて言葉を無くしたルウの顔をみて私は言った。
「1人で生きていく力が欲しいの。自分の手で大切なものを守れる力が。
でも、ここでは女騎士なんて前歴もないし騎士の見習いは女ではなれないわ。それも良く知ってる。でも、私 良い方法を思い付いたの」
「でも、騎士なんて...」
反対するルウを私は説得する。
「とにかく聞いて。騎士になれば大切な物を自分で守れるし、お給料もいいわ。私にとっては一石二鳥なのよ。
それに、女ではなれない騎士に誰にも気付かれずになれる方法があるの」
「なに?その方法は?」
私の計画はルウからみたら荒唐無稽だろうが興味が出てきたようだった。
「魔女よ」
「魔女!!」
ルウ達、家族の住む森にはいつの頃からか魔女が住んでいた。ルウの母親はその魔女に薬師になる知恵を授けてもらったのだ。
「でも、イーフィ 魔女はとてつもなく高くつくわ」
そうなのだ、魔女との契約と引き換えに求めてくるものは高いのだ。現に薬師になる知識を授けてもらった伯母さんは、今でも少しの現金と毎日決まった時間を魔女の手伝いに行っている。
「それでもよ。薬師の伯母さんの腕は確かだわ。それは、魔女の腕も信用出来るってものだもの」
「イーフィ!」
心配そうに名を呼んできたルウだが、私の固い決心に気づいたようでそれ以上は何も言ってこなかった。
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