47 / 183
勇者候補たちの想い
45.旅の準備は整った?
しおりを挟む
■西方州都ムーア レンブラント商会 応接室 ~第4次派遣1日目~
「ようこそ、タケル様。今日はどのようなご用件でしょうか?」
「いくつかあるんですが、まずはお願いした旅支度は用意してもらえましたか?」
「もちろんです、荷馬車と旅道具一式をご用意しておりますので、今からでも出立(しゅったつ)できます。」
「ありがとうございます、追加でもう1つご相談なのですが、御者をつけてもらうことは可能ですか?」
「今回の荷馬車は最初から御者も手配済みです。勇者様は馬車で旅をされるのがはじめてだと思いまして、先ほどのアランがご一緒させていただく予定です。」
(さすが、デキる男 レンブラント!)
(アランは取り次ぎの金髪ボーイか)
「アランは若いですが、信頼できる男です。存分に使ってやってください。」
「ありがとうございます、では、お言葉に甘えさせてもらいます。」
「ボルケーノまでの地図もご用意しております。」
レンブラントはテーブルの上に、皮製の地図を広げた。
大きな皮にイレズミのようなインクで配置と文字が書いてある。
(うん、やっぱり文字が読めないと地図も役に立たない)
「レンブラントさん、申し訳ないですが我々はこの国の文字が読めません。ムーアからボルケーノ火山までの道筋を示してもらえますか? 目印になる場所の名前も教えてください。」
ダイスケを同行したのはこれが目的だった。
レンブラントの説明内容を持ってきた無地の用紙に鉛筆で書き込んでもらう。
ダイスケは地図上の配置をどんどん写していく。
やはり、この手の才能に長けているのだろう。ダイスケの紙の方がもともとの地図よりわかりやすい気がする。
レンブラントの説明によると・・・
ムーアの町を北から出て、道なりに進むと大きな川にぶつかる。
川をを越えて、二股を左に行くと村が二つある。
二つ目の村まで馬車で1日。
二つ目の村からボルケーノ火山のふもとまで1日。
馬車なら明後日の夕方には目的地周辺に着くはず。
火山の手前までは街道沿いなので迷うことは無いだろう。
川や村の名前、所要時間をダイスケが聞き取った日本語でメモを取ってくれた。
アランもいるなら何の問題も無い気がする。
礼を言って、明日の朝旅立つことを伝えて去ろうとしたが、
レンブラントにはまだ用事があるようだ。
「それで、勇者様、先日の話なんですが・・・」
「先日の?」
「聖教石の件でございます。ランプの方はまだ出来上がってないのですが、風の石を早速使わせていただきました。」
「木と皮で作った筒の中に入れて帆に風を送ったのですが、勇者様の仰るとおり、向かい風を苦にせず船がどんどん進みます。」
「上りでも下りでも、今までの半分以下の時間で荷が運べますし、これがあればさらに下流の町まで商いを広げることが出来そうです。」
「そうですか、お役に立てそうで何よりです。では、値段もつけられそうですか?」
「はい、無限の価値があるとは思いますが、金貨2枚でいかがでしょうか?」
「それで、いいですよ。但し、他の目的では使用しないことをお約束してください。」
「もちろんです、アシーネ様に誓って。ところで、おいくつ作っていただけるでしょうか?」
「できれば、全ての船につけたいのです。まずはあと7個・・・、その後に船を倍にするつもりですので、もう8個。納期限はお任せしますが、お預かりした1個と合わせて、計16個をいただけるとありがたいのです。」
(16個×金貨2枚(2000万円)=3億2000万円!?)
「わかりました、まずは7個出来たらお持ちします。1週間ぐらいで大丈夫だと思います。」
(酔ってなかったら、今晩作ろう)
帰り際にアランに挨拶して、レンブラント商会を後にした。
■ムーアの町 ハリス武具工房
「ああ、今日も来てくださったんですか。勇者様」
「はい、明日ボルケーノ火山へ旅立とうと思うのですが、ハリスさんにお願いがあって・・」
「そうですか、でしたら師匠のパパス宛には、この手紙を用意したんで、こちらを渡してください。」
(ハリスもデキる男だった!)
「早速ありがとうございます、もう1つは地図で詳しい場所を教えてもらえますか?」
地図を使って、ハリスに詳しい話を聞くと・・・
二つ目の村を過ぎて半日ぐらい行くと、大きな杉が2本立っている。
杉を通り過ぎてしばらく行くと、ボルケーノ山に向かう細い道(荷馬車のワダチ)がある。
細い道をしばらく行くと、小さな小屋と大きな小屋が二軒並んでいる。
そこが師匠の家と作業場。
(しばらくって言うのがあいまいだけど1~2時間ぐらい?)
「ハリスさん、色々ありがとうございます。何か恩返しがしたいのですが、困っていることとかは無いですか?」
「とんでもねぇ、勇者様のお役に立てるならこれほど嬉しいことは無いですよ。ただ、出来上がった武具を一度見せに来てもらえると嬉しいですかね。」
「必ず来ます、お約束します。」
ハリスの店を出て、肉屋へ向かった。
「タケルさん、金貨2枚って大体2000万なんですよね?」
「そうだね。 金貨要る? みんなのお金だから要るなら渡すけど。」
「いや、そうじゃないスけど。スゴイなって思って。」
「全てが上手くいきすぎだよね。これは多分神の恩恵なんだと思ってる。」
「神の恩恵?」
「俺は魔竜退治をするつもりだし、聖教石を売ったりお風呂作ったりするのも、全部必要だからやってるつもり。神様がそれを理解して協力してるんだと思うよ。」
「反対に、魔竜退治に関係ない私利私欲にお金を使い出したら、反動が怖いね。」
ダイスケは顎に手をやって、考えている。
「信じて、真面目にやっているうちは大丈夫ってことですか?」
「その通り、だからあの教会士ガールズには手を出しちゃダメだよ。」
ニヤリと笑みをうかべてダイスケを見る。
「俺はそんなことはしませんよ!」
「そうなの? 俺は自分に自信ないけどね。3人とも可愛かったでしょ?」
「それは、・・・はい。」
「で、ダイスケは3人の中なら誰が良いの?」
「俺は・・・」
男子トークで盛り上がりながら、ソーセージを買ってスタートスに戻った。
「ようこそ、タケル様。今日はどのようなご用件でしょうか?」
「いくつかあるんですが、まずはお願いした旅支度は用意してもらえましたか?」
「もちろんです、荷馬車と旅道具一式をご用意しておりますので、今からでも出立(しゅったつ)できます。」
「ありがとうございます、追加でもう1つご相談なのですが、御者をつけてもらうことは可能ですか?」
「今回の荷馬車は最初から御者も手配済みです。勇者様は馬車で旅をされるのがはじめてだと思いまして、先ほどのアランがご一緒させていただく予定です。」
(さすが、デキる男 レンブラント!)
(アランは取り次ぎの金髪ボーイか)
「アランは若いですが、信頼できる男です。存分に使ってやってください。」
「ありがとうございます、では、お言葉に甘えさせてもらいます。」
「ボルケーノまでの地図もご用意しております。」
レンブラントはテーブルの上に、皮製の地図を広げた。
大きな皮にイレズミのようなインクで配置と文字が書いてある。
(うん、やっぱり文字が読めないと地図も役に立たない)
「レンブラントさん、申し訳ないですが我々はこの国の文字が読めません。ムーアからボルケーノ火山までの道筋を示してもらえますか? 目印になる場所の名前も教えてください。」
ダイスケを同行したのはこれが目的だった。
レンブラントの説明内容を持ってきた無地の用紙に鉛筆で書き込んでもらう。
ダイスケは地図上の配置をどんどん写していく。
やはり、この手の才能に長けているのだろう。ダイスケの紙の方がもともとの地図よりわかりやすい気がする。
レンブラントの説明によると・・・
ムーアの町を北から出て、道なりに進むと大きな川にぶつかる。
川をを越えて、二股を左に行くと村が二つある。
二つ目の村まで馬車で1日。
二つ目の村からボルケーノ火山のふもとまで1日。
馬車なら明後日の夕方には目的地周辺に着くはず。
火山の手前までは街道沿いなので迷うことは無いだろう。
川や村の名前、所要時間をダイスケが聞き取った日本語でメモを取ってくれた。
アランもいるなら何の問題も無い気がする。
礼を言って、明日の朝旅立つことを伝えて去ろうとしたが、
レンブラントにはまだ用事があるようだ。
「それで、勇者様、先日の話なんですが・・・」
「先日の?」
「聖教石の件でございます。ランプの方はまだ出来上がってないのですが、風の石を早速使わせていただきました。」
「木と皮で作った筒の中に入れて帆に風を送ったのですが、勇者様の仰るとおり、向かい風を苦にせず船がどんどん進みます。」
「上りでも下りでも、今までの半分以下の時間で荷が運べますし、これがあればさらに下流の町まで商いを広げることが出来そうです。」
「そうですか、お役に立てそうで何よりです。では、値段もつけられそうですか?」
「はい、無限の価値があるとは思いますが、金貨2枚でいかがでしょうか?」
「それで、いいですよ。但し、他の目的では使用しないことをお約束してください。」
「もちろんです、アシーネ様に誓って。ところで、おいくつ作っていただけるでしょうか?」
「できれば、全ての船につけたいのです。まずはあと7個・・・、その後に船を倍にするつもりですので、もう8個。納期限はお任せしますが、お預かりした1個と合わせて、計16個をいただけるとありがたいのです。」
(16個×金貨2枚(2000万円)=3億2000万円!?)
「わかりました、まずは7個出来たらお持ちします。1週間ぐらいで大丈夫だと思います。」
(酔ってなかったら、今晩作ろう)
帰り際にアランに挨拶して、レンブラント商会を後にした。
■ムーアの町 ハリス武具工房
「ああ、今日も来てくださったんですか。勇者様」
「はい、明日ボルケーノ火山へ旅立とうと思うのですが、ハリスさんにお願いがあって・・」
「そうですか、でしたら師匠のパパス宛には、この手紙を用意したんで、こちらを渡してください。」
(ハリスもデキる男だった!)
「早速ありがとうございます、もう1つは地図で詳しい場所を教えてもらえますか?」
地図を使って、ハリスに詳しい話を聞くと・・・
二つ目の村を過ぎて半日ぐらい行くと、大きな杉が2本立っている。
杉を通り過ぎてしばらく行くと、ボルケーノ山に向かう細い道(荷馬車のワダチ)がある。
細い道をしばらく行くと、小さな小屋と大きな小屋が二軒並んでいる。
そこが師匠の家と作業場。
(しばらくって言うのがあいまいだけど1~2時間ぐらい?)
「ハリスさん、色々ありがとうございます。何か恩返しがしたいのですが、困っていることとかは無いですか?」
「とんでもねぇ、勇者様のお役に立てるならこれほど嬉しいことは無いですよ。ただ、出来上がった武具を一度見せに来てもらえると嬉しいですかね。」
「必ず来ます、お約束します。」
ハリスの店を出て、肉屋へ向かった。
「タケルさん、金貨2枚って大体2000万なんですよね?」
「そうだね。 金貨要る? みんなのお金だから要るなら渡すけど。」
「いや、そうじゃないスけど。スゴイなって思って。」
「全てが上手くいきすぎだよね。これは多分神の恩恵なんだと思ってる。」
「神の恩恵?」
「俺は魔竜退治をするつもりだし、聖教石を売ったりお風呂作ったりするのも、全部必要だからやってるつもり。神様がそれを理解して協力してるんだと思うよ。」
「反対に、魔竜退治に関係ない私利私欲にお金を使い出したら、反動が怖いね。」
ダイスケは顎に手をやって、考えている。
「信じて、真面目にやっているうちは大丈夫ってことですか?」
「その通り、だからあの教会士ガールズには手を出しちゃダメだよ。」
ニヤリと笑みをうかべてダイスケを見る。
「俺はそんなことはしませんよ!」
「そうなの? 俺は自分に自信ないけどね。3人とも可愛かったでしょ?」
「それは、・・・はい。」
「で、ダイスケは3人の中なら誰が良いの?」
「俺は・・・」
男子トークで盛り上がりながら、ソーセージを買ってスタートスに戻った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる