それ行け!! 派遣勇者(候補)。33歳フリーターは魔法も恋も超一流?

初老の妄想

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勇者候補たちの想い

78.バトラーの勇者

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■東方大教会 司教執務室

魔力を注がなくても炎が出続ける武器。
もし作れれば魔法力に関係なく強くなれるだろう・・・

「武器にするなら、他の鉱石と混ぜて使えば良いという事でしょうか?」

「基本的な考え方はその通りね。だけど、作ったことがある人は居ないと思うわ」

「?」

「私も、この石を見るのは初めてなのよ。実家は代々魔法士なんだけど、特に聖教石とこの魔法石に詳しい家だったから、資料を読んだことがあるだけ。それも何十年も前の話よ」

「実際に加工するとなると、腕の良い職人が必要なはずだわ」

(パパスに頼めば何とかしてくれそうな気がする)

「ねぇ、勇者さまぁ。この石だけどぉ。一つ譲ってくれないかなぁ? もちろん、お返しはするわよ。 私自身でも良いし、私が愛する聖教石と交換でもいいわよ」

(この、キャバ嬢がおねだりするようなノリは何とかならんか)

「お返しは別にして、一つなら構いませんよ。もう一つを武器にして見ますから。バトラーさんは、この石をどうするのですか?」

「私? 私は石をを集めるのが大好きなの。そうだ! まだ、私の愛しい聖教石を見てもらって無かったわね」

バトラーは壁に作りつけられている棚から、アタッシュケースのような木のかばんを持って来て開けた。

カバンの中は宝石を並べるように、ベルベット地の上に綺麗な色の聖教石が並んでいる。どれも色がはっきりしており、強い魔力が込められているのだろう。

「私は風の魔法士だから、お祈りしても白にしかならないのよ。だから、赤いのとか青いのは、他の司教にお願いして作ってもらったの。凄く綺麗でしょ」

(確かに綺麗だが、自分で作った物の方が濃いような気がする)

「赤いのはオズボーンに頼んだんだけど、あのオヤジ勿体つけて中々作ってくれなかったから、手に入れるまで随分時間が掛ったのよ・・・・?」

「あれ? あんたは、こんなに綺麗な聖教石に興味が無いの? 見るのは初めてなんでしょ?」

「・・・」

(うかつな返事はしないほうが良さそうだな)

「ちょっと、あんた! もしかしたら石を持ってんじゃない? すぐに見せなさいよ!」

バトラーは返事も待たずに、タケルが座っている横に飛び込んできた。
足元に置いたリュックを無理やり奪い取る。

「あ、バトラーさん、そんな乱暴に・・・」

「!! ギャー!!! 何これ!!」

バトラーはリュックの中身をひっくり返して、タケルが持っている聖教石をテーブルの上にぶちまけた。

赤、青、白、そして黄金色、全ての石がバトラーの石よりも色がはっきりしていた。

「こ、これ・・・あんた、ひょっとして自分で作れるの?」

(もう隠しても意味が無い)

「え、ええ。神様が親切なのでお願いすると色々できるようになりました」

「スッゴーイ!! もう最高!!」

叫びながらタケルに抱きついて、頬にキスしてくる。
腕にはノーブラの豊満な乳房が押し付けられる。

「ちょ、ちょっと、バトラーさん離れてください」

「だめよ、絶対離さないんだから。あんたは今日からバトラーの勇者だからね!」

「え!?」

(この人何言ってんだろう・・・)
(もう一人の美女の目も怖いし・・・)
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