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勇者候補たちの想い
90.雷魔法
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■スタートスの泉
~第8次派遣1日目~
ナカジーに火炎風ロッドと治療ロッドを渡したタケルはシルバーと一緒に泉へ向かった。
泉のほとりに光聖教石を埋めてジャンプの準備をする。
「シルバー、少しの間ここで待っててくれ」
シルバーは尻尾を振って応えてくれた。
「ジャンプ」
コッソリとスタートスの転移の間に飛んできた。
ナカジーの目を盗んでマリンダを連れ出すためだ。
司祭の部屋にいたノックスにマリンダを連れ出す許可をもらい、泉まで二人で戻ってくる。
シルバーは同じ場所で尻尾を振ってくれていた。
「タケル様、こんな近い場所に?」
「うん、密会ってやつだね」
「?」
意味は判ってなかったが、マリンダは嫌がっていないようだ。
「これから、雷魔法の練習をするんだけど、せっかくだからマリンダに見て欲しくてね」
「はい、承知しました」
こういうときのマリンダは余計な事を言わずに俺が求めている笑顔を浮かべてくれる。
タケルの中で雷魔法のイメージは既に固まっている。
細かい氷の粒を集めた雲を作りそこから雷を目標の木に落とす。
単純な話だ。
後はこれを神様に事前にお願いすればよいだけのはずだ。
(ワテル様、アシーネ様私にお力をお貸しください)
(合言葉は・・・)
頭の中でイメージを描き、雷魔法ロッドを空に向けた。
「サンダー!」
叫びながらロッドを振り下ろした!
-ピカッ!-ドゴォーッォーン!!-
稲光と共に振り下ろした先の木が地面からはじけ飛んだ!!
(またやりすぎた、全然コッソリになってないな)
威力の調節に課題は残ったが充分に戦いで使えるレベルだろう。
黒い雷雲が一瞬で浮かび即座に雷が狙った場所に落ちる。
魔法はこれでほとんどのことが出来るようになった・・・
いや、枢機卿の宿題があったな。
「タケル様、今のアシーネ様に?」
「アシーネ様とワテル様の二人にお願いした。リーブス司教が『雲があるときしか出来ない』って言っていたから、雲を作ってから雷を出してみたんだよ」
「いつも凄いことを思いつかれます」
「そうかな? じゃあ、マリンダもやってみようか」
「私がですか?」
「そう、マリンダが。先ずは雲を出してみようよ」
タケルは雲を出すイメージを伝えて水の聖教石をマリンダに渡した。
マリンダは下を向いてしばらく目を瞑っていたが目を開けて右手を天にかざした。
「クラウド!」
空に白い小さな固まりが浮かびだした。
だが雲の固まりになる前に薄くなって行き、やがて消えた。
(魔法力の違いか・・・)
「やはり、私には無理なようです」
「向き不向きの問題かもね。じゃあ今度は俺が雲を作るから、その雲から雷を出してみてよ。二人の愛の結晶ってことで」
「?」
意味が判っていないマリンダに雷のイメージを伝える。
タケルが出した雷光を頭で浮かべながらロッドを振り下ろすように教える。
「じゃあ、イメージできたなら。そろそろ雲を出すね」
タケルは右手を天にかざして叫んだ。
「クラウド!」
タケルの指した空に黒い塊が浮かんだ。
いまにも雷が落ちそうな密度の濃い雲だ。
マリンダは雲をロッドで指した。
「サンダー!」
-ピカッ!-バシーン!!-
充分な威力の雷が木に落ちた!
「タケル様! 出来ました!!」
マリンダがタケルの胸に飛び込んできた。
そのまま抱きしめてキスをする。
ちょっと長すぎたキスを終えて、二人が放った雷の威力を確認しに泉の向こうにある木を見に行った。
タケルが放った雷は威力が強すぎたようだ。
半径10メートルぐらいが黒焦げになって木が地面から吹き飛んでいた。
マリンダの雷も一つの木が真っ二つになる威力だった。
(色々な魔法が出来るけど、力加減が難しいんだよな)
「マリンダは光魔法の方がやっぱり得意みたいだね」
「はい、ですが本当に光魔法で雷が出せるとは思っていませんでした」
「そうなの? 雷って光のイメージ無い?」
「はい、私どもにとって光は光陰、すなわち時空に関する魔法だと思っております」
「時空か・・・、確かに癒しの魔法も時を戻すんだよね?」
「はい、そのように教わっています」
時を戻す・・・
そうか! 枢機卿の光魔法も時空に関するものだろう!
さっそく聞きに言ってみよう。
~第8次派遣1日目~
ナカジーに火炎風ロッドと治療ロッドを渡したタケルはシルバーと一緒に泉へ向かった。
泉のほとりに光聖教石を埋めてジャンプの準備をする。
「シルバー、少しの間ここで待っててくれ」
シルバーは尻尾を振って応えてくれた。
「ジャンプ」
コッソリとスタートスの転移の間に飛んできた。
ナカジーの目を盗んでマリンダを連れ出すためだ。
司祭の部屋にいたノックスにマリンダを連れ出す許可をもらい、泉まで二人で戻ってくる。
シルバーは同じ場所で尻尾を振ってくれていた。
「タケル様、こんな近い場所に?」
「うん、密会ってやつだね」
「?」
意味は判ってなかったが、マリンダは嫌がっていないようだ。
「これから、雷魔法の練習をするんだけど、せっかくだからマリンダに見て欲しくてね」
「はい、承知しました」
こういうときのマリンダは余計な事を言わずに俺が求めている笑顔を浮かべてくれる。
タケルの中で雷魔法のイメージは既に固まっている。
細かい氷の粒を集めた雲を作りそこから雷を目標の木に落とす。
単純な話だ。
後はこれを神様に事前にお願いすればよいだけのはずだ。
(ワテル様、アシーネ様私にお力をお貸しください)
(合言葉は・・・)
頭の中でイメージを描き、雷魔法ロッドを空に向けた。
「サンダー!」
叫びながらロッドを振り下ろした!
-ピカッ!-ドゴォーッォーン!!-
稲光と共に振り下ろした先の木が地面からはじけ飛んだ!!
(またやりすぎた、全然コッソリになってないな)
威力の調節に課題は残ったが充分に戦いで使えるレベルだろう。
黒い雷雲が一瞬で浮かび即座に雷が狙った場所に落ちる。
魔法はこれでほとんどのことが出来るようになった・・・
いや、枢機卿の宿題があったな。
「タケル様、今のアシーネ様に?」
「アシーネ様とワテル様の二人にお願いした。リーブス司教が『雲があるときしか出来ない』って言っていたから、雲を作ってから雷を出してみたんだよ」
「いつも凄いことを思いつかれます」
「そうかな? じゃあ、マリンダもやってみようか」
「私がですか?」
「そう、マリンダが。先ずは雲を出してみようよ」
タケルは雲を出すイメージを伝えて水の聖教石をマリンダに渡した。
マリンダは下を向いてしばらく目を瞑っていたが目を開けて右手を天にかざした。
「クラウド!」
空に白い小さな固まりが浮かびだした。
だが雲の固まりになる前に薄くなって行き、やがて消えた。
(魔法力の違いか・・・)
「やはり、私には無理なようです」
「向き不向きの問題かもね。じゃあ今度は俺が雲を作るから、その雲から雷を出してみてよ。二人の愛の結晶ってことで」
「?」
意味が判っていないマリンダに雷のイメージを伝える。
タケルが出した雷光を頭で浮かべながらロッドを振り下ろすように教える。
「じゃあ、イメージできたなら。そろそろ雲を出すね」
タケルは右手を天にかざして叫んだ。
「クラウド!」
タケルの指した空に黒い塊が浮かんだ。
いまにも雷が落ちそうな密度の濃い雲だ。
マリンダは雲をロッドで指した。
「サンダー!」
-ピカッ!-バシーン!!-
充分な威力の雷が木に落ちた!
「タケル様! 出来ました!!」
マリンダがタケルの胸に飛び込んできた。
そのまま抱きしめてキスをする。
ちょっと長すぎたキスを終えて、二人が放った雷の威力を確認しに泉の向こうにある木を見に行った。
タケルが放った雷は威力が強すぎたようだ。
半径10メートルぐらいが黒焦げになって木が地面から吹き飛んでいた。
マリンダの雷も一つの木が真っ二つになる威力だった。
(色々な魔法が出来るけど、力加減が難しいんだよな)
「マリンダは光魔法の方がやっぱり得意みたいだね」
「はい、ですが本当に光魔法で雷が出せるとは思っていませんでした」
「そうなの? 雷って光のイメージ無い?」
「はい、私どもにとって光は光陰、すなわち時空に関する魔法だと思っております」
「時空か・・・、確かに癒しの魔法も時を戻すんだよね?」
「はい、そのように教わっています」
時を戻す・・・
そうか! 枢機卿の光魔法も時空に関するものだろう!
さっそく聞きに言ってみよう。
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