12 / 22
②街までの道程
⑷次のオアシスにて2
しおりを挟む
ヒロトはユーリの姿を探しました。ユーリは食事の準備の手伝いをしていました。
「ユーリ、いいか」
「なあに、お父さん。……もそかして教えて貰えるの?」
「ああ、セイが教えてくれるそうだ。それでな、本を渡すからそれで勉強しろ」
「は~い。じゃぁ、後で本を渡してね。お父さん」
「食事の後にな。それと覚えた事を俺に話して貰うからな」
「えぇ!どうして?」
「この事はセイから言って来た事だ。……多分、セイは自分が記憶が無いのを気にしてたからだと思うぞ。ちゃんと教えられてるか不安なんだろう」
「そうなんだぁ。わかった、お父さん。私、頑張るからお願いします!」
ユーリはセイが自分の不安を押して、教えてくれると聞いて、ヒロトに頑張って勉強すると約束しました。ヒロトはユーリが頑張ると約束した事に満足しました。でもセイに無理を敷いてしまった事には、申し訳ない気持ちになりました。
ユーリと話していると、食事の準備が終わったとオリガから聞き、ユーリと一緒に食事をしに行きました。
ユーリと向かうとセイがこちらに向かって来るところで、セイに声を掛けユーリにセイにお礼を言うように促しました。
「お~い、セイ」
「なんですか?ヒロトさん」
「ああ悪いな。ほら、ユーリ」
「セイさん。教えて貰えるってお父さんから聞きました。ありがとうございます」
「ああ、大丈夫ですよ、ユーリさん。頑張りましょう」
「はい、私、頑張ります」
「さぁ、食事にしような、ユーリにセイ」
「はい、お父さん」
「そうですね。ヒロトさん」
ユーリとセイが話しが終わる時を見極めて、ヒロトが2人を食事に誘います。それに合わせてユーリもセイも同意をして食事の場所に3人で向かいました。
食事場所には使用人と護衛達が一緒に居ました。食事を準備した料理人から食事をもらう為に、一列に並んでいました。ヒロト達もその列に並びました。
ユーリは今年10歳の成長期真っ只中。その為、料理人達もユーリには『たくさん、食べろよ』と思い、普通の子どもの量から比べると多く皿に盛られて、「ちょっと多いよ~。食べられないってば」と泣きが入ってしまいます。それでも料理人達が、自分の事を大切に扱ってくれていつ事もわかっている為に、怒ることも出来ず、泣き笑いしながら、食べるのでした。
それを見たヒロトが、娘のヘルプに反応して、料理人達を睨みました。ヒロトの睨みを見た料理人達は、首を竦めて、青い顔でお互いの顔を見てブルブルと震えています。それを見たヒロトはユーリの仇は取ったと言わんばかりの、満開の笑顔を浮かべました。
「ユーリ、食べられるか?」
「ふぇん、お父さ~ん。多いよ~」
「そうだな。多い分はお父さんが食べてやるからな。食べれるだけ食べればいいから」
「うん。お父さん、ありがとう」
「……と言うわけだから、もうユーリに山盛りにするんじゃ無いぞ!」
ヒロトに怒られた料理人達は、首振り人形の様に首を縦に振って見せます。ヒロトは料理人達の行動を見ると、満足そうに首を縦に動かします。
料理人達はそんな商団の長をを見て、この人だけは、怒らせてはならないと心に刻むのでした。
料理人達がヒロトの逆鱗に触れてしまった事以外は、平和的に食事は進んで行きました。
食事が終わった使用人から休憩に入って行きました。それが終わると、今日の宿泊の準備をする使用人が増えてきました。テントを張ったり、ラクダを集めたりしました。
準備が終われば、自由時間になり、それぞれ気の合う者が集まり、話をしたりゲームをしたりしてリラックスした時を過ごしています。
その中でもユーリとセイは異色でした。彼等は分厚い本を見ながら、ブツブツと2人で交互に話しているのです。周りの者達は、2人が何をしているのか分からず、皆で首を捻りながら、『何をしてるんだろうね』と言っていました。
「ユーリ、いいか」
「なあに、お父さん。……もそかして教えて貰えるの?」
「ああ、セイが教えてくれるそうだ。それでな、本を渡すからそれで勉強しろ」
「は~い。じゃぁ、後で本を渡してね。お父さん」
「食事の後にな。それと覚えた事を俺に話して貰うからな」
「えぇ!どうして?」
「この事はセイから言って来た事だ。……多分、セイは自分が記憶が無いのを気にしてたからだと思うぞ。ちゃんと教えられてるか不安なんだろう」
「そうなんだぁ。わかった、お父さん。私、頑張るからお願いします!」
ユーリはセイが自分の不安を押して、教えてくれると聞いて、ヒロトに頑張って勉強すると約束しました。ヒロトはユーリが頑張ると約束した事に満足しました。でもセイに無理を敷いてしまった事には、申し訳ない気持ちになりました。
ユーリと話していると、食事の準備が終わったとオリガから聞き、ユーリと一緒に食事をしに行きました。
ユーリと向かうとセイがこちらに向かって来るところで、セイに声を掛けユーリにセイにお礼を言うように促しました。
「お~い、セイ」
「なんですか?ヒロトさん」
「ああ悪いな。ほら、ユーリ」
「セイさん。教えて貰えるってお父さんから聞きました。ありがとうございます」
「ああ、大丈夫ですよ、ユーリさん。頑張りましょう」
「はい、私、頑張ります」
「さぁ、食事にしような、ユーリにセイ」
「はい、お父さん」
「そうですね。ヒロトさん」
ユーリとセイが話しが終わる時を見極めて、ヒロトが2人を食事に誘います。それに合わせてユーリもセイも同意をして食事の場所に3人で向かいました。
食事場所には使用人と護衛達が一緒に居ました。食事を準備した料理人から食事をもらう為に、一列に並んでいました。ヒロト達もその列に並びました。
ユーリは今年10歳の成長期真っ只中。その為、料理人達もユーリには『たくさん、食べろよ』と思い、普通の子どもの量から比べると多く皿に盛られて、「ちょっと多いよ~。食べられないってば」と泣きが入ってしまいます。それでも料理人達が、自分の事を大切に扱ってくれていつ事もわかっている為に、怒ることも出来ず、泣き笑いしながら、食べるのでした。
それを見たヒロトが、娘のヘルプに反応して、料理人達を睨みました。ヒロトの睨みを見た料理人達は、首を竦めて、青い顔でお互いの顔を見てブルブルと震えています。それを見たヒロトはユーリの仇は取ったと言わんばかりの、満開の笑顔を浮かべました。
「ユーリ、食べられるか?」
「ふぇん、お父さ~ん。多いよ~」
「そうだな。多い分はお父さんが食べてやるからな。食べれるだけ食べればいいから」
「うん。お父さん、ありがとう」
「……と言うわけだから、もうユーリに山盛りにするんじゃ無いぞ!」
ヒロトに怒られた料理人達は、首振り人形の様に首を縦に振って見せます。ヒロトは料理人達の行動を見ると、満足そうに首を縦に動かします。
料理人達はそんな商団の長をを見て、この人だけは、怒らせてはならないと心に刻むのでした。
料理人達がヒロトの逆鱗に触れてしまった事以外は、平和的に食事は進んで行きました。
食事が終わった使用人から休憩に入って行きました。それが終わると、今日の宿泊の準備をする使用人が増えてきました。テントを張ったり、ラクダを集めたりしました。
準備が終われば、自由時間になり、それぞれ気の合う者が集まり、話をしたりゲームをしたりしてリラックスした時を過ごしています。
その中でもユーリとセイは異色でした。彼等は分厚い本を見ながら、ブツブツと2人で交互に話しているのです。周りの者達は、2人が何をしているのか分からず、皆で首を捻りながら、『何をしてるんだろうね』と言っていました。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
無能妃候補は辞退したい
水綴(ミツヅリ)
ファンタジー
貴族の嗜み・教養がとにかく身に付かず、社交会にも出してもらえない無能侯爵令嬢メイヴィス・ラングラーは、死んだ姉の代わりに15歳で王太子妃候補として王宮へ迎え入れられる。
しかし王太子サイラスには周囲から正妃最有力候補と囁かれる公爵令嬢クリスタがおり、王太子妃候補とは名ばかりの茶番レース。
帰る場所のないメイヴィスは、サイラスとクリスタが正式に婚約を発表する3年後までひっそりと王宮で過ごすことに。
誰もが不出来な自分を見下す中、誰とも関わりたくないメイヴィスはサイラスとも他の王太子妃候補たちとも距離を取るが……。
果たしてメイヴィスは王宮を出られるのか?
誰にも愛されないひとりぼっちの無気力令嬢が愛を得るまでの話。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる