【完結】僕はサム

榊咲

文字の大きさ
15 / 15
【番外編】

③−⑶僕と予防接種〈終〉

 僕がイヤイヤ、キャリーに入れられて、予防接種の為に車に乗せられて行った病院は、車で往復1時間ぐらい掛かった。もう、車に乗せられただけで、怖くて怖くて仕方がなかったよぉ~!

 もうねぇ、車に乗ったら『ニャーン、ウニャーン、ウニャーン(怖いよ、怖いよ!)』ってずっと泣いてたの!ご主人は『どうしただん、サムちゃん。もう直ぐだよ』っていうだけでさ、止まってくれないんだ!!

 たまに車が止まった時にキャリーにある小さな窓から、『サムにゃん、よしよし』って言いながら、頭を撫ぜてくれてただけ……。その時だけは僕も安心出来たけどさ~、すぐに車の運転に戻っちゃうから、また怖くなっちゃうんだよね。ううう……ホントに怖いんだもん。

 病院に着いたら、ご主人が『ちょっと待っててね。診察券出して来るから』て言って病院の中に入って行ったんだけど、すぐに戻ってきて、僕を病院の待合室に連れて行こうと、車から出そうとしてたんだけど。

 そしたらさ、病院の先生が『サムちゃん』って呼びに来たんだ~。うっわ~、イヤだ~!!来ないでー!と思ったけど、ご主人は『すみません』て言っていそいそと病院に入って行くと、診察室に入っちゃったの!ギャー、ヤメテよ~、ご主人。僕は絶対キャリーからでないからねぇ~~~!!!

 そんな僕の声は聞こえないって感じで、ご主人は僕をキャリーから出そうとするんだ!もうねぇ、力一杯キャリーに爪を掛けて抵抗を試みたんだよ!僕も必死だからね。

 でもさ、ご主人と病院の先生と2人掛かりで、僕をキャリーから出そうとするなんて、卑怯だと思わない?一生懸命キャリーにしがみついてたけど、2人の力には敵わなかったよ……。ううう、悔しいよ~。横暴だ~~~!

 僕がイヤイヤと暴れて逃げようとするんだけど、ご主人がガッチリ僕の体を逃げない様に掴んでるから、逃げられないし……。そうこうしてたら、病院の先生がご主人に『食欲はどうですか?……何か変わった事はありますか?』って聞いてきた。

 ご主人は先生に『少しずつ数回で食べてます』と言ってた。まあ、ご主人が言う事はあってるけどね。僕、いつもちょっとずつ食べてるんだもんね。ご主人がそう言ったら、先生が僕の体重が去年より200g太ったて言うんだよ!もう、恥ずかしいなぁ~。先生のバカ~~~!それにご主人に『これ以上、太らせない様に!』だって!!

 ご主人も『太ってました?』な~んて言ってるんだよ~!ご主人、いいじゃんか。ご主人がオヤツをくれるから、食べちゃうんだからねぇ~。ご主人も共犯なんだからね~!

 そんな話をご主人と先生がしてだと思ったら、先生が『ちょっとチクッとするからね』て言ったと思ったら、ホントにチクッとしたなぁと思ったら、予防接種が終わってた。ハァ~~、やっと終わった~~~。

 先生が『接種は終わったよ』って僕に言ってくれたんだ。それでキャリーに入れてくれたんだよね。さぁ~、帰れるぞ~。あ、でも、またあの怖い車に乗らなくっちゃならないんだ!!!ゲェ~、接種が終わったのはいいけど、車はヤダなぁ~。でも車に乗らないと家に帰れないしなぁ。ううう、しょうがないなぁ、我慢しょう!!

 ううう、やっぱり、吐きそう!『ニャーン、ニャウン(ご主人まだ?)』って聞くんだけど、ご主人は『もうちょっとだよ』って言うだけだし……。ご主人、早く、早く。もう早く着いてよぉ~!!

 そんな事を僕が考えてたら、ご主人が『さあ、もう着くよー!サムにゃん』ってご主人が言ったと思ったら、車が停まったんだ。ハァ、よかった!!やっと着いたよ~~~。よかったぁ~!

 車が停まったからすぐにキャリーから、出してくれるのかと思ったら、家に入ってから出してくれたんだよねぇ。もう、ご主人、車が停まったらすぐ出してくれればいいのに~~~。

 キャリーをご主人が開けてくれたら、即出ましたよ!ここで捕まったらダメだって思ってね。でも逃げてから思ったんだけど、僕トイレに行きたかったんだった……。うへ、ご主人の前を通らなくっちゃならないなぁ。う~ん、仕方ない、覚悟を決めて、ご主人の前を通ろう!

 ハァ~、よかった!なんとか間に合ったー!あ、ご主人、いつもの場所にいるなぁ。じゃぁ、僕もご主人の近くに行こうかな。……やっぱり、2階のいつもの所に行こ~っと。ご主人、またあとでねぇ!
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

スパークノークス
2021.08.29 スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

2021.08.29 榊咲

スパークノークス様

読んで頂きありがとうございます。
本日で番外編も完結致しました。
他の作品もよろしくお願い致します。

解除
柚木ゆず
2021.08.04 柚木ゆず

本日、8僕のお友達を拝読しました。

僕はサム、完結おめでとうございます。
おかげ様で、作者様の他の作品と同様に、よい時間を過ごすことができました。


ありがとうございます。
そして。
こちらこそ。またね、です……っ。

2021.08.04 榊咲

柚月ゆず様

お読みいただきありがとうございました🙏
また、よろしくお願い致します😀

解除
柚木ゆず
2021.06.09 柚木ゆず

うっかり通知を見落としており、本日一気読みをさせていただきました。

作者様。素敵な世界を投稿してくださり、ありがとうございます……っ。
自分も、猫ちゃんが、大好きでして。
そういった意味でも。素晴らしい時間を、過ごすことができました。

2021.06.09 榊咲

ありがとうございます。猫好きの方に読んで頂けて嬉しいです。
まだ《ねこの国のサム》は続いてますので此方も読んで頂けるとうれしいです。

解除

あなたにおすすめの小説

【完結短編】ある公爵令嬢の結婚前日

のま
ファンタジー
クラリスはもうすぐ結婚式を控えた公爵令嬢。 ある日から人生が変わっていったことを思い出しながら自宅での最後のお茶会を楽しむ。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

刺繍妻

拓海のり
恋愛
男爵令嬢メアリーは魔力も無くて、十五歳で寄り親の侯爵家に侍女見習いとして奉公に上がった。二十歳まで務めた後、同じ寄り子の子爵家に嫁に行ったが。九千字ぐらいのお話です。

令嬢失格な私なので

あんど もあ
ファンタジー
貴族の令息令嬢が学ぶ王都学園。 そこのカースト最下位と思われている寮生の中でも、最も令嬢らしからぬディアナ。 しかしその正体は……。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~

野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
 第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。  言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。  喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。    12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。 ==== ●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。  前作では、二人との出会い~同居を描いています。  順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。  ※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。