【完結】魔導士会には入らない

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第6章 初恋

22 誓い

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心の中にまとわりつく重たい何かが吸い取られて、さらに何かに押し付けられるような感覚がした。

それはさっきよりも軽い粘土の中だったようで、ずっとヘドロのようにまとわりついていた重苦しい気分も、なぜかすっきりと取り払われた心地がした。

そうだ。

こんな気持ちなら、あの人の側にもいられたのに。
なぜあの手を離してしまったんだろう。
忘れさせて振り切って、自分で別れを作り出すなんて、なんて馬鹿な真似をしたんだ。
きっと今なら言えるはずだ。

あなたの側で生きていきたいと。


「…セオ」


声がする。
あの人の声が。
早く目覚めなくては。

早く!





「ぁ…ぁく…」

視界も定まらないまま闇雲に手を伸ばせば、大きく温かな骨ばった手に、力強く引き寄せられた。

「…っ」
「セオ…!この…っ死にたがりめ…!お前は…!一体何度俺を不幸にすれば気が済むんだ!!」
「ご、めんなさ…」

強く苦しいほどに抱きしめられて、声が詰まる。
目の前には黒。
少し汗の混じった太陽の匂い。

「お前がいなかったら…俺は不幸にしかならない…」
「っはい…」
「…本当にわかっているのか?もう死にたいなんて言わないか?」

身体を離して疑わしげに顔を覗きこんでくるアークは、やはりやつれて、不安そうに瞳を揺らしていた。
俺は彼の顔を撫でて、はくはくと口を動かした。
ひどく喉が引き連れる感覚がしたが、かつてないほどに、身体が軽かった。

「ごめんな、さい…迷惑ばかり、かけて…」
「迷惑とは言って…」
「それでも」

ああ、この胸に飛び込んでいける幸せを、なんで手放そうなどと思ったのだろう。

「どうか…そばにいさせてください」

勝手にあふれる涙が邪魔で、愛しい人がよく見えない。

「あなたのそばで…生きていてもいいですか…?」

そう尋ねれば、再び痛いくらいに抱きしめられる。
この身体を抱きしめてくれる腕を、失ってもいいだなんて。
そんなのは嘘でしかないんだ。

「だから何度も…そうしろと言ってる」

彼の声が、濡れて掠れているのを初めて聞いた。

「はい…!」




お互いに縋り付くように抱き合い続ける俺たちをよそに、抑揚の少ないよく響く声が中庭の中で神託を告げた。
オーレンだ。

「創世神ヘルネシウスは、神力を取り戻し、見事復活を遂げ、天上へ、そしてこの大地へと、お還りになった…」

中庭を埋め尽くしていた兵士たちは、その声に我に返ったように身動ぎして、次なる聖王の命令を待った。

アークも俺を片腕で抱き上げて中庭に下り、小堂の前で跪いていたオーレンを鋭い表情で見下ろした。

「現し身様は神力を失い、今は既に只人となった。これからはロイズバリドを離れ、自由に生涯を全うするだろう」

しかしオーレンは先ほどまでの苛烈さなどなかったかのように、俺に自由を与えると宣った。

「創世の神はこの世界そのものであり、我らに与えられた一つ一つの生命の幸福を等しく望んでおられる」

オーレンは一体何を思ったのか、愛おしそうに目の前の地面を撫でていた。
そして城の兵士たちも、なぜか彼の言葉を深く噛み締め受け入れるつもりのようだった。

「我らはこれから、ヘルネシウス神の御胸に抱かれて、全ての命を慈しみ、その安寧を守り続けるために生きるのだ。それを今、ここに誓おう」

そう静かに宣言すれば、オーレンの声に呼応した兵士たちが、ガチャガチャと鎧を軋ませながら、波がうねるように跪いていった。
その中心には、この身体が置かれていた小堂があった。

「セオ殿、ならびに魔導士の方々」
「え?」

オーレンがロイズバリドに来て初めて俺の名を呼ばわる。
そして立ったままだったアークと、いつの間にか解放されていたヤルスやフィリップ、ヘルシエフに向けて、両手を前で重ねる拱手の礼をとった。
これはこの地域に伝わる神に祈る時の仕草だ。

「創世神の復活に多大なる寄与を賜り、心より感謝申し上げる。我らロイズバリドの民はこれから、一切の暴力措置を避け、平和を守るべきものとして法を整え、これを知らしめ守り続けることを、今ここ、ご降臨の庭に誓う」

元とはいえ魔族であったオーレンが、そんなことを言ってのける。
とても彼の言葉が信じられなくて、俺はおどおどとアークを振り返った。

「あ、あの…一体何が…?」
「とりあえず頷いておけ」
「は、はあ…」

そんな格好のつかない返事とともにコクコクと頷くと、オーレンはそれでもよかったようで、安心したように優しく微笑んだ。

彼のそんな柔らかな微笑みを、俺は初めて目にした。

「セオ魔導大尉!アーク管理官!」

しかしほっとしたのもつかの間、ヤルスの大音声が降ってきて、思わず身を縮めた。

「し、司令官…っ、あ…あれ?でも…」

彼が怒っているのが不思議に思えた。
アークは自力で記憶を取り戻してしまったが、ヤルスにはまだ魔法がかかっているはずだと思ったからだ。

しかしそんな葛藤はお見通しのようで、ヤルスはズンズンと近寄ってくると、腕を組んで俺を見下ろす。
その姿は迫力に満ちているが瞳は黒く澄んでいて、もう恐怖は感じなかった。

「貴様が施した記憶魔法なら、先ほど神がついでに解いていったぞ」
「神!?ついで!?え、あの、じゃあ…」
「一命を賭してまで自分の存在を忘れさせようとしたらしいがそうはいかん!貴様のおかげで我々は大混乱だ!魔導大尉も中尉に降格するよう七賢人にも進言しておく!帰還したら反省文百枚!」
「は、反省文…っ?百枚…っ」

ヤルスは記憶が戻った途端に、懲罰を与えることを思いついたようだ。
何という仕事熱心で生真面目な人だろうと俺は内心で舌を巻いた。

けれどまだ俺を部下と認めてくれているのだと思うと、その心遣いが無性に嬉しく、照れくさいような気がした。

すると今度はヘルシエフが少しやつれた顔を近づけ、アークに抱えられている俺に構わず抱きついてきた。

「セオくぅーん!酷いよぉ!僕にはもう会いに来ないつもりだったんだろう?あんなストレスの多い職場に先生を置き去りにするなんてぇっ!」
「うわっ、で、でも、先生、それは…」
「ちっ」

グリグリと額を肩に擦り付けられて、アークが盛大な舌打ちをした。
フィリップだけはいつもの落ち着いた少し神経質な表情で、頭を優しく撫でてくれる。

「セオ。帰ったら補習です。あなたには人として一番大切なことを伝え忘れてしまいましたからね」
「師匠…人として…?」
「自分を愛してこそ、人を愛せるということです。でもあなたはちゃんと、その手を取ることができたのですね…?」

フィリップの言葉に俺は息を呑んだ。抱き上げてくれているアークの手に力がこもる。
俺もいつの間にか掴んでいた彼のマントを、グッと握りしめた。

「はい…っあの…っ、俺も…今なら…管理官、俺、みんなの名前…呼べますか…?」

神が何かの救済をしてくれたと言うのならと、半分確信を持ってそうアークに確認する。
アークも魔力の違いを感じ取ったのか、深く頷いてくれた。

「…問題ない」

「フィリップ師匠!ヘルシエフ先生!ヤルス司令官!う、う…っ、あう…っ、うわぁぁぁ…っ」

アークの腕からフィリップたちに飛びつくと、その大切な名前を呼ばわった。

「え?魅了?かかってない?これで?本当に?」
「不安にさせないであげてください。魅了じゃなくて魅力です」
「ヘルシエフ、よもや貴様の戯言が理解できる日が来ようとは…」

俺は心から信頼し合える彼らと出会えたことが嬉しくて、その名を呼べることも嬉しくて、たたただ声を上げて子供みたいに泣いた。

「もういいだろう。返せ」

アークがそんな風に拗ねてくれたことも、どこからか拾ってきたあの指輪をまた指にはめてくれたことにも、嬉しくて涙が止まらなかった。

「アーク…管理官…」
「ああ。もう泣くな。…セオ」

その美しく澄んだ青い空の瞳を見上げて、アークに抱きつく。

「はい…!」




その数日後、俺たちは解放され、ロイズバリド城を出ることとなった。
数日かかったのは、城下に住む人々にもヘルネシウスの降臨とその復活を説明し、それには魔導士会の貢献があったことを周知させるためで、無用な争いを避けるためだった。

オーレンの談によると、アークたちはおよそ十ヶ月の間牢で拘束されており、魔導士会はその間、四人を救出しようとロイズバリド城付近の廃村跡に工作員を駐留させていたそうだ。

「三、季月…そんなに…?」

呆然とする俺に、四人はもう休めたからと、むしろ優しく声をかけてくれ、オーレンは少々気まずそうにしていた。

オーレンは事情を説明する丁寧な感謝状と、多少の不正をして潜伏していたことへの謝罪文をしたためた。併せて魔導士会と和平を結ぶための先触れを出し、その特使も用意してくれた。

城を出ると、城下町はすでにお祭り騒ぎだった。

呪われた魔界の時代と仮初めの神を祀る時代が終わり、これからロイズバリド領はますます豊かになるであろうことを、誰もが予感しているようだった。




オーレンや城の人たちに見送られ、ロイズバリド城下町を出た俺たち五人は、特使たちに断りを入れて距離を取ると、返却された飛竜を連れ、トラスレットで各所に連絡をとった。
画面の向こうでは魔導士会の面々が五人の生存を熱烈に祝ってくれた。

七賢人との通話では、アークとヤルスの祖父であるロシオとワーテルが涙ぐんでいた。俺のせいで皆を命の危機に晒して申し訳ないと謝ると、アークとヤルスの二人から割と痛めに頬を引っ張られた。

ヘルシエフが所属する保健医療部では白衣の医師や看護師たちが、フィリップの教育養成部ではカストール部長や試験で見かけた養成官たちが、微笑みや涙を浮かべていた。
ヤルスと俺が所属していた境界防衛隊は名称が変わったらしく、それでも魔界で共に戦った隊員や飛竜たちが集って、ワイワイと泣いたり笑ったりしながら生存を喜んでくれた。

そしてアークの属する特務管理部にも連絡が繋がったのだが。

『アーク管理官、任務の達成と生還、僥倖である。ついては昨年に出された異動届について再度確認事項がある。帰還次第、特務管理本部へ出頭されたし。以上』
「了解。通信を終了する」

そんな硬質なやり取りに、俺は少し驚いてしまう。
初めて声を聞いた特務管理部長という人は、画面も黒塗りで、声も少し変えてあるようだった。

「記憶魔法が解かれて、お前がいた時のデータも復活したんだな。事務方は今頃辻褄合わせに必死だろう」

淡々とそう話すアークだが、俺も他の三人もそわそわと落ち着かない気分になった。

「今のが謎の特務管理部長の声か…」
「私も初めて聞きました」
「管理官たちって衛生管理棟に来る時も皆仮面被ってるからね、アーク以外」
「へえ…」

そんなことを話し合う俺たちに、アークはムッとした顔で俺の頭を掴んだ。

「んぎゅっ」
「俺はあいつらの隠れ蓑だったからな。引退したら別の誰かがロスディアをうろついて域内を威嚇することになる」
「引退…するんですか?」
「してほしくないのか?特務の任務は死ぬ者も多いぞ。身内の恨みも買っているしな」

そんな言葉を聞いて、俺はブルブルと首を振った。

「引退してください!今すぐ!」
「僕にもそんなこと言ってくれる幼妻が欲しい…」
「医療官がバタバタ死ぬような事態になったら、引退した者も全員強制復帰ですよ」
「しかし魔界も消えたことだし、俺も引退して、嫁さんでもらもらうかなぁ…」

そんな発言に、今度はヤルスに注目が集まった。

「…結婚願望があったんですか」
「まさか。もしそうならこんな傍若無人でいられるわけないよ。モテないもん」
「ほほお…?俺は幼妻じゃなくても、それなりに話せる人物なら問題ないんだが…?」

「無理無理!こんな面倒な堅物と話ができるのなんて、それこそ僕たちくらい…って、まさか…!」
「ははは、冗談はやめてください。私は結婚なんか…」
「はっはっはっ、さーて捕まえた方を嫁にするかー」
「ひっ!?」
「ぎゃあ!!」

冗談なのか本気なのか、ヤルスがそう言って両腕を振り上げ、フィリップとヘルシエフが悲鳴を上げて逃げ惑った。二人は初めは走って逃げていたが、途中から飛竜に乗っての空中戦にもつれ込んでいた。

そんな楽しげなやりとりに俺もアークも声を上げて笑った。
そしてアークは特使団に出発の合図をして俺を抱え、ダイアンに飛び乗る。
しかしそんな賑やかな光景にも、俺はふと違和感を覚えて首を捻った。

「あの、管理官。この世界にはその…おちんちんしかないのでしょうか?」
「は?それはどういう意味だ?」
「ですからその…おちんちんがある人同士で結婚するのは、当たり前のことなんですか?」

自分でも馬鹿な質問の仕方だとはわかってはいるが、それ以外に男女を区別する言語表現が思いつかなかったのだから仕方がない。
アークも少し呆れた顔で答えた。

「それは…そうじゃないのか?人は誰しもが剣を持って生まれてくると、昔話にもあるだろう」
「ええっ?アレってそういう意味だったんですか!?じゃ、じゃあ…スカートをはいている人は!?おちんちんがついているんですか!?」
「ついてるな。どうしたんだ?急に」

俺は数ある前世の知識に翻弄されて、現実が見えていなかったのだと思い知った。
いやまさか…あの病室のテレビで見た衝撃の出産ドキュメンタリーが、こちらで全く通用しないなどとは思わなかったのだ。

「ちょっと…俺の保健体育の知識が崩壊していまして…じゃあ子供は?どうやってできるんですか?あ、それに魔力覚醒したら魔導士はいつでも結婚できるっていうのは…」
「それは誘ってるのか?」
「ぐ…っ」

矢継ぎ早にそっちの話ばかりを質問すれば、妙に色っぽい切り返し方をされて、俺は言葉に詰まる。

「ふ…っ、教えてやる。ロスディアについたら…実践で、な?」
「う…、は、はい…」

本当にそんな日が来るのかはまだ実感がなかったが、俺はかつての蜜月の日々を思い出し、蒸気が出そうなくらいに頭が熱くなった。




それから俺たち五人とロイズバリドの特使団は、アークたちの身柄の解放を求めていた覆面混じりの工作部隊と合流し、さらに八日ほど飛竜にまたがってロスディアへと向かった。

俺はその道中で、創世の神であるヘルネシウスが前の俺の身体を使い、命の神トールシアに頼んで、セオの身体を蘇らせたのだと聞いた。
俺もおぼろげながら、俺を罰したあの声はトールシアだったのだなと理解したことは覚えていた。

「あの…俺の魔力、もう魅了が使えないってことは、アークとヘルシエフ先生にかけてしまった魅了は、もう解けたってことでしょうか…?」

ロイズバリド領内の廃村の一つを借りて休息をとる際に、思い切ってそう聞いてみた。
アークは眉をひそめて顔を逸らし、ヘルシエフは一瞬何のことかわからないような顔をしたが、ポンと膝を叩いて頷いた。

「ああ!アレね。うん、全然問題ないよ?」
「え?でも、アークは…抵抗できないほどだって…」
「ぐ…」
「あ~、アレは抵抗できなかったね~!」
「じゃ、じゃあ…やっぱりアークが俺と婚約してくれたのも…」

ちょっとズドンと沈んだ気分で俯くと、ヘルシエフはパタパタと手を振った。

「へ?ああ、ははっ、違う違う!…だからつまり魅了ってさ、要はアレが勃っちゃうってだけだから」
「…おい」
「いいじゃないか、教えてあげたって。セオくんもずっと不安だったんだろう?」
「いや、しかし…」

「つまりね、すっごいバッキバキになって、襲いかかりたくなるだけだから。最初から魔法だって知ってれば勘違いすることもないし、結構一過性のものだよ?」
「ば、バッキバキ…?」

「うん。でも他の人にかけたら君が危ないだろう?まあアークが婚約したのは僕と同じで、セオくんが可愛くて仕方なかったってだけだから、安心して!」

そんな話を聞いて、安心していいのか謝った方がいいのかよくわからないままモゴモゴするしかなかった。
清々しい笑顔の横でヘルシエフに肩を叩かれたアークも、なぜか両手で頭を抱えてモゴモゴしていた。




セオの身体は神力がなくなったとはいえ、今までの状態を考慮されたのか、それなりの量の魔力が生成されているようだった。
飛躍的に使いやすくなった魔力と身軽で健康的な肉体に、俺は感動し、率先して旅の途中の狩りや野営の雑事を手伝った。

そしてオーレンの書状やトラスレットでの連絡により、様々な事情を知ることとなった魔導士会では、祝宴の準備を整えてくれていた。

俺たちの帰還と魔界の解放、神の降臨と復活、ロイズバリドの同盟特使の歓迎や同盟締結の前祝い、ついでにアークと俺の結婚祝い、さらには随分前に過ぎてしまっていた俺の十四歳の誕生日までもがどさくさまぎれに祝われて、ロスディアもにわかに連日連夜のお祭り騒ぎとなった。

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