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第17話「ペトリコールと告白」
ペトリコール
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アルシアの家から離れ、渚と二人、街の中を歩きながら、先程の話を思い出す。
正直、感情的に理解し難い部分も多く、今もまだ頭の中で整理がついていない。
ふいに辺りを見渡してみると、今まで賑やかに見えていた街も、キレイに映っていた景色も、全てがモノクロに見えてしまった。
この世界は、真っ黒な過去を抱えて成り立っている。
今でこそ、同性愛禁止条例なんて身勝手なものは存在しないが、それでも辿ってきた過去が消えるわけではない。
「……ふぅ」
言葉に出来ない複雑な気持ちを吐き出すように、小さくため息を漏らした。
「荒玖?」
「うん?」
ふいに呼ばれて顔を上げると、渚が眉を下げて心配そうに俺を見ていた。
「大丈夫か?」
「悪い、大丈夫だ。それより、お昼どうするか。家に材料あるしなんか作るか?」
「あ、俺が作るよ。確かいろいろ残ってたはずだから」
場を明るくしようとしてか、そう言って渚はいつも以上にぱっと顔を華やがせて笑う。
その笑顔に胸の奥がじんわり熱くなり、思わず抱きしめそうになってしまう。
しかし、その気持ちをなんとか抑え込んで、ぐっと思い留まる。
(いやいや、落ち着け。こんな公衆の面前で流石にダメだ)
朝の美晴との一件もあり、正気に戻るのも早かった。
それでも、愛おしい気持ちはなくなるわけではなく。
やり場のない想いを渚に伝えるように、絡めた指先を少し離し親指で手のひらを優しくなぞった。
「ん……、ちょ……っ、荒玖っ……!」
くすぐったかったのか、渚は足を止めて微かに吐息を漏らし眉を顰める。
それでもお構いなしに手のひらを撫でながら小さく笑いかけた。
「なんだよ? 別にただ撫でてるだけだろ」
「撫で方がっ……ンン……っ、いやらしいんだよ……っ」
いやらしいとは失敬な。
まぁ、確かに渚の反応が可愛くて、少し意地悪をしてしまったのは認めるが……。
「もー……荒玖はすぐエッチなコトする……」
「好きなんだから仕方ないだろ。好きなやつには意地悪したくなるんだよ」
「……嘘ばっか。アルシアさんのこと、ガン見してたくせに……。手に……キスまで、され……て……」
最後の方はボソボソと声が小さくなっていき、拗ねたように唇を少し尖らせてからそっぽを向いてしまった。
幾ら声が小さくなっても俺の耳にはしっかり届いていたが。
「なに? ヤキモチ焼いてる?」
「や、妬いてないっ! ただされてたなって言っただけっ」
俺の言葉に渚が間髪をいれず否定の言葉を重ねてくるが、そんな風に必死に否定すればするほど妬いてるとしか思えないのがまた……。
真っ赤に染まった顔を俯かせて膨れる渚に、背筋がゾクリと震えた。
(やばい……可愛い……)
抱きしめられるならいっそ今すぐ抱きしめてしまいたい。
渚のぬくもりを腕の中に閉じ込めてしまいたい。
そんな欲求が溢れ出す中、不意に鼻先に何かが弾かれる感覚があり、ぱっと顔を上げた。
「……やば、雨、降ってきた」
「あ、ホントだ……。この世界も雨は降るんだな」
渚が灰色に染まった空から降る雨粒を見つめながらそんなことを呟く。
「そりゃ……雨降らないと植物も育たないだろ」
「ここに来て初めての雨だから、降らないのかなぁとかちょっと思ってたんだ」
視線を空から俺に移して、楽しそうに笑うその笑顔にドキリと心臓が跳ねて、慌てて顔をそむけた。
確かにここに来てから、一度も雨の日を体験したことはなかった。
ただ、天気なんてそこまで意識したこともないし、別に降らなきゃ困るわけでもないからどちらでもいいと言えばいいのだが。
「……俺、雨の匂い、好きなんだ」
「え?」
隣から呟くような声が聞こえて、俺は空から渚に視線を移す。
「なんだか、凄く落ち着くんだよな。この匂いってペトリコールっていうんだって」
「ペトリコール……あー……なんか聞いたことあるな。雨が降り始めた時に地面から漂う匂いのことだっけ。石のエッセンスとか言うやつもいるみたいだけど」
「あ、それも聞いたことある。ギリシャ語でそういう意味があるんだったよな。雨上がりにも匂いの名前があってゲオスミンって言われてるらしいぞ」
渚は空から降り注ぐ雨の雫に目を細めながら、そう楽しそうに語る。
「へぇ……お前、よく知ってんな、そんなこと」
「あは、どっちの匂いも好きだからな」
雨脚はまだ優しく、だけれど、俺と渚の体を無遠慮に濡らしていく。
周りに視線を向ければ、急な雨に慌てて走り出す女性や、鞄から傘を取り出す男性の姿が見えた。
そんな中で雨に降られながら楽しそうに話す俺達は、周りから見たらきっと変人なのだろう。
それでも、雨の雫に濡れながら微笑む渚の横顔はとてもキレイで、艶やかで。
初めて見るその姿に、視線を逸らせなくなった。
「…………」
「……荒玖?」
雨。
雨が降ると、いつも思い出す。
渚と初めて出会った日のことを。
初めて言葉を交わした日のことを。
否が応でも思い出してしまう。
そのたびに、俺は、また渚に恋をしてしまう。
あの日からずっと。
新しい渚の一面を知るたびに、俺の知らない表情を見つけるたびに、何度も何度も新しく、恋をしている。
渚に溺れていく――。
この愛しさを。
溢れるばかりのこの感情を。
どうやったらこの人に、全部伝えることが出来るんだろうか。
どんなに触れ合っても、体を重ね合わせても、静まることなんてなく。
むしろ、溢れるばかりで。
触れたところから熱が広がるように熱くなるばかりで。
「……渚」
「え――」
繋いでいた手を引っ張って、渚の柔らかな唇に、そっと触れ合わせるだけの口づけを落とす。
「――……っ」
いつもとは違う軽いキスに、渚の目が大きく見開かれて、そのまま時が止まったように固まった。
たった数秒の触れ合いで、重ねた唇を離すと、驚いたまま固まる渚の瞳を見返す。
「大丈夫、誰も見てないから。ちゃんと確認はした」
「――そ……」
「?」
「そういう問題じゃないっ……! ふ、不意打ちとか、な、なな、なに、考えてんだよ……っ」
動揺しながら早口でまくしたてる渚の顔が真っ赤に染まっていく。
耳まで赤くなる姿に、思わず笑いがこみ上げてしまった。
「ふ……、くく……っ」
「な、なに笑ってんだよ……っ! もう……っ、こういう時ほど笑うなってば……!」
「ごめんって。あんまり可愛い反応するからちょっとおかしくて」
「むー……」
不服気な顔をしながら頬をふくらませる渚の頭に手を置く。
いつもはさらさらと触り心地のいい髪はしっとりと水を含んで重たく見えた。
ポタポタと髪の先から雨の雫が落ち、水たまりに波紋を広げていく。
「ひとまず、雨宿りしよう。といっても、もうびしょ濡れだけど」
「そうだな。……あれ? あそこ、バス停ある」
辺りを見渡していた渚が畦道の先にあるバス停を指差した。
「…………」
木材で出来たバス停は、渚と出会って優しくされた時に連れられたバス停によく似ていて。
走馬灯のようにあの日の光景が脳裏を過ぎった。
「ほら、荒玖。ぼーっとしてないで行くぞ」
渚の手が俺の手を掬い取るように握り、優しく導くようにその手を引く。
まるで、あの日の再現のように目の前で微笑む渚に、胸の奥に言いようのない気持ちが込み上げて、喉奥が熱くなるのを感じた。
……俺は未だ、あの日のことを、過去にはできていない。
もしももう一度あの時に戻れるとしたら、今度はちゃんと渚に伝えたい。
今の君に、俺は救われたんだと。
君がいたから、今の俺がいるんだと。
そして、今もずっと目の前にいる君に、こんなにも救われているんだと――。
正直、感情的に理解し難い部分も多く、今もまだ頭の中で整理がついていない。
ふいに辺りを見渡してみると、今まで賑やかに見えていた街も、キレイに映っていた景色も、全てがモノクロに見えてしまった。
この世界は、真っ黒な過去を抱えて成り立っている。
今でこそ、同性愛禁止条例なんて身勝手なものは存在しないが、それでも辿ってきた過去が消えるわけではない。
「……ふぅ」
言葉に出来ない複雑な気持ちを吐き出すように、小さくため息を漏らした。
「荒玖?」
「うん?」
ふいに呼ばれて顔を上げると、渚が眉を下げて心配そうに俺を見ていた。
「大丈夫か?」
「悪い、大丈夫だ。それより、お昼どうするか。家に材料あるしなんか作るか?」
「あ、俺が作るよ。確かいろいろ残ってたはずだから」
場を明るくしようとしてか、そう言って渚はいつも以上にぱっと顔を華やがせて笑う。
その笑顔に胸の奥がじんわり熱くなり、思わず抱きしめそうになってしまう。
しかし、その気持ちをなんとか抑え込んで、ぐっと思い留まる。
(いやいや、落ち着け。こんな公衆の面前で流石にダメだ)
朝の美晴との一件もあり、正気に戻るのも早かった。
それでも、愛おしい気持ちはなくなるわけではなく。
やり場のない想いを渚に伝えるように、絡めた指先を少し離し親指で手のひらを優しくなぞった。
「ん……、ちょ……っ、荒玖っ……!」
くすぐったかったのか、渚は足を止めて微かに吐息を漏らし眉を顰める。
それでもお構いなしに手のひらを撫でながら小さく笑いかけた。
「なんだよ? 別にただ撫でてるだけだろ」
「撫で方がっ……ンン……っ、いやらしいんだよ……っ」
いやらしいとは失敬な。
まぁ、確かに渚の反応が可愛くて、少し意地悪をしてしまったのは認めるが……。
「もー……荒玖はすぐエッチなコトする……」
「好きなんだから仕方ないだろ。好きなやつには意地悪したくなるんだよ」
「……嘘ばっか。アルシアさんのこと、ガン見してたくせに……。手に……キスまで、され……て……」
最後の方はボソボソと声が小さくなっていき、拗ねたように唇を少し尖らせてからそっぽを向いてしまった。
幾ら声が小さくなっても俺の耳にはしっかり届いていたが。
「なに? ヤキモチ焼いてる?」
「や、妬いてないっ! ただされてたなって言っただけっ」
俺の言葉に渚が間髪をいれず否定の言葉を重ねてくるが、そんな風に必死に否定すればするほど妬いてるとしか思えないのがまた……。
真っ赤に染まった顔を俯かせて膨れる渚に、背筋がゾクリと震えた。
(やばい……可愛い……)
抱きしめられるならいっそ今すぐ抱きしめてしまいたい。
渚のぬくもりを腕の中に閉じ込めてしまいたい。
そんな欲求が溢れ出す中、不意に鼻先に何かが弾かれる感覚があり、ぱっと顔を上げた。
「……やば、雨、降ってきた」
「あ、ホントだ……。この世界も雨は降るんだな」
渚が灰色に染まった空から降る雨粒を見つめながらそんなことを呟く。
「そりゃ……雨降らないと植物も育たないだろ」
「ここに来て初めての雨だから、降らないのかなぁとかちょっと思ってたんだ」
視線を空から俺に移して、楽しそうに笑うその笑顔にドキリと心臓が跳ねて、慌てて顔をそむけた。
確かにここに来てから、一度も雨の日を体験したことはなかった。
ただ、天気なんてそこまで意識したこともないし、別に降らなきゃ困るわけでもないからどちらでもいいと言えばいいのだが。
「……俺、雨の匂い、好きなんだ」
「え?」
隣から呟くような声が聞こえて、俺は空から渚に視線を移す。
「なんだか、凄く落ち着くんだよな。この匂いってペトリコールっていうんだって」
「ペトリコール……あー……なんか聞いたことあるな。雨が降り始めた時に地面から漂う匂いのことだっけ。石のエッセンスとか言うやつもいるみたいだけど」
「あ、それも聞いたことある。ギリシャ語でそういう意味があるんだったよな。雨上がりにも匂いの名前があってゲオスミンって言われてるらしいぞ」
渚は空から降り注ぐ雨の雫に目を細めながら、そう楽しそうに語る。
「へぇ……お前、よく知ってんな、そんなこと」
「あは、どっちの匂いも好きだからな」
雨脚はまだ優しく、だけれど、俺と渚の体を無遠慮に濡らしていく。
周りに視線を向ければ、急な雨に慌てて走り出す女性や、鞄から傘を取り出す男性の姿が見えた。
そんな中で雨に降られながら楽しそうに話す俺達は、周りから見たらきっと変人なのだろう。
それでも、雨の雫に濡れながら微笑む渚の横顔はとてもキレイで、艶やかで。
初めて見るその姿に、視線を逸らせなくなった。
「…………」
「……荒玖?」
雨。
雨が降ると、いつも思い出す。
渚と初めて出会った日のことを。
初めて言葉を交わした日のことを。
否が応でも思い出してしまう。
そのたびに、俺は、また渚に恋をしてしまう。
あの日からずっと。
新しい渚の一面を知るたびに、俺の知らない表情を見つけるたびに、何度も何度も新しく、恋をしている。
渚に溺れていく――。
この愛しさを。
溢れるばかりのこの感情を。
どうやったらこの人に、全部伝えることが出来るんだろうか。
どんなに触れ合っても、体を重ね合わせても、静まることなんてなく。
むしろ、溢れるばかりで。
触れたところから熱が広がるように熱くなるばかりで。
「……渚」
「え――」
繋いでいた手を引っ張って、渚の柔らかな唇に、そっと触れ合わせるだけの口づけを落とす。
「――……っ」
いつもとは違う軽いキスに、渚の目が大きく見開かれて、そのまま時が止まったように固まった。
たった数秒の触れ合いで、重ねた唇を離すと、驚いたまま固まる渚の瞳を見返す。
「大丈夫、誰も見てないから。ちゃんと確認はした」
「――そ……」
「?」
「そういう問題じゃないっ……! ふ、不意打ちとか、な、なな、なに、考えてんだよ……っ」
動揺しながら早口でまくしたてる渚の顔が真っ赤に染まっていく。
耳まで赤くなる姿に、思わず笑いがこみ上げてしまった。
「ふ……、くく……っ」
「な、なに笑ってんだよ……っ! もう……っ、こういう時ほど笑うなってば……!」
「ごめんって。あんまり可愛い反応するからちょっとおかしくて」
「むー……」
不服気な顔をしながら頬をふくらませる渚の頭に手を置く。
いつもはさらさらと触り心地のいい髪はしっとりと水を含んで重たく見えた。
ポタポタと髪の先から雨の雫が落ち、水たまりに波紋を広げていく。
「ひとまず、雨宿りしよう。といっても、もうびしょ濡れだけど」
「そうだな。……あれ? あそこ、バス停ある」
辺りを見渡していた渚が畦道の先にあるバス停を指差した。
「…………」
木材で出来たバス停は、渚と出会って優しくされた時に連れられたバス停によく似ていて。
走馬灯のようにあの日の光景が脳裏を過ぎった。
「ほら、荒玖。ぼーっとしてないで行くぞ」
渚の手が俺の手を掬い取るように握り、優しく導くようにその手を引く。
まるで、あの日の再現のように目の前で微笑む渚に、胸の奥に言いようのない気持ちが込み上げて、喉奥が熱くなるのを感じた。
……俺は未だ、あの日のことを、過去にはできていない。
もしももう一度あの時に戻れるとしたら、今度はちゃんと渚に伝えたい。
今の君に、俺は救われたんだと。
君がいたから、今の俺がいるんだと。
そして、今もずっと目の前にいる君に、こんなにも救われているんだと――。
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