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切り抜きマジック
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A子さんは、親友のB子さんを家に招き、お泊り会をした。
夜遅くまでお酒とお菓子を片手に仕事の愚痴や恋バナをして楽しい時間を過ごした。
それから「写真撮ろうよ」とお泊まりの記念撮影会となった。
A子さんは自分のスマートフォンを使って、B子さんと写真を撮った。
翌日B子さんが帰宅してから、A子さんは撮影した写真を見ていた。
すると、二人で映った写真の一つに、妙なものが写り込んでいた。
黒い服を着た虚ろな目をした女性が、二人の後ろに写っていた。
その「黒い服の女性」に見覚えはない。
見るからに心霊写真だとA子さんは感じた。
A子さんは恐ろしくなり、ある手段を講じた。
A子さんのスマートフォンには、写真の不要な箇所を指で囲むと、きれいに削除し補正てくれる「切り抜き機能」がついていた。
A子さんは黒服の女を恐る恐る切り抜いた。
黒服の女はきれいに消え、写真はA子さんとB子さんが楽しく遊ぶ写真に変わった。
うまく黒服の女を写真から追い出せたのだ。
A子さんはホッと胸をなでおろした。
こうでもしないと、B子さんが自分の家や、自分の事まで気味悪がってしまう。
A子さんは何事もなかったように、B子さんのチャットへ画像を共有した。
二人はお泊り会の思い出に浸ることができた。
数日後、B子さんは深刻な面持ちでA子さんにある話を始めた。
「最近、ちょうどあのお泊まり会の後ぐらいから不気味なものが見えるの……」
B子さんが言うには、鏡を見ると自分の後方に虚ろな目をした黒服の女が立っていると言う。さらには、
「窓ガラスやテレビ画面を消したりとか、スマホの画面とかね……。私が写り込むところでは、その女の人が時々見えるようになったの」
周りを見渡しても居ないけど、画面の中には現れるという。
B子さんは最初は幻覚だと思ったがあまりに続くためお祓いに行こうかと悩んでいると言った。
A子さんは冷静に聞いていたつもりだが、内心恐怖していた。
「私が追い出したからB子の方に……」と思った。
B子への心配と罪悪感でお祓いに行くことなどを薦めた。
A子さんが行った「切り抜き機能」については言えないままだったそうだ。
夜遅くまでお酒とお菓子を片手に仕事の愚痴や恋バナをして楽しい時間を過ごした。
それから「写真撮ろうよ」とお泊まりの記念撮影会となった。
A子さんは自分のスマートフォンを使って、B子さんと写真を撮った。
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すると、二人で映った写真の一つに、妙なものが写り込んでいた。
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その「黒い服の女性」に見覚えはない。
見るからに心霊写真だとA子さんは感じた。
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A子さんは黒服の女を恐る恐る切り抜いた。
黒服の女はきれいに消え、写真はA子さんとB子さんが楽しく遊ぶ写真に変わった。
うまく黒服の女を写真から追い出せたのだ。
A子さんはホッと胸をなでおろした。
こうでもしないと、B子さんが自分の家や、自分の事まで気味悪がってしまう。
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「窓ガラスやテレビ画面を消したりとか、スマホの画面とかね……。私が写り込むところでは、その女の人が時々見えるようになったの」
周りを見渡しても居ないけど、画面の中には現れるという。
B子さんは最初は幻覚だと思ったがあまりに続くためお祓いに行こうかと悩んでいると言った。
A子さんは冷静に聞いていたつもりだが、内心恐怖していた。
「私が追い出したからB子の方に……」と思った。
B子への心配と罪悪感でお祓いに行くことなどを薦めた。
A子さんが行った「切り抜き機能」については言えないままだったそうだ。
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