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フォートシュウロフ防衛戦
ピタゴラスイッチなダイブのJK
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学校の授業が終わるとサッと家に帰る。
「ふぅー! 帰宅ー!」
自室に入ると同時に、壁の角へ向かってボールペンを放り投げる。ボールペンは壁に引っ掛けてあったヘッドギアに命中し、ピタゴラスイッチ的な経過を経てヘッドギアをベットの方へ大きな放物線を描く様に放り投げる。私はその様子を確認することなく仰向けにベットへダイブした。
私はベットに到着するのとほぼ同時に、私の頭部えヘットギアが装着される。ボールペンはペン入れに収まり、全てが完璧に噛み合い、部屋に入って数秒でゲームへログインする準備が整った。
「ヨイニー、あーそーびーまーしょー!」
IAFにログインして、リスポーン移転を選択するルームで与一君へ連絡を取る。彼はまだログインしていない様子だったけれど、連携している携帯端末から返事が返ってきた。
「帰るの早くね!? 俺はまだかかりそうだから先にやっていてくれ!」
「りょーかいー」
じゃあ先に、昨日の戦闘でレベルアップしたから、ステータスの分配をしておこうかな。別にAIに頼まなくてもUIからステータス画面は出せるんだけど、この待機画面で出すと大画面で見やすい。
「AIさーん、ステータス出してー」
「はい、承知しました」
私の眼前に、アニー・キャノンのキャラクターステータスが表示される。やっぱりログイン後に見る画面より濃いし大きくて見やすいね。
やっぱりレベルが1つ上がっているね。それに、昨日にはなかった表記が増えていた。
「称号?」
「はい、プレイヤーの行動や周囲の反応によって条件を満たすと称号を獲得する場合があります。称号の効果は、達成した条件に相応しい物が設定されています」
私の呟きに、AIが反応して答える。取得している称号は1つだけ"無慈悲なる者"と言う称号を手に入れている。
「うーん、先ずは称号から!」
ウィンドウから"無慈悲なる者"をタップする。
【無慈悲なる者】
取得条件:対象を倒すのに過剰な攻撃を行う。
取得効果:攻撃を行う際、STRが20%上昇する。
「は????」
やばない? こんなの蔓延してたら防御型とか成立しなくなるじゃん。あーでもそっか、逆にVIT20%上昇とかもあるのかな。
「ねぇねぇ! やっぱりバランス取る気無いって言うか、意図的に崩しにきてない?」
私が虚空へ向かって声をかけると、AIがキャラメイクの時にも言っていたセリフを定型分みたいに吐き出した。
「Inequality&Fairは、どこまでも公平で、どこまでも不平等な世界です」
最初からゲームバランスっていう概念をぶっ壊すのがコンセプトのゲームなのかもね。ただ現実より面白そうで、ギリギリ破綻しない世界法則を作って、あとは全部プレイヤーにお任せってことだ。
「このゲームってさ、ジャンルとしてはファンタジーって事で良いの?」
「Inequality&Fairは、どこまでも公平で、どこまでも不平等な世界です」
また定形文が返ってきた。
初期リスポーンの街が全部、中世ヨーロッパ風だった事を考えると一応"開始時点では"ファンタジー系を想定している、はずだ。これを前提にするなら、AIが明確な回答を避けると言うことは事実上の"No"だ。
「ま、今考えてもしょうがないっか」
このゲーム下手したら数年後にはSFゲームになっていてもおかしく無いよね。極端なリアリティの追求はクソゲーへの道なんだけど、かなり挑戦的なコンセプトのゲームだ。
「とりあえず、この感じなら称号集めは結構重要そうだよね……」
思考を切り替えて、今は称号の与えるゲームバランスへの影響を考えないといけない。配信者とかのインフルエンサーがこのシステムと条件に気がついたら間違いなく拡散する。
有用な称号の取得条件はすぐに出回る一方、仲間内で称号の取得条件を共有できる閉鎖的なコミュニティが乱立するだろう。
「より強さを求めるなら……何らかのコミュニティに所属する必要があるね」
これも、今はこれ以上どうしようもないか。
「このレベルポイントって何なの?」
「経験値の獲得によってキャラクターのレベルが上昇すると、レベルポイントが得られます。レベルポイントは、種族レベルの上昇か、ジョブレベルの上昇に使用されます」
さっきまでタイトルとキャッチコピー連呼botになっていたAIが今度はスムーズに反応した。
「種族レベルを上昇させるとどうなるの?」
「種族毎に設定されている特殊なスキルを入手可能です。ただし、カオスルーラーは得られません。その代わり、カオスルーラーは種族レベルが上昇する度にキャラクターのカスタマイズ可能な量が増加します」
「ジョブレベルを上昇させるとどうなるの?」
「対応したジョブのスキルを追加で1つ、取得できます。また、一定のレベルに到達すると上位ジョブに転職が可能です」
本当はもうちょっと尻尾を伸ばしたり色々やりたかったから、体が完成するまで種族レベルを優先で上げて良いかな。
「とりあえず、レベルポイントは種族レベルの上昇に消費して」
「承知しました」
「ステータスポイントは初期と同じ要領で割り振って良いんだよね?」
「はい。ただし、値の高いステータスは消費ポイントが上昇する点にご注意ください」
「そうなんだよねー」
例えばSTR0をSTR1へ上昇させるのは1ポイントを消費すれば良いけど、STR40をSTR41にするには5ポイントが必要になった。
このゲームにおいて特化型は理点もあるけど、代わりに合計ステータスの面ではバランス型に劣る。なので私は、消費ポイントの低い必要最低限のステータスを確保しつつ、メインはAGIとINTの二極特化ビルドを目指している。
「与ダメージの観点で言えば、今はSTR上げが今は一番効率が良いかな。STRに全部降っちゃって!」
「承知しました」
「ふぅー! 帰宅ー!」
自室に入ると同時に、壁の角へ向かってボールペンを放り投げる。ボールペンは壁に引っ掛けてあったヘッドギアに命中し、ピタゴラスイッチ的な経過を経てヘッドギアをベットの方へ大きな放物線を描く様に放り投げる。私はその様子を確認することなく仰向けにベットへダイブした。
私はベットに到着するのとほぼ同時に、私の頭部えヘットギアが装着される。ボールペンはペン入れに収まり、全てが完璧に噛み合い、部屋に入って数秒でゲームへログインする準備が整った。
「ヨイニー、あーそーびーまーしょー!」
IAFにログインして、リスポーン移転を選択するルームで与一君へ連絡を取る。彼はまだログインしていない様子だったけれど、連携している携帯端末から返事が返ってきた。
「帰るの早くね!? 俺はまだかかりそうだから先にやっていてくれ!」
「りょーかいー」
じゃあ先に、昨日の戦闘でレベルアップしたから、ステータスの分配をしておこうかな。別にAIに頼まなくてもUIからステータス画面は出せるんだけど、この待機画面で出すと大画面で見やすい。
「AIさーん、ステータス出してー」
「はい、承知しました」
私の眼前に、アニー・キャノンのキャラクターステータスが表示される。やっぱりログイン後に見る画面より濃いし大きくて見やすいね。
やっぱりレベルが1つ上がっているね。それに、昨日にはなかった表記が増えていた。
「称号?」
「はい、プレイヤーの行動や周囲の反応によって条件を満たすと称号を獲得する場合があります。称号の効果は、達成した条件に相応しい物が設定されています」
私の呟きに、AIが反応して答える。取得している称号は1つだけ"無慈悲なる者"と言う称号を手に入れている。
「うーん、先ずは称号から!」
ウィンドウから"無慈悲なる者"をタップする。
【無慈悲なる者】
取得条件:対象を倒すのに過剰な攻撃を行う。
取得効果:攻撃を行う際、STRが20%上昇する。
「は????」
やばない? こんなの蔓延してたら防御型とか成立しなくなるじゃん。あーでもそっか、逆にVIT20%上昇とかもあるのかな。
「ねぇねぇ! やっぱりバランス取る気無いって言うか、意図的に崩しにきてない?」
私が虚空へ向かって声をかけると、AIがキャラメイクの時にも言っていたセリフを定型分みたいに吐き出した。
「Inequality&Fairは、どこまでも公平で、どこまでも不平等な世界です」
最初からゲームバランスっていう概念をぶっ壊すのがコンセプトのゲームなのかもね。ただ現実より面白そうで、ギリギリ破綻しない世界法則を作って、あとは全部プレイヤーにお任せってことだ。
「このゲームってさ、ジャンルとしてはファンタジーって事で良いの?」
「Inequality&Fairは、どこまでも公平で、どこまでも不平等な世界です」
また定形文が返ってきた。
初期リスポーンの街が全部、中世ヨーロッパ風だった事を考えると一応"開始時点では"ファンタジー系を想定している、はずだ。これを前提にするなら、AIが明確な回答を避けると言うことは事実上の"No"だ。
「ま、今考えてもしょうがないっか」
このゲーム下手したら数年後にはSFゲームになっていてもおかしく無いよね。極端なリアリティの追求はクソゲーへの道なんだけど、かなり挑戦的なコンセプトのゲームだ。
「とりあえず、この感じなら称号集めは結構重要そうだよね……」
思考を切り替えて、今は称号の与えるゲームバランスへの影響を考えないといけない。配信者とかのインフルエンサーがこのシステムと条件に気がついたら間違いなく拡散する。
有用な称号の取得条件はすぐに出回る一方、仲間内で称号の取得条件を共有できる閉鎖的なコミュニティが乱立するだろう。
「より強さを求めるなら……何らかのコミュニティに所属する必要があるね」
これも、今はこれ以上どうしようもないか。
「このレベルポイントって何なの?」
「経験値の獲得によってキャラクターのレベルが上昇すると、レベルポイントが得られます。レベルポイントは、種族レベルの上昇か、ジョブレベルの上昇に使用されます」
さっきまでタイトルとキャッチコピー連呼botになっていたAIが今度はスムーズに反応した。
「種族レベルを上昇させるとどうなるの?」
「種族毎に設定されている特殊なスキルを入手可能です。ただし、カオスルーラーは得られません。その代わり、カオスルーラーは種族レベルが上昇する度にキャラクターのカスタマイズ可能な量が増加します」
「ジョブレベルを上昇させるとどうなるの?」
「対応したジョブのスキルを追加で1つ、取得できます。また、一定のレベルに到達すると上位ジョブに転職が可能です」
本当はもうちょっと尻尾を伸ばしたり色々やりたかったから、体が完成するまで種族レベルを優先で上げて良いかな。
「とりあえず、レベルポイントは種族レベルの上昇に消費して」
「承知しました」
「ステータスポイントは初期と同じ要領で割り振って良いんだよね?」
「はい。ただし、値の高いステータスは消費ポイントが上昇する点にご注意ください」
「そうなんだよねー」
例えばSTR0をSTR1へ上昇させるのは1ポイントを消費すれば良いけど、STR40をSTR41にするには5ポイントが必要になった。
このゲームにおいて特化型は理点もあるけど、代わりに合計ステータスの面ではバランス型に劣る。なので私は、消費ポイントの低い必要最低限のステータスを確保しつつ、メインはAGIとINTの二極特化ビルドを目指している。
「与ダメージの観点で言えば、今はSTR上げが今は一番効率が良いかな。STRに全部降っちゃって!」
「承知しました」
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