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第1回『莉央とサーシャのリリーガルラジオ』(通称リリラ)、始まるわ!※小説連載
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1.オープニングトーク
――カチッ。
オンエアランプが灯る。
莉央👑
「よし、行くわよ。サーシャ。」
サーシャ🔷
「はい、お嬢様。今日もおそばに。」
莉央👑「莉央と」
サーシャ🔷「サーシャの」
二人👑🔷「リリーガルラジオ!!リリラへ、ようこそ!」
莉央👑
「初めまして!有栖川莉央よ。今日は記念すべき第一回目!
私が華やかに始めるわ!」
サーシャ🔷
「……華やかに、ですか」
莉央👑
「ええ、私が出るんだから当然でしょ?」
サーシャ🔷
「お嬢様の自信は、相変わらずですね」
莉央👑
「だって本当のことだもの」
サーシャ🔷
「お嬢様は明るく素直で……少し勢いが過ぎるところもございますが」
莉央👑
「ちょっと、最後のはいらないわ」
サーシャ🔷
「魅力の一つとして申し上げました」
莉央👑
「……そう言われると照れるじゃない」
サーシャ🔷
「では、私の紹介もお願いできますか」
莉央👑
「そうね……。サーシャは、私のメイドで、
落ち着いてて、必要なときだけ見せる優しい笑顔が素敵なの。
何より、ずっとそばにいてくれる心強い人よ」
サーシャ🔷
「光栄です」
莉央👑
「さて、このラジオでは“百合と法律”をテーマに、面白くてためになるお話をしていくわ」
サーシャ🔷
「ぜひお茶でも飲みながら、お付き合いください」
――軽やかなBGMと共に、二人の声が重なる。
2.ラジオコーナー『ゆり判。―この百合は、違法ですか?』
――カサリ。紙をめくる音。
莉央👑
「女の子の感情が動くとき、そこに百合が生まれるのよ!」
サーシャ🔷
「実際にあった裁判例を、物語の下地にしたショートストーリーを紹介いたします。
百合9割、法律1割。甘く切ない物語を、お楽しみくださいませ。」
莉央👑
「難しいことは考えなくていいわ!大事なのは、二人の気持ちがどう動いたか、でしょう?」
サーシャ🔷
「ラジオでお気に入りの曲をかけるように――わたくしたちは、心に響く百合物語をお届けいたします」
莉央👑
「題して、“ゆり判。―この百合は、違法ですか?”…ふふ、答えは読んだ人の胸の中に」
――女の子がすれ違うとき、そこにはいつも物語が生まれます。
3.ラジオコーナー『法より尊いもの、それが百合よ!――お嬢様リリーガル相談室(※おじょリリ)』
――コンコンッ!
(法廷に響く、判決のハンマー音)
莉央👑
「百合は法を超えるのよ!
今日も、わたしが百合を守るわ!」
サーシャ🔷
「この『おじょリリ』では、
百合アニメや漫画の中で気になる”あの行動”を、
私が、法律の視点で検証します」
莉央👑
「そして最後に――
わたくしが“有罪”か“無罪”か、
百合の尊さで決めるわ!」
サーシャ🔷
「百合の尊さは条文を越えるのか。
それとも…?」
莉央👑
「百合の前では、法律も、尊さのスパイスなのよ!」
――お嬢様リリーガル相談室、通称『おじょリリ』。
いつでも、あなた様からのご相談をお待ちしております。
4.エンディングトーク
莉央👑
「さて、今日はここまでね。」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様。お休みのお時間です。」
莉央👑
「まだ、寝ないわよ。子供じゃないんだから!」
サーシャ🔷
「そうですか。私は、お先にお休みさせていただきます。」
莉央👑
「ぐっ…。サーシャはいつも、早寝だものね。
でも、今日はもう少し、付き合いなさい!」
サーシャ🔷
「興奮して眠れないのですね。
かしこまりました。お嬢様。」
莉央👑
「楽しかったのよ!!悪い!?
次回も、すぐにやるわよ!」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様。お供いたします。」
莉央👑
「だから、次回も絶対に逃さないこと!」
二人👑🔷
「それでは皆さま、ごきげんよう――次回もリリラでお会いしましょう!」
5.莉央とサーシャの秘密のおしゃべり
――カチッ。
オンエアランプが消える。
サーシャ🔷
「本日の放送、お疲れさまでした」
莉央👑
「ふふ、初めてでも、完璧だったわね」
サーシャ🔷
「……最初に、お名前を噛まれたのは完璧のうちに?」
莉央👑
「ぐっ……そ、それはご愛嬌よ!」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様の噛みは、とても愛らしいです。」
莉央👑
「ほらね?サーシャだってわかってるじゃない」
サーシャ🔷
「でも、ゆり判。紹介のあと、随分間がありましたね」
莉央👑
「あれは……ちょっと思い出しちゃって」
サーシャ🔷
「何を、ですか?」
莉央👑
「昔、サーシャに本を読んでもらった日のこと」
サーシャ🔷
「……お嬢様がまだ、小さな頃の」
莉央👑
「そう。背も低くて、ソファに座っても、足を浮かせていた頃の私」
サーシャ🔷
「絵本を読むとき、私の必ず右側に座って……」
莉央👑
「そう! で、途中で眠くなって、サーシャの肩に頭を預けるの」
サーシャ🔷
「そのとき、私はお嬢様の髪を……」
莉央👑
「撫でてくれてた」
サーシャ🔷
「ええ。お嬢様が安心して眠れるように」
莉央👑
「だから、物語の話をすると、あの安心感を思い出しちゃって」
サーシャ🔷
「それは……光栄ですね」
莉央👑
「ふふ。本番中でも、眠くなりそうね。」
サーシャ🔷
「……寝てくださっても、構いませんが」
莉央👑
「だめよ、放送中に寝たら、放送事故よ!」
サーシャ🔷
「いいえ、きっと”可愛い”と伝説になります」
莉央👑
「もう……そうやって、サーシャが甘やかすから、ドジも減らないわ。」
サーシャ🔷
「お嬢様を甘やかすのも、私のお仕事ですから」
莉央👑
「そう?じゃあ、もっと甘えちゃおうかしら」
サーシャ🔷
「ほどほどに、お願いします」
莉央👑
「……ねえ、サーシャ」
サーシャ🔷
「はい」
莉央👑
「ラジオの後、だからかしら?
いつもと違う感じがするわ」
サーシャ🔷
「お嬢様もですか?私もです」
莉央👑
「これは、恥ずかしくて、ラジオでは話せないわね。」
サーシャ🔷
「はい。これは、お嬢様と私の、秘密のおしゃべりです。」
――カチッ。
オンエアランプが灯る。
莉央👑
「よし、行くわよ。サーシャ。」
サーシャ🔷
「はい、お嬢様。今日もおそばに。」
莉央👑「莉央と」
サーシャ🔷「サーシャの」
二人👑🔷「リリーガルラジオ!!リリラへ、ようこそ!」
莉央👑
「初めまして!有栖川莉央よ。今日は記念すべき第一回目!
私が華やかに始めるわ!」
サーシャ🔷
「……華やかに、ですか」
莉央👑
「ええ、私が出るんだから当然でしょ?」
サーシャ🔷
「お嬢様の自信は、相変わらずですね」
莉央👑
「だって本当のことだもの」
サーシャ🔷
「お嬢様は明るく素直で……少し勢いが過ぎるところもございますが」
莉央👑
「ちょっと、最後のはいらないわ」
サーシャ🔷
「魅力の一つとして申し上げました」
莉央👑
「……そう言われると照れるじゃない」
サーシャ🔷
「では、私の紹介もお願いできますか」
莉央👑
「そうね……。サーシャは、私のメイドで、
落ち着いてて、必要なときだけ見せる優しい笑顔が素敵なの。
何より、ずっとそばにいてくれる心強い人よ」
サーシャ🔷
「光栄です」
莉央👑
「さて、このラジオでは“百合と法律”をテーマに、面白くてためになるお話をしていくわ」
サーシャ🔷
「ぜひお茶でも飲みながら、お付き合いください」
――軽やかなBGMと共に、二人の声が重なる。
2.ラジオコーナー『ゆり判。―この百合は、違法ですか?』
――カサリ。紙をめくる音。
莉央👑
「女の子の感情が動くとき、そこに百合が生まれるのよ!」
サーシャ🔷
「実際にあった裁判例を、物語の下地にしたショートストーリーを紹介いたします。
百合9割、法律1割。甘く切ない物語を、お楽しみくださいませ。」
莉央👑
「難しいことは考えなくていいわ!大事なのは、二人の気持ちがどう動いたか、でしょう?」
サーシャ🔷
「ラジオでお気に入りの曲をかけるように――わたくしたちは、心に響く百合物語をお届けいたします」
莉央👑
「題して、“ゆり判。―この百合は、違法ですか?”…ふふ、答えは読んだ人の胸の中に」
――女の子がすれ違うとき、そこにはいつも物語が生まれます。
3.ラジオコーナー『法より尊いもの、それが百合よ!――お嬢様リリーガル相談室(※おじょリリ)』
――コンコンッ!
(法廷に響く、判決のハンマー音)
莉央👑
「百合は法を超えるのよ!
今日も、わたしが百合を守るわ!」
サーシャ🔷
「この『おじょリリ』では、
百合アニメや漫画の中で気になる”あの行動”を、
私が、法律の視点で検証します」
莉央👑
「そして最後に――
わたくしが“有罪”か“無罪”か、
百合の尊さで決めるわ!」
サーシャ🔷
「百合の尊さは条文を越えるのか。
それとも…?」
莉央👑
「百合の前では、法律も、尊さのスパイスなのよ!」
――お嬢様リリーガル相談室、通称『おじょリリ』。
いつでも、あなた様からのご相談をお待ちしております。
4.エンディングトーク
莉央👑
「さて、今日はここまでね。」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様。お休みのお時間です。」
莉央👑
「まだ、寝ないわよ。子供じゃないんだから!」
サーシャ🔷
「そうですか。私は、お先にお休みさせていただきます。」
莉央👑
「ぐっ…。サーシャはいつも、早寝だものね。
でも、今日はもう少し、付き合いなさい!」
サーシャ🔷
「興奮して眠れないのですね。
かしこまりました。お嬢様。」
莉央👑
「楽しかったのよ!!悪い!?
次回も、すぐにやるわよ!」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様。お供いたします。」
莉央👑
「だから、次回も絶対に逃さないこと!」
二人👑🔷
「それでは皆さま、ごきげんよう――次回もリリラでお会いしましょう!」
5.莉央とサーシャの秘密のおしゃべり
――カチッ。
オンエアランプが消える。
サーシャ🔷
「本日の放送、お疲れさまでした」
莉央👑
「ふふ、初めてでも、完璧だったわね」
サーシャ🔷
「……最初に、お名前を噛まれたのは完璧のうちに?」
莉央👑
「ぐっ……そ、それはご愛嬌よ!」
サーシャ🔷
「はい。お嬢様の噛みは、とても愛らしいです。」
莉央👑
「ほらね?サーシャだってわかってるじゃない」
サーシャ🔷
「でも、ゆり判。紹介のあと、随分間がありましたね」
莉央👑
「あれは……ちょっと思い出しちゃって」
サーシャ🔷
「何を、ですか?」
莉央👑
「昔、サーシャに本を読んでもらった日のこと」
サーシャ🔷
「……お嬢様がまだ、小さな頃の」
莉央👑
「そう。背も低くて、ソファに座っても、足を浮かせていた頃の私」
サーシャ🔷
「絵本を読むとき、私の必ず右側に座って……」
莉央👑
「そう! で、途中で眠くなって、サーシャの肩に頭を預けるの」
サーシャ🔷
「そのとき、私はお嬢様の髪を……」
莉央👑
「撫でてくれてた」
サーシャ🔷
「ええ。お嬢様が安心して眠れるように」
莉央👑
「だから、物語の話をすると、あの安心感を思い出しちゃって」
サーシャ🔷
「それは……光栄ですね」
莉央👑
「ふふ。本番中でも、眠くなりそうね。」
サーシャ🔷
「……寝てくださっても、構いませんが」
莉央👑
「だめよ、放送中に寝たら、放送事故よ!」
サーシャ🔷
「いいえ、きっと”可愛い”と伝説になります」
莉央👑
「もう……そうやって、サーシャが甘やかすから、ドジも減らないわ。」
サーシャ🔷
「お嬢様を甘やかすのも、私のお仕事ですから」
莉央👑
「そう?じゃあ、もっと甘えちゃおうかしら」
サーシャ🔷
「ほどほどに、お願いします」
莉央👑
「……ねえ、サーシャ」
サーシャ🔷
「はい」
莉央👑
「ラジオの後、だからかしら?
いつもと違う感じがするわ」
サーシャ🔷
「お嬢様もですか?私もです」
莉央👑
「これは、恥ずかしくて、ラジオでは話せないわね。」
サーシャ🔷
「はい。これは、お嬢様と私の、秘密のおしゃべりです。」
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