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EPISODE134

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9時から11時までの部屋での自由時間、俺たちは変な会話をしていた。
「パイナップルとポテト一緒に食ったらぶどうの味するんだぜ」
「何言ってんだよ、桃の味になるに決まってるだろ」
「バナーナ!」
俺らは一体何をしているのか・・・・会話の終着点が分からないよ。てか、女子部屋は今どうなってるのかなぁ?




「やっぱり、修学旅行と言えば、恋バナだよね!」
突如そんな風に言うさくらちゃん。それに私と実莉ちゃんはどうでも良さそうに答える。
「そうだねー」
「恋バナ、恋バナ」
恋バナなんとしなくてもみんなの・・・・特にこの2人の好きな人なんて分かりきっているのだから恋バナなんてしなくていい。
「私たちJKだよ!JKが修学旅行で恋バナしなかったら、修学旅行来た意味ないじゃん!」
「いや、普通に観光とか思い出作りとか色々あるじゃん」
「面白くない! はい、私好きな人言いまーす。好きな人、それはもちろんシュー君!私が好きな人暴露したんだから早美怜ちゃんも言ってよ!」
無理やりふってくるさくらちゃん。私は気だるそうに言う。
「私は今、いないよ。好きな人」
修への気持ちはもう冷めた・・・・と言うよりも諦めが着いた。だから、私は今好きな人いない。そう答える。
「嘘だ!」
「嘘じゃないよ。それで、実莉ちゃんは修のどんな所に惚れたの?」
その言葉は徐々にこの部屋から消えてくのであった。

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