「復讐の相手」

著恋凛

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8話

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「夕貴、俺がここを離れてから戻ってくるまで何時間ぐらいかかった?」
「うーん。だいたい19時間ぐらいかしらね。めっちゃ暇だったわ。」
まじか!そんなに意識失ってる時間長ったのか。オーストラリアからペルーまでは約一日。残り5時間ぐらいか。なら、無理に戦闘はしない方がいいな。
「私からも質問なんだけどさ、歩希って変な性癖持ってるの?」
・・・俺の頭を機能を停止した。
「いや、ないない。なんで?」
「だって、エマとハロンに師匠とか呼ばせて変な性癖なのかな?って思ったから。」
やっば、俺が言わせてるって思ってたのか。
「違うわ!なんか2人が言ってるだけだ。てか、ペルーに着いたらどうする?」 
悩む素振りを見せながら、
「まずはご飯食べに行きましょ。あ、でもその先に換金所でドルからソルにしなきゃね。」
今はエマとハロンは寝てしまい、俺らは一応護ってるって感じだ。
「2000万あるって言っても泊まる場所とか確保するなら結構飛んでいきそうだな。それに武器とかも必要だし。」
「そうね。それに仲間も増えればお金もかかるし。何か仕事しなきゃね。」
仕事か・・・・働きたくねぇなぁ。
「てかさ、オーストラリアに戻る?」
「うーん、悩むわね。ま、ペルーに着いてからでいいでしょう。」
「そうだな。」






数時間後、船が止まったのを確認してから逃げるように船から降りる。夕貴の元に戻ってからは犯人とは遭遇してないが、いつ来てもおかしくない。だから、さっさと海から退散する。そしてとりあえず、大通りに来た。
「あ、換金所あるし、行きましょ。」
そして、持っていた2000万中20万をソルに変えた。近くにある飲食店により、1日ぶりぐらいに食事した。
腹ごしらえを終えた俺たちは近くの空港まで来ている。
「で、どうするよ。オーストラリアに戻るか、このままパリで過ごすか。」
俺はそう言うと、みんな悩む。そして数秒後にハロンが口を開く。
「俺は帰りたくない。厳密に言うと、今は帰りたくない。借金取りとの追いかけっこなんて嫌だし。帰るならもう少し俺らがもっと強くなってからの方が俺はいい。ま、俺個人の意見なんだけどな。」
正直、俺と夕貴はどちらでもいい。日本を壊せるのならオーストラリアでもペルーでもどっちでもいいからな。でも、エマとハロンは違う。だから、2人の意見は大事にしたい。
「そうか。でも、エマは辛くないか?一応秘密警察、FOAに入ってるんだし。」
エマは俺たちを見てどこか決意をするようにして言った。
「私はピンチの時に見捨てる人の元より、ピンチの時に救ってくれる人の元にいたいです。だから、私はボスと師匠がどこに行くことにしてついて行きます。」
いやぁ、出逢ってまだ1日も経ってないのにここまでしたって言ってくれる人が仲間にいるなんてね。俺は嬉しいよ。
「あのさぁ、私今気づいたんだけど、」
その後、夕貴が俺たちの頭の端っこにもなかった盲点を突く。
「私たち全員、パスポート持ってないわよ。」
そして結果的に俺たちはパリに留まることになった。空港から出ようとした時、俺の耳に聞きなれた日本語の言葉と知っている人の名前が聞こえた。
「快知のバカー。なんでペルーなんだよ。俺らはオーストラリアに行く予定だったろ。」
「そんなに怒んなって拓斗。ペルーとオーストラリアって似てるでしょ。だから、間違えちゃったの。」
「は?ーしか合ってない上に文字数違いすぎだろ。はぁ、快知にチケットを取らせるんじゃなかった。」
「快知さん馬鹿っすね。マジで何やってんすか。」
「わかった。俺が悪かったのは認めよう。でも、春樹だってその日本刀のせいで荷物検査引っかかってたじゃねぇか。」
俺は声の聞こえた方に向かって走る。そこには確かに快知と拓斗、春樹の姿があった。急に出口とは逆方向に向かった俺に夕貴たちも着いてきている。
そして、あと数メートルという所で快知と目が合った。
「めっちゃ歩希と似てる人いるんですけど、オモロ。キャンユースピークジャパニーズ?」
俺に向かってそう言ってくる快知。
「黒歴史No.59 ある日の公園にて快知はボールをパンチした。そのボールは遠くに飛んでいき、やがて近くの線路へt…」
そこまで言う、
「まてまてまて」
と、止めてくる。
「いや、普通にここパリだから歩希いないと思ってさ。」
春樹と拓斗はスマホを見ていたが、歩希と言う言葉に反応し、こちらに向く。
「歩希!?なんでここに?」
「ブーメラン。と、言いたいけどそりゃそうだよな。俺は昨日までオーストラリアにいたけど色々あってペルーに来た。」
「俺らは歩希と夕貴ちゃんに会おうとな。てか、夕貴ちゃんは?」
そう拓斗が言った時に、ちょうど夕貴たちが到着する。
「ここよ。久しぶりね。3人とも元気にしてた?」
「僕は元気モリモリよ!てか、その人たち誰?」
快知はエマとハロンを見ながらそう訊く。当然の反応だな。
「オーストラリアで出逢った、エマとハロンだ。俺らの仲間だ。ある事をしようとしててな。」
「ある事?」
その質問に俺は少し悩みながら、
「ここじゃ、少し出来ない話だ。後で話すよ。」
「わかった。」
そして、俺はエマとハロンのために快知たちを紹介する。
「左から春樹、拓斗、さるだ。3人とも俺と夕貴の友達だ。」
エマはペコッと頭を下げながら、
「師匠の友達の春樹さん、拓斗さん、さるさんですね。よろしくお願いします。」
「ちょっと待って。僕はさるじゃない。快知!快知だからね。」
必死に訂正する快知を見ると少し笑えてしまう。てか、英語できたんだな。
そんでハロンはぶっきらぼうなままだ。
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