上 下
33 / 82

エピソード33

しおりを挟む
「・・しかし、何とか無線で呼び掛けよう・・。」

「意識不明の高齢者が多数..。」

「治療に当たれますか?」

「検査キッドがないんだ..。」



「一夜だけで、明日になれば重傷者がもっと運ばれてきます..。」

「どちらをお選びに?」


「限界でも、日が延びれば青田避難所に、治療団体が到着するはずだ..。」

「外傷がなければそこで処置をするしかない..。」

「一夜明ければ選択肢が増えていくことを考えて言ってる・・ということ。」

「すみません..。」


「首相、消火活動の特殊放水機ヘリで消火中です..。」
「自衛隊と、東京消防庁に任せるかしかない..。なお考えるとすれば、延焼状況の確認だ..。それを指示する..。」
「わかりました。」
 すぐに電話を掛ける東京消防庁職員..。

「もしもし、熊田です。A3体制での消火活動だ..。」

「倒壊した建物の救助活動難航中です..。」

「スキャン機能の実施を海外援助隊と確認..。」

「鉄道、空港が封鎖されている..。共に各国最高の救助部隊が到着している..。」

「何としても、72時間の間に命を救うんだ..。」
 首相は言う..。
「では、定例の取材に..。」
「その前に、都議会などの議員の安否は?」

「都知事は無事です..。」
「都の連携で、安否を確認するんだ。」

「わかりました。」


「一部の方々が道路を渡って、都を出ようとしています..。翌日には緊急車両の向かう行く手を阻んでしまう可能性も否定できない..。」

「予想と比べてどうだ?」

「避難所の場所を携帯で調べて向かっていると..。その方々のための車両は用意できる状況ではありません..。」

「慎重に行動をするんだ..。」

「また、余震によって崩落した道路もあるとか..。」

「首都大地震ですね..。」
しおりを挟む

処理中です...