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激闘! アーレス祭
16話
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アテネはハイネスから馬車で3日の所にある、大陸沿岸部に位置する都市である。海岸は崖の様になっている場所が多く港や浜辺が1か所ずつしかないが、アテネの観光名所である塔から見る景色は絶景だと評判が高い。そして街中央には大きな闘技場があり、毎日多くの観光客でにぎわっている観光地だ。
「いやー、遠かったっすねぇ師匠」
「3日もかかるとは……でもアテネについたぞ! さて、どこでエントリーすればいいんだ?」
「とりあえず宿に行って休みましょうよ詩音さん」
「ルナの言う通りだぞ詩音。別に焦らなくてもまだ期限はあるんだ。それよりも疲れをためて全力を出せない方が問題だと思うが」
「じゃあ、先に宿に行こうか」
「宿に着いたけど、俺はこれからエントリーして来ようと思う。皆はどうする?」
「私は詩音さんについていきます。クレアさんたちはどうしますか?」
「私、アテネを見て回りたいです」
「では私はクリスタに同行しよう」
「じゃ、夕飯時にまた宿に集合な」
詩音とルナは闘技場へ、クレアとクリスタは観光に行くことになった。
「ここが闘技場か。でっかいな」
「あ、あそこでエントリーできるみたいですよ」
「ほんとだ。行ってみるか」
受付には2人職員がおり、訪ねてくる闘技者たちに書類を書かくよう促していた。
「すみませーん。エントリーしたいんですけど」
「はい。アーレス祭の出場は初めてですか?」
「あ、はい」
「かしこまりました。ではこの書類に必要事項を記入してください」
詩音は書類に記入していく。
「その間にルールや注意事項を説明しますね。アーレス祭は前回優秀な成績を収めた方のシード枠を除き、予選と本戦に分かれています。予選は出場者全員で行うバトルロイヤル形式で、各ブロックに分かれて行います。そしてブロックの勝者1名が本戦トーナメント進出できるという様になっています」
「なるほど、まずは予選を勝ち抜かなきゃいけないのか」
「続いて試合のルールですが、禁じ手一切なし、気絶か参ったと言わせた方が勝者です」
「武器はいいのか?」
「武器は木刀等、殺傷能力のないものが許可されます」
「となると相手の戦い方もすごい幅が広くなるんだな」
「そうですね。あ、書き終わりましたね。ありがとうございました。予選は明日行われます。しっかりと準備をしてきてくださいね」
「すみません。エントリーってここで出来ますか?」
受付の隣の席に少年が座った。体格は小柄で、綺麗な緑色の髪と目をした可愛らしい少年だった。少年は紙に必要事項を書いている。ふと、詩音はその少年と目が合った。
「お兄さんも出場するの?」
「おう。そういう君もだよな」
「うん。お兄さん、こんな子供が出場できるのかみたいな顔してるけど、ボクのことあまりなめない方がいいよ。ボク、すっごく強いんだから」
「へー。それは楽しみだぜ。俺は詩音ていうんだ。お前は?」
「ボクはオーベロン。お兄さんの名前、憶えとくよ。もし本戦に当たったらよろしくね」
「へぇ。俺が本戦に出れると思ってくれてるんだ」
「うん。だってヤバいオーラが全身からにじみ出てるもん。ボクもお兄さんとやるの楽しみだよ」
「じゃあお互い本戦に勝ち進めるといいな!」
「うん、じゃあまた明日ね」
そう言うとオーベロンは街の方へ行ってしまった。
「俺たちも終わったし、俺たちも観光するか、ルナ」
「はい!」
詩音たちは観光することにした。
「これ美味いな。なんて料理か知らんけど」
「美味しいですね。あ、あとこれはデザートグースの串焼きですね」
詩音たちは出店の串焼きやで買い食いしていた。
「ルナは物知りだなぁ。俺頭よくないから勉強できる人いいと思うんだよな」
「本当ですか!? じゃあこれからもたくさん頑張りますね!」
「おう。頑張れよ」
「兄ちゃんたち仲いいな! デート中か?」
出店の店員が詩音たちに話しかけてきた。
「で、デートなんてそんな」
「まあそんなとこだな」
「し、詩音さん!!」
「そうかぁ若いねぇ。けどちょっと時期が悪いねぇ兄ちゃんたち」
「どういうことだ?」
「最近、流行り病が流行っててな。どうもここのところ急に増えだした虫が原因だって話らしいんだ。アーレス祭はやるみたいだが。兄ちゃんたちも虫には気をつけろよ」
「わかった。教えてくれてありがとうな。おっちゃん」
店員と話し終わった詩音たちは、宿に戻ることにした。
宿に着くと、クレアとクリスタは帰ってきており、流行り病について話していた。
「アテネで流行り病が流行しているって話、聞いたか?」
「ああ、聞いたというよりは見た、だな。なあクリスタ」
「ええ。その患者さんは私が魔法で回復させようとしたのですが、体力回復や進行を遅らせることは出来ましたが、完治は出来ませんでした」
「そんなに強い病なんですね」
「ああ。詩音よ、こんな中でもアーレス祭は行われるのか?」
「聞いた話だと、やるみたいだ」
「そうか。だが病には気をつけないといけないな」
「そうですね……あ、虫を捕まえられますか?」
「虫?」
「はい。どうやら原因は虫なのではということらしくて。捕まえて観察すれば何かわかるかもしれません」
「虫を捕まえたらいいんだな?ルナ」
詩音は宿の外に出て、ちょうど外にいた蛾を捕まえた。
「これでいいか?」
「あ、ありがとうございます。んー、これは病気じゃないですね」
「病気じゃない?」
「はい、この蛾、魔力が込められてます」
「じゃあこの流行り病は魔法のせいってこと?」
「正確には呪いの類ですね。これは本体を何とかしないと解決しません」
「では私たちで本体を探しましょう。私も回復術士です。苦しんでいる人をほおってはおけません」
「この前ボコボコにされてる私を見て楽しんでた人のセリフではないな」
「あなたたちは特別です。流石になんの抵抗力のない一般人は喜んでいられません」
「では、私たちで原因を突き止めましょう。詩音さん、応援にいけなくてごめんなさい。アーレス祭頑張ってくださいね」
「おう。ルナたちもよろしくな」
「任せておけ。詩音、貴様そろそろ明日に備えて寝ておけ」
「そうしようかな」
その日は何事もなく夜が更けていった。
アーレス祭当日。闘技場には流行り病に負けるものかといわんばかりの大歓声に包まれていた。
「さあやってまいりました! 4年に一度の最強を決める戦いの祭典、アーレス祭! 今回も世界から強者どもが集まってきたぞ! 大会連覇中の選手にも注目だが、まずは予選バトルロイヤルだ! ルールは簡単。殺す以外なんでもあり! 最後に立ってたやつが本戦出場のシンプルなルールだ! さあ! これに挑む命知らずな者たちが入場してくるぞ!」
大音量のファンファーレに迎えられながら選手が入場してくる。最初のブロックに詩音の姿があった。
「オーベロンは別のグループか。あいつ、本戦に勝ち進めるといいな」
「さあすべての選手が入場した! あとはぶつかり合うだけだ! 観衆の皆さま、大変お待たせしました! アーレス祭予選第一グループバトルロイヤル、スタートだ!」
合図の太鼓がなると同時に、選手たちはいっせいに戦い始めた。最強を決める戦いが始まったのだった。
「いやー、遠かったっすねぇ師匠」
「3日もかかるとは……でもアテネについたぞ! さて、どこでエントリーすればいいんだ?」
「とりあえず宿に行って休みましょうよ詩音さん」
「ルナの言う通りだぞ詩音。別に焦らなくてもまだ期限はあるんだ。それよりも疲れをためて全力を出せない方が問題だと思うが」
「じゃあ、先に宿に行こうか」
「宿に着いたけど、俺はこれからエントリーして来ようと思う。皆はどうする?」
「私は詩音さんについていきます。クレアさんたちはどうしますか?」
「私、アテネを見て回りたいです」
「では私はクリスタに同行しよう」
「じゃ、夕飯時にまた宿に集合な」
詩音とルナは闘技場へ、クレアとクリスタは観光に行くことになった。
「ここが闘技場か。でっかいな」
「あ、あそこでエントリーできるみたいですよ」
「ほんとだ。行ってみるか」
受付には2人職員がおり、訪ねてくる闘技者たちに書類を書かくよう促していた。
「すみませーん。エントリーしたいんですけど」
「はい。アーレス祭の出場は初めてですか?」
「あ、はい」
「かしこまりました。ではこの書類に必要事項を記入してください」
詩音は書類に記入していく。
「その間にルールや注意事項を説明しますね。アーレス祭は前回優秀な成績を収めた方のシード枠を除き、予選と本戦に分かれています。予選は出場者全員で行うバトルロイヤル形式で、各ブロックに分かれて行います。そしてブロックの勝者1名が本戦トーナメント進出できるという様になっています」
「なるほど、まずは予選を勝ち抜かなきゃいけないのか」
「続いて試合のルールですが、禁じ手一切なし、気絶か参ったと言わせた方が勝者です」
「武器はいいのか?」
「武器は木刀等、殺傷能力のないものが許可されます」
「となると相手の戦い方もすごい幅が広くなるんだな」
「そうですね。あ、書き終わりましたね。ありがとうございました。予選は明日行われます。しっかりと準備をしてきてくださいね」
「すみません。エントリーってここで出来ますか?」
受付の隣の席に少年が座った。体格は小柄で、綺麗な緑色の髪と目をした可愛らしい少年だった。少年は紙に必要事項を書いている。ふと、詩音はその少年と目が合った。
「お兄さんも出場するの?」
「おう。そういう君もだよな」
「うん。お兄さん、こんな子供が出場できるのかみたいな顔してるけど、ボクのことあまりなめない方がいいよ。ボク、すっごく強いんだから」
「へー。それは楽しみだぜ。俺は詩音ていうんだ。お前は?」
「ボクはオーベロン。お兄さんの名前、憶えとくよ。もし本戦に当たったらよろしくね」
「へぇ。俺が本戦に出れると思ってくれてるんだ」
「うん。だってヤバいオーラが全身からにじみ出てるもん。ボクもお兄さんとやるの楽しみだよ」
「じゃあお互い本戦に勝ち進めるといいな!」
「うん、じゃあまた明日ね」
そう言うとオーベロンは街の方へ行ってしまった。
「俺たちも終わったし、俺たちも観光するか、ルナ」
「はい!」
詩音たちは観光することにした。
「これ美味いな。なんて料理か知らんけど」
「美味しいですね。あ、あとこれはデザートグースの串焼きですね」
詩音たちは出店の串焼きやで買い食いしていた。
「ルナは物知りだなぁ。俺頭よくないから勉強できる人いいと思うんだよな」
「本当ですか!? じゃあこれからもたくさん頑張りますね!」
「おう。頑張れよ」
「兄ちゃんたち仲いいな! デート中か?」
出店の店員が詩音たちに話しかけてきた。
「で、デートなんてそんな」
「まあそんなとこだな」
「し、詩音さん!!」
「そうかぁ若いねぇ。けどちょっと時期が悪いねぇ兄ちゃんたち」
「どういうことだ?」
「最近、流行り病が流行っててな。どうもここのところ急に増えだした虫が原因だって話らしいんだ。アーレス祭はやるみたいだが。兄ちゃんたちも虫には気をつけろよ」
「わかった。教えてくれてありがとうな。おっちゃん」
店員と話し終わった詩音たちは、宿に戻ることにした。
宿に着くと、クレアとクリスタは帰ってきており、流行り病について話していた。
「アテネで流行り病が流行しているって話、聞いたか?」
「ああ、聞いたというよりは見た、だな。なあクリスタ」
「ええ。その患者さんは私が魔法で回復させようとしたのですが、体力回復や進行を遅らせることは出来ましたが、完治は出来ませんでした」
「そんなに強い病なんですね」
「ああ。詩音よ、こんな中でもアーレス祭は行われるのか?」
「聞いた話だと、やるみたいだ」
「そうか。だが病には気をつけないといけないな」
「そうですね……あ、虫を捕まえられますか?」
「虫?」
「はい。どうやら原因は虫なのではということらしくて。捕まえて観察すれば何かわかるかもしれません」
「虫を捕まえたらいいんだな?ルナ」
詩音は宿の外に出て、ちょうど外にいた蛾を捕まえた。
「これでいいか?」
「あ、ありがとうございます。んー、これは病気じゃないですね」
「病気じゃない?」
「はい、この蛾、魔力が込められてます」
「じゃあこの流行り病は魔法のせいってこと?」
「正確には呪いの類ですね。これは本体を何とかしないと解決しません」
「では私たちで本体を探しましょう。私も回復術士です。苦しんでいる人をほおってはおけません」
「この前ボコボコにされてる私を見て楽しんでた人のセリフではないな」
「あなたたちは特別です。流石になんの抵抗力のない一般人は喜んでいられません」
「では、私たちで原因を突き止めましょう。詩音さん、応援にいけなくてごめんなさい。アーレス祭頑張ってくださいね」
「おう。ルナたちもよろしくな」
「任せておけ。詩音、貴様そろそろ明日に備えて寝ておけ」
「そうしようかな」
その日は何事もなく夜が更けていった。
アーレス祭当日。闘技場には流行り病に負けるものかといわんばかりの大歓声に包まれていた。
「さあやってまいりました! 4年に一度の最強を決める戦いの祭典、アーレス祭! 今回も世界から強者どもが集まってきたぞ! 大会連覇中の選手にも注目だが、まずは予選バトルロイヤルだ! ルールは簡単。殺す以外なんでもあり! 最後に立ってたやつが本戦出場のシンプルなルールだ! さあ! これに挑む命知らずな者たちが入場してくるぞ!」
大音量のファンファーレに迎えられながら選手が入場してくる。最初のブロックに詩音の姿があった。
「オーベロンは別のグループか。あいつ、本戦に勝ち進めるといいな」
「さあすべての選手が入場した! あとはぶつかり合うだけだ! 観衆の皆さま、大変お待たせしました! アーレス祭予選第一グループバトルロイヤル、スタートだ!」
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