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オルガド一家
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「協力者が居るというのは本当にありがたいです。それで、早速なんですけど」
「はい」
「僕って一体誰ですか?」
「あぁ……、そこからですか。そうですね、先程の感じだとお嬢様は何一つ説明されずただ欲望に従っただけのようでしたものね。わかりました。とりあえず食事はお部屋の方に持ってこさせて、お食事をしながらお話ししましょう」
メイドさんはそう言うと、部屋からでていき、しばらくすれば数人のメイドさんによって部屋のテーブルに食事が並べられた。
並んだ食事は、たまのご褒美に訪れる、自分にとっては少々高級なレストランの食事に似ている。
たまのご褒美のためにネットで調べて会得した「テーブルマナー」を披露しながら、食べ進めていたが、あまりの美味しさに途中がっついてしまった。
「……なかなかと思いましたが、まだまだですね」
メイドさんに言われてにへっと笑えば、ふぅとため息をつかれてしまう。
食事が終わると、メイドさんが小さな絵と丸めた紙を持ってきた。
「それでは、説明させていただきます。まず私は、お嬢様のお世話をさせていただいておりますサロメと申します。乳母でもございましたが、小さな頃、お嬢様が『ウ、ババァ』おっしゃり、大変腹立たしく思いましたので、サロメと呼んでいただいております」
「あ、はい……、サロメさん(にはババァは禁句)」
「あぁ、いけませんね。呼び捨ててくださいませ。お嬢様は愛称でお呼びになる以外は基本呼び捨てですので注意してくださいませ」
「よ、呼び捨て。ハードル高い」
「この程度でそんなことでは困りますよ」
サロメの厳しい瞳にひとまず頷く。
「さて、お嬢様のお名前ですが、エマニュエル・ヴァレリー・ド・オルガドと申します」
「エ、エマニュエル……」
そう聞いて、あの有名なテーマソングが頭を回る。
いや、リアルタイムじゃないよ当然。配信で見たんだよ。
少しニヤニヤする僕になんだかじっとりとした視線が向けられ、サロメは持ってきた小さな絵を一つ目の前に置く。
それは5人の姿が描かれた1枚の絵だった
「お嬢様はオルガド辺境伯様の長女でございます」
今より少し小さな頃なのか、前列で座っている男女の真ん中にいる小さな女の子が今僕が入っているガワの人のようだ。
更にサロメは後列で立っている二人のうち、輝くような金髪とサファイアのような青い瞳をした、背の高い方を指差す。
「お嬢様にはお兄様がお二人おられ、こちらが長兄でいらっしゃるフェルナン・ジャン・ド・オルガド様です。御年24歳、独身ではございますが、引く手あまたの非常に優秀で美形な方でいらっしゃいます。」
そして次にその横に立つ、ブラウンではあるが少し金髪寄りでエメラルドのような緑の瞳が美しい、背の低い方を指さした。
「こちらが次兄でいらっしゃるフレデリック・ロジェ・ド・オルガド様です。御年21歳、フェルナン様とは違い、少し愛嬌があり、誰にでも好かれる、そしてそれを狙ってやってもおられる人たらしの達人です。なお、お嬢様はご家族様に愛称のエマと呼ばれ、ご兄弟のことはジャンお兄様、ロジェお兄様と呼ばれておりました」
「長兄のフェルナン・ジャン・ド・オルガドと、次兄のフレデリック・ロジェ・ド・オルガド……。名前、長いですね」
「はい、お嬢様も同じことを仰っておりまして、お兄様のお名前も一番短いものを抜粋してお呼びしておられました」
「あぁ、なるほど」
なんだか先程から聞いていると、この自分のガワとなっているエマニュエルさんはかなり大雑把な人物のような気がする。
サロメは続いて絵の手間に座っている、こちらも見事な金髪に、ペリドットのような黄緑色の瞳をした男の人を指差した。
「はい」
「僕って一体誰ですか?」
「あぁ……、そこからですか。そうですね、先程の感じだとお嬢様は何一つ説明されずただ欲望に従っただけのようでしたものね。わかりました。とりあえず食事はお部屋の方に持ってこさせて、お食事をしながらお話ししましょう」
メイドさんはそう言うと、部屋からでていき、しばらくすれば数人のメイドさんによって部屋のテーブルに食事が並べられた。
並んだ食事は、たまのご褒美に訪れる、自分にとっては少々高級なレストランの食事に似ている。
たまのご褒美のためにネットで調べて会得した「テーブルマナー」を披露しながら、食べ進めていたが、あまりの美味しさに途中がっついてしまった。
「……なかなかと思いましたが、まだまだですね」
メイドさんに言われてにへっと笑えば、ふぅとため息をつかれてしまう。
食事が終わると、メイドさんが小さな絵と丸めた紙を持ってきた。
「それでは、説明させていただきます。まず私は、お嬢様のお世話をさせていただいておりますサロメと申します。乳母でもございましたが、小さな頃、お嬢様が『ウ、ババァ』おっしゃり、大変腹立たしく思いましたので、サロメと呼んでいただいております」
「あ、はい……、サロメさん(にはババァは禁句)」
「あぁ、いけませんね。呼び捨ててくださいませ。お嬢様は愛称でお呼びになる以外は基本呼び捨てですので注意してくださいませ」
「よ、呼び捨て。ハードル高い」
「この程度でそんなことでは困りますよ」
サロメの厳しい瞳にひとまず頷く。
「さて、お嬢様のお名前ですが、エマニュエル・ヴァレリー・ド・オルガドと申します」
「エ、エマニュエル……」
そう聞いて、あの有名なテーマソングが頭を回る。
いや、リアルタイムじゃないよ当然。配信で見たんだよ。
少しニヤニヤする僕になんだかじっとりとした視線が向けられ、サロメは持ってきた小さな絵を一つ目の前に置く。
それは5人の姿が描かれた1枚の絵だった
「お嬢様はオルガド辺境伯様の長女でございます」
今より少し小さな頃なのか、前列で座っている男女の真ん中にいる小さな女の子が今僕が入っているガワの人のようだ。
更にサロメは後列で立っている二人のうち、輝くような金髪とサファイアのような青い瞳をした、背の高い方を指差す。
「お嬢様にはお兄様がお二人おられ、こちらが長兄でいらっしゃるフェルナン・ジャン・ド・オルガド様です。御年24歳、独身ではございますが、引く手あまたの非常に優秀で美形な方でいらっしゃいます。」
そして次にその横に立つ、ブラウンではあるが少し金髪寄りでエメラルドのような緑の瞳が美しい、背の低い方を指さした。
「こちらが次兄でいらっしゃるフレデリック・ロジェ・ド・オルガド様です。御年21歳、フェルナン様とは違い、少し愛嬌があり、誰にでも好かれる、そしてそれを狙ってやってもおられる人たらしの達人です。なお、お嬢様はご家族様に愛称のエマと呼ばれ、ご兄弟のことはジャンお兄様、ロジェお兄様と呼ばれておりました」
「長兄のフェルナン・ジャン・ド・オルガドと、次兄のフレデリック・ロジェ・ド・オルガド……。名前、長いですね」
「はい、お嬢様も同じことを仰っておりまして、お兄様のお名前も一番短いものを抜粋してお呼びしておられました」
「あぁ、なるほど」
なんだか先程から聞いていると、この自分のガワとなっているエマニュエルさんはかなり大雑把な人物のような気がする。
サロメは続いて絵の手間に座っている、こちらも見事な金髪に、ペリドットのような黄緑色の瞳をした男の人を指差した。
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