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2章 王都編
お泊まり 1
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その後、邪魔と言われたお母さんとシャルちゃんがセリアさんの上から退く。
そしてお母さんに支えられながらセリアさんが上体を起こす。
俺はその様子を眺めつつ、約15日間も寝込んでいたとは思えないくらい輝いている長い黒髪に目を奪われた。
「重かった……」
「セリアさん!目が覚めて良かったです!」
そして今度は涙を流しているソラさんがセリアさんの近くに移動する。
「良かった。ソラが無事で。そして助けてくれてありがとう」
「いえいえ!って、解毒剤となる『希望の花』を見つけたのはカミトくんなんですけどね!」
「………カミト?誰それ?ソラの恋人?」
「ま、まだ恋人じゃないです!」
ソラさんが涙を流しながら真っ赤な顔で否定する。
(そんな力強く否定しなくても……)
ソラさんの発言に少しだけダメージを受ける。
「はぁ。ソラさんは『まだ』って言ってるんだけどなぁ」
ダメージを受けた俺の側でクレアが何か言っていたが、受けたダメージが大きい俺は無視をする。
そんな俺を他所に真っ赤な顔を隠すように涙を拭い、俺たちを紹介する。
「コチラがカミトくん!『希望の花』が見つからなくて困ってた私に無償で『希望の花』を譲ってくれたんです!」
「ど、どうも。カミトです。セリアさんがドクサソリの攻撃で寝込んでいると聞き、俺が採取した『希望の花』をソラさんにあげました。無償ではなく王都を案内するという約束の代わりにあげたので、ちゃんと対価はいただく予定です」
俺は簡単に自己紹介と『希望の花』をあげた経緯を説明する。
「カミト。私の命の恩人。私を救うために『希望の花』というレア素材をくれた優しい男の子」
そう言って俺の顔を凝視するセリアさん。
「い、命の恩人は言い過ぎです。俺が『希望の花』をソラさんに渡さなくても必ずソラさんが『希望の花』を見つけてますから」
「そんなことない。確かにソラなら必ず見つけてくれたと思うけど、今回私の命を救ったのはカミト。だからをカミトが私の命の恩人」
どうやらセリアさんの意思は固いようだ。
(ここまで言われて否定し続けるのは変だよな)
そう思い、俺は否定することなく受け入れることにする。
「カミト。私のために『希望の花』を譲ってくれてありがとう」
「カミトさん。セリアのために高価な素材である『希望の花』を譲っていただきありがとうございます」
「カミトお兄さん!お姉ちゃんを助けてくれてありがとうございます!」
「いえいえ、無事にセリアさんを助けることができて良かったです」
俺は心の底から思っていた言葉を伝える。
次にセリアさんが俺の隣にいるクレアに目を向ける。
「ねぇ、カミト。コチラの女性は?」
「あ、私はお兄ちゃんの妹のクレアです!よろしくお願いします!セリアさん!」
「ん。よろしく、クレア」
そう言ってお互いに挨拶をする。
「それにしてもクレアは優しいお兄ちゃんがいて羨ましい」
「はい!自慢のお兄ちゃんなんです!」
「いいなぁー!ウチもカミトお兄さんのような優しいお兄ちゃんが欲しかった!」
「そうね。私もカミトさんのような優しい男の子を産みたかったわ」
「そ、そんなに褒めないでください!」
何故かセリアさん一家全員から褒められ照れてしまう。
「セリアの命の恩人であるカミトさんには何かお礼をしないといけないね」
「ん、私もそう思う」
「ウチもカミトお兄さんに何かお礼をしたい!」
お母さんの発言に娘2人が賛同する。
「待ってください!俺はソラさんから対価をもらう予定です!しかも、俺はセリアさんたちからお礼をもらうために助けたわけじゃないんです!」
「あら、謙虚なのね。ますますお礼したくなったわ」
しかし何故かお母さんのやる気を高めてしまう。
「そうね……あ、そうだ。カミトくんとクレアちゃんは泊まる宿の確保はしてるの?」
「いえ、まだしてません。王都に着いて真っ直ぐここに来たので」
「ならこの家に泊まっていいわよ」
「そ、それはさすがに……」
「カミト、遠慮することはない。自分の家だと思ってくつろいで」
「そうですよ!ウチらに遠慮なんていりませんから!」
お母さんの言葉にセリアさんとシャルちゃんが同意する。
「ど、どうする?」
「うーん、申し訳ないけどここまで言われたら断り辛いよね」
「そうだよな……よしっ、なら1泊だけお願いします!」
「そうこなくっちゃ」
俺の言葉を聞き、嬉しそうにセリアさんが言う。
「ソラも今日はウチに泊まっていいよ」
「えっ、いいんですか!?」
「ん、私が寝ている間の話を聞きたい」
「ありがとうございます!」
とのことで急遽、セリアさんの家でお泊まりすることとなった。
そしてお母さんに支えられながらセリアさんが上体を起こす。
俺はその様子を眺めつつ、約15日間も寝込んでいたとは思えないくらい輝いている長い黒髪に目を奪われた。
「重かった……」
「セリアさん!目が覚めて良かったです!」
そして今度は涙を流しているソラさんがセリアさんの近くに移動する。
「良かった。ソラが無事で。そして助けてくれてありがとう」
「いえいえ!って、解毒剤となる『希望の花』を見つけたのはカミトくんなんですけどね!」
「………カミト?誰それ?ソラの恋人?」
「ま、まだ恋人じゃないです!」
ソラさんが涙を流しながら真っ赤な顔で否定する。
(そんな力強く否定しなくても……)
ソラさんの発言に少しだけダメージを受ける。
「はぁ。ソラさんは『まだ』って言ってるんだけどなぁ」
ダメージを受けた俺の側でクレアが何か言っていたが、受けたダメージが大きい俺は無視をする。
そんな俺を他所に真っ赤な顔を隠すように涙を拭い、俺たちを紹介する。
「コチラがカミトくん!『希望の花』が見つからなくて困ってた私に無償で『希望の花』を譲ってくれたんです!」
「ど、どうも。カミトです。セリアさんがドクサソリの攻撃で寝込んでいると聞き、俺が採取した『希望の花』をソラさんにあげました。無償ではなく王都を案内するという約束の代わりにあげたので、ちゃんと対価はいただく予定です」
俺は簡単に自己紹介と『希望の花』をあげた経緯を説明する。
「カミト。私の命の恩人。私を救うために『希望の花』というレア素材をくれた優しい男の子」
そう言って俺の顔を凝視するセリアさん。
「い、命の恩人は言い過ぎです。俺が『希望の花』をソラさんに渡さなくても必ずソラさんが『希望の花』を見つけてますから」
「そんなことない。確かにソラなら必ず見つけてくれたと思うけど、今回私の命を救ったのはカミト。だからをカミトが私の命の恩人」
どうやらセリアさんの意思は固いようだ。
(ここまで言われて否定し続けるのは変だよな)
そう思い、俺は否定することなく受け入れることにする。
「カミト。私のために『希望の花』を譲ってくれてありがとう」
「カミトさん。セリアのために高価な素材である『希望の花』を譲っていただきありがとうございます」
「カミトお兄さん!お姉ちゃんを助けてくれてありがとうございます!」
「いえいえ、無事にセリアさんを助けることができて良かったです」
俺は心の底から思っていた言葉を伝える。
次にセリアさんが俺の隣にいるクレアに目を向ける。
「ねぇ、カミト。コチラの女性は?」
「あ、私はお兄ちゃんの妹のクレアです!よろしくお願いします!セリアさん!」
「ん。よろしく、クレア」
そう言ってお互いに挨拶をする。
「それにしてもクレアは優しいお兄ちゃんがいて羨ましい」
「はい!自慢のお兄ちゃんなんです!」
「いいなぁー!ウチもカミトお兄さんのような優しいお兄ちゃんが欲しかった!」
「そうね。私もカミトさんのような優しい男の子を産みたかったわ」
「そ、そんなに褒めないでください!」
何故かセリアさん一家全員から褒められ照れてしまう。
「セリアの命の恩人であるカミトさんには何かお礼をしないといけないね」
「ん、私もそう思う」
「ウチもカミトお兄さんに何かお礼をしたい!」
お母さんの発言に娘2人が賛同する。
「待ってください!俺はソラさんから対価をもらう予定です!しかも、俺はセリアさんたちからお礼をもらうために助けたわけじゃないんです!」
「あら、謙虚なのね。ますますお礼したくなったわ」
しかし何故かお母さんのやる気を高めてしまう。
「そうね……あ、そうだ。カミトくんとクレアちゃんは泊まる宿の確保はしてるの?」
「いえ、まだしてません。王都に着いて真っ直ぐここに来たので」
「ならこの家に泊まっていいわよ」
「そ、それはさすがに……」
「カミト、遠慮することはない。自分の家だと思ってくつろいで」
「そうですよ!ウチらに遠慮なんていりませんから!」
お母さんの言葉にセリアさんとシャルちゃんが同意する。
「ど、どうする?」
「うーん、申し訳ないけどここまで言われたら断り辛いよね」
「そうだよな……よしっ、なら1泊だけお願いします!」
「そうこなくっちゃ」
俺の言葉を聞き、嬉しそうにセリアさんが言う。
「ソラも今日はウチに泊まっていいよ」
「えっ、いいんですか!?」
「ん、私が寝ている間の話を聞きたい」
「ありがとうございます!」
とのことで急遽、セリアさんの家でお泊まりすることとなった。
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