その悪役令嬢、今日から世界を救う勇者になる

ごーぐる

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幼少期編

3 悪役令嬢サラ・デューク・ニコラスとは?

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朝食後、私は速やかに自分の部屋に戻ってきた。
その時部屋に入るまでしつこく少年にいにが追いかけ回してきたが、振り払ってきた。
その時の決め台詞は「にいに、部屋に入ってきたら私、にいにの妹やめるから」だ。
効果は抜群のようで相手は顔を真っ青にしてフラフラしながら来た道を戻っていった。
メイドにもしばらく一人にしてとお願いしたから大丈夫だろう。
私はすべてから解放されたようにフカフカベッドにダイブする。
「…ふぅ」
はぁ………この、全身を包み込んでくれるかのような包容力………、おふとぅんと結婚したい。
ではなくて、それよりも大切なことがあるのだった。
なんのためにあの面倒くさいやつを追い返したのか、と思い私は起き上がった。
まず、確認したいのは今の私が何者であるかだ。
とりあえず、周りからの呼ばれかたから名前は『サラ』で間違えないだろう。
そしてメイドやら執事やらいる上に、家も屋敷レベル。
調度品たちは私が今まで見てきた中でも最高級と言えるような品ばかり。
ということで、私がそれなりの金持ち、もしくは貴族であることがわかる。
そして、言語は英語だ。
私生活に問題はない程度で習得済みなので安心した。
部屋を見渡してわかることだけれども、明かりとなっているものが蝋燭を使っているものが多いことから、化学はあまり発達してはいないだろう。
そこからこの世界が過去の世界、もしくは異世界であることがわかる。
私としては、異世界の方が優勢だ。
なんせ、過去の世界に行くということほど難しいものはない。
………っと、わかることと言ったらこれくらいだろうか。
もっと情報が欲しいところだが、怪しまれてはいけない。
先ほども危うくばれそうになったところだ、どうなるかわからない現状、下手に動かない方が命のためだ。
私ははっとして、もう一つの可能性を試すべく、ほっぺたをぐにっとつねってみる。
「…いひゃぃ………」
夢、ではない。
一応とはいえ、やっていて恥ずかしい思いをしたので無言で手を引っ込める。
うん、忘れようか。
さて、あと一つ、最も気になっていることをやってしまおう。
私は右手を前に突き出した。
それは私が一生をかけて身に着けたもの。
『鑑定 ステータス』
そうつぶやくと、私の前に青白いスクリーンが映し出される。
よかった、魔法、使える…。
慣れ親しんだ感触にほっと息つく。
これは鑑定という能力を数値化することができる魔法を自分に向けることで自分の能力値がわかるという私が考えたちょっとした裏技だ。

―ステータス―
サラ
魔力 1万
体力 100

私は表示されたものを見て驚いた。
本格的にわたしは『サラ』であるらしい。
それよりも、体力が100で魔力が1万って…。
バランスがなさすぎるものだなぁ…。
賢者だった私の魔力は1億はあったし、体力も9000万はあった。
まぁそこは努力の成果なのだが、それも相まって今の高数値に寂しく思ってしまう。
「はぁ…」
私の50年が…、落ち込むなぁ…。
むなしいが、これに関しては今からまた成長余地があるから大丈夫だと思いたい。

さて、ここまでのことを整理して、今の私の置かれた状況は「異世界転生」だろうか。
今世に前世の私があるのだとしたら、前世の私はあの時に死んでしまったのだろう。
最後が過労死とか、本当に社畜人生だったなぁ…。
そこまで考えて私は肩の力を抜いた。
「なっ…!」
ガクンと力が抜けたかと思うと、後ろにポスンと倒れてしまう。
そして全身に脱力感が走る。
「ま…魔力切れ…」
前世で何度も体験したが、ステータスを使っただけでなるとは。
―――そういえば、ステータスは1万の魔力を使うのだっけ?
すっかり忘れていたが、これからは魔法を使うにもいちいち魔力量を気にしないといけないなぁと思いつつ私はフェイドアウトした。
その後、昼食の時刻になったためお越しに来たメイドが私を起こしてくれ、「ご飯を食べたあとにお昼寝なんて…」と言いずらそうにお小言を言ったのだった。
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