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幼少期編
30 パーティー終わって
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あれから、またいつもの日常に戻った。
相変わらずお父様は忙しそうだし、お兄様は受験生よりお勉強している。
お母様も優雅にお茶を飲んで暇なのかなと思えばいつの間にか居なかったり、不定期だ。
そんな日々を過ごしながら、私はあることをやらかしてしまった。
それは、
「お嬢様……これ……」
チェニーが右手に箒を持ちながら差し出してくる紙束。
それは私が普段使いしている計算書だ。
電卓がないこの世界では、ちょっと計算してみたいことがあると頭で考えるより書いた方が早い。
私は昔の魔法理論を思い出すためにとか、時間を累計してみたいときとかに使っている。
いえば、小学生レベルの算数。
しかし、この世界では大人レベルの数学だ。
まずいよ、なんて言い訳しよう……。
紙に書いてある数字は間違いなく私が筆跡だ、チェニーは間違えないだろう。
現にこうやって持ってきたわけだし……。
私はひきつりそうになる顔をどうすることもできずにいいわけを始めた。
「チェニー……、えっとね、これは本を写しただけなの」
「いいえ、当家にこのような難しい数学の本は置いてありません」
……その口ぶりだと家に置いてある本をすべて把握していると言っているようだ。
「私も最初はそう思って図書室で探しましたので」
……なるほど。
「んー、はぁ……」
これ以上は思い付かなくて私は諦めた。
「……チェニー」
「はい」
「お願いだからこのことは他の人たちには内緒で……」
五歳が大人かおまけで数学できるとかヤバい。
変な目で見られるに決まっている、今チェニーがそうしているように……。
「いいえ、お嬢様。ご当主様には報告させてもらいます。それで、どうやってこの数学を身に付けましたか?」
ああ、報告しちゃうのね。
そうだよね、雇い主はお父様だもの……。
どうしようか、ここで前世の記憶ありますとか言ったら狂っている子供として見られるだろうか。
うう、と唸っているとちょんちょんとプロンが肩をつついてくる。
目の前にチェニーがいるので顔は向けられないが『テレパシー』で返事はした。
『なんですか?今絶讚言い訳考え中なのですけども……』
『うん、困ってるみたいだったから手助けしてあげようと思ってね。その言い訳、私たちを使えばいいわ~。妖精が教えてくれたってね』
『いいんでしょうか?それって私が妖精を見ることができるとばらしちゃうってことですよね』
『大丈夫、もうばれてるわ』
『ええっ!?』
『あなたのおばあちゃんは妖精が見える見たいよぉ。私たちのことをバッチリ見ていたわ。あの後でお父さんたちと報告会していたわよぉ』
なにぃ!?
『え、なんで教えてくれないんですか!?』
『だって、聞かれなかったし☆』
そのふざけた姿はあのときのルスピニーと重なって見えた。
こいつらぁ……。
しかし、怒っても解決はしない。
せっかくの助け船だしありがたく乗せてもらおうじゃあないか。
チェニーは黙っている私を無言で待っていてくれたらしい、気が利くなぁ。
「チェニー、実はね。私、妖精が見えるの」
「……はい?」
私はチェニーに今さっき考えた真実と嘘つきを交えた話をした。
「……なるほどです。確かにそれならば話は通りますが……」
妖精が見えるということに納得がいかないらしい。
「まあ、わかりました。ですが、報告はさせてもらいます。このことをご当主様はご存知なのですか?」
「ううん、話したことないわ」
「そうですか……」
チェニーはまたメイドとして仕事をするために下がっていった。
ごめんね、チェニー。
相変わらずお父様は忙しそうだし、お兄様は受験生よりお勉強している。
お母様も優雅にお茶を飲んで暇なのかなと思えばいつの間にか居なかったり、不定期だ。
そんな日々を過ごしながら、私はあることをやらかしてしまった。
それは、
「お嬢様……これ……」
チェニーが右手に箒を持ちながら差し出してくる紙束。
それは私が普段使いしている計算書だ。
電卓がないこの世界では、ちょっと計算してみたいことがあると頭で考えるより書いた方が早い。
私は昔の魔法理論を思い出すためにとか、時間を累計してみたいときとかに使っている。
いえば、小学生レベルの算数。
しかし、この世界では大人レベルの数学だ。
まずいよ、なんて言い訳しよう……。
紙に書いてある数字は間違いなく私が筆跡だ、チェニーは間違えないだろう。
現にこうやって持ってきたわけだし……。
私はひきつりそうになる顔をどうすることもできずにいいわけを始めた。
「チェニー……、えっとね、これは本を写しただけなの」
「いいえ、当家にこのような難しい数学の本は置いてありません」
……その口ぶりだと家に置いてある本をすべて把握していると言っているようだ。
「私も最初はそう思って図書室で探しましたので」
……なるほど。
「んー、はぁ……」
これ以上は思い付かなくて私は諦めた。
「……チェニー」
「はい」
「お願いだからこのことは他の人たちには内緒で……」
五歳が大人かおまけで数学できるとかヤバい。
変な目で見られるに決まっている、今チェニーがそうしているように……。
「いいえ、お嬢様。ご当主様には報告させてもらいます。それで、どうやってこの数学を身に付けましたか?」
ああ、報告しちゃうのね。
そうだよね、雇い主はお父様だもの……。
どうしようか、ここで前世の記憶ありますとか言ったら狂っている子供として見られるだろうか。
うう、と唸っているとちょんちょんとプロンが肩をつついてくる。
目の前にチェニーがいるので顔は向けられないが『テレパシー』で返事はした。
『なんですか?今絶讚言い訳考え中なのですけども……』
『うん、困ってるみたいだったから手助けしてあげようと思ってね。その言い訳、私たちを使えばいいわ~。妖精が教えてくれたってね』
『いいんでしょうか?それって私が妖精を見ることができるとばらしちゃうってことですよね』
『大丈夫、もうばれてるわ』
『ええっ!?』
『あなたのおばあちゃんは妖精が見える見たいよぉ。私たちのことをバッチリ見ていたわ。あの後でお父さんたちと報告会していたわよぉ』
なにぃ!?
『え、なんで教えてくれないんですか!?』
『だって、聞かれなかったし☆』
そのふざけた姿はあのときのルスピニーと重なって見えた。
こいつらぁ……。
しかし、怒っても解決はしない。
せっかくの助け船だしありがたく乗せてもらおうじゃあないか。
チェニーは黙っている私を無言で待っていてくれたらしい、気が利くなぁ。
「チェニー、実はね。私、妖精が見えるの」
「……はい?」
私はチェニーに今さっき考えた真実と嘘つきを交えた話をした。
「……なるほどです。確かにそれならば話は通りますが……」
妖精が見えるということに納得がいかないらしい。
「まあ、わかりました。ですが、報告はさせてもらいます。このことをご当主様はご存知なのですか?」
「ううん、話したことないわ」
「そうですか……」
チェニーはまたメイドとして仕事をするために下がっていった。
ごめんね、チェニー。
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