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5章 孤島の森
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傷だらけになったキョウネの所には、ユニマが残った。ナバナに降ろしてもらうまでにかなり集中できていたので、多くの魔物を魔術で焼き払った。時間さえあれば、ユニマの攻撃が一番強力だ。
助け起こしたとき、キョウネの目は崖の下を見ていた。ライカが心配なのはユニマも同じだが、すごい勢いでナバナが飛んでいったので、きっと下で受け止めている。
(自分の手をすり抜けて落ちたから……)
もしキョウネの立場だったらと考えると、背筋がぞくりとした。無事ならば、何か合図を送ってほしい。少しの間一緒に崖下を見ていたが、このままではキョウネが倒れてしまう。深手はないものの傷が多い。
新たな魔物が集まる前に、魔術で治療する。キョウネはずっと、泣きそうな顔をしていた。普段とはまるで別人だ。
「きっと、大丈夫だよ」
励ましの言葉が他に出てこなくて、ユニマはもどかしい。だが何とかキョウネを連れて、ここを離れなくてはならない。ここの魔物が持っていた毒は、魔術で治らなかった。治っていれば、キョウネはすぐさまライカを探しに走っただろう。時間経過で消える、特殊な毒なのだ。
「……指笛! 聞こえた?」
考えて、ユニマは嘘をついた。魔物が集まるから何回も合図は出せないと言って、崖に乗り出しそうなキョウネの腕を掴んだ。肩に回して、支えて歩くくらいなら非力なユニマにも出来る。
「ね、村に戻ろう。このままここにいたら、ライカが心配するもの」
「うん……そうだね」
ようやく、キョウネは崖から目を離した。
着地したライカに、あまり怪我はなかった。肩で息をしながら、翼を消す。そして元通り腕輪をはめた。
「よかった、ライカ!」
すぐそばに降り立ったナバナが抱きついたが、小さく「うん」と答えるだけでライカはぐったりしている。少し湿った土に膝立ちしたままだ。
体を離して顔を見たとき、ナバナはライカの頭の中がわかった。間にしわを寄せる元気もない下がり眉に、覚えがあったのだ。
「キョウネは、大丈夫だよ! ユニマが治してくれる」
「うん……」
さっきまで手にしていた短剣は、地面に落ちている。キョウネが浮かべていた不安が、まるごとライカに移ってきてしまったような顔だ。
(怖い……何が? わかんない、でも、怖い!)
震えが走って、体を支えていられない。ライカは地面に両手をついた。瞬きを忘れて、このままでは声も出なくなってしまいそうだ。
「ナ、ナバナ……私……」
何とか絞り出した声は、空気に掠れている。聞き逃すまいと、ナバナは耳を傾けた。
「ばれちゃっ……た、かな。み、みんなに……」
言って、震える理由がわかった。ライカは、これから皆の所へ戻るのが怖いのだ。ナバナは思い切り眉間にしわが寄る。そこから悲しい顔になるのを見せないように、ライカを抱きしめた。
「やっぱり、言ってなかったんだね」
呼吸もままならなくなったライカの背中を、とんとん叩く。早い鼓動が落ち着くまで、ナバナはしばらくそうしていた。
着地点が魔物の少ない場所で幸いだった。他の皆が調べる洞窟からも離れている。そろそろ、ライカが話せそうだったので、ナバナは静かに問いかけた。
「まだ、人間が怖いんだよね?」
ライカは無言で頷いた。声に出して「怖い」と言ったら、もう立ち向かえないと思ったのかもしれない。
「あの人達が、村を荒らす? ライカに、何かひどいことするの?」
今度は、首を横に振った。
「聞こえたでしょ? キョウネが、呼んでたよ。ライカのこと」
「うん……だけど……」
やっと出せた声は、歯切れの悪い言葉を紡いだ。続けて何か言おうと吸い込んだ空気が、かえって喉を詰まらせる。
(みんなで待ってるって、言ってくれた。でも今更、皆に正体を明かすのは……きっと大きな裏切り。嫌われても……仕方ない。わかってる)
キョウネは絶対に待っていてくれると、信じられた。ライカの兄は彼女に正体を明かしていた。つまり、出会った時にはライカが鳥族だと知っていたのだ。怖いのは、トラメやヒスイ、ユニマ、セルに拒絶されることだ。
皆と旅したトロムメトラからの道程が思い出される。トラメとヒスイに行く先々で会えて、ちょっと仲良くなれて、本当は嬉しかった。姉の代わりに世の中を見て確かめようと、旅立ちを決めたユニマは健気で可愛い。いつの間にか、後にくっついてくる彼女を、妹のように思っていた。何かと突っ掛るセルは、本音と建前に疲れながら、正直に生きられない自分にうんざりしている。ライカも同じ気持ちを持っていた。
(みんなを、仲間と呼べたなら……)
期待をしては否定してきた。思い出の合間にフラッシュバックするのは、もっと前に世界を旅した記憶。いや、その旅の結末だった。ライカの手は、無意識に左の足首をなでている。
「逃げんな!」
沈黙に業を煮やして、ナバナは声を張った。
「ライカは、悪い人を村に連れてきたりしない! みんな、いい人だよ!」
肩を掴んで揺さぶると、ライカはナバナの手を押さえて激しく首を横に振る。
「わかんないよ! 正体を知ったら、変わる。人間って、そうなんだよ!」
「そうじゃない人もいるっ! ライカが教えてくれたんでしょ?」
今度はナバナが手を振り払い、ぱちんと景気のいい音を立ててライカの顔をはさんだ。
「仲良くなりたいんなら、ライカが先にみんなのこと信じなくちゃ。最初から疑うのは、駄目! ほんとのライカを見せて、やっと、はじめましてなんだからね!」
耳が痛いくらいの大声に、ライカは何も言い返せない。ナバナの言う通りなのだ。恐怖が先に立って友の遺志が霞んでいた。
一度ほっぺを伸ばしてから手を離し、ナバナは先に立ち上がる。ライカに手を差し伸べて、無邪気に笑った。
「私も一緒にいるんだからさ、負けないでよ」
ひとつ深呼吸して、ライカはナバナの手を取った。まだ震えていたが、しっかり立ち上がる。
「ありがと、ナバナ。……がんばる」
短剣を拾って鞘に収めると、皆と合流するべく歩き出した。崖から降りてしまったし、森の洞窟に玉石が見つかったかもしれない。
(今は、怖がってる場合じゃない。結末を考えるな。私は、正直にならなくちゃ)
心の準備は、まだ出来ていない。それでも自分に言い聞かせて、ライカは進んだ。
助け起こしたとき、キョウネの目は崖の下を見ていた。ライカが心配なのはユニマも同じだが、すごい勢いでナバナが飛んでいったので、きっと下で受け止めている。
(自分の手をすり抜けて落ちたから……)
もしキョウネの立場だったらと考えると、背筋がぞくりとした。無事ならば、何か合図を送ってほしい。少しの間一緒に崖下を見ていたが、このままではキョウネが倒れてしまう。深手はないものの傷が多い。
新たな魔物が集まる前に、魔術で治療する。キョウネはずっと、泣きそうな顔をしていた。普段とはまるで別人だ。
「きっと、大丈夫だよ」
励ましの言葉が他に出てこなくて、ユニマはもどかしい。だが何とかキョウネを連れて、ここを離れなくてはならない。ここの魔物が持っていた毒は、魔術で治らなかった。治っていれば、キョウネはすぐさまライカを探しに走っただろう。時間経過で消える、特殊な毒なのだ。
「……指笛! 聞こえた?」
考えて、ユニマは嘘をついた。魔物が集まるから何回も合図は出せないと言って、崖に乗り出しそうなキョウネの腕を掴んだ。肩に回して、支えて歩くくらいなら非力なユニマにも出来る。
「ね、村に戻ろう。このままここにいたら、ライカが心配するもの」
「うん……そうだね」
ようやく、キョウネは崖から目を離した。
着地したライカに、あまり怪我はなかった。肩で息をしながら、翼を消す。そして元通り腕輪をはめた。
「よかった、ライカ!」
すぐそばに降り立ったナバナが抱きついたが、小さく「うん」と答えるだけでライカはぐったりしている。少し湿った土に膝立ちしたままだ。
体を離して顔を見たとき、ナバナはライカの頭の中がわかった。間にしわを寄せる元気もない下がり眉に、覚えがあったのだ。
「キョウネは、大丈夫だよ! ユニマが治してくれる」
「うん……」
さっきまで手にしていた短剣は、地面に落ちている。キョウネが浮かべていた不安が、まるごとライカに移ってきてしまったような顔だ。
(怖い……何が? わかんない、でも、怖い!)
震えが走って、体を支えていられない。ライカは地面に両手をついた。瞬きを忘れて、このままでは声も出なくなってしまいそうだ。
「ナ、ナバナ……私……」
何とか絞り出した声は、空気に掠れている。聞き逃すまいと、ナバナは耳を傾けた。
「ばれちゃっ……た、かな。み、みんなに……」
言って、震える理由がわかった。ライカは、これから皆の所へ戻るのが怖いのだ。ナバナは思い切り眉間にしわが寄る。そこから悲しい顔になるのを見せないように、ライカを抱きしめた。
「やっぱり、言ってなかったんだね」
呼吸もままならなくなったライカの背中を、とんとん叩く。早い鼓動が落ち着くまで、ナバナはしばらくそうしていた。
着地点が魔物の少ない場所で幸いだった。他の皆が調べる洞窟からも離れている。そろそろ、ライカが話せそうだったので、ナバナは静かに問いかけた。
「まだ、人間が怖いんだよね?」
ライカは無言で頷いた。声に出して「怖い」と言ったら、もう立ち向かえないと思ったのかもしれない。
「あの人達が、村を荒らす? ライカに、何かひどいことするの?」
今度は、首を横に振った。
「聞こえたでしょ? キョウネが、呼んでたよ。ライカのこと」
「うん……だけど……」
やっと出せた声は、歯切れの悪い言葉を紡いだ。続けて何か言おうと吸い込んだ空気が、かえって喉を詰まらせる。
(みんなで待ってるって、言ってくれた。でも今更、皆に正体を明かすのは……きっと大きな裏切り。嫌われても……仕方ない。わかってる)
キョウネは絶対に待っていてくれると、信じられた。ライカの兄は彼女に正体を明かしていた。つまり、出会った時にはライカが鳥族だと知っていたのだ。怖いのは、トラメやヒスイ、ユニマ、セルに拒絶されることだ。
皆と旅したトロムメトラからの道程が思い出される。トラメとヒスイに行く先々で会えて、ちょっと仲良くなれて、本当は嬉しかった。姉の代わりに世の中を見て確かめようと、旅立ちを決めたユニマは健気で可愛い。いつの間にか、後にくっついてくる彼女を、妹のように思っていた。何かと突っ掛るセルは、本音と建前に疲れながら、正直に生きられない自分にうんざりしている。ライカも同じ気持ちを持っていた。
(みんなを、仲間と呼べたなら……)
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「逃げんな!」
沈黙に業を煮やして、ナバナは声を張った。
「ライカは、悪い人を村に連れてきたりしない! みんな、いい人だよ!」
肩を掴んで揺さぶると、ライカはナバナの手を押さえて激しく首を横に振る。
「わかんないよ! 正体を知ったら、変わる。人間って、そうなんだよ!」
「そうじゃない人もいるっ! ライカが教えてくれたんでしょ?」
今度はナバナが手を振り払い、ぱちんと景気のいい音を立ててライカの顔をはさんだ。
「仲良くなりたいんなら、ライカが先にみんなのこと信じなくちゃ。最初から疑うのは、駄目! ほんとのライカを見せて、やっと、はじめましてなんだからね!」
耳が痛いくらいの大声に、ライカは何も言い返せない。ナバナの言う通りなのだ。恐怖が先に立って友の遺志が霞んでいた。
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「私も一緒にいるんだからさ、負けないでよ」
ひとつ深呼吸して、ライカはナバナの手を取った。まだ震えていたが、しっかり立ち上がる。
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