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8章 始まりの地へ
8_⑤
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一番近くで向き合うライカは、長い瞬きをして翼を広げた。両のポケットからチャクラムを手にする。
「止めるよ。私達は、そのためにここへ来たんだから」
『……ふん』
鼻で笑ったと思うと、災禍の元凶は姿を消した。素早い動きで、翼によって死角になる、ライカの後ろに回りこむ。金属質になった爪が迫るのを、トラメの長剣がしっかりと受け止めた。普通の家屋の中なら天井に迫ろうか、という巨躯から放たれた一撃は重たい。だが、トラメは口元でちょっと笑った。
「なあ、名前を忘れたなら、新しいの付けようぜ。戦うにしたって、やりづらいしさ!」
剣を弾かれてよろめきながらも、同意を求めるように仲間へ目配せする。最後に、飛翔した災禍の元凶に目線を戻し、構えを直す。緊張感のない奴だ、と苦笑しながらも、ヴァルはいくつか知っている古語の単語から、名前を選び出して声を張る。
「よォし、お前は今からシダンに決まりだ!」
ハルバートで指して言われると、攻撃に移ろうとしていた手が止まる。敵に名付けられるなど、思いもよらなかったのだろう。
その間に、ライカが深呼吸してから宣言した。
「私は、翼を狙う」
援護をお願いするね、と続ける声や、チャクラムを持つ手は少し震えていた。脳裏には、片方の翼を失った自身の母や、クーンシルッピの村長の姿がある。彼らは、もう自由に空を飛ぶことはできない。だが、鳥族を相手にするなら、これが一番の作戦だ。
「お前、そこまで……」
ヴァルは、言いかけた心配の言葉を飲み込んだ。今、下手なことを言って迷わせたら、余計にライカが辛くなる。
「残酷、だよね……でも私達は戦わなくちゃ。災禍の始まりが何なのか、みんなが知るべきだよ」
一筋だけ、頬を伝った涙を拭うと、きっとシダンを見据える。チャクラムをしっかり握って、ライカは羽ばたいた。向かい合うと、本当に鳩と鴉ほどの体格差に見える。黒く大きな翼はそれ自体が武器のようで、羽の一枚一枚を飛び道具として飛ばしてきた。かわし、または弾いて宙を舞うライカを援護するため、ユニマは術に集中した。魔力の高まりを感じ、鋭い羽は彼女も狙ったが、トラメやヴァルに阻まれる。
「調子いいじゃねえか、トラメ。特訓の成果か?」
「まあな、ヴァルのおかげだよ」
実は、村で船の修理をしていた時、トラメは忙しい合間を縫って、ヴァルに稽古をつけてもらっていた。冒険者として足りない経験を少しでも補って、強くなりたかったのだ。ふたりの声を聞き、ユニマは心強く思った。
(強い敵を前にして、私は、ひとりじゃ戦えない。けど……それでもいいんだ。みんなと一緒だもの)
放った魔術は小さな氷のつぶてを作り、ライカを狙うシダンの羽とぶつかり合った。
部屋の入り口近くにいたセルとキョウネは、封印が解かれた憎しみに引き寄せられ、集まってくる魔物に気付く。ここへ来るまでに振り切ってきた奴らだ。
口の端を持ち上げ、キョウネは鉤爪を構えた。魔物の群れを見たまま、片方の手をひらっと振る。
「あっちは頼んだよ。シダンの魔物を剥がすには、あんたたちの力が要るんだ」
頷き、セルが弓の間合いまでシダンに走り寄ったとき、ユニマ達に氷のつぶてが降りかかっていた。彼女の術で作られたものだ。半分くらいはシダンの羽を落とせたが、残りは鋭く弾き返された。僅かな隙を突いてライカが投げたチャクラムは、黒い翼のひとつを掠めるに留まる。
(僕には気が付いていないな。今が好機か)
セルは冷静に状況を見て、死角から立て続けに矢を射る。浅いとはいえ、負傷したユニマ達から注意を逸らしたい。魔物の群れを引きつけるキョウネに加勢してほしいこともあった。意図を汲み取り、ユニマは新たな魔術の矛先を魔物の群れに向けた。集中の邪魔をさせぬよう、トラメはキョウネと並んで魔物を片付けていく。
背後から肩に刺さった矢で、羽を飛ばす先にセルも加わった。走りながら避けていると、ライカの手を離れた、二つのチャクラムがシダンの翼に食い込む。切り落とすまではいかないが、バランスを崩した。傷ついていない翼を、正確無比な矢が貫く。
『ちっ……』
仕方なく床に降りてきたシダンは、捻りを加えたヴァルの突きを素手で掴んだ。不満げに舌打ちして、ハルバートを押し返す。
「うおっ」
四枚の翼があるとは思えない素早い動きで手を横に大きく振ると、鋭い爪による裂傷がヴァルの腕に走った。追撃をさせないため、ライカが気を込めたチャクラムを飛ばす。光の軌跡がシダンを縛れれば、魔物を剥がすことができるはずだ。
しかし、寸でのところでシダンにチャクラムを取られてしまった。力で抑え込まれると、手もとに戻すことも出来ない。気功の光は行き場を失い、ヘビのようにうねって霧散した。
ライカも床に降り立ち、セルとふたりでシダンの元へ走っていく。もっと強く気功を練り上げて、一度に掛かろうという算段だ。何を言わなくても息が合った。
「シダン!」
太い手首を片方つかみ、ライカは敵の名を叫んだ。彼女の掌から光が溢れ、シダンを包む。セルの手ももう一方の腕を捉え、更に大きな光が辺りを明るくする。
「諦めるの? これまで、世界は変わるって信じてたんでしょ?」
ライカの呼びかけが聞こえないかのように、シダンは乾いた表情をしている。ぶるぶる震える手は奪ったチャクラムを取り落とした。
「あなたは、魔物になりきってないんだから……希望をもった心が、まだあるんだよね?」
魔物は剥がせているのだろうか。彼の心は残っているだろうか。
「ねえ!」
重ねて答えを求めるが、急にシダンの体から力が抜け、後ろへ倒れていく。
驚いて、気功への集中が途切れた。目がちかちかする中、仰向けに倒れたシダンは細かい痙攣を起こしていた。焦点は合わず、虚空に誰かを探しているようだ。ライカは、思わず両手でシダンの手を握った。硬い指は冷たいが、掌には微かな温かさがある。
「なんだ、どうしちまったんだい?」
部屋の入り口付近では、急に魔物の群れが引いたらしく、戸惑いと共にキョウネ達がこちらへ来る。シダンの周りに、輪のように集まった。
『長かった……捨てても、心から離れない希望は……重かった』
微かに手を握り返し、どうにか絞り出す声で、シダンは語る。ようやく、我の終わりが来た、と。なぜか、ほっとした響きがあった。
『レマに負けた時……もしかしたらと思った。期待など無駄だと知っていたが……ずっと忘れていた裏切りは……! ああ……やっと、やっとレマから逃げられる……』
喉を引きつらせながら、シダンはライカの手を離した。自分の掌を天井にかざすと、一瞬だけ、目に強い光を宿す。
『我はシダン……数多の時代を破壊し、君臨した……支配、者……!』
「!」
掲げた手を振り下ろし、鋭い爪で自らの胸を貫く。ライカ達は、声にならない悲鳴を上げた。
(どういうこと?)
目の前で起きたことを理解できず、ライカは混乱した。動かないシダンの肩を揺さぶり、説明しろと言いたかったが、そうする間もなく彼は空気に溶け始めた。魔物と同様、床にしみを残して煙になっていく。
「終わった気がしねえな……」
トラメの苦い呟きに、顔を見合わせる。皆、同じ気持ちでいるように見えた。今シダンの言葉を受けて考えられる可能性は、全く歓迎出来るものではない。呆然として、やり過ごしてしまいたくもある。
シダンが床のしみだけになってしまうまで、誰も口を開かなかった。しみの上には何か、涙型の透明な結晶体が残る。ライカが拾い上げると、ちょうど掌に収まる大きさだ。光の加減で中に文字が浮かび上がった。やはり古語で読めない。一緒に結晶を覗き込んでいたヴァルは、意を決し皆の顔を順番に見る。
「島に戻ろう。ここまできたら、俺達は天使の真実を確かめるべきじゃないか? シダンは天使を恐れていたらしいし、な」
「うん……」
頷くライカには、どう見ても元気がない。頭の中で、前に雑談交じりに自分が言ったことが、ぐるぐる回っていた。
「それにしても、あれこれ新事実が出てきちゃうと……実は天使が黒幕です、みたいな展開が怖くなるよね~」
「もう、ライカは本の読みすぎ! な~に言ってんだか」
「止めるよ。私達は、そのためにここへ来たんだから」
『……ふん』
鼻で笑ったと思うと、災禍の元凶は姿を消した。素早い動きで、翼によって死角になる、ライカの後ろに回りこむ。金属質になった爪が迫るのを、トラメの長剣がしっかりと受け止めた。普通の家屋の中なら天井に迫ろうか、という巨躯から放たれた一撃は重たい。だが、トラメは口元でちょっと笑った。
「なあ、名前を忘れたなら、新しいの付けようぜ。戦うにしたって、やりづらいしさ!」
剣を弾かれてよろめきながらも、同意を求めるように仲間へ目配せする。最後に、飛翔した災禍の元凶に目線を戻し、構えを直す。緊張感のない奴だ、と苦笑しながらも、ヴァルはいくつか知っている古語の単語から、名前を選び出して声を張る。
「よォし、お前は今からシダンに決まりだ!」
ハルバートで指して言われると、攻撃に移ろうとしていた手が止まる。敵に名付けられるなど、思いもよらなかったのだろう。
その間に、ライカが深呼吸してから宣言した。
「私は、翼を狙う」
援護をお願いするね、と続ける声や、チャクラムを持つ手は少し震えていた。脳裏には、片方の翼を失った自身の母や、クーンシルッピの村長の姿がある。彼らは、もう自由に空を飛ぶことはできない。だが、鳥族を相手にするなら、これが一番の作戦だ。
「お前、そこまで……」
ヴァルは、言いかけた心配の言葉を飲み込んだ。今、下手なことを言って迷わせたら、余計にライカが辛くなる。
「残酷、だよね……でも私達は戦わなくちゃ。災禍の始まりが何なのか、みんなが知るべきだよ」
一筋だけ、頬を伝った涙を拭うと、きっとシダンを見据える。チャクラムをしっかり握って、ライカは羽ばたいた。向かい合うと、本当に鳩と鴉ほどの体格差に見える。黒く大きな翼はそれ自体が武器のようで、羽の一枚一枚を飛び道具として飛ばしてきた。かわし、または弾いて宙を舞うライカを援護するため、ユニマは術に集中した。魔力の高まりを感じ、鋭い羽は彼女も狙ったが、トラメやヴァルに阻まれる。
「調子いいじゃねえか、トラメ。特訓の成果か?」
「まあな、ヴァルのおかげだよ」
実は、村で船の修理をしていた時、トラメは忙しい合間を縫って、ヴァルに稽古をつけてもらっていた。冒険者として足りない経験を少しでも補って、強くなりたかったのだ。ふたりの声を聞き、ユニマは心強く思った。
(強い敵を前にして、私は、ひとりじゃ戦えない。けど……それでもいいんだ。みんなと一緒だもの)
放った魔術は小さな氷のつぶてを作り、ライカを狙うシダンの羽とぶつかり合った。
部屋の入り口近くにいたセルとキョウネは、封印が解かれた憎しみに引き寄せられ、集まってくる魔物に気付く。ここへ来るまでに振り切ってきた奴らだ。
口の端を持ち上げ、キョウネは鉤爪を構えた。魔物の群れを見たまま、片方の手をひらっと振る。
「あっちは頼んだよ。シダンの魔物を剥がすには、あんたたちの力が要るんだ」
頷き、セルが弓の間合いまでシダンに走り寄ったとき、ユニマ達に氷のつぶてが降りかかっていた。彼女の術で作られたものだ。半分くらいはシダンの羽を落とせたが、残りは鋭く弾き返された。僅かな隙を突いてライカが投げたチャクラムは、黒い翼のひとつを掠めるに留まる。
(僕には気が付いていないな。今が好機か)
セルは冷静に状況を見て、死角から立て続けに矢を射る。浅いとはいえ、負傷したユニマ達から注意を逸らしたい。魔物の群れを引きつけるキョウネに加勢してほしいこともあった。意図を汲み取り、ユニマは新たな魔術の矛先を魔物の群れに向けた。集中の邪魔をさせぬよう、トラメはキョウネと並んで魔物を片付けていく。
背後から肩に刺さった矢で、羽を飛ばす先にセルも加わった。走りながら避けていると、ライカの手を離れた、二つのチャクラムがシダンの翼に食い込む。切り落とすまではいかないが、バランスを崩した。傷ついていない翼を、正確無比な矢が貫く。
『ちっ……』
仕方なく床に降りてきたシダンは、捻りを加えたヴァルの突きを素手で掴んだ。不満げに舌打ちして、ハルバートを押し返す。
「うおっ」
四枚の翼があるとは思えない素早い動きで手を横に大きく振ると、鋭い爪による裂傷がヴァルの腕に走った。追撃をさせないため、ライカが気を込めたチャクラムを飛ばす。光の軌跡がシダンを縛れれば、魔物を剥がすことができるはずだ。
しかし、寸でのところでシダンにチャクラムを取られてしまった。力で抑え込まれると、手もとに戻すことも出来ない。気功の光は行き場を失い、ヘビのようにうねって霧散した。
ライカも床に降り立ち、セルとふたりでシダンの元へ走っていく。もっと強く気功を練り上げて、一度に掛かろうという算段だ。何を言わなくても息が合った。
「シダン!」
太い手首を片方つかみ、ライカは敵の名を叫んだ。彼女の掌から光が溢れ、シダンを包む。セルの手ももう一方の腕を捉え、更に大きな光が辺りを明るくする。
「諦めるの? これまで、世界は変わるって信じてたんでしょ?」
ライカの呼びかけが聞こえないかのように、シダンは乾いた表情をしている。ぶるぶる震える手は奪ったチャクラムを取り落とした。
「あなたは、魔物になりきってないんだから……希望をもった心が、まだあるんだよね?」
魔物は剥がせているのだろうか。彼の心は残っているだろうか。
「ねえ!」
重ねて答えを求めるが、急にシダンの体から力が抜け、後ろへ倒れていく。
驚いて、気功への集中が途切れた。目がちかちかする中、仰向けに倒れたシダンは細かい痙攣を起こしていた。焦点は合わず、虚空に誰かを探しているようだ。ライカは、思わず両手でシダンの手を握った。硬い指は冷たいが、掌には微かな温かさがある。
「なんだ、どうしちまったんだい?」
部屋の入り口付近では、急に魔物の群れが引いたらしく、戸惑いと共にキョウネ達がこちらへ来る。シダンの周りに、輪のように集まった。
『長かった……捨てても、心から離れない希望は……重かった』
微かに手を握り返し、どうにか絞り出す声で、シダンは語る。ようやく、我の終わりが来た、と。なぜか、ほっとした響きがあった。
『レマに負けた時……もしかしたらと思った。期待など無駄だと知っていたが……ずっと忘れていた裏切りは……! ああ……やっと、やっとレマから逃げられる……』
喉を引きつらせながら、シダンはライカの手を離した。自分の掌を天井にかざすと、一瞬だけ、目に強い光を宿す。
『我はシダン……数多の時代を破壊し、君臨した……支配、者……!』
「!」
掲げた手を振り下ろし、鋭い爪で自らの胸を貫く。ライカ達は、声にならない悲鳴を上げた。
(どういうこと?)
目の前で起きたことを理解できず、ライカは混乱した。動かないシダンの肩を揺さぶり、説明しろと言いたかったが、そうする間もなく彼は空気に溶け始めた。魔物と同様、床にしみを残して煙になっていく。
「終わった気がしねえな……」
トラメの苦い呟きに、顔を見合わせる。皆、同じ気持ちでいるように見えた。今シダンの言葉を受けて考えられる可能性は、全く歓迎出来るものではない。呆然として、やり過ごしてしまいたくもある。
シダンが床のしみだけになってしまうまで、誰も口を開かなかった。しみの上には何か、涙型の透明な結晶体が残る。ライカが拾い上げると、ちょうど掌に収まる大きさだ。光の加減で中に文字が浮かび上がった。やはり古語で読めない。一緒に結晶を覗き込んでいたヴァルは、意を決し皆の顔を順番に見る。
「島に戻ろう。ここまできたら、俺達は天使の真実を確かめるべきじゃないか? シダンは天使を恐れていたらしいし、な」
「うん……」
頷くライカには、どう見ても元気がない。頭の中で、前に雑談交じりに自分が言ったことが、ぐるぐる回っていた。
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