聖剣の罪と罰ー変わった世界の果てにー

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僕は呆れながら返事をした。
「じゃあそろそろ行くか」
「そうだな」
両親は立ち上がる。
そしてこちらを見て言う。
僕たちも立ち上がった。
すると父が急に真剣な顔になり、話し始めた。
僕たちの人生に関わる重大な話を。
その話を聞いた時、僕らは驚きを隠せなかった。
そして僕らの人生を大きく変えることになる決断をするのであった。

その日、僕らは衝撃的な事実を知った。
僕らの両親が異世界人だということを。
そして僕らの先祖も異世界人だったということ。
さらに僕らの家系は代々異能者を輩出してきたこと。
この世界は実は魔族に支配されていて、人類はそれを必死に抗っているということを。

なぜそんな重要な事を今まで隠し続けていたかというと、この世界の人達は魔族のことを恐れている為、その恐怖心から、魔族は悪だという固定観念が根付いてしまっているという。

その為、魔族であるという事実が知られれば迫害を受けてしまう恐れがあったのだ。
だから今までずっと黙っていたのだという。

両親曰く、僕や妹、弟には異能者としての才能が全くと言っていいほど無いらしい。それは僕の異能が発現しなかったことから明らかだと言う。

そこで、僕たちをこれからどうするかについて話し合いが行われた。

まず、このままこの村で暮らすかダンジョンを制覇してお別れするのか？という問題が発生した。

僕としては家族とは離れたくないので、一緒にいたいと思っている。

しかし、妹達はどうだろうか？ もし、妹達が嫌なら無理強いはできない。

でも出来れば一緒が良いなと思う。

そこで妹達に意見を聞いてみた。
「私達は未来に向かうの過去とは決別する勇気はある。」
「そうね。もう戻れないんだもの。前に進まないとね。」
と二人は言った。
二人の意思を確認したところで今度は両親の気持ちを確認してみる。
「父さんと母さんはそれで良いの？」
「ああ、勿論だよ。」

父は笑顔で答えた。
母は涙を流していた。

それから数日かけて色々な準備を行った。
両親との最後の思い出作りとして。

◆ 出発の準備が完了した。
僕たちは今、村の入口にいる。
村人全員に見送ってもらってる。
皆それぞれ言葉をかけてくれた。