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第二章 炎の山
4. 馬車にて
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ゴトゴトゴト……。
馬車の窓から流れる景色を見ながら、颯空は痛む頭を必死に堪えていた。
「……でねー、こう見えて僕はガンドラじゃちょっと有名人なのだ! 僕みたいに才能あふれる若者はそのつもりがなくても頭角を現しちゃうからねぇー! 色んなやっかみを受けたりしたもんだよ! 出る杭は打たれるってやつ? まぁ、僕の場合、杭を叩こうとした大槌を粉々に粉砕してやったけどねー! だから、遠慮なく何でも聞いてよ! え? 好きなタイプ? やっぱり包容力のある人かなー?」
「……聞いてねぇよ」
コール一行と出会い、馬車に乗ってから一時間。壊れたラジオのようにひたすら話し続けるコールにいい加減うんざりしていた。
「こ、こちらダージリンティーでございます!」
少しだけ緊張した面持ちで、メイドのミリアが颯空の前にティーカップを置く。この馬車にはソファやテーブルに加え、簡易的なキッチンまで備えつけられていた。従者二人と客まで乗せてもなお、ゆったりなスペースが確保されている。馬車に乗ったのが初めての颯空であったが、これが相当高級な馬車であることは察しがついた。このコール・インフルエンサーという男が相当やり手な商人であることは間違いない。
「ありがとう」
「……!! は、はい!!」
颯空が素直にお礼を言うと、ミリアが恐ろしさ半分、熱っぽさ半分といった視線を向けてくる。なんとなく居心地が悪い気がしたので、ティーカップに口をつけながら、そっと視線をそらした。その先にいたグランが相変わらず思考の読めない笑顔で自分を見ている。この執事も食えない男に違いない。
「ガンドラには行ったことあるかい? いやぁ、本当に素敵な街だよ!! アレクサンドリア王国の全ての物資が流れ込んでくる流通の要!! まさに商売の街って感じだね!! 多種多様なお店があるから欲しいものは何でも揃うよ! あっでも、その分ぼったくりも多いから気を付けてね! 特に初めて町に訪れる鴨なんか確実に身ぐるみ剥がされちゃう! というわけで、買い物はコール商会で! サクには特別に三割増しで売ってあげるよ!」
「そこは割り引けよ……」
よくもまぁ、こんなにもぽんぽん言葉が出てくるものだ。そういえば、同室だった一ノ瀬湊が'大商人'のギフトだった気がする。なるほど、確かにあの男にはうってつけのギフトなのかもしれない。
「……なぁ? なんで俺を馬車に乗せたんだ?」
永遠に続くのではないか、と思われるおしゃべり地獄から解放されたい一心で颯空が尋ねた。それまで機関銃のように話していたコールが言葉を止め、まっすぐに颯空を見つめながらダージリンティーで喉を潤す。
「……なぜって、そりゃ異世界人なんて滅多にお目にかかれるもんじゃないからね」
何気なく言い放ったコールの言葉に、颯空が反応を示した。その殺気に充てられミリアは「ひっ」と小さく悲鳴を上げ、グランの笑みが僅かにひきつる。だが、コールだけが悠々と紅茶を楽しんでいた。
「お前……どうして俺の素性を知ってやがる?」
「……だめだよ、サク。鎌かけは商売の基本なんだから、そんなわかりやすい反応を見せちゃ」
緩慢な動きでティーカップを机に置くと、コールは柔和な笑みを颯空に向ける。
「とりあえず、そのおっかない殺気を閉まってくれないかな? うちの可愛いメイドが怯えちゃって可哀そうなんだ。ちなみに、こう見えて僕の股間もすくみ上ってる」
「…………」
無意識に放っていた殺気を颯空が引っ込めると、ミリアがほっと息を吐いた。
「俺の質問に答えてもらおうか?」
「ん-? 別に大したことじゃないよ。仕事でアレクサンドリアに行っててね、今はその帰りなわけ。……ところで、商人の最大の武器って何なのか知ってる?」
「あ?」
突然訳の分からない問いかけをされ、颯空が眉をひそめる。コールはお茶請けのクッキーを頬ばり、幸せそうな顔をしていた。
「……交渉術、とかか?」
「ブッブー!! まぁ、確かにそれも武器だけどね。……一番の武器は『情報』さ」
コールの纏う空気が変わる。それまではのほほんとした青年だったが、今は獲物を狙う狩人のようであった。
「流行の柄は何か、旬な食材は何か、安く仕入れられる市場はどこか、変わった需要はないか。商売の全てが情報に詰まっているといっても過言ではない。それほど重要なのさ。あらゆる情報が入ってくる王都に赴いたら、それを集めない理由はないでしょ?」
つまんだクッキーを颯空へと向けながらコールが言った。
「それで、色々と情報収集してたらその中にあったわけ。……三ヶ月前に異世界から召喚された勇者の中の一人が『恵みの森』で行方不明になった、てね。」
試すような視線を向けてくるコールに、颯空は無言を貫く。今更遅いかもしれないが、下手に口を滑らそうものなら、この男は決してそれを見逃さない。
「緘口令が敷かれたみたいだけど、商人のネットワークには関係ないね。その情報を持っていればあとは簡単さ。『恵みの森』に隣接する林道に突如として現れた規格外の力を持つ男……誰だって行方不明になった異世界人だって思うでしょ?」
コールの話は完璧に筋が通っていた。どうやら、誤魔化すことはできないらしい。
「……あまり知られない方がいいとは思っていたが、こうもあっさりばれるとは」
「うんうん。その判断は間違ってないよ。強い力を持つ異世界人を利用しようとする輩なんてごまんといるからね。あ、ミリア。フルーツジュースちょうだい」
それまでコールの話に聞き入っていたミリアが我に返ったようにはっとした表情を浮かべると、慌ててフルーツジュースを用意する。
「お前も俺を利用するつもりか? 利用価値が高いんだろ?」
「冗談! そんな二流の商人と僕を一緒にしないで欲しいね! 利用できる人間かどうかは判断できるつもりだよ?」
「じゃあ、利用するつもりはないと?」
「命が惜しいからね」
さらりと言ってのけたコールがミリアから受け取ったフルーツジュースを、美味しそうにちゅーちゅーとストローで吸い始めた。
「最初の質問に答えようか。僕が君を馬車に乗せた理由……それはお近づきになりたかったからだね」
「お近づきに?」
「そう。なんとなく君は大きなことをやり遂げそうだから、仲良くしとけば大きな利益を生むような気がしたんだよね」
コールが無邪気な笑顔を見せる。
「『情報』が大事って話をしたけど、それと同じくらい『人の縁』も商売には大事なんだよね。だから、僕は君と仲良くしたい! 他の商人の垢塗れの汚い手が伸びる前にね!」
「……なるほど。そういう話か」
「どう? 僕と仲良くするのはそんなに悪い話じゃないと思うよ? それなりに地位も持ってるからね!」
今日あったばかりの、しかも商人を信頼するなどばかげた話だ。普通だったらこんな話、一蹴するだろう。だが、自分の好きなように生きていけ、と彩萌に言われているのだ。このうさん臭さの塊のような男が気に入ってしまったのだから仕方がない。
「……俺が利益を生むとは到底思えねぇが、力のある商人とコミュニティを築いておくのは悪くねぇな。何かと便利そうだ」
「あは! という事は交渉成立ってことでいいね?」
「一つだけ条件つけたい」
嬉しそうに笑うコールの前に、颯空がビシッと人差し指を立てた。
「お前の店の品物、五割引きにしろ」
「……それは流石に横暴じゃないかな?」
「俺が手ぶらで旅ができる理由、知りたくないか?」
「…………」
にやりと笑いながら颯空が言うと、それまで余裕を絶やさなかったコールの顔が無表情になる。おそらく、颯空が無言でいられる理由に、新たな商売チャンスを見出したのだろう。しばらく無言で考えた後、なぜか恨みがましい目でこちらを見てくる。
「……強いだけじゃなく、商才もあるんじゃないの?」
「交渉成立か?」
「……やれやれ。この僕が不利な条件を呑ませられるとはね」
颯空が勝ち誇ったように差し出した手を、コールが何とも言えない表情で握り返した。
馬車の窓から流れる景色を見ながら、颯空は痛む頭を必死に堪えていた。
「……でねー、こう見えて僕はガンドラじゃちょっと有名人なのだ! 僕みたいに才能あふれる若者はそのつもりがなくても頭角を現しちゃうからねぇー! 色んなやっかみを受けたりしたもんだよ! 出る杭は打たれるってやつ? まぁ、僕の場合、杭を叩こうとした大槌を粉々に粉砕してやったけどねー! だから、遠慮なく何でも聞いてよ! え? 好きなタイプ? やっぱり包容力のある人かなー?」
「……聞いてねぇよ」
コール一行と出会い、馬車に乗ってから一時間。壊れたラジオのようにひたすら話し続けるコールにいい加減うんざりしていた。
「こ、こちらダージリンティーでございます!」
少しだけ緊張した面持ちで、メイドのミリアが颯空の前にティーカップを置く。この馬車にはソファやテーブルに加え、簡易的なキッチンまで備えつけられていた。従者二人と客まで乗せてもなお、ゆったりなスペースが確保されている。馬車に乗ったのが初めての颯空であったが、これが相当高級な馬車であることは察しがついた。このコール・インフルエンサーという男が相当やり手な商人であることは間違いない。
「ありがとう」
「……!! は、はい!!」
颯空が素直にお礼を言うと、ミリアが恐ろしさ半分、熱っぽさ半分といった視線を向けてくる。なんとなく居心地が悪い気がしたので、ティーカップに口をつけながら、そっと視線をそらした。その先にいたグランが相変わらず思考の読めない笑顔で自分を見ている。この執事も食えない男に違いない。
「ガンドラには行ったことあるかい? いやぁ、本当に素敵な街だよ!! アレクサンドリア王国の全ての物資が流れ込んでくる流通の要!! まさに商売の街って感じだね!! 多種多様なお店があるから欲しいものは何でも揃うよ! あっでも、その分ぼったくりも多いから気を付けてね! 特に初めて町に訪れる鴨なんか確実に身ぐるみ剥がされちゃう! というわけで、買い物はコール商会で! サクには特別に三割増しで売ってあげるよ!」
「そこは割り引けよ……」
よくもまぁ、こんなにもぽんぽん言葉が出てくるものだ。そういえば、同室だった一ノ瀬湊が'大商人'のギフトだった気がする。なるほど、確かにあの男にはうってつけのギフトなのかもしれない。
「……なぁ? なんで俺を馬車に乗せたんだ?」
永遠に続くのではないか、と思われるおしゃべり地獄から解放されたい一心で颯空が尋ねた。それまで機関銃のように話していたコールが言葉を止め、まっすぐに颯空を見つめながらダージリンティーで喉を潤す。
「……なぜって、そりゃ異世界人なんて滅多にお目にかかれるもんじゃないからね」
何気なく言い放ったコールの言葉に、颯空が反応を示した。その殺気に充てられミリアは「ひっ」と小さく悲鳴を上げ、グランの笑みが僅かにひきつる。だが、コールだけが悠々と紅茶を楽しんでいた。
「お前……どうして俺の素性を知ってやがる?」
「……だめだよ、サク。鎌かけは商売の基本なんだから、そんなわかりやすい反応を見せちゃ」
緩慢な動きでティーカップを机に置くと、コールは柔和な笑みを颯空に向ける。
「とりあえず、そのおっかない殺気を閉まってくれないかな? うちの可愛いメイドが怯えちゃって可哀そうなんだ。ちなみに、こう見えて僕の股間もすくみ上ってる」
「…………」
無意識に放っていた殺気を颯空が引っ込めると、ミリアがほっと息を吐いた。
「俺の質問に答えてもらおうか?」
「ん-? 別に大したことじゃないよ。仕事でアレクサンドリアに行っててね、今はその帰りなわけ。……ところで、商人の最大の武器って何なのか知ってる?」
「あ?」
突然訳の分からない問いかけをされ、颯空が眉をひそめる。コールはお茶請けのクッキーを頬ばり、幸せそうな顔をしていた。
「……交渉術、とかか?」
「ブッブー!! まぁ、確かにそれも武器だけどね。……一番の武器は『情報』さ」
コールの纏う空気が変わる。それまではのほほんとした青年だったが、今は獲物を狙う狩人のようであった。
「流行の柄は何か、旬な食材は何か、安く仕入れられる市場はどこか、変わった需要はないか。商売の全てが情報に詰まっているといっても過言ではない。それほど重要なのさ。あらゆる情報が入ってくる王都に赴いたら、それを集めない理由はないでしょ?」
つまんだクッキーを颯空へと向けながらコールが言った。
「それで、色々と情報収集してたらその中にあったわけ。……三ヶ月前に異世界から召喚された勇者の中の一人が『恵みの森』で行方不明になった、てね。」
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「緘口令が敷かれたみたいだけど、商人のネットワークには関係ないね。その情報を持っていればあとは簡単さ。『恵みの森』に隣接する林道に突如として現れた規格外の力を持つ男……誰だって行方不明になった異世界人だって思うでしょ?」
コールの話は完璧に筋が通っていた。どうやら、誤魔化すことはできないらしい。
「……あまり知られない方がいいとは思っていたが、こうもあっさりばれるとは」
「うんうん。その判断は間違ってないよ。強い力を持つ異世界人を利用しようとする輩なんてごまんといるからね。あ、ミリア。フルーツジュースちょうだい」
それまでコールの話に聞き入っていたミリアが我に返ったようにはっとした表情を浮かべると、慌ててフルーツジュースを用意する。
「お前も俺を利用するつもりか? 利用価値が高いんだろ?」
「冗談! そんな二流の商人と僕を一緒にしないで欲しいね! 利用できる人間かどうかは判断できるつもりだよ?」
「じゃあ、利用するつもりはないと?」
「命が惜しいからね」
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「…………」
にやりと笑いながら颯空が言うと、それまで余裕を絶やさなかったコールの顔が無表情になる。おそらく、颯空が無言でいられる理由に、新たな商売チャンスを見出したのだろう。しばらく無言で考えた後、なぜか恨みがましい目でこちらを見てくる。
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