上 下
22 / 44

22

しおりを挟む
「次に ソフィアとショーン
向き合ってくれる」

指示の出た二人は向き合い
女神様の言葉を待つ

「ソフィア ショーンの手を握って
心で 加護の引継ぎを って祈ってくれる?」

「はい」

言われた通りに 心で祈った

「もう いいわよー」

「え?」

「もう 引き継ぎしてると思うから
アイリーンを見てちょうだい
裁縫の加護って 見えない?」

お祖母様を見て見る

「あ!見えます!」
お祖母様の上に 文字が書いてある
『裁縫の加護』
という文字が見えている

「はい じゃあ成功ね
いやぁ久しぶりに新しい加護を作ったからさぁ 成功するかどうか 不安だったのよね」

「女神様もしかして 私の為に……」
石の上にも三年とか そんな加護しか無いって仰ってたから わざわざ……

「私は女神だからね この国の民に良い事をしたいのよ ソフィア アイリーンにも」

「はい……お祖母様…」

「ソフィアお願いね 女神様」
「アイリーン ご苦労様でした」
「ありがとうございました」

ソフィアはアイリーンの手を握って
強く思った 

「もう大丈夫よ」
そう言われて ソフィアはアイリーンの
加護の文字を探す

「もう無いのよ 貴女が次は針やハサミさん達をいたわってあげてね」
「お祖母様…大事にいたしますわ」
二人で抱き合って そこにショーンが
二人を包み込む様に抱きしめた

「じゃあ 私は帰るわね」
女神様が言ったその時

「女神様!少しお待ちくださいませ!」
ソフィアの声が女神様に待ったをかけた

「??どうしたの?」

「私気になっていたことを今なら
出来ます!」

「気になっていたこと?」

ソフィアは屈んで

「少し失礼致します!」

そう言って女神の衣装の裾を少しめくると
相変わらず裸足の足のサイズを測り始めた

メジャーなどなく………指で……

「「ヒィ!」」
アイリーンと女神様が同時に息を飲む

「靴を…女神様に靴を作って差し上げたくて 一番最初の作品は女神様に受け取ってほしいのです!」
ソフィアは二人に自分の気持ちを伝えた

「ソフィア……ありがとう 嬉しいわ
じゃあ お願いできるかしら?」
ソフィアに初めて会ったときに靴の話をしたことを思いだして 嬉しくなった

「はい!ありがとうございます
作り終わったら またお呼びしても構いませんか?」
図案にも刺繍もこだわりたかった
お世話になっている女神様にお礼なんておこがましいが 少しでも感謝の気持ちを伝えたかったのだ

「ええ!待ってるわ!」
そういったかと思ったら
しゅるんと消えていた
しおりを挟む

処理中です...