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刺繍の柄やデザインは初めて女神様に会ったときから考えていた

「ソフィア これを」
お祖母様がいつもお持ちになっていた裁縫箱を持ってきた

箱を受け取り
「お祖母様を見習って 大事に致します」
両手で持つ

「お願いね」
アイリーンは懐かしそうに箱をなぜた
苦しい時を救ってくれ ショーンと出会う
キッカケにもなってくれた道具たち
孫のソフィアが継いでくれるのは
予想外だったが 正直うれしかった
「また 活躍してくださいね」
箱の中の道具達に話しかけて

「それでソフィア 女神様に差し上げる物のデザインは決まっているの?」
箱から目線をソフィアに

「はい デザイン 刺繍の図案も
決めておりますわ」
「まぁ 頼もしいわね」
和やかな雰囲気のなか

「ショーン様!」
と ドアをノックする事なく
一人の騎士が大声を出しながら入ってきた

「何事だね
あまりにも無作法だが!」
ショーンが珍しく低い声で話す

「お怒り申し訳ございません」
騎士が膝をつき 無作法を詫びる

「どうしたのだ」

「国王陛下が ショーン様アイリーン様
ソフィア様をお呼びでございます!」
そう答えると
「なぜ呼ぶだけで そのように慌てていたのだ?」
「それは……」
アイリーンとソフィアを見てしまった
騎士が答えを濁す

「隣国か……」
「はい 詳しいお話は陛下のよりお話になるかと…」
「分かった ということだ
アイリーン ソフィア参ろうか」

「分かりましたわ 行きましょう
ソフィア」

「お祖父様!どういうことですの?
隣国がなにか?」
わけが分からないソフィアは
不安になってきた

「とりあえず 父上の元に行けば
分かるよ さぁお待たせしては いけないからね」

「はい……」

二人と一緒に 父である国王のもとへ

ドアを出たら そこにルイスの姿を見つける 安堵感が広がるものの一抹の不安が拭い去れない

「陛下!お連れいたしました」
国王の私室に通され
「うむ みな 下がれ」

「どうしたというのだ」
ショーンが尋ねると
「父上 お耳に隣国の話は入っておりますでしょうか?」
「加護持ちを アイリーンの
いや 今はソフィアだな 探しておるのだろう?」

「ソフィア?母上の裁縫の加護はソフィアにうつったのですか?」
国王はビックリしている

「あぁ 先程女神様にお願いして
私の加護もソフィアに ソフィアは今
3つの加護持ちだよ それが引っかかる事が?」

「なんと……あぁ…」
頭を抱える国王……
「実は 裁縫の加護持ちを よこせと…
そうでなければ 戦争だと……」

裁縫の加護持ち……
私の事ね……

「お父様 私が参ります」
「「「ソフィア!」」」
「私一人で良いのでしょう?」
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