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出来上がったハンカチを重ねながら
置いていっていると

コンコン

「ソフィア様」
扉の向こうからルイスの声が

「今行くと伝えてくれる?」
カーラに頼んで
「休憩しましょう」

道具達に
「ありがとう 少しお休みしましょう
ごめんね こんなに働いてもらって」
キチンとお手入れをしてあげて
箱になおすと また仄かに光った

「また 後でお願いするわね」
そして蓋を閉めて 
扉の方に向かい

「お待たせ!」

ルイスの爽やかな笑顔がそこにあった

「ハンカチを作っていらっしゃったのですか?」

「えぇ 道具さん達にお願いして」

「そうですか では先程言っていた
あの お酒をねだる猫の所に参りましょう お酒も用意いたしました」

「まぁ あげてもいいの?」

「はい 反対にあげないと 怒り出すのです」

「ふふ 変わった猫ちゃんね」

「えぇ では 参りましょう」

そう言ってエスコートしながら
騎士団へ


「ソフィア様がいらっしゃったぞ!」
「ほんとか!」
「せいれーつ!」
ゾロゾロと騎士団の方々が並んでいく

「えっと……なぜ?」
「さっき ソフィア様が猫を見にいらっしゃると……猫の所在を確認するのに……団員に聞いて回ったところ……この様になってしまいました」
ルイスが申し訳無さそうに答える

「まぁ 反対にお邪魔じゃないかしら」

「「「「「そんなことございません!」」」」」
一斉に言われてしまった

「そうですか では こんにちは!」
「「「「「こんにちは!いらっしゃいませ!」」」」」

書きにくい………


「猫ちゃんはいらっしゃいますか?」

「「「「「はい!こちらにどうぞ!」」」」」

書きにくい……


「あーお前たち 戻って稽古」

「「「「「えー!」」」」」

「ソフィア様は俺がご案内するから」

「「「「「副団長!ズルい!」」」」」

「うるさい!」

「「「「「では!失礼いたします!」」」」」

あっさり引き下がったのね


(いやぁお邪魔出来ないよな)
(後がなぁ)
(だってこのままだったら 後1日………)
(なんか両思いなったっぽいし)
(頑張れ副団長!)
(((((応援してます!)))))

「ミヤァ~」

「いた!」

「ほら 酒だ!」

「ミャミャ!」

「わかってるみたい…」

「サカナもあるぞ!」

「ミャミャミャミャー!♡」

「可愛い♡」

「これが?」

「えぇ 正直だし三毛だし
何処かの絵本にいたような……」

すみません にゃんこせんせー

「抱っこ出来るかしら」

「お酒くさいですよ?」

「ミャミャミャー」

「なんて言ってるのかしら」

「さーけくれー かな?」

「ホントに?ぷぷ」





    
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