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えっ?サイラスって誰よ?
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「大丈夫ですか?アラン様」
ロイが心配気にアランを見つめる
「大丈夫って言うしか無いけど……
ダイジョブダイジョブ」
少しおどけて 空元気で返事をする
うわさ話をこのまま聞くよりも
レイン公爵家に行って
確認したほうが良いと判断
残っている料理を きれいな所作で
次々に無くしていく
どこに入ったのかというほどの
料理を完食し 早々に部屋へ戻り
疲れもあり早目にベッドに潜り込む
「クリスティーナ」
寝言で愛しい人の名前を呼ぶ
コケコッコー
「ん」
「おはようございます アラン様」
先に起きて 顔を洗う準備をしていたロイが 声を掛ける
「よく眠られてましたね
さぁ 行きますよ サイラス」
「あぁ そうだね いかなきゃ」
身だしなみを整え いつもより少し上等な服を身に着け 宿を出る二人
「おはようございます 茶葉のお届けに参りました~」
裏口の門番に挨拶
「おう!サイラスにロイ
今日も早いなあ 奥様たちが首を長くしてその茶葉をお待ちだ さぁ通れ!」
明るい初老の門番が通してくれた
「ありがとうございます!これよかったら食べて下さい」
来る途中で この門番の好物の果物を
市場で買っておいた
「お!いつもありがとな いただくよ」
「では 通らせてもらいます」
果物を渡して 馬を引き中へ
「おや サイラスとロイじゃないか」
おばちゃんに声をかけられ
「おはようございます ロゼッタさん」
「丁度 こないだお茶が切れちまったとこなんだよ いい時に来てくれたね」
「そうなんですか 良かった 奥さま達をお待たせしなくて」
「ホントに助かったよ」
「皆さんお変わりないですか?」
「あ」
「え?」
「そうそう カミラがやめちまってね」
腕組みをして困った風である
「へぇ ご結婚とかですか?」
「いや 親御さんの所に帰るって言ってたよ」
そう聞いて ロイにちらりと目を向ければ
うなずいていた
「じゃあ お嬢様もお寂しいんじゃないですか?」
「そうなんだよ ちょっと落ち込んじゃってね」
困った顔のロゼッタさん
「お可哀そうに」
さも同情してますと言わんばかりな 悲しげな顔をする
「さっ 旅で疲れたろ 茶葉を預かろうか」明るい顔をして ロイから荷物を預かろうとするが
「これを飲んで 少しは気が晴れると良いのですけれどもね レディに運ばせるわけには 参りません!お持ちします」
ロイから ヨイショされて
「もう やだよ~ レディだなんて
でも 運んでもらおうか こっちに持ってきて」パシンとロイを軽く叩くロゼッタおばちゃん
「ロゼッタさん ちょっと馬に水やってもいいですか?」
「あぁ いつも通りやるといいよ
あたしゃ 奥様達に 早速お茶を入れてあげなきゃね」
「ありがとうございます じゃロイさん
行っとくんで」
「あぁ 後で行くよ」
ロイは おばちゃんについていき
アランは 馬を連れて奥に入っていく
カポカポ進んで 水やりばにつくと
手綱を棒に結んで
「さぁ 少しのんびりしといで シルフ」
先程市場で買ったりんごを1つ 与える
【ブルブル】
アランの手からリンゴを バク!と
とって 美味しそうに食べるのを見て
「帰りも よろしく頼むね」
シルフを撫でて
「ちょっと 歩いてくるからね」
勝手知ったる 森に続く裏庭を
歩き出す
整えられた花や木々を眺めながら
「そう この辺りだった」
ロイが心配気にアランを見つめる
「大丈夫って言うしか無いけど……
ダイジョブダイジョブ」
少しおどけて 空元気で返事をする
うわさ話をこのまま聞くよりも
レイン公爵家に行って
確認したほうが良いと判断
残っている料理を きれいな所作で
次々に無くしていく
どこに入ったのかというほどの
料理を完食し 早々に部屋へ戻り
疲れもあり早目にベッドに潜り込む
「クリスティーナ」
寝言で愛しい人の名前を呼ぶ
コケコッコー
「ん」
「おはようございます アラン様」
先に起きて 顔を洗う準備をしていたロイが 声を掛ける
「よく眠られてましたね
さぁ 行きますよ サイラス」
「あぁ そうだね いかなきゃ」
身だしなみを整え いつもより少し上等な服を身に着け 宿を出る二人
「おはようございます 茶葉のお届けに参りました~」
裏口の門番に挨拶
「おう!サイラスにロイ
今日も早いなあ 奥様たちが首を長くしてその茶葉をお待ちだ さぁ通れ!」
明るい初老の門番が通してくれた
「ありがとうございます!これよかったら食べて下さい」
来る途中で この門番の好物の果物を
市場で買っておいた
「お!いつもありがとな いただくよ」
「では 通らせてもらいます」
果物を渡して 馬を引き中へ
「おや サイラスとロイじゃないか」
おばちゃんに声をかけられ
「おはようございます ロゼッタさん」
「丁度 こないだお茶が切れちまったとこなんだよ いい時に来てくれたね」
「そうなんですか 良かった 奥さま達をお待たせしなくて」
「ホントに助かったよ」
「皆さんお変わりないですか?」
「あ」
「え?」
「そうそう カミラがやめちまってね」
腕組みをして困った風である
「へぇ ご結婚とかですか?」
「いや 親御さんの所に帰るって言ってたよ」
そう聞いて ロイにちらりと目を向ければ
うなずいていた
「じゃあ お嬢様もお寂しいんじゃないですか?」
「そうなんだよ ちょっと落ち込んじゃってね」
困った顔のロゼッタさん
「お可哀そうに」
さも同情してますと言わんばかりな 悲しげな顔をする
「さっ 旅で疲れたろ 茶葉を預かろうか」明るい顔をして ロイから荷物を預かろうとするが
「これを飲んで 少しは気が晴れると良いのですけれどもね レディに運ばせるわけには 参りません!お持ちします」
ロイから ヨイショされて
「もう やだよ~ レディだなんて
でも 運んでもらおうか こっちに持ってきて」パシンとロイを軽く叩くロゼッタおばちゃん
「ロゼッタさん ちょっと馬に水やってもいいですか?」
「あぁ いつも通りやるといいよ
あたしゃ 奥様達に 早速お茶を入れてあげなきゃね」
「ありがとうございます じゃロイさん
行っとくんで」
「あぁ 後で行くよ」
ロイは おばちゃんについていき
アランは 馬を連れて奥に入っていく
カポカポ進んで 水やりばにつくと
手綱を棒に結んで
「さぁ 少しのんびりしといで シルフ」
先程市場で買ったりんごを1つ 与える
【ブルブル】
アランの手からリンゴを バク!と
とって 美味しそうに食べるのを見て
「帰りも よろしく頼むね」
シルフを撫でて
「ちょっと 歩いてくるからね」
勝手知ったる 森に続く裏庭を
歩き出す
整えられた花や木々を眺めながら
「そう この辺りだった」
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