【完結】婚約破棄された公爵令嬢 アンジェリカ様

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「お祈りの時間をとっても
ブレシア公爵との
約束の時間にはまだまだ余裕があります
街を見て回ります?」
「そうだな 見てみたいな
豊かな所だと リザ殿に聞いているから
反対に見てないと 怒られそうだ」
「そうでした!
そういえば リザ様ももうそろそろ
こちらに戻って来られるらしですよ」
「そうか じゃあ リザ殿が来るまで
滞在して 案内してもらってもいいな
別に焦って帰らなくてもいいし」
「そんなこと言って
実は フリーになった
アンジェリカ様がお目当てではないのですか?」
「ばか なに言い出すんだ
考えても見ろ
いきなり卒業式にありもしない
不貞だ!と言われて 婚約破棄されたのだぞ!
どれだけ 傷ついていることか
可哀想に」
「そうですねぇ
アホですね あの王太子は
あ~でも 
もう王太子じゃなくなっているかもですね
そうなれば 連絡が来るようには
うちのものを潜入させてはいます」
「勿体ない 
まぁ 俺も リザ殿の話と 噂でしか知らないがな

「え 1度見てらっしゃるでしょ?」
「え?いつ?記憶に無いんだけど?」
「それこそ アホと婚約されて
婚約式に呼ばれてこちらに来たじゃないですか
10年前ですか そこで可愛らしい
アンジェリカ様を見たじゃないですか?」
「10年前?」
「えぇここに来ることが決まって
 陛下に連れていけって だだこねて
付いてきたじゃないですか……
覚えてないんですか?
可愛い子がいたって おっしゃってたでしょ
金髪の青い目の…」


考え込む
「!思い出した!」
「でしょ?あれ 初恋でしょ?
私は知ってますよ ふっふっふっ」

図星をあてられ真っ赤
「そうか あの子なのか……」
じわじわとその時の甘酸っぱい思いと
隣国の王太子の許嫁なので 
諦めねばならない辛さに苦しんだ思いが
甦ってきた

「そうか あの子なのか……」
「それ さっきもおっしゃいましたよ?」



すると
「お待たせいたしました
隣の孤児院にも お客様がきておられますので
そちらに ご挨拶にいっておりました
こちらにどうぞ」

「いきなりおとずれたのです
気にしてはおりません」

「そう言っていただけると
しかし 隣国の小さな教会にも立ち寄って
お祈りとは 素晴らしい信仰心でございますね
ラインハルト様」

「小さいなどは 関係ないしな
では 少しお祈りをさせていただこう」

「お心のままに」

それから5分程 お祈りをすませ
外にでた



「まって~~」
「誰が待つかよ~」
子供達の声が溢れている

「隣は孤児院でしたね」
「はい お騒がせしております
ただ 子供が元気なのは良いことです」
「そうですね とても明るそうだ」
「色々な事情があるあるにも関わらず
公爵家の孤児院の子達は
他に比べて明るいです
無くなった奥様 その後も公爵様が
実に良くしてくださる
ご自分の子供と同じだからなどと
おっしゃってくださるのです」
「凄いですね
領主とはいえ そこまで仰る人は
そうそういませんからね」
「ここの領民で幸せですわい」

しばらく 眺めて
「では 失礼致します」
「ラインハルト様に神の祝福を」


馬車に乗り込み
「ミャ!」
「ごめんごめん 待たせたね
行こうか」

馬車が動きだし
街中へ

少し後
孤児院では

「ではシスター
今日は色々なお話をありがとうございます
次に来る迄には 大まかにですが
考えてまいりますね」
「ありがとうございます
アンジェリカ様」
「では 帰る前に 
教会でお祈りをしてまいります
失礼致します」

「私も一緒においのりする~」
「僕も~」
「じゃあ 皆でいきましょうか?
シスターよろしいですか?」
「もちろんです」
「お許しもでたから みんな行こうか」
「「「はい!」」」


隣の教会へと ゾロゾロと移動して

「司祭様 皆でお祈りに参りました」
「どうぞこちらに」

お祈りをささげて アンジェリカも
馬車に乗り込む

皆でお見送り

「じゃあ みんな また来ますからね
シスターの言うことを
よく聞いておいてくださいね」

「バイバ~イ」
手を振ってくれる
お返しに小さく手を振りながら
馬車がすすんでいく


「お嬢様
お疲れさまでした」

「体力つけないとダメね」

「どうでしたか?少しは落ち着かれました?」

アンジェリカは シスターから
子供達の身の上を聞いて
号泣していた
今も 鼻と目が少し赤い

「本当に 奥様とそっくりですわ」
「お母様も?」
「はい 新しく入ってきた子の話を聞くたび
号泣でした
母さんがその度に慰めておりましたよ
覚えてます ふふふ」
「だって……」
思い出したのか また 泣きそうになってきた

「お嬢様!
泣くよりも やることがございますから
そちらの事を考えねばです」
「そうね ぐす!泣かないで やる事を
進めなければね
ありがとう マリア」
「そんな お優しいお嬢様が 大好きですよ」
「私も 慰めてくれるし やる事を示してくれる
マリアが大好き」

そして 馬車はお城に到着

「お父様に報告にいかなくちゃ」

そんなアンジェリカに待っていたものは…







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