【完結】婚約破棄された公爵令嬢 アンジェリカ様

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「では　アンジェリカに話して
あの娘に決めさせるとしようか
それでよろしいでしょうか　ラインハルト様」

オリオン王子の人となりはあまり悪い印象はないが　ここはリザ殿の意見を聞いたほうが良い気がしたラインハルトは

「分かりました」


「ふむ　誰かアンジェリカを」

「畏まりました」


少しして
コンコン
「お父様　アンジェリカです」

「お入り」

「失礼いたします
お呼びと伺いました」

「そうだよ　こちらに座りなさい」

「はい…？」

公爵の隣に座る

「アンジェリカ　少し話をいいかい？」

「ええ」

「じつは…………」

公爵は　オリオン王子の事
ラインハルトとの偽りの婚約の事などを
アンジェリカに誤解をうまないように
話した

「あくまでも　仮　オリオン王子を
国王夫妻を牽制するための婚約だが
どうだろうか？アンジェリカの意見を
尊重する」

「そうですか…オリオン王子が…」
アンジェリカは将来の王太子妃としてしか
オリオン王子とは接点がなかった
いきなり　求婚されると　仮定での話
それを避けるために　ラインハルトとの
婚約話　ラインハルトの事は　どちらかというと　かなり好ましく思っている

偽りの婚約なんて……

婚約に関して　少しナーバスになっているのは間違いない
だが　オリオン王子との婚約は　ない…

選ばないの選択もある

でも　国王陛下達に言われたら
流されそうな自分がいる

「どうだい？
すぐに決められないようなら
少し延ばそうか？」
公爵がアンジェリカを思って
提案すると

「いえ　ラインハルト様との
婚約でお願いいたします」

「アンジェリカ嬢…それで構わないのかい？もしも　破棄なんてことに
いや　絶対に私は破棄しないが……」

「ラインハルト様
お心遣い嬉しく思いますわ
でも　オリオン様とはあまり接点もなかったので　妃にと言われましても　私からしたら無い…お話しです
ただ国王陛下達に聞かれたら　断れないかもしれない自分がいます
それでしたら　ラインハルト様との婚約が１番自分に無理がございません」

「そう言ってもらえると　
僕としても嬉しい」
少し赤くなりながらラインハルトが
伝える

「では　ラインハルト様との婚約で
話を進めるよ　いいかい？アンジェリカ」

「はい　お願いいたします　お父様」

「良かったですね　ラインハルト様」
ニッコリとリザが微笑む

「ありがとう　リザ殿
でもよくそんな情報をもっていたね」

「あら　あの夫婦をよく知っている私だから　分かるのですわ　絶対にオリオン王子は直接アンジェリカにプロポーズしに来ますわよ　賭けてもいいですわ　フフ」

その頃王宮の国王夫妻が同時に
寒気を覚えた
「風邪か？」
「私も寒気が…」