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うちの領地にある 洋装店よりは
扱うものが上級な
『ミスタービッグ』
ネームセンスがちょっとと思ったけれど
一番高級感の溢れる店
「いらっしゃいませ
本日は何をお探しでしょうか」
キッチリとした執事風の店員さんが
近づいてきた
カーラが
「あの実はこちらのハンカチを
置いてもらえないかと思いまして
伺ったのですが」
そう言いながら
綺麗な風呂敷に包んだ
ハンカチを取り出し
店員さんに見せた
「商売の話ですか……」
ちょっと嫌そうな顔がほんの一瞬あったけれど
「拝見しますね」
とハンカチを一枚 手にとって
隅から隅まで 裏返しにしながら
見てくれたの
「うーんこれは……
生地は木綿しかなかったのかな?」
「そうなんです 絹の白地のハンカチは
生憎手元になかったものですから
木綿で数枚ほど刺繍してまいりましたの」
「成程 こちら販売価格は?」
「5000リンでいかがかしら
お店の取分は10%」
「20じゃないと置きたくないな」
「うふ 仕方ないわ それでもいいわ
でも 他にお願いがあるのだけれど 聞いてもらえたらということで」
「なんだろう」
「これからも商品を持ってくるから
取引をしてほしいことと
ドレスや紳士服の裁縫をうちに
回してほしいの 勿論刺繍のオーダーが
あったらそれも」
「成程 この縫い目を見る限り
腕のいい職人が居るらしい
そうだ 一つ依頼されている
ドレスがあるんだが それをやってみるか 綺麗に仕上げるのは勿論だが 速く仕上がったらそれに応じて上乗せしよう」
「まぁ 上乗せは20%で」
「いや 15だ」
「では 工賃は?」
「5万リン」
「受けたわ 期限は?」
「来週夜会が行われるから
今週中に出来たら上乗せで」
「あと4日ね」
そう確認したカーラは
私を見た
4日ならいけると踏んだ私は首を縦に振った
「では その条件でお受けするわ」
「よし では持ってこよう
反物からの裁断になるが 型紙も糸も
全て持ってくるから 少し待っていてくれ」
そう言って店の奥に消えていった
扱うものが上級な
『ミスタービッグ』
ネームセンスがちょっとと思ったけれど
一番高級感の溢れる店
「いらっしゃいませ
本日は何をお探しでしょうか」
キッチリとした執事風の店員さんが
近づいてきた
カーラが
「あの実はこちらのハンカチを
置いてもらえないかと思いまして
伺ったのですが」
そう言いながら
綺麗な風呂敷に包んだ
ハンカチを取り出し
店員さんに見せた
「商売の話ですか……」
ちょっと嫌そうな顔がほんの一瞬あったけれど
「拝見しますね」
とハンカチを一枚 手にとって
隅から隅まで 裏返しにしながら
見てくれたの
「うーんこれは……
生地は木綿しかなかったのかな?」
「そうなんです 絹の白地のハンカチは
生憎手元になかったものですから
木綿で数枚ほど刺繍してまいりましたの」
「成程 こちら販売価格は?」
「5000リンでいかがかしら
お店の取分は10%」
「20じゃないと置きたくないな」
「うふ 仕方ないわ それでもいいわ
でも 他にお願いがあるのだけれど 聞いてもらえたらということで」
「なんだろう」
「これからも商品を持ってくるから
取引をしてほしいことと
ドレスや紳士服の裁縫をうちに
回してほしいの 勿論刺繍のオーダーが
あったらそれも」
「成程 この縫い目を見る限り
腕のいい職人が居るらしい
そうだ 一つ依頼されている
ドレスがあるんだが それをやってみるか 綺麗に仕上げるのは勿論だが 速く仕上がったらそれに応じて上乗せしよう」
「まぁ 上乗せは20%で」
「いや 15だ」
「では 工賃は?」
「5万リン」
「受けたわ 期限は?」
「来週夜会が行われるから
今週中に出来たら上乗せで」
「あと4日ね」
そう確認したカーラは
私を見た
4日ならいけると踏んだ私は首を縦に振った
「では その条件でお受けするわ」
「よし では持ってこよう
反物からの裁断になるが 型紙も糸も
全て持ってくるから 少し待っていてくれ」
そう言って店の奥に消えていった
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