追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜

里海慧

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64話 自己紹介という名の洗礼を受けました②

「カイトは今日って移動だけだから、回復なんてしなくても平気だろ?」

 ティノがさも当たり前だというように尋ねてくる。うん、たしかに平気だけどなんか基準がいろいろぶっ飛んでそうで怖い。

「うん、大丈夫だけど……何をするんだ?」

「何って、バトルに決まってんじゃん」

 ああ……やっぱりそうだよな。しかもオレに拒否権ないヤツだよね。ええ、それはもうリュカオンが大喜びしまくりだよ。

「じゃぁ、俺からいくな! ほら、ふたりとも外で待ってなよ!」

 ティノが張り切って、他のふたりを外に追い出した。公平を期すために、バトルの見学はなしだそうだ。
 そして練習場には、オレとティノのふたりだけになった。



    ***



「手加減なしでやろうな! いくぞ!」

 ティノがシルバーの細長いスティックのような物を、大きく振りかぶった。すると、その先端からヒュルヒュルと透明のムチが伸びてくる。

 伸縮自在の透明のムチか……そう思って、無効化しようと掴もうとして手を伸ばす。その瞬間、ムチから細い棘が無数につきだした。

「うわっ、危なっ!」

 なんだ? いまムチの形状が変わった?

「あはは! ビックリした? このムチはね、ちょっと変わった武器なんだよね。特殊スキルの『ウンディーネの寵愛』を持ってる俺しか使えない」

「ウンディーネの寵愛……?」

「んー、カイトの能力も教えてもらったから、俺も教えるよ。『ウンディーネの寵愛』は液体なら、なんでもどんな形にも好きに操れる能力なんだ」

「あ、さっきの透明のムチって……」

「そう、水だよ。俺がこの形に操ってるんだ」

 これは、ちょっと面倒な武器を使ってるな。ただ、水魔法なら相性は悪くないはずだ。

「そうか。じゃぁ、そろそろオレからもいかせてもらう」

『カイト! やっとか! さぁ、思う存分暴れるぞ!!』

 こんな張り切ってるリュカオンは、初めてだった。それだけここのメンバーが強いんだろうな。弱いヤツだといつも物足りなさそうだもんな。


青の破雷 ブレイク・ショット

水の障壁 ウォーター・ヴァント

 雷魔法を放った瞬間、ティノはすぐさま水魔法で防御する。反応速度が速い。さすが特務隊メンバーだ、よく鍛えられている。

青の破雷 ブレイク・ショット×10」

 10個の稲妻がいっせいにティノに襲いかかる。逃げる隙は与えない。

完全防御壁 オール・プロテクション

 するとティノを取り囲むように水魔法の壁があわられて、オレの雷魔法を相殺した。その間にティノの後ろに回り込み、雷神に魔力を流し込む。
 水魔法の壁ごと、雷魔法をまとった剣でなぎ払った。

「うぇ、容赦ないなぁ」

「手加減なしっていったのはティノだろ?」

 そういうティノの水のムチが、雷神をにぎるオレの手に巻きついて攻撃を防いでいる。これを狙ってたんだ。ニヤリと笑みを浮かべて、最後の一撃を放つ。


放電 ディスチャージ


 ティノがしまったと気づいた時には、感電して気を失っていた。

「さて、次はどっちだ?」
             
 最強のハンターになるって決めたからな、サクサクいこう。ティノをクレイグさんに頼んで、次のラルフとのバトルに臨んだ。


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