龍を討つもの、龍となるもの

かみやなおあき

文字の大きさ
50 / 313
第一章 なぜ私であるのか

私とあなたの間に無関係なことなど今はなにも、ありません

しおりを挟む
 そこまで目に入らないとはこの人はいったい……とジーナは驚いていると、シオンはまた悩みだしたのか今度は指先で髪をその短い髪をさすりだした。相当に苛々としている様子だとジーナには見た。

「……あなたは他言するような男ではないと信じて伝えますが、一言で言いますとヘイム様がお忍びでバザーに行くのです。ただそれだけですが、これは龍身とは無関係な行事であって公務ではありません。ごく一部のものしか知られておらずバルツ将軍だって知りません。これはもともとソグ王室時代からの伝統行事といえるものでしてね」

「代わりのものに買い物をさせたら良いのでは?」

 久しぶりに声を出したなとジーナはまるで水中から浮き上がり呼吸をしたような心地で返すとシオンは軽く笑い返してきた。

「それでは意味がありません。なにがあるのかは行って見なければ分からず、自ら見なければ分かろうはずもないでしょう。直接ご自身で行かなくては」

「直接と言われましても現在は様々な理由で難しそうに見えます。おやめになられてはいかがでしょうか?」

 良い声が出たとジーナは思った。この声が出たのなら大丈夫なはずだ、とも。

 ハイネの前で誓った約束のように自分はいま関係を絶っている。あのおかしな感情も一緒に断絶している。

 シオンは息を小さく吐き茶を口に運びその隣の方から声が来た。それは独り言であり、こちらに向けての言葉でない声にも聞こえた。

「そうだな。そのまま廃止してもいいのだ。これはソグの王族の伝統行事であって龍となる妾にはもう無関係なことだ」

 ヘイムの言葉にシオンは止めに入る。さっきとはまるで違う柔らかな声で以って。

「いいえ。あなたはまだ龍ではありません。前回のは戦争で行けなかったのですから、今回のは必ずと前々から言っていたではありませんか。それにこれが最後だと」

「この先はできんがそれならそれで割り切って去年のを最後だと思えば良い」

「ヘイム! それは言わないという約束でしたよね。最後だと思えば良い、だなんて冗談じゃありませんよ。突然天気が悪くなっていきなり中止になったではありませんか。あんなのは忘れるに値することです」

「そうは言うがな妾には良い思い出だ。あの頃はまだ一人で歩けたのだしな」

 シオンは言葉を失い口を半開きにして固まった。

「昔はソグの皇女で今は龍となるもの。これは龍とは無関係の行事であり、妾でなくても良いのだ。前々から言っておるが反対意見が強かったり不都合な点があったり調整がうまくいかないのなら、妾が行く必要はなくそれについて文句はなにもない。もとより言えぬ立場であるからな。ジーナの言うように、そのような感傷に塗れたわがままなどおやめになられてはいかがでしょう、だ」

 被害妄想と共に責められ名を呼ばれたジーナはヘイムの方を見る。ヘイムもまたジーナの方を向いており視線が当然合い交わった。

 ヘイムの些かの乱れもない平穏冷静な表情にいまは若干色素が薄くなっているように見える澄んだ空色の瞳。

 ほぼいつも通りのヘイムの顔であるのに、そこに諦念や寂しさに虚しさによるものが色濃く感じられ目を逸らしたくなった。

 だがどうして見るに耐えられないのだ?

 あなたがそのような顔をしているからといってこちらの心が苦しくなる道理はどこにもないのに、むしろそれは逆であるというのに。

 苦しむあなたを見て私はジーナは喜ばなければならない。

 そうであるのに、これはなにによる感情が、どのような心でいま自分の中に宿り感じているのかをジーナは分からない。そのまま長い数秒が経ち先に視線を外したヘイムが通告する。

「どうでも良い会話に付き合わせてしまったな。これより先に行う作業もないから、帰ってよいぞ」

 視線を外してくれたというのに何かが脱落した衝撃が走り加えてその言葉に痛みが走る。どうでも良いとは……あぁその通りだ。

 私にとって関係ないのだ。だが、腰が上がらない。視線はそのまま遠くを見つめるヘイムから離れない。その、不快な表情。見上げているのに俯いているかの、ヘイムのその顔にジーナの心は言葉が熱と怒りの叫びで一色となる。

 そんな顔をするな……私はそんな顔を……

「どうした立て」

「どうでも良い、関係が無い、と何故私に対して、そう言うのか」

 我ながらなんて酷い声が出たとジーナは思った。その呼吸が乱れ抑揚が壊れた声にヘイムは顔を振り向き再びジーナを見る。

 突然の変化にシオンは怪訝な顔で見て何かを言うが、ジーナには聞こえずヘイムが手で制した。

「何故もへったくれもあるか。そなたの顔にそう書いてあったろうに。さっきのあの散策の時にそれを顔に書いてこっちを見せていたではないか」

 そうだ書いてありそして隣にはハイネがいた。一緒に隠れているのをこの人は知り、その意図も察したのなら、そうだあなたの言う通りだ。

 元の青色から空色へと色が薄れ消えゆき、あたかも命を終わりを告げるほど透き通っていくヘイムの瞳をジーナは正面から受け、その全てを肯定する。

 そうだ、あなたは間違えてなどいない、だが私は間違えているのだ。

「では今はどうなのですか、いまの私の顔にはそれはありますか?」

「……まだ、書いておる」

 ヘイムの眼が左右に動いたことによってジーナは決心する。

「違う。そんなことはありえない。あの、シオン様よろしいでしょうか」

 ジーナは急に体を反転させヘイムに背を向けシオンの方を向いた。シオンは首を左右に傾けながら話がよく分かっていないままでいた。

「落書きでもされたのですか? どこにもそんなものは見えませんけど」

「落書きは脇に置きまして、私がこうして催促されても帰らずにここに座っているのは」

「あのねジーナ、気にしなくてもいいのですよ。これは仲間はずれにしているとかでは無くてですね、その日は特別な祝祭日ですしバルツ将軍はそういうのを凄く大事にする人です。それなのにそっちの行事を休ませてこちらの王室行事に付き合っていただくとは言えるはずがないだけでしてね。なにもあなたに問題があるとは私は全然思ってもいませんから」

「ルーゲン師がどうしても駄目であるのなら、私をその任に就かせてください」

 後方から椅子が旋回する音がし視線によって背中が焼ける感覚に襲われた。だがジーナは振り返らない。それから叱責する声がくるがジーナは何も感じない。

「やめろ」

「それは命令でしょうか」

「命令だとする」

「それならば、しないでいただきたい」

 まだこのやり取りがなんであるのか分からず混乱し二人の顔を見回すのに忙しいシオンの表情を見ながらジーナは黙り、ヘイムの表情を想像する。だいたいこうだろうと、想像する。そこは間違えない。

「そのようなお顔をなさらないでください。そのような表情を想像するだけで辛く、私は最低の気持ちになります」

 ヘイムが立ち上がり杖が床を突く音が聞こえる。近づいてくると分かっていてもジーナは振り返らない。その顔は見ない。無意味だ。

「もう一度言う。そなたには関係ない話だ」

 声は高いが鋭さがなく何処にも突き刺さらず床の上に落ちるその声、あなたは何を望んでその声を出したのか?

 なんでそんなつまらない芝居をするのか? 龍のためなのか? それならば私はその全てを否定する。

「私の役目はあなたの護衛です。今ここにいる私はそれ以外のなにものでもない。ヘイム様、聞いてください。私とあなたの間に無関係なことなど今はなにも、ありません」

 何かを呑み込む音が背後より聞こえてきた。いや、耳から聞こえたのではなく胸へと響き伝わり、心をなかのなにかを揺さぶり鳴った。だからわかった。

 二人による意味不明な会話に首を傾げ続けていたシオンはとりあえずジーナがやる気を出したのだと捉え、頷きながらヘイムに物申した。

「そうですよヘイム。なにもそこまで退けることありませんってば。自らこんなに熱心に志願してくれるのなら、話は簡単になりますね。彼を護衛としてバザーへ行く。この身体と強面なら護衛としてならルーゲンよりも任せられますし何よりも暴力事には慣れていますからね」
 
 自分の言葉を自身で納得したようにシオンは満足気に頷き微笑んでから、緩んだ表情をひきしめる。

「ですがジーナ。あなたの気持ちは十分に分かりましたが、もう少し物事は簡単に整理してから話すといいですよ。あなたはとても分かり難いですからね。バラバラの未整理状態で勢い任せの言葉をバババッと勢いよく用いても誰も理解してくれません。この私みたいに要点を掴める人がいないと伝えたことも十分に伝えきれなくなりましょうし」

 こっちだって自分のことが誰よりも分かっていないのに簡単に整理できるわけないだろう、と思いながらもジーナは頭を下げ感謝を伝えるとシオンは微笑み立ち上がる。

「では昼から打ち合わせをしましょう。軽食を用意させますのでちょっと待っていてください」

 シオンは女官らを呼びに部屋から出ていくと背中越しにまた何かを呑み込む音が伝わって来てその存在を伝えてくれる。

 もうよいであろう、こちらを向け、とその音が告げているのかジーナは自然に身体を反転させると座った状態のヘイムの右顔がそこにあった。

「どうです? あなたの意図した通りになりましたよ。さぞかしご満足でしょうね。あなたはどこまでも私を苦しめる」

 そう告げてからヘイムの表情を見ると、もうどこにも暗さが無くいつもの顔があり、それどころか笑みがあり喜びがそこにあり、何かが零れるのを耐えているように見えた。

 今日はじめての表情だが、なにを喜んでいるんだこの女は、とジーナは思うも目を逸らさずに見つめる。その重さすら感じられる瞳の青さを。

「後悔するぞ」

「もうしています。私とあなたとの間には後悔が満ち満ち、さながら苦界に沈んでいくようです」

 答えるとヘイムはもう我慢できずに嘲笑い、その声が辺りに落ちて弾ける音を聞きながらも、ジーナはこれは自分への侮辱であるのにそうには何故か聞こえなかった。

「妾のせいにしおって。結局は自分で選んでいる癖にな」

「いいえ、あなたからの強制ですよ。だから最悪な気分だ」

 ジーナは目を逸らし息を一つもらすとヘイムの首が縦に動きそれから言った。

「その心に同意してやる」

 そういいながら微笑むと扉が開きシオンが帰って来た。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

そのご寵愛、理由が分かりません

秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。 幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに—— 「君との婚約はなかったことに」 卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り! え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー! 領地に帰ってスローライフしよう! そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて—— 「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」 ……は??? お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!? 刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり—— 気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。 でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……? 夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー! 理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。 ※毎朝6時、夕方18時更新! ※他のサイトにも掲載しています。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました

ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。 ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。 王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。 そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。 「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。

捨てられた王妃は情熱王子に攫われて

きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。 貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?  猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。  疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り―― ざまあ系の物語です。

田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜

侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」  十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。  弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。  お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。  七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!  以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。  その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。  一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。

皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる

若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ! 数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。 跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。 両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。 ――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう! エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。 彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。 ――結婚の約束、しただろう? 昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。 (わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?) 記憶がない。記憶にない。 姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない! 都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。 若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。 後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。 (そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?) ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。 エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。 だから。 この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し? 弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに? ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...