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ドラコ王国と椿
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悩んでいてもしょうがない。
ナギサは気分を切り替える事にした。
(早乙女 椿)
どうしたんです?師匠。
(ナギサ)
ん?クラン王国がね……
(椿)
なんかあったんです?
(ナギサ)
上手くいかないんだよ。
(椿)
師匠でも上手くいかないんですか?
(ナギサ)
それがな……
クラン王国の状態を椿に教える。
(椿)
そんなの、師匠が表舞台に出れば良いだけじゃないですか!
(ナギサ)
特に功績も無い一商人が目立つと、国に搾取される未来しか見えないんだが。
(椿)
うーん……我が国の国民なら国に尽くして当たり前、みたいな?
(ナギサ)
それな。
王政の独裁国家だ。
良いように使われる未来しか見えん。
(椿)
そう言われると……
(ナギサ)
それに、今組んでる商人が困るぞ。
新しい物は全て国の物だ、商売あがったりになるぞ。
(椿)
そっか……国主導でやるから、商人の利益は少なくなりますよね。
(ナギサ)
良く勉強してるな。
(椿)
一応、これでも領主ですから、領地経営で勉強しました。
ってか、全部師匠を見て勉強してますけどね。
(ナギサ)
爵位に領地もらっても動きにくくなって邪魔になる。
んで、新製品は国に献上、やってられん。
(椿)
でも、ここでは……
(ナギサ)
ここでは色々配慮してくれてる。
クラン王国ではそれが無い。
(椿)
あゝ……
(ナギサ)
ここではやり甲斐があるが、クラン王国はどうかな?
貴族でもない、一商人一冒険者。
(椿)
なんか搾取される側って感じですね。
(ナギサ)
だろ。
(椿)
行ってみたところ、悪い国ではない気がしますが……
貴族連中ですよねぇ~……
(ナギサ)
そうなんだよね。
ここでは立場もあって、色々あるやん。
クラン王国では庶民やで。
(椿)
碌な事にならない気がしますね、師匠。
(ナギサ)
取り引き商人にはどんどん手の内を明かしてる。
いつ、どんな感じで投入するかは任せてあるから。
(椿)
なんか頭抱えてそう。
(ナギサ)
紙は相当悩んでるね。
もはや革命になるからって。
(椿)
"羊皮紙"から"和紙"、"上質紙"に変わるんですもんね。
価格も考えられないぐらい安くなりますし。
(ナギサ)
そうなんよね。
まぁ、なるようになれだ。
表舞台には出ない事は確定事項だ。
商人もボクが国に取られたら大損害ってのは分かってる。
なんとかするだろう。
こっちと行き来してる事も知ってる。
不都合が起きれば戻って来ない事まで分かってるからね。
(椿)
商人さん、大変ですね。
(ナギサ)
まぁ、やり手の商人だ。
なんとかするだろう。
それに識字率が低い。
貴族の特権意識が強くて読み書きができない庶民が多いんだよ。
冒険者は依頼を受ける為に文字は読めるとはいえ、パーティーの誰かが読めるとか限定されてるんだよね。
クエストならよく似てるからそのうち読めるようになる、みたいな。
ギルド職員も先輩から読み書き計算を習う程度だしね。
書類の整理とか管理があるやん、計算もできないといけないやろ。
(椿)
かなり遅れてますね。
(ナギサ)
学校自体、貴族のモンだから、庶民が学校に行く事はまず無い。
大店の商人の……とかなら読み書き計算だけでなく、公文書も読めないといけないから学校に行くけどね。
(椿)
なるほど、ドラコ王国と同じですね。
私の領地は師匠の真似事っぽい事はできてますが、他はまだそんな感じです。
師匠ほどの財産が無いので、無料ってわけにはいかないですが、かなり安くして出来るだけ庶民も学校に行くようにしてますけど……
(ナギサ)
まぁ、無理するな。
こっちも余裕が出てきてるから、融資するぞ?
その代わり返せよ。
(椿)
えぇぇぇっ!!!くださいよぉ~!!
(ナギサ)
ドラコ王国の勇者がロロア魔王国から資金をもらってるとなると大問題たぞ。
融資でも見方によっては危ないのに。
"不老"なんだ、返済期限は設けない、無理せず返せば良い。
(椿)
師匠!!
(ナギサ)
毎年融資になるから、雪だるま式に増えるがな(笑)
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
(ナギサ)
一応、国王の許可は取れよ。
(椿)
はい……
という事で、椿は帰ると国王に嘆願した。
(ドラコ王国国王)
なっ!
(椿)
師匠だから良いですよね?
学校、無償化して、孤児院と治癒院に補助金出して、病院と老人院作って、炊き出ししたいんです。
師匠と同じようにしたいんです、ウチの領地だけ。
資金が足りないんです。
ロロア魔王国からじゃないです、師匠からですよ?
(ドラコ王国国王)
し、しかし……
(椿)
ううっ……(涙目)
(ドラコ王国国王)
いや、ドラコ王国としての立場がだな……
(椿)
そう……ですよねぇ~……(しゅん)
(ドラコ王国国王)
分かった。
椿の領地からは税は取らん。
それで資金繰りは出来ぬか?
(椿)
うーん、なんとかやってみます。
税免除を勝ち取った椿。
いくらナギサからとはいえ、やはりドラコ王国としての沽券に関わる。
そんな借金してまで領地経営しないといけないぐらい苦しい状況になるほどの扱いしかしていないのかと。
なんだかんだでドラコ王国の発展があるのは椿が居るから。
椿のおかげでナギサが動くからである。
それを断ち切れは、椿は領地を捨ててロロア魔王国のナギサの元に行くだろう。
そうなればドラコ王国は終わる。
パワーバランスが崩れるからだ。
勇者を失ったドラコ王国は勇者が2人も居るロロア魔王国には歯が立たないからだ。
そんな頭痛が痛いような、胃がストレスで穴が開きそうな状態を避けるには、椿をある程度自由にやらせるしかない。
頭が痛いレベルじゃない、その上位変換、頭痛が痛いだ。
椿はるんるん気分でナギサを訪れる。
(椿)
師匠♡
(ナギサ)
どうした?ダメだったろ?
(椿)
ダメでしたけど、私の領地は税免除になりました。
それでなんとかできないかと。
(ナギサ)
できそうか?
(椿)
まぁ、領地だけですから、なんとかなるかもです。
ピンチになったら、助けてください師匠!
(ナギサ)
まぁ、10、3で貸してやるよ。
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
それから学校についてナギサから教わる椿。
(ナギサ)
領地内だけなら、1校で充分だろ。
その中に専門の科を作れば良い。
(椿)
何が要りますかね。
(ナギサ)
そうだな……メイド・執事科、冒険者科、医療・福祉科、専門技師科、商科、娼婦科かな?
それと貧民街への読み書き計算塾、これは炊き出しとセットだ。
学生寮も無償でな。
衣食住が安心すれば、勉強しに来る。
そこからの卒業生に職を斡旋する。
就職先の確保を忘れるな。
メイド・執事は仕方ないが、優秀なら雇うだろう。
それと教員と研究者もな。
卒業生を雇えば良い。
優秀ならそんな道もあるとな。
娼婦には簿記も教えろ、一発逆転の道をつくるんだ。
優秀なら良い身請け先も見つかるだろう。
しかし、それ目当ての入学を阻止する為に、卒業後は必ず娼館に勤める事を義務付けでな。
(椿)
なるほど、最初の教員はどうすれば良いですか?
(ナギサ)
退職した中で知識、人格共に優秀なのを選ぶんだ。
歳も歳だろう、怪我とかで教える事はできるが職務を全うできないとか。
悪い言い方だが、そういうのなら、代えができたら引退しやすい。
入れ替えもしやすいと思う。
とにかく人格重視だ。
それがダメなら碌なのが育たん。
学校には貧民街出身を優先的に入学させる。
資金に余裕ができたら最低賃金者もだ。
それ以上は金がある、自分でやらせば良い。
まぁ、学習塾ぐらいは開いても良いがな、所得別に。
お貴族は家庭教師を雇うから無視だ。
それと、問題児には注意しろ、問題起こせば退学だ。
そんなヤツに教える義理は無い。
だから、よく監視しろ。
イジメや嫌がらせで芽を摘むな。
(椿)
分かりました、必ず成功させます!
早速、実行する為に領地に帰った椿。
しばらくは忙しくなるだろう。
ところが……
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
(ナギサ)
どうした。
(椿)
上手くいきません。
生徒が集まらないんです。
(ナギサ)
なら放っておけば良い。
興味の無いヤツに無理矢理させても無駄だ。
(椿)
そうじゃなくて、あまり理解してないみたいなんです。
私の説明が悪いのかな?
(ナギサ)
そうだろう。
(椿)
師匠ぉ~(半泣)
(ナギサ)
なんだ?
(椿)
助けてくださぁ~い、師匠ぉ~(涙)
(ナギサ)
どうやって?
(椿)
師匠が説明してくださいぃ~(泣)
(ナギサ)
だから、それが通るか?
ボクはロロア魔王国の人間だぞ?
(椿)
うにゅうぅぅぅっ(流涙)
(ナギサ)
誰も居ないのか?
(椿)
何人かは居ます。
後、炊き出しの後も少しなら塾に参加してくれます。
(ナギサ)
成功してるやん。
それから徐々に増やしていくんだよ。
将来が見えてないから興味が持てないんだ。
何人かをしっかり教育して、就職させるんだ。
成功例を目の当たりにしたら、集まってくる。
まずはそこからだ。
(椿)
師匠もそうだったんですか?(涙目)
(ナギサ)
ボクは建国の立役者にして魔女王の片腕。
簡単に集まった。
(椿)
師匠ぉ~!!(涙)
(ナギサ)
頑張れ(微笑み)
(椿)
笑ってないで、手伝ってください!(泣)
(ナギサ)
だから、どうやって?(ため息)
(椿)
国王様に直談判します。
(ナギサ)
そんな事したら、無理だからやめとけってなるぞ。
(椿)
ううぅぅぅっ(流涙)
(ナギサ)
資金も無理なんじゃないん?
(椿)
資金は大丈夫です、領民ぐらいならやっていけます。
(ナギサ)
なら頑張れ(笑顔)
(椿)
師匠ぉ~(号泣)
鼻水垂らして泣きながら縋りつく椿。
ドラコ王国の勇者も何もあったもんじゃない。
(ナギサ)
大体、国王が許可しないだろ(ため息)
って、ボクの服で鼻かむな!
(椿)
い"い"じゃな"い"でずが、師匠ぉ~(滝涙)
(ナギサ)
お前な(ため息)
椿は落ち込んで帰って行った。
数日して、めちゃくちゃ明るくなって戻ってきた。
(ナギサ)
何しに来たんだよ!
お前、する事あんだろ!!
(椿)
国王様から許可もらいました!師匠!!(嬉)
(ナギサ)
えっ?
(椿)
私が上手く説明できないから、既に成功している師匠から説明してもらっても良いって!!(嬉)
(ナギサ)
大丈夫か?ドラコ王国……
その後、カイン・ロロアに土下座して頼む椿。
(ロロア魔王国魔王 カイン・ロロア サキュバス)
あゝ、まぁ、その、シルフィア様(汗)
(ナギサ)
どうしたもんですかねぇ~……
(椿)
良いじゃないですか!
可愛い弟子の一生の頼みですよ!!(涙目)
(ナギサ)
お前、何回目だ(ため息)
(椿)
良いじゃないですか!師匠も私も一生は長いです!
一回こっきりなんて冷たいですよ!!(泣)
(ナギサ)
開き直りやがったよ!
(カイン・ロロア)
まぁ、そうだな……手伝ってあげて良いかと(呆)
(椿)
魔女王様!一生ついていきます!!
(ナギサ)
お前はドラコ王国だろ(呆)
もはや呆れの境地に至ったカイン。
今後も椿の事はナギサの判断に任せると言った。
(椿)
魔女王様!もう、私は魔女王様の奴隷です!下僕です!犬です!(輝く目)
(ナギサ)
・・・。
(カイン・ロロア)
いや、まぁ、ドラコ王国との事があるから、そうならなくて良い(ため息)
椿の暴走は、誰も止められなかった。
ナギサは仕方なく椿と一緒にドラコ王国の椿の領地に行った。
(ナギサ)
皆さん……
ナギサは説明して回った。
少しは手ごたえがあり、今後を見守る事になった。
(ナギサ)
かと言って、いきなり生徒は増えないぞ?
地道に行け。
(椿)
はい、師匠!!
まぁ、様子見だなとナギサは思った。
これで興味を示さないならそこまでだと。
それから徐々に生徒は集まりだしたと椿が伝えに来た。
(ナギサ)
何もわざわざ伝えに来る事はないだろう。
(椿)
なんでですか、私と師匠は一心同体ですよ?
(ナギサ)
いつからそうなった?
(椿)
私をこの世界に連れてきた時から。
(ナギサ)
うっ……
(椿)
責任、取ってくださいね♡
(ナギサ)
ま、まぁ……弟子としてなら……
(椿)
やったぁ~!言質取りましたからね!!(嬉)
(ナギサ)
その代わり、立場わきまえろよ。
揉め事はごめんだ。
(椿)
分かってます!国王様の許可取れば良いんですよね!!
(ナギサ)
分かってねぇ~だろ(ため息)
(椿)
もう、諦めてますって。
師匠の名前出せば、必ず許可出ますから。
(ナギサ)
どうなっても知らねぇ~ぞ(ため息)
(椿)
いざとなったら、ロロア魔王国に来ます!
(ナギサ)
だから、分かってねぇ~じゃん……
もう知らんと諦めたナギサだった。
そういえば、カルマ魔王国の事は全然出てこないな。
まぁ、反魔女王派の過激派派閥が作った国だ、"不干渉"だし良いか。
1国だけ取り残されてるし。
ナギサは気分を切り替える事にした。
(早乙女 椿)
どうしたんです?師匠。
(ナギサ)
ん?クラン王国がね……
(椿)
なんかあったんです?
(ナギサ)
上手くいかないんだよ。
(椿)
師匠でも上手くいかないんですか?
(ナギサ)
それがな……
クラン王国の状態を椿に教える。
(椿)
そんなの、師匠が表舞台に出れば良いだけじゃないですか!
(ナギサ)
特に功績も無い一商人が目立つと、国に搾取される未来しか見えないんだが。
(椿)
うーん……我が国の国民なら国に尽くして当たり前、みたいな?
(ナギサ)
それな。
王政の独裁国家だ。
良いように使われる未来しか見えん。
(椿)
そう言われると……
(ナギサ)
それに、今組んでる商人が困るぞ。
新しい物は全て国の物だ、商売あがったりになるぞ。
(椿)
そっか……国主導でやるから、商人の利益は少なくなりますよね。
(ナギサ)
良く勉強してるな。
(椿)
一応、これでも領主ですから、領地経営で勉強しました。
ってか、全部師匠を見て勉強してますけどね。
(ナギサ)
爵位に領地もらっても動きにくくなって邪魔になる。
んで、新製品は国に献上、やってられん。
(椿)
でも、ここでは……
(ナギサ)
ここでは色々配慮してくれてる。
クラン王国ではそれが無い。
(椿)
あゝ……
(ナギサ)
ここではやり甲斐があるが、クラン王国はどうかな?
貴族でもない、一商人一冒険者。
(椿)
なんか搾取される側って感じですね。
(ナギサ)
だろ。
(椿)
行ってみたところ、悪い国ではない気がしますが……
貴族連中ですよねぇ~……
(ナギサ)
そうなんだよね。
ここでは立場もあって、色々あるやん。
クラン王国では庶民やで。
(椿)
碌な事にならない気がしますね、師匠。
(ナギサ)
取り引き商人にはどんどん手の内を明かしてる。
いつ、どんな感じで投入するかは任せてあるから。
(椿)
なんか頭抱えてそう。
(ナギサ)
紙は相当悩んでるね。
もはや革命になるからって。
(椿)
"羊皮紙"から"和紙"、"上質紙"に変わるんですもんね。
価格も考えられないぐらい安くなりますし。
(ナギサ)
そうなんよね。
まぁ、なるようになれだ。
表舞台には出ない事は確定事項だ。
商人もボクが国に取られたら大損害ってのは分かってる。
なんとかするだろう。
こっちと行き来してる事も知ってる。
不都合が起きれば戻って来ない事まで分かってるからね。
(椿)
商人さん、大変ですね。
(ナギサ)
まぁ、やり手の商人だ。
なんとかするだろう。
それに識字率が低い。
貴族の特権意識が強くて読み書きができない庶民が多いんだよ。
冒険者は依頼を受ける為に文字は読めるとはいえ、パーティーの誰かが読めるとか限定されてるんだよね。
クエストならよく似てるからそのうち読めるようになる、みたいな。
ギルド職員も先輩から読み書き計算を習う程度だしね。
書類の整理とか管理があるやん、計算もできないといけないやろ。
(椿)
かなり遅れてますね。
(ナギサ)
学校自体、貴族のモンだから、庶民が学校に行く事はまず無い。
大店の商人の……とかなら読み書き計算だけでなく、公文書も読めないといけないから学校に行くけどね。
(椿)
なるほど、ドラコ王国と同じですね。
私の領地は師匠の真似事っぽい事はできてますが、他はまだそんな感じです。
師匠ほどの財産が無いので、無料ってわけにはいかないですが、かなり安くして出来るだけ庶民も学校に行くようにしてますけど……
(ナギサ)
まぁ、無理するな。
こっちも余裕が出てきてるから、融資するぞ?
その代わり返せよ。
(椿)
えぇぇぇっ!!!くださいよぉ~!!
(ナギサ)
ドラコ王国の勇者がロロア魔王国から資金をもらってるとなると大問題たぞ。
融資でも見方によっては危ないのに。
"不老"なんだ、返済期限は設けない、無理せず返せば良い。
(椿)
師匠!!
(ナギサ)
毎年融資になるから、雪だるま式に増えるがな(笑)
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
(ナギサ)
一応、国王の許可は取れよ。
(椿)
はい……
という事で、椿は帰ると国王に嘆願した。
(ドラコ王国国王)
なっ!
(椿)
師匠だから良いですよね?
学校、無償化して、孤児院と治癒院に補助金出して、病院と老人院作って、炊き出ししたいんです。
師匠と同じようにしたいんです、ウチの領地だけ。
資金が足りないんです。
ロロア魔王国からじゃないです、師匠からですよ?
(ドラコ王国国王)
し、しかし……
(椿)
ううっ……(涙目)
(ドラコ王国国王)
いや、ドラコ王国としての立場がだな……
(椿)
そう……ですよねぇ~……(しゅん)
(ドラコ王国国王)
分かった。
椿の領地からは税は取らん。
それで資金繰りは出来ぬか?
(椿)
うーん、なんとかやってみます。
税免除を勝ち取った椿。
いくらナギサからとはいえ、やはりドラコ王国としての沽券に関わる。
そんな借金してまで領地経営しないといけないぐらい苦しい状況になるほどの扱いしかしていないのかと。
なんだかんだでドラコ王国の発展があるのは椿が居るから。
椿のおかげでナギサが動くからである。
それを断ち切れは、椿は領地を捨ててロロア魔王国のナギサの元に行くだろう。
そうなればドラコ王国は終わる。
パワーバランスが崩れるからだ。
勇者を失ったドラコ王国は勇者が2人も居るロロア魔王国には歯が立たないからだ。
そんな頭痛が痛いような、胃がストレスで穴が開きそうな状態を避けるには、椿をある程度自由にやらせるしかない。
頭が痛いレベルじゃない、その上位変換、頭痛が痛いだ。
椿はるんるん気分でナギサを訪れる。
(椿)
師匠♡
(ナギサ)
どうした?ダメだったろ?
(椿)
ダメでしたけど、私の領地は税免除になりました。
それでなんとかできないかと。
(ナギサ)
できそうか?
(椿)
まぁ、領地だけですから、なんとかなるかもです。
ピンチになったら、助けてください師匠!
(ナギサ)
まぁ、10、3で貸してやるよ。
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
それから学校についてナギサから教わる椿。
(ナギサ)
領地内だけなら、1校で充分だろ。
その中に専門の科を作れば良い。
(椿)
何が要りますかね。
(ナギサ)
そうだな……メイド・執事科、冒険者科、医療・福祉科、専門技師科、商科、娼婦科かな?
それと貧民街への読み書き計算塾、これは炊き出しとセットだ。
学生寮も無償でな。
衣食住が安心すれば、勉強しに来る。
そこからの卒業生に職を斡旋する。
就職先の確保を忘れるな。
メイド・執事は仕方ないが、優秀なら雇うだろう。
それと教員と研究者もな。
卒業生を雇えば良い。
優秀ならそんな道もあるとな。
娼婦には簿記も教えろ、一発逆転の道をつくるんだ。
優秀なら良い身請け先も見つかるだろう。
しかし、それ目当ての入学を阻止する為に、卒業後は必ず娼館に勤める事を義務付けでな。
(椿)
なるほど、最初の教員はどうすれば良いですか?
(ナギサ)
退職した中で知識、人格共に優秀なのを選ぶんだ。
歳も歳だろう、怪我とかで教える事はできるが職務を全うできないとか。
悪い言い方だが、そういうのなら、代えができたら引退しやすい。
入れ替えもしやすいと思う。
とにかく人格重視だ。
それがダメなら碌なのが育たん。
学校には貧民街出身を優先的に入学させる。
資金に余裕ができたら最低賃金者もだ。
それ以上は金がある、自分でやらせば良い。
まぁ、学習塾ぐらいは開いても良いがな、所得別に。
お貴族は家庭教師を雇うから無視だ。
それと、問題児には注意しろ、問題起こせば退学だ。
そんなヤツに教える義理は無い。
だから、よく監視しろ。
イジメや嫌がらせで芽を摘むな。
(椿)
分かりました、必ず成功させます!
早速、実行する為に領地に帰った椿。
しばらくは忙しくなるだろう。
ところが……
(椿)
師匠ぉ~(涙目)
(ナギサ)
どうした。
(椿)
上手くいきません。
生徒が集まらないんです。
(ナギサ)
なら放っておけば良い。
興味の無いヤツに無理矢理させても無駄だ。
(椿)
そうじゃなくて、あまり理解してないみたいなんです。
私の説明が悪いのかな?
(ナギサ)
そうだろう。
(椿)
師匠ぉ~(半泣)
(ナギサ)
なんだ?
(椿)
助けてくださぁ~い、師匠ぉ~(涙)
(ナギサ)
どうやって?
(椿)
師匠が説明してくださいぃ~(泣)
(ナギサ)
だから、それが通るか?
ボクはロロア魔王国の人間だぞ?
(椿)
うにゅうぅぅぅっ(流涙)
(ナギサ)
誰も居ないのか?
(椿)
何人かは居ます。
後、炊き出しの後も少しなら塾に参加してくれます。
(ナギサ)
成功してるやん。
それから徐々に増やしていくんだよ。
将来が見えてないから興味が持てないんだ。
何人かをしっかり教育して、就職させるんだ。
成功例を目の当たりにしたら、集まってくる。
まずはそこからだ。
(椿)
師匠もそうだったんですか?(涙目)
(ナギサ)
ボクは建国の立役者にして魔女王の片腕。
簡単に集まった。
(椿)
師匠ぉ~!!(涙)
(ナギサ)
頑張れ(微笑み)
(椿)
笑ってないで、手伝ってください!(泣)
(ナギサ)
だから、どうやって?(ため息)
(椿)
国王様に直談判します。
(ナギサ)
そんな事したら、無理だからやめとけってなるぞ。
(椿)
ううぅぅぅっ(流涙)
(ナギサ)
資金も無理なんじゃないん?
(椿)
資金は大丈夫です、領民ぐらいならやっていけます。
(ナギサ)
なら頑張れ(笑顔)
(椿)
師匠ぉ~(号泣)
鼻水垂らして泣きながら縋りつく椿。
ドラコ王国の勇者も何もあったもんじゃない。
(ナギサ)
大体、国王が許可しないだろ(ため息)
って、ボクの服で鼻かむな!
(椿)
い"い"じゃな"い"でずが、師匠ぉ~(滝涙)
(ナギサ)
お前な(ため息)
椿は落ち込んで帰って行った。
数日して、めちゃくちゃ明るくなって戻ってきた。
(ナギサ)
何しに来たんだよ!
お前、する事あんだろ!!
(椿)
国王様から許可もらいました!師匠!!(嬉)
(ナギサ)
えっ?
(椿)
私が上手く説明できないから、既に成功している師匠から説明してもらっても良いって!!(嬉)
(ナギサ)
大丈夫か?ドラコ王国……
その後、カイン・ロロアに土下座して頼む椿。
(ロロア魔王国魔王 カイン・ロロア サキュバス)
あゝ、まぁ、その、シルフィア様(汗)
(ナギサ)
どうしたもんですかねぇ~……
(椿)
良いじゃないですか!
可愛い弟子の一生の頼みですよ!!(涙目)
(ナギサ)
お前、何回目だ(ため息)
(椿)
良いじゃないですか!師匠も私も一生は長いです!
一回こっきりなんて冷たいですよ!!(泣)
(ナギサ)
開き直りやがったよ!
(カイン・ロロア)
まぁ、そうだな……手伝ってあげて良いかと(呆)
(椿)
魔女王様!一生ついていきます!!
(ナギサ)
お前はドラコ王国だろ(呆)
もはや呆れの境地に至ったカイン。
今後も椿の事はナギサの判断に任せると言った。
(椿)
魔女王様!もう、私は魔女王様の奴隷です!下僕です!犬です!(輝く目)
(ナギサ)
・・・。
(カイン・ロロア)
いや、まぁ、ドラコ王国との事があるから、そうならなくて良い(ため息)
椿の暴走は、誰も止められなかった。
ナギサは仕方なく椿と一緒にドラコ王国の椿の領地に行った。
(ナギサ)
皆さん……
ナギサは説明して回った。
少しは手ごたえがあり、今後を見守る事になった。
(ナギサ)
かと言って、いきなり生徒は増えないぞ?
地道に行け。
(椿)
はい、師匠!!
まぁ、様子見だなとナギサは思った。
これで興味を示さないならそこまでだと。
それから徐々に生徒は集まりだしたと椿が伝えに来た。
(ナギサ)
何もわざわざ伝えに来る事はないだろう。
(椿)
なんでですか、私と師匠は一心同体ですよ?
(ナギサ)
いつからそうなった?
(椿)
私をこの世界に連れてきた時から。
(ナギサ)
うっ……
(椿)
責任、取ってくださいね♡
(ナギサ)
ま、まぁ……弟子としてなら……
(椿)
やったぁ~!言質取りましたからね!!(嬉)
(ナギサ)
その代わり、立場わきまえろよ。
揉め事はごめんだ。
(椿)
分かってます!国王様の許可取れば良いんですよね!!
(ナギサ)
分かってねぇ~だろ(ため息)
(椿)
もう、諦めてますって。
師匠の名前出せば、必ず許可出ますから。
(ナギサ)
どうなっても知らねぇ~ぞ(ため息)
(椿)
いざとなったら、ロロア魔王国に来ます!
(ナギサ)
だから、分かってねぇ~じゃん……
もう知らんと諦めたナギサだった。
そういえば、カルマ魔王国の事は全然出てこないな。
まぁ、反魔女王派の過激派派閥が作った国だ、"不干渉"だし良いか。
1国だけ取り残されてるし。
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