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クラン王国紙投入、そして…
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そんな事をしていると、クラン王国のグレンから連絡が入った。
"紙の投入に踏み切った"と。
(ナギサ)
遂に踏み切りましたか?
(ギルド御用達商会ラミング商会商会主 グレン・ラミング:男)
はい、思い切って投入しました。
(ナギサ)
大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
とりあえず、女王様に献上してなんとか……
交渉の結果、女王様の執務用の紙は献上し、その他の紙については購入してくれる約束をしてくれました。
(ナギサ)
書面は大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
はい、流石に相手が相手なので王家の紋章入りで書面をくださいました。
(ナギサ)
それは良かった。
(商会主 グレン・ラミング)
安く広める為に値段を下げている事と、開発には膨大な費用がかかっている事を説明し、それで納得してもらいました。
(ナギサ)
利益は大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
安くとはいえ、製作費の倍の値段ですから充分です。
貴族達が安さに釣られて大量買いを狙ってます。
(ナギサ)
どちらを投入しました?
(商会主 グレン・ラミング)
両方です。
執務には"上質紙"が向いていますし、芸術などには"和紙"が向いていると判断しました。
(ナギサ)
出所はどうしました?
(商会主 グレン・ラミング)
とにかく安く作れないか?
羊皮紙なら皮膚の繊維を使っているので、それなら草から出来ないか?
繊維なら木にもあるので、木からも作れないか?
と、お抱えの技師や魔導師、錬金術師と研究して成功しました。
と説明しました。
(ナギサ)
手ごたえは?
(商会主 グレン・ラミング)
やはり首は傾げましたが、"そこまでやったなら、簡単に公開はできぬな"と言われ、それ以上は追求されませんでした。
(ナギサ)
それは良かったです。
じゃあ、次、"魔動バイク"いきましょうか?
自転車の魔動版です。
(商会主 グレン・ラミング)
面白そうですな、是非やりましょう。
(ナギサ)
魔動車と同じでスピードが出ますから、気をつけてください。
(商会主 グレン・ラミング)
分かりました。
ナギサはロロア魔王国に戻る。
ロロア魔王国でも魔動バイクを投入する為だ。
技師達を集め、説明する。
(技師 狐獣人)
これは面白そうですな。
(ナギサ)
スピードは魔動車並みに出るから。
(技師 狼獣人)
見本はありますか?
(ナギサ)
これだね。
ナギサはレーサーレプリカをポチッた。
(ナギサ)
こんなのもあるけど、レース向きじゃないから。
そう言うと、ビッグスクーター、ネイキッドもポチッた。
(技師 熊獣人)
いや、これだけ集めてレースするのもアリかも。
(ナギサ)
ラリー解禁したやん。
それのバイク版もあるんだ。
そう言うとモトクロスもポチッた。
(技師 鬼族)
なるほど、悪路も走破できそうですな。
(ナギサ)
これと、特殊な魔動車を加えた"冒険ラリー"ってのがあるんだ。
砂漠を舞台にしてね。
そう言うと、"ダカール仕様"の魔動車をポチッた。
後、魔動トラックも。
(ナギサ)
このトラックにスペアパーツを積んで走るんだ。
いわゆるチーム戦。
"レーシングカミオン"って言って、このトラックをレース仕様にしたのもあるんだよ?
そう言うと、ナギサは"レーシングカミオン"もポチッた。
(ナギサ)
トラックレースって言って、トラックでサーキットを走ってレースするのもあるんだよ。
後、1人乗りのフォーミュラカーってのもある。
ナギサはF-1マシンをポチッた。
(技師 鬼族)
面白い!是非作ろう!!
そう言うと、色々作ってみる事になった。
またクラン王国が遅れるな。
魔動車があるからか、魔動フォーミュラカー、魔動レーシングカミオン、魔動トラック、"ダカール仕様"の魔動車はすぐできた。
魔動バイクは左右のバランスに苦労していた。
片方に寄ると真っ直ぐ走らず転けるからだ。
(技師 熊獣人)
コイツはシビアだな。
(技師 狐獣人)
左右のバランスがキモだ。
偏るとまともに走らねぇ~。
全体的には意外と簡単にできるのだが、バランスを取るのが大変だったらしい。
ナギサ特製安全装置を組み込み、安全性は確保した。
それ以外には、新しい娯楽として"カルタ"と"百人一首"を投入した。
"カルタ"は子供達に、"百人一首"は貴族や大人にウケた。
特に"カルタ"を経験して"百人一首"へとステップアップするケースが多かった。
"百人一首"の流行から、"俳句"や"短歌"、"川柳"もブームになった。
独自の歌を作り、楽しむのは貴族の嗜みと言われるようになり、オリジナルのカルタや百人一首ができた。
まぁカルタは良いが、オリジナルの百人一首は覚えるのが大変だぞ?
人間関係、ギクシャクしないか?
これは紙を投入したクラン王国でも簡単に投入できた。
紙を投入すると、何かとやりやすいな。
当然、双六も投入、あの"人生●ーム"をベースとした"成り上がり双六"も人気が出た。
"桃太郎●鉄"をベースに"財産増やし双六"は、大人にウケた。
ゴールが始めには決まってないんだ、いつ引いたカードでゴールが決まるか分からないところが良かったらしい。
とはいえ、広く広まったのはロロア魔王国。
やはり識字率の問題だ。
広がり方だけで言うなら、椿の領地も追従した。
とはいえ、まだまだ識字率は低い。
ドラコ王国とクラン王国は、まだ文字は貴族の特権意識が強く、識字率も低い。
という事で、カルタぐらいは冒険者でもなんとか楽しめた。
意外なというか、上手くいったというか、カルタで文字を覚える人が増えた。
しかし、文字が読めるのと意味が分かるのとは別問題で、あまり難しい言葉は意味が分からなかったとか。
となると、ある意味焦り出したのがドラコ王国。
ロロア魔王国という比較対象があるからだ。
こういう娯楽も庶民でも、いや、貧民街の人々でも楽しめていると商人から聞いたからだ。
椿の領地でも苦戦しているというのに、我が国はそれより識字率が低い。
これはマズいと本格的に力を入れ出した。
しかし、ナギサのやっている教育は、凄まじいお金がかかる。
大体、専門の学校を作り、それを無償でやっているのだ。
貧民街にも学習塾を開き、読み書き計算を教えながら、炊き出しをしている。
そして、その資金はナギサの個人資産。
商売で儲けた財産と、給金、そして税免除による納税分にあたるお金を惜しみなく投入している。
卒業生の就職先も斡旋していて、ナギサ自身の専属メイドの大多数はナギサが個人的に卒業生を雇っている。
ここまで手厚い教育を貴族の反発無しに国主導で出来るのか?
個人的な投資だから誰も文句を言わないだけではないか?
それ以外にも、孤児院や治癒院だけでなく、病院や老人院まで作り、資金援助をしている。
だからか、ナギサは来る時でも貴族としては質素だ。
何度も同じ服を見ている。
貴族のように、一度着ればもう着ないというわけではなさそうだ。
これを我々がしなければならない。
それで資金を捻出しなければ反発がある。
そう言えば、椿もそうだった。
苦戦しているのは、領民がなかなか興味を示さないという事。
しかし、ナギサの後を追従している。
椿の収入では、学校以外では孤児院と治癒院への資金援助までが精一杯だ。
病院、老人院までは作れていない。
国王達は決断を迫られた。
王族会議を開き、検討した。
そこで、納税分の一部と自分達も含めた貴族達の寄付で学校だけでもなんとかしようとなった。
国民の中にはロロア魔王国を羨ましく思っている者も居る。
ロロア魔王国が魔族の国でなかったら、移住していたかもしれない。
人族が魔族の中で生活するのは流石に無理という事で、二の足を踏んでいるだけと思える者も居そうだ。
これでは貴族達への、強いては王族達への不満が溜まる。
それはあまり好ましくないという結論に至ったからだ。
しかし比較対象の無いクラン王国は我が道を行くという感じだった。
(早乙女 椿)
師匠、ドラコ王国が教育に力を入れ出しました。
と言っても、貧民街への炊き出しと学習塾、専門学校は庶民向けに安い学費を取ってですが。
もちろん優秀な者は学費や寮費は免除になります。
(ナギサ)
庶民向け?所得制限無し?
(椿)
はい。
(ナギサ)
貧民街出身や最低所得者がイジメにあうんじゃないか?
(椿)
それは懸念してます。
しかし国主導となると、これが限界だと。
(ナギサ)
なるほどなぁ……
椿の領地は?
(椿)
国主導で発表があったって事から、少し興味が出てきました。
しかし、所得制限無しにする必要があるんです。
国主導は所得制限が無いですから。
(ナギサ)
じゃあ、所得制限無しの庶民向けと貧民街と最低所得者向けの椿の運営学校に分けるか?
所得無しに補助金は出ないのか?
(椿)
補助金は出ますが、私のところは出ません。
税免除してるだけにこれ以上は無理と。
(ナギサ)
まぁ、そうなるわな。
で、2つ作るのは無理か?
(椿)
うーん、計算してみます。
なんとかしたいです。
庶民向けの学校の授業料や寮費は国から決められてますから。
(ナギサ)
なるほどな……まぁ、なんとかやれ。
それしか言えん。
(椿)
そこでですね、私の運営する学校の共同運営者になりません?(上目遣い)
(ナギサ)
・・・は?
(椿)
ですからぁ~、共同運営者です。
共同運営だから運営資金、出しても問題ないですよね(上目遣い)
(ナギサ)
それはドラコ王国の沽券に関わると言われたろ(ため息)
(椿)
補助金出ないので、師匠と共同でやっても良いですか?
他の事業も事実上、共同運営ですしって嘆願したら、個人的な事業は構わない。
国主導や領地経営に関わることだけはやめてくれれば良い、って許可もらいました。
私のやっている学校は個人的な事業ですから、構わないです。
病院、老人院の建設も、孤児院から老人院への資金援助も私の個人的な事業です。
(ナギサ)
金無いよ。
(椿)
嘘ぉ~、かなり儲けてるじゃないですか、師匠。
それに、炊き出しや教育関係、医療・福祉関係は、領主主体になり、資金援助だけでしょ?
やっぱり領主のメンツもあるから、領主がメインで運営しだしたって聞いてますよ?
最高峰の学校は王都で、そこは"ステータス"になるから他領からも集まってくるとは聞いてますが(ニヤッ)
(ナギサ)
どうやって調べた?
(椿)
師匠の弟子って言ったら、皆んな教えてくれましたよ?
お世話になって、感謝してるからって重々伝えてくださいって(ニヤリ)
(ナギサ)
・・・。
(椿)
その分、浮いてますよね?
(ナギサ)
あのな……(ため息)
(椿)
良いじゃないですか、私の領地だけですよ?
1つぐらい増えても大丈夫じゃないですか!
もちろん私がメインで出しますし、足りない分だけ出してくださいよ。
可愛い弟子の頼みですよ(涙目)
(ナギサ)
カインがなんて言うか……(ため息)
その後、椿はカイン・ロロアのところに走って行き、見事な土下座を決めて嘆願した。
もはや呆れの境地に至ったカインは、ナギサに"善きにしてやってくれ"と言いにきた。
(ナギサ)
ほんとに良いんですか?
ドラコ王国ですよ?
後々、国際問題になりませんか?
(ロロア魔王国魔王 カイン・ロロア サキュバス)
ま、まぁ、その時はその時です。
椿は身体を張って阻止すると言っていますし、まぁ、シルフィア様の弟子ですし、なんとか手を差し伸べてあげても良いかと……(ため息)
(椿)
ありがとうございます!女神カイン・ロロア様(感涙)
(カイン・ロロア)
ま、まぁ、こんな状態ですし……(ため息)
(ナギサ)
分かりました。
では、そうさせていただきます。
(椿)
師匠ぉ~!(流涙)
という事で、ナギサは椿と共同運営者になり、椿の学校、資金援助、病院、老人院の建設をした。
(ナギサ)
お前な……(ため息)
(椿)
なんです?師匠?
(ナギサ)
全然足りないやん!
ボクが7割出してるぞ!
(椿)
ウチの領地、貧乏なんです。
緊縮財政をして、贅沢はしてないんですが。
(ナギサ)
ほんとか?
色々調べたが、国王自ら選抜した使用人だけに無駄は無かった。
(ナギサ)
うーん、キビシイなぁ……
まぁ、贅沢品があまり売れてないのが原因だった。
あまり売れない→作るのを縮小する→余計に売る物が無い、の"負のスパイラル"にハマっていた。
(ナギサ)
この"負のスパイラル"をなんとかしたいが、需要が無いならどうにもならないからなぁ……
魔動車など嗜好品は王都がメイン市場だ。
嗜好品の売れ行きも、目立ち、多くの貴族が集まる王都に集中する。
地方領地ではあまり売れない。
地方は分からないから、王都で贅沢して財力の誇示をするのだ。
(ナギサ)
手数料は入っているだろ?
(椿)
最初の売り上げの手数料は師匠じゃないですか。
こちらの手数料は売れた利益からの手数料の半分だけ、3/4は師匠じゃないですか。
(ナギサ)
なるほどな。
しかし、こっちを減らすと回らなくなるからな。
(椿)
なんとかしてください、師匠(涙目)
(ナギサ)
これだけは無理だ。
こっちが行き詰まる。
(椿)
ううぅぅぅっ(半泣)
(ナギサ)
こっちは開発費用もかかってるんだから。
その代わり、資金援助する事にしたろ?
(椿)
分かりました。
師匠も贅沢してませんしね。
(ナギサ)
そうだよ。
(椿)
でも、専属メイド、多いですね?
(ナギサ)
身分相応以外は雇ってるんだよ。
優秀な卒業生はボクの専属メイドになれるって事で。
給金も破格になるでしょ?
そしたら、学校でもやる気が上がる。
(椿)
は?
そんな事までしてるんですか!
(ナギサ)
そうだよ、だから多いんだ。
護衛も含めて、全部専属メイドと専属執事だ。
護衛担当のメイドや執事は武装して武術の達人だ。
模擬戦相手は近衛騎士団だしな。
(椿)
・・・。
そこまで手厚くしてるんだと絶句した椿だった。
(椿)
私もそうする!
(ナギサ)
今のメイドや執事はどうすんの?
後護衛の人達は?
既に出来上がってるやん、クビにしたらアカンよ?
(椿)
そっ、そうか……
(ナギサ)
新しく雇う時にそうすれば?
その代わり、実力を見極めないと墓穴掘るよ?
護衛が手薄になると、取り返しがつかないからね。
(椿)
師匠が鍛えてくれます?
派遣してください。
(ナギサ)
人族の領地に魔族を入れろと?
(椿)
はい!
(ナギサ)
領民からの反発必至だぞ?
(椿)
うっ……
連れて行って、鍛えてもらうとか……
(ナギサ)
どうかねぇ~……まぁ、領民達と話し合えば?
反発なく安全なら派遣も考える。
その代わり、問題が起きれば即引き上げる。
椿は領民代表らと話し合った。
流石に渋い顔をしたが、椿が全責任を取るという事で、模擬戦をやってみようとなった。
で、ナギサの"武装メイド"達に全く歯が立たなかった。
1人のメイドに10人がかりでも、フルボッコにされたのだ。
流石にこれはマズいと、護衛団長自ら指導を嘆願した。
領民代表達も恐怖に引き攣り、護衛団強化の為に領民を説得すると約束した。
(椿)
流石、師匠!(輝く目)
椿は誇らしげだったが、それで良いのか?椿。
それで良いんだ、椿。
"紙の投入に踏み切った"と。
(ナギサ)
遂に踏み切りましたか?
(ギルド御用達商会ラミング商会商会主 グレン・ラミング:男)
はい、思い切って投入しました。
(ナギサ)
大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
とりあえず、女王様に献上してなんとか……
交渉の結果、女王様の執務用の紙は献上し、その他の紙については購入してくれる約束をしてくれました。
(ナギサ)
書面は大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
はい、流石に相手が相手なので王家の紋章入りで書面をくださいました。
(ナギサ)
それは良かった。
(商会主 グレン・ラミング)
安く広める為に値段を下げている事と、開発には膨大な費用がかかっている事を説明し、それで納得してもらいました。
(ナギサ)
利益は大丈夫ですか?
(商会主 グレン・ラミング)
安くとはいえ、製作費の倍の値段ですから充分です。
貴族達が安さに釣られて大量買いを狙ってます。
(ナギサ)
どちらを投入しました?
(商会主 グレン・ラミング)
両方です。
執務には"上質紙"が向いていますし、芸術などには"和紙"が向いていると判断しました。
(ナギサ)
出所はどうしました?
(商会主 グレン・ラミング)
とにかく安く作れないか?
羊皮紙なら皮膚の繊維を使っているので、それなら草から出来ないか?
繊維なら木にもあるので、木からも作れないか?
と、お抱えの技師や魔導師、錬金術師と研究して成功しました。
と説明しました。
(ナギサ)
手ごたえは?
(商会主 グレン・ラミング)
やはり首は傾げましたが、"そこまでやったなら、簡単に公開はできぬな"と言われ、それ以上は追求されませんでした。
(ナギサ)
それは良かったです。
じゃあ、次、"魔動バイク"いきましょうか?
自転車の魔動版です。
(商会主 グレン・ラミング)
面白そうですな、是非やりましょう。
(ナギサ)
魔動車と同じでスピードが出ますから、気をつけてください。
(商会主 グレン・ラミング)
分かりました。
ナギサはロロア魔王国に戻る。
ロロア魔王国でも魔動バイクを投入する為だ。
技師達を集め、説明する。
(技師 狐獣人)
これは面白そうですな。
(ナギサ)
スピードは魔動車並みに出るから。
(技師 狼獣人)
見本はありますか?
(ナギサ)
これだね。
ナギサはレーサーレプリカをポチッた。
(ナギサ)
こんなのもあるけど、レース向きじゃないから。
そう言うと、ビッグスクーター、ネイキッドもポチッた。
(技師 熊獣人)
いや、これだけ集めてレースするのもアリかも。
(ナギサ)
ラリー解禁したやん。
それのバイク版もあるんだ。
そう言うとモトクロスもポチッた。
(技師 鬼族)
なるほど、悪路も走破できそうですな。
(ナギサ)
これと、特殊な魔動車を加えた"冒険ラリー"ってのがあるんだ。
砂漠を舞台にしてね。
そう言うと、"ダカール仕様"の魔動車をポチッた。
後、魔動トラックも。
(ナギサ)
このトラックにスペアパーツを積んで走るんだ。
いわゆるチーム戦。
"レーシングカミオン"って言って、このトラックをレース仕様にしたのもあるんだよ?
そう言うと、ナギサは"レーシングカミオン"もポチッた。
(ナギサ)
トラックレースって言って、トラックでサーキットを走ってレースするのもあるんだよ。
後、1人乗りのフォーミュラカーってのもある。
ナギサはF-1マシンをポチッた。
(技師 鬼族)
面白い!是非作ろう!!
そう言うと、色々作ってみる事になった。
またクラン王国が遅れるな。
魔動車があるからか、魔動フォーミュラカー、魔動レーシングカミオン、魔動トラック、"ダカール仕様"の魔動車はすぐできた。
魔動バイクは左右のバランスに苦労していた。
片方に寄ると真っ直ぐ走らず転けるからだ。
(技師 熊獣人)
コイツはシビアだな。
(技師 狐獣人)
左右のバランスがキモだ。
偏るとまともに走らねぇ~。
全体的には意外と簡単にできるのだが、バランスを取るのが大変だったらしい。
ナギサ特製安全装置を組み込み、安全性は確保した。
それ以外には、新しい娯楽として"カルタ"と"百人一首"を投入した。
"カルタ"は子供達に、"百人一首"は貴族や大人にウケた。
特に"カルタ"を経験して"百人一首"へとステップアップするケースが多かった。
"百人一首"の流行から、"俳句"や"短歌"、"川柳"もブームになった。
独自の歌を作り、楽しむのは貴族の嗜みと言われるようになり、オリジナルのカルタや百人一首ができた。
まぁカルタは良いが、オリジナルの百人一首は覚えるのが大変だぞ?
人間関係、ギクシャクしないか?
これは紙を投入したクラン王国でも簡単に投入できた。
紙を投入すると、何かとやりやすいな。
当然、双六も投入、あの"人生●ーム"をベースとした"成り上がり双六"も人気が出た。
"桃太郎●鉄"をベースに"財産増やし双六"は、大人にウケた。
ゴールが始めには決まってないんだ、いつ引いたカードでゴールが決まるか分からないところが良かったらしい。
とはいえ、広く広まったのはロロア魔王国。
やはり識字率の問題だ。
広がり方だけで言うなら、椿の領地も追従した。
とはいえ、まだまだ識字率は低い。
ドラコ王国とクラン王国は、まだ文字は貴族の特権意識が強く、識字率も低い。
という事で、カルタぐらいは冒険者でもなんとか楽しめた。
意外なというか、上手くいったというか、カルタで文字を覚える人が増えた。
しかし、文字が読めるのと意味が分かるのとは別問題で、あまり難しい言葉は意味が分からなかったとか。
となると、ある意味焦り出したのがドラコ王国。
ロロア魔王国という比較対象があるからだ。
こういう娯楽も庶民でも、いや、貧民街の人々でも楽しめていると商人から聞いたからだ。
椿の領地でも苦戦しているというのに、我が国はそれより識字率が低い。
これはマズいと本格的に力を入れ出した。
しかし、ナギサのやっている教育は、凄まじいお金がかかる。
大体、専門の学校を作り、それを無償でやっているのだ。
貧民街にも学習塾を開き、読み書き計算を教えながら、炊き出しをしている。
そして、その資金はナギサの個人資産。
商売で儲けた財産と、給金、そして税免除による納税分にあたるお金を惜しみなく投入している。
卒業生の就職先も斡旋していて、ナギサ自身の専属メイドの大多数はナギサが個人的に卒業生を雇っている。
ここまで手厚い教育を貴族の反発無しに国主導で出来るのか?
個人的な投資だから誰も文句を言わないだけではないか?
それ以外にも、孤児院や治癒院だけでなく、病院や老人院まで作り、資金援助をしている。
だからか、ナギサは来る時でも貴族としては質素だ。
何度も同じ服を見ている。
貴族のように、一度着ればもう着ないというわけではなさそうだ。
これを我々がしなければならない。
それで資金を捻出しなければ反発がある。
そう言えば、椿もそうだった。
苦戦しているのは、領民がなかなか興味を示さないという事。
しかし、ナギサの後を追従している。
椿の収入では、学校以外では孤児院と治癒院への資金援助までが精一杯だ。
病院、老人院までは作れていない。
国王達は決断を迫られた。
王族会議を開き、検討した。
そこで、納税分の一部と自分達も含めた貴族達の寄付で学校だけでもなんとかしようとなった。
国民の中にはロロア魔王国を羨ましく思っている者も居る。
ロロア魔王国が魔族の国でなかったら、移住していたかもしれない。
人族が魔族の中で生活するのは流石に無理という事で、二の足を踏んでいるだけと思える者も居そうだ。
これでは貴族達への、強いては王族達への不満が溜まる。
それはあまり好ましくないという結論に至ったからだ。
しかし比較対象の無いクラン王国は我が道を行くという感じだった。
(早乙女 椿)
師匠、ドラコ王国が教育に力を入れ出しました。
と言っても、貧民街への炊き出しと学習塾、専門学校は庶民向けに安い学費を取ってですが。
もちろん優秀な者は学費や寮費は免除になります。
(ナギサ)
庶民向け?所得制限無し?
(椿)
はい。
(ナギサ)
貧民街出身や最低所得者がイジメにあうんじゃないか?
(椿)
それは懸念してます。
しかし国主導となると、これが限界だと。
(ナギサ)
なるほどなぁ……
椿の領地は?
(椿)
国主導で発表があったって事から、少し興味が出てきました。
しかし、所得制限無しにする必要があるんです。
国主導は所得制限が無いですから。
(ナギサ)
じゃあ、所得制限無しの庶民向けと貧民街と最低所得者向けの椿の運営学校に分けるか?
所得無しに補助金は出ないのか?
(椿)
補助金は出ますが、私のところは出ません。
税免除してるだけにこれ以上は無理と。
(ナギサ)
まぁ、そうなるわな。
で、2つ作るのは無理か?
(椿)
うーん、計算してみます。
なんとかしたいです。
庶民向けの学校の授業料や寮費は国から決められてますから。
(ナギサ)
なるほどな……まぁ、なんとかやれ。
それしか言えん。
(椿)
そこでですね、私の運営する学校の共同運営者になりません?(上目遣い)
(ナギサ)
・・・は?
(椿)
ですからぁ~、共同運営者です。
共同運営だから運営資金、出しても問題ないですよね(上目遣い)
(ナギサ)
それはドラコ王国の沽券に関わると言われたろ(ため息)
(椿)
補助金出ないので、師匠と共同でやっても良いですか?
他の事業も事実上、共同運営ですしって嘆願したら、個人的な事業は構わない。
国主導や領地経営に関わることだけはやめてくれれば良い、って許可もらいました。
私のやっている学校は個人的な事業ですから、構わないです。
病院、老人院の建設も、孤児院から老人院への資金援助も私の個人的な事業です。
(ナギサ)
金無いよ。
(椿)
嘘ぉ~、かなり儲けてるじゃないですか、師匠。
それに、炊き出しや教育関係、医療・福祉関係は、領主主体になり、資金援助だけでしょ?
やっぱり領主のメンツもあるから、領主がメインで運営しだしたって聞いてますよ?
最高峰の学校は王都で、そこは"ステータス"になるから他領からも集まってくるとは聞いてますが(ニヤッ)
(ナギサ)
どうやって調べた?
(椿)
師匠の弟子って言ったら、皆んな教えてくれましたよ?
お世話になって、感謝してるからって重々伝えてくださいって(ニヤリ)
(ナギサ)
・・・。
(椿)
その分、浮いてますよね?
(ナギサ)
あのな……(ため息)
(椿)
良いじゃないですか、私の領地だけですよ?
1つぐらい増えても大丈夫じゃないですか!
もちろん私がメインで出しますし、足りない分だけ出してくださいよ。
可愛い弟子の頼みですよ(涙目)
(ナギサ)
カインがなんて言うか……(ため息)
その後、椿はカイン・ロロアのところに走って行き、見事な土下座を決めて嘆願した。
もはや呆れの境地に至ったカインは、ナギサに"善きにしてやってくれ"と言いにきた。
(ナギサ)
ほんとに良いんですか?
ドラコ王国ですよ?
後々、国際問題になりませんか?
(ロロア魔王国魔王 カイン・ロロア サキュバス)
ま、まぁ、その時はその時です。
椿は身体を張って阻止すると言っていますし、まぁ、シルフィア様の弟子ですし、なんとか手を差し伸べてあげても良いかと……(ため息)
(椿)
ありがとうございます!女神カイン・ロロア様(感涙)
(カイン・ロロア)
ま、まぁ、こんな状態ですし……(ため息)
(ナギサ)
分かりました。
では、そうさせていただきます。
(椿)
師匠ぉ~!(流涙)
という事で、ナギサは椿と共同運営者になり、椿の学校、資金援助、病院、老人院の建設をした。
(ナギサ)
お前な……(ため息)
(椿)
なんです?師匠?
(ナギサ)
全然足りないやん!
ボクが7割出してるぞ!
(椿)
ウチの領地、貧乏なんです。
緊縮財政をして、贅沢はしてないんですが。
(ナギサ)
ほんとか?
色々調べたが、国王自ら選抜した使用人だけに無駄は無かった。
(ナギサ)
うーん、キビシイなぁ……
まぁ、贅沢品があまり売れてないのが原因だった。
あまり売れない→作るのを縮小する→余計に売る物が無い、の"負のスパイラル"にハマっていた。
(ナギサ)
この"負のスパイラル"をなんとかしたいが、需要が無いならどうにもならないからなぁ……
魔動車など嗜好品は王都がメイン市場だ。
嗜好品の売れ行きも、目立ち、多くの貴族が集まる王都に集中する。
地方領地ではあまり売れない。
地方は分からないから、王都で贅沢して財力の誇示をするのだ。
(ナギサ)
手数料は入っているだろ?
(椿)
最初の売り上げの手数料は師匠じゃないですか。
こちらの手数料は売れた利益からの手数料の半分だけ、3/4は師匠じゃないですか。
(ナギサ)
なるほどな。
しかし、こっちを減らすと回らなくなるからな。
(椿)
なんとかしてください、師匠(涙目)
(ナギサ)
これだけは無理だ。
こっちが行き詰まる。
(椿)
ううぅぅぅっ(半泣)
(ナギサ)
こっちは開発費用もかかってるんだから。
その代わり、資金援助する事にしたろ?
(椿)
分かりました。
師匠も贅沢してませんしね。
(ナギサ)
そうだよ。
(椿)
でも、専属メイド、多いですね?
(ナギサ)
身分相応以外は雇ってるんだよ。
優秀な卒業生はボクの専属メイドになれるって事で。
給金も破格になるでしょ?
そしたら、学校でもやる気が上がる。
(椿)
は?
そんな事までしてるんですか!
(ナギサ)
そうだよ、だから多いんだ。
護衛も含めて、全部専属メイドと専属執事だ。
護衛担当のメイドや執事は武装して武術の達人だ。
模擬戦相手は近衛騎士団だしな。
(椿)
・・・。
そこまで手厚くしてるんだと絶句した椿だった。
(椿)
私もそうする!
(ナギサ)
今のメイドや執事はどうすんの?
後護衛の人達は?
既に出来上がってるやん、クビにしたらアカンよ?
(椿)
そっ、そうか……
(ナギサ)
新しく雇う時にそうすれば?
その代わり、実力を見極めないと墓穴掘るよ?
護衛が手薄になると、取り返しがつかないからね。
(椿)
師匠が鍛えてくれます?
派遣してください。
(ナギサ)
人族の領地に魔族を入れろと?
(椿)
はい!
(ナギサ)
領民からの反発必至だぞ?
(椿)
うっ……
連れて行って、鍛えてもらうとか……
(ナギサ)
どうかねぇ~……まぁ、領民達と話し合えば?
反発なく安全なら派遣も考える。
その代わり、問題が起きれば即引き上げる。
椿は領民代表らと話し合った。
流石に渋い顔をしたが、椿が全責任を取るという事で、模擬戦をやってみようとなった。
で、ナギサの"武装メイド"達に全く歯が立たなかった。
1人のメイドに10人がかりでも、フルボッコにされたのだ。
流石にこれはマズいと、護衛団長自ら指導を嘆願した。
領民代表達も恐怖に引き攣り、護衛団強化の為に領民を説得すると約束した。
(椿)
流石、師匠!(輝く目)
椿は誇らしげだったが、それで良いのか?椿。
それで良いんだ、椿。
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