43 / 87
【第43話】 「“ごほうび”がもらえなかった夜、身体が勝手に反省してた」
しおりを挟む
「今日から、ルール作ろうと思うねん」
朝、コーヒーを飲みながら彼女は言った。
その声は穏やかで、でも“決定”のトーンだった。
「ミオが、“ごほうび”もらえる日と、もらえない日。
ちゃんと、違いが分かるように」
「従順さって、たぶん──
“毎日ちょっとずつ積み重ねるもん”やから」
その日から始まった、新しい習慣。
・朝、きちんと挨拶をすること
・視線をそらさずに命令を聞くこと
・返事は笑顔で
・自分から“従う姿勢”を見せること
それができた日は、
夜に“快楽の報酬”が与えられた。
できなかった日は──
ただ静かに、「ごほうび、なしやで」と言われるだけ。
最初は簡単だった。
どんな命令も守れたし、
報酬があることで、身体も心も軽くなった。
でも、数日経ったある夜。
私の気がゆるんだ。
小さなことだった。
返事が曖昧で、ちょっと彼女から目を逸らしただけ。
その日の夜。
彼女は私を見て、こう言った。
「今日はな、
“ごほうび”あげへんよ」
「ちゃんと、“従ってない時間”あったから」
「明日、またやり直そ」
その言葉は、
叱責じゃなかった。
でも、身体の奥がすーっと冷えていく感覚がした。
“もらえると思っていたもの”がない。
それが、こんなにも
心と体に空洞を作るなんて、思ってもいなかった。
私はその夜、
触れることも、濡れることも許されなかった。
ベッドの中で、ただ静かに横になっていた。
でも──
“濡れてないこと”が罰じゃなかった。
いちばん辛かったのは、
“彼女からの認識が薄れた気がした”こと。
快感よりも、
命令よりも、
いちばん欲しかったのは、
“存在を許されている”という実感だった。
翌朝、私は彼女の目を見て、
言われる前に「おはよう」と言った。
笑顔で、声のトーンまで整えて。
彼女は驚いたように一瞬まばたきして、
それからゆっくりと笑った。
「うん、今日のミオ──ちゃんとできてる」
「今夜、たっぷり“ごほうび”あげるな」
その言葉を聞いたとき、
私の身体は、
もう快感を待つ前に、濡れていた。
朝、コーヒーを飲みながら彼女は言った。
その声は穏やかで、でも“決定”のトーンだった。
「ミオが、“ごほうび”もらえる日と、もらえない日。
ちゃんと、違いが分かるように」
「従順さって、たぶん──
“毎日ちょっとずつ積み重ねるもん”やから」
その日から始まった、新しい習慣。
・朝、きちんと挨拶をすること
・視線をそらさずに命令を聞くこと
・返事は笑顔で
・自分から“従う姿勢”を見せること
それができた日は、
夜に“快楽の報酬”が与えられた。
できなかった日は──
ただ静かに、「ごほうび、なしやで」と言われるだけ。
最初は簡単だった。
どんな命令も守れたし、
報酬があることで、身体も心も軽くなった。
でも、数日経ったある夜。
私の気がゆるんだ。
小さなことだった。
返事が曖昧で、ちょっと彼女から目を逸らしただけ。
その日の夜。
彼女は私を見て、こう言った。
「今日はな、
“ごほうび”あげへんよ」
「ちゃんと、“従ってない時間”あったから」
「明日、またやり直そ」
その言葉は、
叱責じゃなかった。
でも、身体の奥がすーっと冷えていく感覚がした。
“もらえると思っていたもの”がない。
それが、こんなにも
心と体に空洞を作るなんて、思ってもいなかった。
私はその夜、
触れることも、濡れることも許されなかった。
ベッドの中で、ただ静かに横になっていた。
でも──
“濡れてないこと”が罰じゃなかった。
いちばん辛かったのは、
“彼女からの認識が薄れた気がした”こと。
快感よりも、
命令よりも、
いちばん欲しかったのは、
“存在を許されている”という実感だった。
翌朝、私は彼女の目を見て、
言われる前に「おはよう」と言った。
笑顔で、声のトーンまで整えて。
彼女は驚いたように一瞬まばたきして、
それからゆっくりと笑った。
「うん、今日のミオ──ちゃんとできてる」
「今夜、たっぷり“ごほうび”あげるな」
その言葉を聞いたとき、
私の身体は、
もう快感を待つ前に、濡れていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる