ナナはなぜ壊れたのか④——晒されることに、私は生きた

nana

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第118話「見られた恥ずかしさで、また──」

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夜。
私は、自分の部屋にいた。

制服を脱いで、
派手なランジェリーだけを身につけて、
ベッドに座ってた。

鏡に映る自分の姿が、
恥ずかしくて、
でも、たまらなく甘かった。

(ナナ、……ほんま最低や)

(でも……やめられへん)

震える指先で、
自分の身体をなぞる。

胸元を、
太ももを、
そっと撫でていく。

そのたびに、
昼間、彼氏に見られたときの視線を思い出す。

じろじろ、舐め回すみたいに、
私の身体を見ていた、あの視線。

(見られてた……)

(ナナ、晒されてた……)

脳内で、何度も反芻するたび、
身体の芯がじんじんと疼いた。

私は、
息を詰めながら、
指を這わせた。

(もっと、見て──)

(もっと、壊して──)

甘く熱い快感が、
身体中にじわじわと広がっていった。

そのときだった。

──コン、コン。

ドアがノックされる音。

「……お姉ちゃん?」

聞き慣れた、妹の声。

(やばい──!!)

でも、反応する前に、
ドアがガチャリと開いた。

妹が、部屋に入ってきた。

「──えっ」

目が合った。

妹の目が、
一瞬で驚きに見開かれた。

そして、
私の格好を、はっきりと見た。

レースの下着姿で、
汗ばんだ身体で、
自分を慰めている、ナナ。

(うそや……)

(うそ……やろ……)

頭が真っ白になった。

顔が燃えるように熱くなる。

涙がにじんだ。

(いやや……)

(妹に、こんな姿、見られた……)

(もう、終わりや……)

震える手で、
胸を押さえて隠そうとした。

でも──

その瞬間。

心の奥で、
また違う熱が、
ムクムクと沸き上がった。

(見られた──)

(妹に、見られてしまった──)

(バレた──)

絶望と、羞恥と、
そして──

(……気持ちいい)

ぞわぞわと、
全身を這い回る快感。

恥ずかしくて、
消えてしまいたいのに。

なのに、
身体の奥が疼いてた。

(ナナ……また、興奮してる……)

妹は、
驚いたまま、ドアの前で固まってた。

私は、
そんな妹に見られながら、
涙でぐちゃぐちゃになりながら、
また指を動かしてしまった。

(いやや、いやや、いやや──)

(でも、止まらへん──)

汗で乱れた髪。
下着がずり落ちた肩。

妹の前で、
ナナは、
自分を慰め続けた。

涙を流しながら。
嗚咽しながら。

でも、
身体の奥は、
もっと見てほしいと、
もっと晒してほしいと、
叫んでた。

(ナナ、……もう、ほんまに終わった)

(でも、それが──)

たまらなく、
嬉しかった。

──つづく。
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