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第四話: 悪魔軍団の襲撃
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訓練が一段落し、クロー(颯太)とハート(柚希)がそれぞれのアーマードワイバーンの背中を撫でている時、訓練場全体に緊張感が走った。空を見上げたリューガが険しい表情を浮かべ、低く唸るように声を上げた。
「来たか…」
クローはリューガの声に反応し、空を仰ぎ見る。遠くの雲の間から、不気味な黒い影がいくつも浮かび上がっていた。まるで空そのものが裂けたかのように、そこから悪魔の群れが現れる。鋭い翼と赤黒い炎を吐き出す巨大な獣たち、そしてその上に乗る鎧を纏った魔族の兵士たちが次々と現れた。
「なんだ、あれ…?」
「魂の解放!」
魂の解放の声とともにリューガの全身を漆黒の鎧が覆う。彼は『ドラゴン・ブレイン』ドラゴンナイツの団長を務めている。
クローが驚愕する中、ブレイン(リューガ)はすぐに指揮を執った。
「全員、迎撃準備だ! アーマードワイバーンに乗り、敵を空中で迎え撃て!」
訓練場にいたドラゴンナイツたちは一斉に竜に跨り、武器を手にして空へと舞い上がる。クローとハートも慌ててそれに続こうとするが、ブレインが厳しい声で止めた。
「お前たちはまだ訓練を始めたばかりだ! 今回は見ているだけでいい!」
「何言ってるんだ! 俺たちも戦える!」
クローが抗議の声を上げるが、ブレインは毅然とした態度で彼を睨む。
「命を無駄にするつもりか? 戦いは甘くない。俺の指示に従え。」
クローは悔しそうに拳を握りしめるが、言い返すことはできなかった。一方、ハートも静かに唇を噛み締めている。
***
空に広がる悪魔軍団とドラゴンナイツたちが激突した瞬間、轟音と共に戦場が炎と閃光で包まれた。ドラゴンナイツたちはワイバーンに跨り、槍や剣、魔法を駆使して悪魔たちを次々に撃ち落としていく。
「ブレイン! あの大型の奴が隊列を崩してる!」
空中を疾走するウイングがブレインに声を飛ばす。彼のゼルフィードは滑らかな動きで敵を翻弄し、見事な槍捌きで悪魔を貫いていく。
「ウイング、前方を任せる! 他の者は側面を守れ!」
ブレインが的確に指示を飛ばしながら、自らの剣を振るい悪魔を次々と薙ぎ倒していく。その姿はまさに歴戦のリーダーと呼ぶに相応しいものだった。
しかし、敵の数は圧倒的に多い。次々と現れる悪魔たちにドラゴンナイツの隊列はじりじりと押され始めていた。
「くそっ…俺たちも行かせてくれよ…!」
クローは拳を地面に叩きつけながら悪魔たちと戦うドラゴンナイツたちを見上げていた。その背後から柚希が声をかける。
「颯太…でも、今行っても足手まといになるかもしれない…」
「分かってる! でも、このまま指をくわえて見てるなんて耐えられない!」
クローの叫びに、彼の隣でフレイアが低い唸り声を上げた。まるで彼の感情に呼応するように、ワイバーンも苛立ちを感じているようだった。
すると、クローの背後からウイングの声が響いた。
「お前ら、何してんだ。」
振り返ると、ウイングが槍を手にして立っていた。ゼルフィードはその背後で静かに羽を休めている。
「ウイング…どうしてここに?」
ハートが尋ねると、ウイングは鼻で笑った。
「隊列を離れた奴らが地上に降りてきた。そいつらの相手をするのが俺の役目だ。お前らもやりたいなら、ついてこい。」
「本当か!?」
クローが目を輝かせて言うと、ウイングは軽く頷いた。
「ただし、命の保証はしないぜ。戦いってのは、そういうもんだ。」
***
クロー、ハート、そしてウイングの三人は地上に降りた悪魔たちと対峙した。それは二足歩行の獣型の悪魔で、体は黒い鱗に覆われ、赤い目が鋭く光っている。
「クロー、ハート、油断するな。こいつらはお前らを喰いちぎるつもりで襲ってくる。」
ウイングが槍を構えながら、冷静に指示を飛ばす。
「来るぞ!」
悪魔たちが咆哮を上げ、三人に襲いかかった。
クローは咄嗟にフレイアを呼び、鋭い爪で敵を跳ね飛ばす。
「やれるぞ……!」
動きに確かな手応えを感じた瞬間、背後から迫る巨躯の悪魔の気配が走る。
「颯太、後ろ!」
ハートの叫びが届くと同時に、クローが振り向く。
だが間に合わない——その瞬間、ウイングの槍が素早く突き出され、悪魔の喉元を貫いた。
「隙だらけだぞ、新入り。」
軽く笑いながら言ったウイングに、クローは悔しそうに歯を食いしばる。
「くそっ……もっと強くならないと……!」
「焦るな。お前は悪くない動きをしてる。だが、戦場ではそれだけじゃ足りない。」
真剣な目で言うウイングに、クローは視線を向けた。
「ウイング、お前……俺と手合わせしてた時、手を抜いてたな?」
「本気ではやってたさ。……訓練用にな。」
「訓練用って……。何でお前、そんなに強いんだ……?」
ウイングはわずかに目を伏せ、短く息をついた。
「……俺には、どうしても倒さなきゃならないヤツがいる。だから死に物狂いで強くなったのさ。いずれ……ブレインだって超えてみせる。」
そう語るウイングの背中が、今までよりも大きく見えていた。
(口先だけの軽い男だと思ってたが……違ったな。コイツにも、譲れない何かがあるんだ)
それは、どこか自分に似た、けれど決して同じではない戦う理由。
それを知った今――クローの中で、ウイングという男が少しだけ変わって見えた。
***
三人が最後の悪魔を倒し、安堵の息をついたその時。激しい風が彼らの周囲を荒々しく舞い上がらせた。空から激しい風が吹きつけると共に、渦を巻くその中心から一人の女が降り立つ。
長い黒い翼を持ち、漆黒のドレスを纏った彼女の手には大鎌が握られている。鎌の刃は月明かりを反射し、周囲を不気味な光で照らす。
彼女は静かに地に足をつけ、重厚で冷たい空気が周囲を支配する。その視線が三人の戦士に注がれ、深い闇を宿した瞳から計り知れない力が感じられた。時が止まるような静寂の中、彼女が口を開く。
「次はあなたたちね、覚悟はいいかしら?」
彼女の声には、氷のような冷たさが込められていたが、けれどどこか哀しみを含んでいるようにも聞こえた。
そして、この出会いが、彼らの運命の歯車を大きく動かし始めた瞬間であった。
「来たか…」
クローはリューガの声に反応し、空を仰ぎ見る。遠くの雲の間から、不気味な黒い影がいくつも浮かび上がっていた。まるで空そのものが裂けたかのように、そこから悪魔の群れが現れる。鋭い翼と赤黒い炎を吐き出す巨大な獣たち、そしてその上に乗る鎧を纏った魔族の兵士たちが次々と現れた。
「なんだ、あれ…?」
「魂の解放!」
魂の解放の声とともにリューガの全身を漆黒の鎧が覆う。彼は『ドラゴン・ブレイン』ドラゴンナイツの団長を務めている。
クローが驚愕する中、ブレイン(リューガ)はすぐに指揮を執った。
「全員、迎撃準備だ! アーマードワイバーンに乗り、敵を空中で迎え撃て!」
訓練場にいたドラゴンナイツたちは一斉に竜に跨り、武器を手にして空へと舞い上がる。クローとハートも慌ててそれに続こうとするが、ブレインが厳しい声で止めた。
「お前たちはまだ訓練を始めたばかりだ! 今回は見ているだけでいい!」
「何言ってるんだ! 俺たちも戦える!」
クローが抗議の声を上げるが、ブレインは毅然とした態度で彼を睨む。
「命を無駄にするつもりか? 戦いは甘くない。俺の指示に従え。」
クローは悔しそうに拳を握りしめるが、言い返すことはできなかった。一方、ハートも静かに唇を噛み締めている。
***
空に広がる悪魔軍団とドラゴンナイツたちが激突した瞬間、轟音と共に戦場が炎と閃光で包まれた。ドラゴンナイツたちはワイバーンに跨り、槍や剣、魔法を駆使して悪魔たちを次々に撃ち落としていく。
「ブレイン! あの大型の奴が隊列を崩してる!」
空中を疾走するウイングがブレインに声を飛ばす。彼のゼルフィードは滑らかな動きで敵を翻弄し、見事な槍捌きで悪魔を貫いていく。
「ウイング、前方を任せる! 他の者は側面を守れ!」
ブレインが的確に指示を飛ばしながら、自らの剣を振るい悪魔を次々と薙ぎ倒していく。その姿はまさに歴戦のリーダーと呼ぶに相応しいものだった。
しかし、敵の数は圧倒的に多い。次々と現れる悪魔たちにドラゴンナイツの隊列はじりじりと押され始めていた。
「くそっ…俺たちも行かせてくれよ…!」
クローは拳を地面に叩きつけながら悪魔たちと戦うドラゴンナイツたちを見上げていた。その背後から柚希が声をかける。
「颯太…でも、今行っても足手まといになるかもしれない…」
「分かってる! でも、このまま指をくわえて見てるなんて耐えられない!」
クローの叫びに、彼の隣でフレイアが低い唸り声を上げた。まるで彼の感情に呼応するように、ワイバーンも苛立ちを感じているようだった。
すると、クローの背後からウイングの声が響いた。
「お前ら、何してんだ。」
振り返ると、ウイングが槍を手にして立っていた。ゼルフィードはその背後で静かに羽を休めている。
「ウイング…どうしてここに?」
ハートが尋ねると、ウイングは鼻で笑った。
「隊列を離れた奴らが地上に降りてきた。そいつらの相手をするのが俺の役目だ。お前らもやりたいなら、ついてこい。」
「本当か!?」
クローが目を輝かせて言うと、ウイングは軽く頷いた。
「ただし、命の保証はしないぜ。戦いってのは、そういうもんだ。」
***
クロー、ハート、そしてウイングの三人は地上に降りた悪魔たちと対峙した。それは二足歩行の獣型の悪魔で、体は黒い鱗に覆われ、赤い目が鋭く光っている。
「クロー、ハート、油断するな。こいつらはお前らを喰いちぎるつもりで襲ってくる。」
ウイングが槍を構えながら、冷静に指示を飛ばす。
「来るぞ!」
悪魔たちが咆哮を上げ、三人に襲いかかった。
クローは咄嗟にフレイアを呼び、鋭い爪で敵を跳ね飛ばす。
「やれるぞ……!」
動きに確かな手応えを感じた瞬間、背後から迫る巨躯の悪魔の気配が走る。
「颯太、後ろ!」
ハートの叫びが届くと同時に、クローが振り向く。
だが間に合わない——その瞬間、ウイングの槍が素早く突き出され、悪魔の喉元を貫いた。
「隙だらけだぞ、新入り。」
軽く笑いながら言ったウイングに、クローは悔しそうに歯を食いしばる。
「くそっ……もっと強くならないと……!」
「焦るな。お前は悪くない動きをしてる。だが、戦場ではそれだけじゃ足りない。」
真剣な目で言うウイングに、クローは視線を向けた。
「ウイング、お前……俺と手合わせしてた時、手を抜いてたな?」
「本気ではやってたさ。……訓練用にな。」
「訓練用って……。何でお前、そんなに強いんだ……?」
ウイングはわずかに目を伏せ、短く息をついた。
「……俺には、どうしても倒さなきゃならないヤツがいる。だから死に物狂いで強くなったのさ。いずれ……ブレインだって超えてみせる。」
そう語るウイングの背中が、今までよりも大きく見えていた。
(口先だけの軽い男だと思ってたが……違ったな。コイツにも、譲れない何かがあるんだ)
それは、どこか自分に似た、けれど決して同じではない戦う理由。
それを知った今――クローの中で、ウイングという男が少しだけ変わって見えた。
***
三人が最後の悪魔を倒し、安堵の息をついたその時。激しい風が彼らの周囲を荒々しく舞い上がらせた。空から激しい風が吹きつけると共に、渦を巻くその中心から一人の女が降り立つ。
長い黒い翼を持ち、漆黒のドレスを纏った彼女の手には大鎌が握られている。鎌の刃は月明かりを反射し、周囲を不気味な光で照らす。
彼女は静かに地に足をつけ、重厚で冷たい空気が周囲を支配する。その視線が三人の戦士に注がれ、深い闇を宿した瞳から計り知れない力が感じられた。時が止まるような静寂の中、彼女が口を開く。
「次はあなたたちね、覚悟はいいかしら?」
彼女の声には、氷のような冷たさが込められていたが、けれどどこか哀しみを含んでいるようにも聞こえた。
そして、この出会いが、彼らの運命の歯車を大きく動かし始めた瞬間であった。
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